成約インタビューM&A事例

自動車整備業のM&A事例
【徳島県三好市】

廃業かM&Aか、70年の歴史を繋いだ
奇跡のマッチング

  • 譲受企業

    株式会社シンユウ

    代表取締役

    池田友啓様

    業種
    自動車小売・整備業
    地域
    徳島市川内町
    売上
    数億円
    上場有無
    非上場
    譲受目的
    事業成長
  • 譲渡企業

    株式会社小川モータース

    代表取締役

    安村起美恵様

    業種
    自動車整備業
    地域
    徳島県三好市
    売上
    0.8億円
    社長の年齢
    60代
    譲渡理由
    事業承継

この度、自動車の整備や販売を手掛ける株式会社小川モータースと、自動車に関連するサービスを一貫で行う株式会社シンユウとのM&Aをお手伝いさせていただきました。
それぞれの会社のお二方に、M&Aを決意した背景や今後へのビジョンについてインタビューいたしました。
 
【譲渡企業:株式会社小川モータース】
設立約72年 徳島県三好市本社
自動車整備業をメインとし、自動車販売業も手掛ける。地域初の整備工場で、高い技術を持つ級整備士が多数在籍している。
  
【譲受企業:株式会社シンユウ】
設立約27年 徳島市川内町本社
新車・中古車の販売や車検、一般整備、板金塗装など自動車に関わる全てのサービスを自社工場にて展開している。

譲渡企業
代表取締役 安村様 インタビュー

M&Aを考え始めたきっかけ

Q1.この度、ご譲渡をお考えになった背景や経緯を教えてください。

当社は創業72年の老舗企業で、この地区では草分け的な存在です。昨今は少子高齢化の影響で業績が悪化し、このままでは将来が危ないと思い、漠然とM&Aを意識していました。今回担当アドバイザーの佐藤さんに相談し、本格的に譲渡を考えるようになりました。

シンユウ様との出会い

Q2.ご検討を進められる上で、大事にされていた希望条件と、シンユウ様に決められたご理由を教えてください。

「従業員の雇用継続」と「小川モータースのブランドを残す」という2点が譲渡する上での希望条件でした。
検討するにあたり成約の2ヶ月前に池田社長にお会いしましたが、非常にお人柄が良く、従業員想いの方であるという印象を受けました。また、同業種であったのも譲渡を決めた大きな理由です。当社の弱みである自動車販売に、シンユウ様の強みを発揮していただけるのではないかと思いました。


Q3.M&Aの前後で、M&Aへのイメージは変わりましたか。

M&Aは買収のイメージが強く、正直少しマイナスのイメージがありました。
しかし、実際にM&Aを行ってみて、当社のブランドを残しつつ技術やノウハウも継承していただき、社員の雇用も維持していただくなど、希望条件を全て受け入れてくださいました。わずか半年で当社がここまで変わるとは思っていなかったので、不思議な気持ちですね。

弊社との出会い

Q4.ご検討を始められてから様々な情報を収集されたことと存じます。その中で弊社にご依頼いただいたご理由を教えてください。

もともとM&A総合研究所様のことを存じていたため、自然と連絡してみようという流れになりました


Q5.弊社のアドバイザーはいかがでしたでしょうか。                       

担当の佐藤さんはフットワークが軽くどこからでも駆けつけていただき、当社のことを親身に考えてくれている気持ちが伝わりました。
人生には転換期があると思いますが、当社にとってはこのM&Aが大きな意思決定の一つでした。私たちに寄り添って適切にアドバイスをしてくださったので、安心することができました。


ー印象に残っている具体的なエピソードなどあれば教えてください。

佐藤さんの「尽力いたします」という言葉が好きで、その言葉の通り尽力していただいたと思っています。特にやり取りのメールの文章が非常に素晴らしいという印象が残っています。
 

ー弊社の対応に満足していただき、嬉しく思います。

M&A総合研究所様のマッチングシステムの体制が非常に素晴らしいと思いました。佐藤さんと法人部の田中さんの二人体制で真摯に対応いただきました。
企業として組織力があり、ビジネスモデルがとても良いと思います。これ以上のないマッチングで、池田社長とお会いすることができました。

今後への思い

Q6.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

M&A後の統合プロセスであるPMIでは経営統合、事業統合、意識統合など取り組むべきことが多いです。池田社長は意識統合やビジネス統合などの経営統合を進めてくださり、早急に打ち手を講じていただきました。そのため、当社は早い段階で、シナジー効果を得ることができたように思います。
強化したいと思っていた自動車販売については、既に中古車を店頭に展示し、小川モータースのブランド名のナンバーも付けていただくなど、すぐに実行されていました。

譲渡を検討されている経営者様へアドバイスをお願いいたします。

M&Aによって企業同士の新しいシナジーが生まれるので、後継者不在や経営不振に悩まれている経営者様は、ぜひ検討してみると良いと思います。
当社は以前のままの状況であれば、3年で事業をたたもうかと考えていました。そのためにはM&Aに費やす以上のエネルギーが必要で、従業員や取引先など、関係者の皆様に多大なご迷惑をかけることになります。それであれば、M&Aを検討して前向きに進めていくのが良いと思いますね。


ーM&Aは中小企業の様々な課題解決に繋がりますね。

一般的にM&Aは大企業が行っているイメージが定着していると思いますが、実際は町おこし、従業員対策、高齢者対策、中小規模対策など、中小企業が抱えている課題の解決を全て担っているのではないでしょうか。
池田社長による小川モータースの再生を一つの成功例として、この地域でもM&Aを活用して後に続いてほしいです。苦労しておられる中小企業が、今回のM&Aを良いモデルだと参考にしてもらえると嬉しいです。

譲受企業
代表取締役 池田様 インタビュー

M&Aでさらなる事業拡大を

Q1.M&Aを検討されたきっかけを教えてください。

当社は自動車整備・販売店を4店舗経営しており、さらなる事業拡大を目指しています。この業界は経営者が高齢化していく中で廃業が増加傾向ではありますが、生き残るためにポジションを確立していこうと考えています。
私は5年程前にビジネススクールに通い、事業拡大の一つの手法としてM&Aを研究していました。少子高齢化の課題はあるものの車検制度は今後も必要不可欠であり、整備士不足については常に抱えている悩みなので、整備士が在籍して自走可能な企業がないかと模索していました。


ー以前からM&Aは検討されていたのですね。

実は過去にM&Aを検討し、複数社面談をさせていただきました。M&Aを行う上で社風を重要視していますが、当時は企業風土が当社と合う企業が見つからず断念しました。

M&Aの決め手

Q2.小川モータース様の譲り受けを決められたご理由を教えてください。

決め手となったのが、社風と立地です。
特に社風については、小川モータース様の細部まで気を遣っているところや店構えなどを見た時に、「従業員のしっかりとした社内教育」や「安定した店舗維持管理」が徹底されていて素晴らしいと思いました。細かい部分ではありますが、M&Aを進めていく上で非常に気にした点です。

弊社との出会い

Q3.弊社のアドバイザーはいかがでしたでしょうか。印象に残っている具体的なエピソードなどあれば教えてください。

担当の佐藤さんはポスピタリティが高く、スピード感が当社と合い、大きな決め手になりました。M&Aは仲介会社の譲渡・譲受側に対するスムーズなサポートが重要だと思いますが、佐藤さんはそれに適切に対応できる、知識と経験を兼ね備えた方だったと思います。

今後への思い

Q4.今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。
 
成長戦略として、今後も機会があれば挑戦したいです。


ーその際の方針も併せて教えてください。        

売上だけを追うのではなく、周りの人に感謝されるような企業を目指したいです。
廃業してしまうにはもったいない会社が、まだまだたくさんあると思います。売上規模も増やし、社会貢献を目指す両輪経営を方針として掲げていきたいと思っています。

Q5.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

小川モータース様は73期目です。皆様が大事にされてきた、地域に長年貢献し、先代や創業者様に感謝する気持ちを引き継いでいきます。
当社のノウハウと小川モータース様のノウハウの継承で、シナジー効果が得られると感じています。四国の中央に位置しているので、今後グループ会社のハブとして重要になってくると思っています。

M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

M&Aを検討していく中で判断不確実なものは多くありますが、直前で辞めるようなことを繰り返さないことが重要だと思います。費用や期間の問題だけではなく、譲渡側の企業様の機会損失、仲介会社のリソースも全て無駄になってしまいます。
もちろん、M&Aが企業の大きな決断の一つであることには変わりないので、不明確なことが多い中でいかに将来性を見て決断できるかどうかが大切なのではないでしょうか。

担当者からのコメント

同エリア内の草分け的な存在である老舗整備工場様の70年の歴史を、同県内の若手社長が後世に繋ぐ、非常に社会的意味のあるM&Aをお手伝いさせて頂きました。 猛暑の中初めて安村ご夫妻にお会いさせて頂いた日からご成約に至るまで、時には夜分にご自宅まで伺い、数々の不安要素に対してクリアになるまで議論をしていた為、常に同じ思い、熱量でこのM&Aに望めたと改めて実感しております。 その中で企業文化の尊重や従業員様への配慮、将来的な事業展開、全ての想い、考えが一致したお相手様への譲渡をご決断頂きました。 多店舗展開中の譲受企業様との提携による、物流面、ネットワーク面での事業シナジーは勿論ですが、成約後の会食の場で早速従業員の皆様と打ち解けられている姿を見て、今後の両社の発展が益々楽しみになりました。
(企業情報第六本部第二部 部長 佐藤 廉)
佐藤 廉

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