プレスリリース

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2023年12月11日

『上場企業M&A動向調査レポート(水産・農林業界版)』を発表

株式会社M&A総合研究所(https://masouken.com/)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 佐上峻作、以下「当社」)は、2018年から2023年7月までに上場企業が適時開示した株式譲渡によるM&Aに関する発表のうち、水産・農林業界の案件数を独自集計した『上場企業M&A動向調査レポート(水産・農林業界版)』を発表いたします。

 

調査結果サマリー

●2018年から2023年7月までの水産・農林業界におけるM&A成約件数は12件であった。年別ではコロナの制限が解除された2022年が6件と飛躍的に伸びたものの、そのほかは年間成約数が1〜2件であり、ほぼ横ばいで推移していると考えられる。

●調査期間中に成約したM&A12件のうち、11件は異業種が相手先となったM&Aであり、同業種間で行われたM&Aは1件のみであった。

●水産・農林業界では働き手不足と後継者不足が深刻であり、農業では65歳以上の経営主の後継者未定率が71%と非常に高い。事業承継や人材不足の解消のほか、スマート農業の推進や農業施策のデジタル化も求められており、今後は課題解決のためにM&Aを活用するケースも増えると考えられる。

 

調査概要

調査対象期間:2018年から2022年および2023年1月から7月
調査対象:調査対象期間中に公表された、水産・農林業界を対象にした東証の適時開示
調査方法:東証適時開示の情報を集計

 

水産・農林業界のM&A件数は横ばい、今後は後継者不在やデジタル化対応など課題解決へ向けM&Aも増加の可能性

2018年から2023年7月までの水産・農林業界におけるM&A成約件数は12件でした。年別ではコロナの制限が解除された2022年が6件と飛躍的に伸びましたが、そのほかは年間成約数が1〜2件であり、ほぼ横ばいで推移していると考えられます。また、調査期間中に成約したM&A12件のうち、11件は異業種が相手先となったM&Aであり、同業種間で行われたM&Aは1件のみでした。

 
水産・農林業界では働き手および後継者経営不足が深刻であり、農林水産省「令和3年度 ⾷料・農業・農村⽩書の概要」よれば農業では65歳以上の経営主における後継者未定率が71%と非常に高い割合です。
また、事業承継や人材不足解消のほか、スマート農業の推進や農業施策のデジタル化も求められており、今後は課題解決のためにM&Aを活用するケースも増えてくる可能性が考えられます。

 

取引事例

●ミダックホールディングスによる岩原果樹園を子会社化

株式会社ミダックホールディングス(以下 ミダックホールディングス)は、サクランボや洋ナシなどを生産する山梨県北杜市の株式会社岩原果樹園(以下 岩原果樹園)を子会社化すると発表しました。
子会社となった岩原果樹園は、八ヶ岳南麓清里高原でサクランボや洋ナシなどの生産を手掛けており、同社のサクランボは過去に毎日農業記録賞の農林水産大臣賞と全国グランプリを受賞しています。
ミダックホールディングスは、廃棄物処理事業・管理事業をグループで展開しており、近年は「持続可能な循環型社会の実現」へ向け、SDGs達成を目指す社会貢献活動を積極的に行っています。

本M&Aはその一環として行われたものであり、地域創生へ貢献することが主な目的です。ミダックホールディングスは、人材不足や高齢化など果樹農業が抱える課題解決のため、自治体との連携や人材交流を推進していくとしています。なお、本件の取得価額は約1億3000万円、株式譲渡実行日は2022年11月30日です。

●フジタコーポレーションによるTOMONIゆめ牧舎の子会社化

株式会社フジタコーポレーション(以下 フジタコーポレーション)は、株式会社TOMONIゆめ牧舎(以下 TOMONI)を子会社化すると発表しました。TOMONIは北海道黒松内町で酪農事業を行っており、ホルスタイン種とジャージー種の飼育および生乳を手掛けています。
同社は株式会社JFLAホールディングス(以下 JFLA)の傘下であり、本M&AはTOMONIのA種類株式(普通株と同様の内容)3株とB種類株式(議決権のない株式)をフジタコーポレーションがすべて取得するかたちで行われました。取得価額は約9720万円であり、本M&A後にフジタコーポレーションの遠藤社長および従業員がA種類株式を取得するため、株式の過半数(実質支配ベース)を掌握するかたちとなります。
フジタコーポレーションは、飲食店やインターネットカフェの運営、宝くじの販売、100円均一商品の販売などを手掛ける企業です。北海道黒松内町とは2020年4月から業務提携しており、2021年10月には内食向け食品を製造する「トワ・ヴェール事業」を開始しました。
同社は内食向け食品製造事業を新たな収益源と位置付けており、今回の子会社化によりシナジーの創出と収益性向上を目指すとしています。

 

参考

「M&A総合研究所」ではM&Aを分かりやすく解説した記事を公開しております
M&Aとは?:https://masouken.com/M&A
事業承継とは?:https://ma-s.jp/x/xzwnq
水産業向けM&A・事業承継セミナー:https://masouken.com/seminars/9

▼水産加工・卸のM&A・譲渡・売却の現状は?事例や動向から価格相場まで解説!
https://ma-s.jp/x/cmyop

▼農業法人を買いたい!事業承継?M&A?メリットなどを考察
https://ma-s.jp/x/nejgl

▼農業・林業のM&A・売却・譲渡!業界動向・相場・ポイントを解説【成功事例あり】
https://ma-s.jp/x/ppb1e

 

株式会社M&A総合研究所について

会社名:株式会社M&A総合研究所
事業内容:M&A仲介事業
本社:東京都千代田区丸の内1-8-1 丸の内トラストタワーN館 18階
代表者:代表取締役社長 佐上 峻作
URL:https://masouken.com/ 

 
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