2024年08月27日更新
佐賀県のM&A・事業承継・会社売却の動向は?案件一覧や事例も紹介!
本記事では、佐賀県におけるM&A・事業承継・会社売却の動向から案件一覧まで紹介します。佐賀県では、人材不足による後継者問題から、M&Aを通じて事業承継・会社売却を検討している経営者が多いです。M&Aを検討中の方は必見です。
目次
1. 佐賀県のM&A・会社売却・事業承継の動向
帝国データバンクの調査によると、2023年における九州企業の休廃業・解散件数は5138 件と報告されており、前年比5.8%増加しました。
また、中小企業庁が公表している「事業引継ぎ支援事業に関する事業評価報告書」によると、近年における中小企業のM&A・会社売却・事業承継に関する相談件数は大幅に増加しており、2020年度の相談社数は11,686社と、過去最高を更新しています。
これには、社会全体の事業承継に対するイメージの向上や、国からのバックアップによる公的機関のサポート充実などが影響していると考えられています。
上記の公的機関には、事業承継・引継ぎ支援センターや事業承継ネットワークなどが挙げられ、後継者人材バンクなどをはじめとするシステムを通じて、事業の引継ぎに関する支援を目的とした事業を展開しています。
こうした背景により、佐賀県でもM&A相談件数が増えていると考えられます。
今後も成約件数を増加させるためにも、さらなるサポートの充実が課題とされており、公的機関のサポート以外に、仲介会社や金融機関によるサポートも浸透させていく必要があります。
佐賀県の後継者不在率
帝国データバンクの調査によると、2023年における佐賀県内企業の後継者不在率は43.1%でした。これは前年比3.7%低下しており、、後継者問題は改善傾向にあると考えられます。
依然として、3割以上の企業が後継者問題に悩まされている状況にあり、佐賀県でもさまざまな企業や機関がM&A・会社売却・事業承継への取り組みを進めています。
参考:帝国データバンク「佐賀県「後継者不在率」動向調査(2023年)」
2. 佐賀県近郊のM&A案件一覧
本章では、佐賀県近郊のM&A案件をご紹介します。
【九州×老舗×財務良好】看板製造・工事業
九州全域を対象に看板製造を受注しており、民間企業~公共施設まで実績が多数あります。価格競争に極力巻き込まれないよう、提案品質や対応のスピード力で差別化を図っています。
エリア | 九州・沖縄 |
売上高 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡希望額 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継) |
【九州地方】精神科病院の法人譲渡
創業から一定年数が経過しており、地域や行政からのネームバリューや厚い信頼があります。病床数は50床以上です。
エリア | 九州・沖縄 |
売上高 | 2.5億円〜5億円 |
譲渡希望額 | 1億円〜2.5億円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継)、事業存続に対する不安 |
【九州 / HACCP認証あり】NB/PB商品製造の水産食品加工業
卸売業者から仕入れたものを自社にて加工/冷凍・冷蔵/梱包までを手掛けています。
エリア | 九州・沖縄 |
売上高 | 5億円〜10億円 |
譲渡希望額 | 5000万円〜1億円 |
譲渡理由 | 後継者不在(事業承継)、事業存続に対する不安 |
九州地方のM&A・会社売却・事業承継については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
3. 佐賀県のM&A・会社売却・事業承継の事例
本章では、佐賀県のM&A・会社売却・事業承継の代表的な事例を解説します。
①トッパンパッケージングサービスによる友桝飲料への事業譲渡
友桝飲料は、トッパンパッケージングサービスから、TPSが運営する九州工場の飲料受託充填事業と工場運営を引き継ぐ契約を締結しました。
友桝飲料は、清涼飲料や酒類の製造販売を手掛けています。
TPSは、飲料の受託充填事業を行っています。
友桝飲料は、主に炭酸飲料(瓶・PET)を中心に事業を展開してきましたが、飲料業界の多様化に対応するため、新たな挑戦の機会を模索していました。TPSの九州工場は、「パウチゼリー飲料」に特化した重要な生産拠点でした。
今回の九州工場の引き継ぎにより、友桝飲料は「パウチゼリー飲料」の分野で独自の強みを活かし、新たな飲料文化の創造を目指します。
②パーソルテンプスタッフによるヒューテックの買収
パーソルテンプスタッフは、2024年6月3日にヒューテックおよびその子会社、ビジネス・サービスの株式を取得しました。パーソルテンプスタッフは、全国で事務系職種を中心に人材派遣や人材紹介、業務受託サービスを提供しています。
ヒューテックは、佐賀県で製造・事務職の人材派遣を展開しており、地域に密着した人材会社としてトップシェアを獲得しています。今回の株式取得により、ヒューテックはパーソルグループの事業基盤を活用し、佐賀・福岡・長崎・熊本エリアでの事業強化を図ります。
さらに、パーソルファクトリーパートナーズとの連携を通じて、製造・軽作業分野での人材派遣サービスの拡大や技術人材の育成、地域雇用創出を図っています。
4. 佐賀県内のM&A・事業承継に役立つ公的支援
仲介会社への委託のほかに、公的機関にM&A・会社売却・事業承継を依頼することも可能です。佐賀県では、以下のような公的機関の支援が活用されています。
- 佐賀県事業承継ネットワーク
- 佐賀県事業承継・引継ぎ支援センター
①佐賀県事業承継ネットワーク
事業承継ネットワークとは、県内における中小企業の事業承継支援を目的とするネットワークです。
各都道府県に拠点が置かれており、佐賀県においてもさまざまな機関や団体によって「佐賀県事業承継ネットワーク」が設立されています。事業引継ぎに関するさまざまなアドバイスを受けることが可能です。
佐賀県事業承継ネットワーク | |
設置場所 | 佐賀市白山2丁目1-12 佐賀商工ビル6階 |
お問合せ先 | 0952-27-7071 |
サイトURL | https://www.city.saga.lg.jp/main/49975.html |
全国事業承継推進会議とは
全国事業承継推進会議とは、事業承継を支援する機関の連携強化や事業者の意識醸成を図ることを目的とした会議です。
会議は全国9カ所で展開されており、九州ブロックでは2019年2月18日に熊本市で開催されました。
中小企業の経営者をはじめ、事業承継を支援する機関が集まるため、さまざまな立場からの事業承継問題に対する意見を吸収できます。
②佐賀県事業承継・引継ぎ支援センター
事業承継・引継ぎ支援センターは、国から委託を受けて中小企業や小規模事業者の事業承継支援を行っている事業です。
事業承継支援の核を担っているのは、起業家と後継者不在の中小企業をマッチングさせるシステム「後継者人材バンク」です。
後継者人材バンクは、条件が近い利用者同士を引き合わせるため、双方にメリットのある画期的なシステムです。着実に相談件数が増えており、成果を挙げ始めています。
佐賀県事業承継・引継ぎ支援センター、後継者人材バンク | |
設置場所 | 佐賀市白山2丁目1番12号 佐賀商工ビル4階 |
お問合せ先 | 0952-27-7071 |
サイトURL | https://www.saga-koukeisha.jp/ |
後継者人材バンクについては下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
日本政策金融公庫による資料
日本政策金融公庫では、事業承継に関連するさまざまな情報を刊行物で紹介しています。ホームページからPDFにより閲覧が可能です。
日本政策金融公庫「刊行物情報」 | |
サイトURL | https://www.jfc.go.jp/n/finance/jigyosyokei/publish.html |
事業承継ネットワーク事業について
事業承継ネットワークとは、各地域の団体や機関などから構成されているネットワークです。各構成員の強みを最大限に生かして、中小企業・小規模事業者の事業承継支援を行っています。
5. 佐賀県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す3つの手段
佐賀県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段には、以下の3つの方法があります。
- M&A仲介会社・専門家に相談する
- 地元の金融機関などに相談する
- M&Aマッチングサイトなどを活用する
①M&A仲介会社・専門家に相談する
佐賀県のM&A・会社売却・事業承継案件を探している場合は、佐賀県のM&A・会社売却・事業承継に詳しいM&A仲介会社・専門家に相談する方法をおすすめします。
②地元の金融機関などに相談する
佐賀県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段としては、地元の金融機関などへ相談するのも有効な方法です。
③M&Aマッチングサイトなどを活用する
佐賀県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段には、M&Aマッチングサイトを活用する方法もあります。
Batonz(バトンズ)
Batonzは、2022年12月時点で累計成約数が3,000件を超えるなど、国内最大級の事業承継プラットフォームです。全国の専門家による交渉サポートを受けられる点も強みの1つです
トランビ(TRANBI)
トランビ(TRANBI)は、国内最大級のM&A案件登録数を誇るマッチングプラットフォームです。案件数の豊富さだけでなく、提携している金融機関が多い点も特徴です。
6. M&A仲介会社を選ぶ5つのポイント
佐賀県でM&Aや事業引継ぎを検討している経営者の中には、数あるM&Aの仲介会社からどの機関を選べば良いのかわからない方も少なくありません。
本章では、佐賀県でM&Aを行う際に仲介会社に求めるポイントを5つ紹介します。
①同業種の専門的知識・M&A実績がある
ひとことにM&Aといっても分野は幅広く、仲介会社によって得意不得意があるため、仲介会社に依頼する際は、自社と同業種に精通している人材が在籍しているか、実績が存在するかを確認するとよいでしょう。
②同程度の規模・地元のM&A実績がある
案件規模や地域に関する知識を持ち合わせているかどうかも重要なポイントです。例えば、1億円以上のM&Aを専門的に行う仲介会社もあれば、数百万円から数千万円ほどの小規模を得意とする仲介会社もあります。
地域も同様であり、佐賀県のM&A実績を持っているかどうかの事前確認も大切です。
③M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている
M&Aは、自社の将来を大きく左右する行為であり、信頼できる仲介会社でなければ相談できません。M&Aを進めるうえでは、専門知識はもとより高い交渉力も必要とされるため、仲介会社を選ぶ際はM&Aに関する幅広い知識や経験を持っているかどうかの確認が大切です。
④手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
M&Aはさまざまな工程を踏んだうえで成立するもので、非常に多くの手間と時間を要するため、仲介会社に支払う手数料も決して安い額とはいえません。
最終的に必要とされる手数料が明瞭化されていることが重要なポイントです。料金体系を十分に理解しないまま依頼すれば、予想以上の支払いが生じる可能性もあり、その後の経営や生活に支障をきたしかねません。
⑤担当スタッフの対応・相性がよい
担当スタッフには、M&Aの一連の流れを任せるため、自社の状況をこと細かに考慮できる親身な対応や信頼関係を築ける相性の良さも重視すべきポイントです。
仲介会社を選ぶポイントとして、担当スタッフの対応・相性も重視されるため、相性が悪いと感じた場合はスタッフを変えてもらったり仲介会社を変えたりするなど、方針の転換を検討しましょう。
7. 佐賀県のM&A・事業承継・会社売却のまとめ
本記事では、佐賀県のM&A・事業承継・会社売却で活用できる公的機関の事業承継ネットワークや、事業承継・引継ぎ支援センターなどを紹介してきました。
公的機関は安心感があり手軽に利用できる点がメリットですが、まだ案件数が十分であるとはいえず、仲介サポートを行っていない点も要注意です。
佐賀県のM&A・事業承継・会社売却を相談する際は、サポートを希望する内容によって相談先を選ぶことが大切です。トータルサポートが必要であれば、仲介会社に依頼すると良いでしょう。
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