エステサロンのM&A・買収・売却!業界動向、相場、案件の探し方を紹介【成功事例あり】

執行役員 企業情報部 部長 兼 企業情報第一部 部長
辻 亮人

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。

エステサロン業界は売り上げが思うほど伸びておらず、法令順守などの観点からも課題が多いです。しかし、最近はエステサロンのM&Aによる売却や買収が進んでいます。この記事では、エステサロン業界の課題やM&Aによる売却・買収について解説します。

目次

  1. エステサロンとは
  2. エステサロン業界のM&A動向
  3. エステサロンM&Aのメリット
  4. エステサロンのM&A相場
  5. エステサロンのM&A成功事例
  6. エステサロンのM&A・売却案件の探し方
  7. エステサロンのM&Aと居抜き物件の買取という選択肢
  8. エステサロンのM&Aまとめ
    • エステサロンのM&A・事業承継

    1. エステサロンとは

    エステサロンとは

    エステサロンは、正式にはエステティックサロンと呼ばれます。エステサロンとは、痩身や脱毛などを含めた体にかかわる全ての美容を目的に営業している店舗のことです。エステサロンには、リラクゼーションを兼ねる場合もあります。

    エステサロン業界の特徴

    エステサロン業界は、資格がなくてもエステサロンを開業できるため、参入障壁が低く個人経営や中小企業が多い特徴が見られます。

    エステティックとマッサージや美容院などとの違いは、エステティックは全身美容をさし、スキンケア・プロモーションメイキング・リラクゼーションなどの施術を行う点です。医師免許がない場合は医学的判断や人体に危険を与える行為を行ってはいけません。

    治療、改善、使用前・使用後、効果・効能などの告知・表現・表示はできません。

    エステサロン業界の現状

    エステサロンのM&Aにおける買収や売却を知る前に、まずはエステサロン業界の現状や動向を解説します。

    エステサロン業界の動向

    矢野経済研究所による調査結果では、2018年における国内エステサロンの市場規模は3,587億円です。2000年に1兆円産業になると予想されていた数字から、大きく離れる結果となりました。

    今後のエステサロン業界は従来のサービスに加えて物販の売り上げ増加が必要になると見られます。日本の人口減少に伴う顧客の減少や競争の激化、自社店舗などの統廃合などが進んでいるためで、これまで以上の多様化や戦略が必須です。

    大手企業を中心とした働き方改革の推進や労働者のキャリアアップシステムなども進んでいます。エステサロン業界は、以前は事業救済的な観点でのM&Aが主でした。しかし、大手企業によるM&Aで、エステサロン業界のコンプライアンスが向上するM&Aの新しい効果を期待する面もあります。

    破綻しやすいビジネスモデル

    エステサロンは破綻しやすいビジネスモデルといわれています。それは、エステサロンが料金を事前に受け取る前受けビジネスだからです。

    エステサロンを利用する顧客から1年分の施術料金などを前受けでもらうことで金銭的余裕が生まれ、設備投資に資金を使ったり個人的に資金を流用したりすることがあります。もちろん人件費や維持費などにも使われます。

    前受けで料金をもらうことは経営を行うエステサロンにとって都合の良い場合があるものの、顧客にとってはリスクを伴い、あまり良いビジネスモデルとはいえません。

    本来あまり価格に差がでにくい事業でありながらエステサロンは価格競争も激化している厳しい面もあります。

    エステサロンでM&Aが行われる場合は経営が苦しくなって売却の相談をするケースが多いですが、買収先を探すのも困難な状況で、苦しい経営を強いられる動向がエステ業界全体に見られます。

    トラブルが発生しやすい業界

    顧客との施術でトラブルが生じる場合もありますが、エステサロンでは従業員とトラブルになることが多く、エステサロンでの労働時間などに対するトラブルがよく見られます。

    例えば、エステサロンで顧客の来店を待つ時間を経営者側は休憩時間と考えるなどです。中には業務委託の契約を結んだために、残業代を払う必要がないと考えるエステサロンの経営者もいます。

    実際は、業務委託契約でも労働契約を結んでいるので残業代は支払う義務があり、経営者の認識違いによるトラブルは少なくありません。従業員の労働時間やシフトをしっかりと把握できているかどうかがトラブルに発展するかの肝といえます。

    メンズエステの需要拡大

    エステサロンは時代とともに多くの変化が見られます。特にエステサロン業界の動向で大きな変化として挙げられるのがメンズエステの需要拡大です。美容といえば女性という考え方が強かった時代から、男性も美容を行う時代に変わりつつあります。

    こうした動向から居抜き物件などを買取し、メンズエステを展開するエステサロンも少なくありません。今後は男性への施術がエステサロンのキーワードといえるでしょう。

    エステサロン業界の課題と展望

    時代の変革とともにさまざまなサービスを提供しているエステサロン業界ですが、全体で取り組むべき課題として以下の項目があります。

    • エステティシャン資格を国家資格にする
    • エステの正しい知識を伝える
    • 特定商取引法などの業界にかかわる法律を教育する
    • エステティシャンの地位向上

    これら以外にも経営調査や施術調査などの課題があり、それらを解決する取り組みにも課題が多いでしょう。

    トレンドの動きが早いエステサロン業界の弱点は集客力で、エステ業界は大手が少なく個人サロンが主なので広告費用をかけられず集客が難しい状態です。来店の敷居を低くするなどの対策が必要です。

    2. エステサロン業界のM&A動向

    エステサロン業界のM&A動向

    ここまではエステサロン業界の現状などを解説しました。この章では、エステサロン業界におけるM&Aの動向を解説します。

    M&Aによる他業種からの参入

    エステサロンにおける現在の業態は、百貨店などに店舗を構えている高級エステや商店街、スーパーなどに店舗を構える低価格なエステサロンまでさまざまです。ネイルやフットケアなど多様化が進んでいます。

    こうした中、異業種におけるエステサロン業界への参入が多くなってきました。M&Aによるエステサロン店舗買取による参入や居抜き物件買取による参入などいろいろです。

    参入業種も一般企業や医療法人・学校法人など実にさまざまで、エステサロン業界自体が淘汰される時代に、異業種からの居抜き物件買取などによる参入は脅威といえるでしょう。

    今後業界再編が考えられる

    エステサロン業界では従業員の教育が非常に重要といわれています。薬機法や景品表示法といった法的な制約を受けながら顧客には満足度を与え続ける必要があり、従業員のスキルがそのまま売り上げに直結するからです。

    このようなエステサロン業界で、人手不足は深刻です。人手不足は人材不足につながり、サービスの低下を招いてしまいます。技術者の不足は業界全体の課題で、こうした問題に対処するためにも業界再編が欠かせません。

    大手エステサロンと中小エステサロンが存在するエステサロン業界の再編は、これからますます進むと予想されます。

    上場企業によるエステサロンのM&Aが活発化

    従来は、エステサロンのM&Aでは小さな経営を行うサロンの買収が多く見られました。しかし、最近は、大手がエステサロンを買収するM&Aが活発化しています。

    RVHによるミュゼプラチナム事業の買収をはじめ、ソフトフロントホールディングスによるグッドスタイルカンパニーの買収や、三越伊勢丹ホールディングスによるSWPホールディングスの買収など非常に活発化しているのです。

    これらのM&Aは従来における事業救済の観点におけるM&Aではなく、事業投資に重きを置いたM&Aである点も最近のM&A動向で、投資家からも注目が集まっています。

    大手企業によるM&Aでもたらされるメリットの一つに法令順守の強化があります。エステサロン業界では法令順守に対してウィークポイントの部分があり、そうした問題を大企業が改善してくれるのではと業界は期待しているのです。

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    3. エステサロンM&Aのメリット

    エステサロンM&Aのメリット

    エステサロンのM&Aを行う際の売却側と買収側のメリットを見ていきましょう。

    売却側のメリット

    まずは、売却側のメリットです。

    大手グループによる安定経営

    大手資本のグループに、M&Aで買収された場合は、売却された企業の経営はより安定するメリットが考えられます。

    後継者問題の解決

    売却側に事業を承継できる後継者が存在しなかった場合、M&Aによる買収により後継者を得られるのです。

    従業員の雇用を維持

    売却側が後継者問題や売り上げの問題などで事業継続が難しいM&Aでは、買収されることで事業の継続が見込め、従業員の雇用を維持できます。

    個人保証や借入金の解消

    事業を売却すると、売却の対価として現金を受け取ることも可能です。現金は、個人補償や借入金の返済に充てられます。

    創業者にはM&Aによる売却益

    M&Aによるエステサロンの売却により利益を得ることが可能です。創業者が廃業などを考えていた場合は、特に大きな収益となります。

    買収側のメリット

    次に、買収側のメリットです。

    優秀なエスティシャンの確保

    エステサロンが抱える問題の一つに、人手不足があります。エステサロンをM&Aにより買収すれば、人材を育てるよりも短時間で優秀なエスティシャンを獲得することが可能です。

    新たなノウハウの獲得

    自社で体得していない施術などのノウハウも、エステサロンを買収すると獲得できます。

    開業コストの低減

    エステサロンを開業するには設備や建物などに多くの資金が必要です。エステサロン開業に伴うコストを抑えることもM&Aによる買収は可能にします。数店舗展開しているエステサロンは、その効果がなおさらです。

    新規顧客の獲得

    売却側におけるエステサロンの顧客を、営業などを特にすることなく新規の顧客として自社に取り入れられます。

    既存事業の発展

    買収側がエステサロンを経営していた場合、既存の事業がシナジー効果によりさらに発展する可能性を秘めています。人材交流も生まれるため多くのエスティシャンに、メリットとなるでしょう。

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    • エステサロンのM&A・事業承継

    4. エステサロンのM&A相場

    エステサロンのM&A相場

    エステサロンにおけるM&Aの相場を見ると立地条件や設備の取り扱いなどにより大きく格差があります。価格的には、150万円のエステサロンもあれば10億円を超えるエステ事業もあるなど実にさまざまです。

    エステサロンのM&Aでは人材や設備、立地などの他に、顧客人数や売り上げなども値段に関わります。エステサロンのM&Aを進める際は、専門家などに相談して進めると良いでしょう。

    エステサロンのM&AならM&A総合研究所へ

    エステサロンのM&Aは、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&Aの知識や経験が豊富なM&Aアドバイザーが、案件をフルサポートいたします。

    料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談をお受けしていますので、エステサロンのM&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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    5. エステサロンのM&A成功事例

    エステサロンのM&A成功事例

    店舗買取や売却など多くのM&Aがエステサロン業界に存在しますが、ここではエステサロンにおけるM&Aの成功事例を見ていきましょう。

    ANAPによるアセアンビューティHDとの資本提携

    2020年9月、ANAPは、アセアンビューティホールディングスと資本提携することを決めました。アセアンビューティHDは、エステサロンをフィリピンで展開し、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域のビジネスをすでに行っており同地域でのアパレル関連を含んだ小売業の店舗展開を狙っています。

    この資本提携により、両社の共創体制をより揺るぎなくする見込みです。

    ファクトリージャパングループによるM&A

    2018年2月に、ファクトリージャパングループは、凜の整体・エステサロン「和み庵」の事業を譲り受けることを発表しました。

    今回の事業譲渡でファクトリージャパングループは、施術での相乗効果、女性が働きやすい環境づくりなどの強化を図り、新規顧客の獲得、アロマ専門リラクゼーション領域での事業拡大も狙っています。

    三越伊勢丹HDによるM&A

    2016年12月に、三越伊勢丹ホールディングスはSWPホールディングスの全ての株式を買取、完全子会社化しました。これにより、三越伊勢丹ホールディングスの資源や販売網を活用しながら事業展開を図るとしています。

    シーズ・ホールディングスによるM&A

    2016年1月に、シーズ・ホールディングスは、首都圏など大都市圏でエステサロンを展開しているシーズ・ラボの株式を取得しました。これにより、シーズ・ホールディングスが取り扱う化粧品事業をエステサロンの店舗で販売・ブランド展開することを狙います。

    RVHによるM&A

    2015年12月に、RVHは美容脱毛サービス「ミュゼプラチナ」を展開していたジンコーポレーションからミュゼプラチナムの事業を買収し、RVHはジンコーポレーションの債権や債務などを除いた事業を引き受けました。

    RVHはたかの友梨ビューティクリニックが運営会社として経営している不二ビューティとの株式交換を行い完全子会社化しています。株式交換による事業買収により不二ビューティの株式を所持していたG.PホールディングスがRVHの筆頭株主です。

    じげんによるM&A

    2014年9月に、じげんは、美容ヘルスケア業界支援の最大手であるリジョブの全株式を取得し、連結子会社化しました。株式の買取価額は19.8億円です。

    このM&Aにより、リジョブが取り扱っていた求人サービスをはじめとした美容ヘルスケア領域に参入し事業の領域を広げます。

    ツカダ・グローバルによるM&A

    2014年8月に、ツカダ・グローバルホールディングは英国式リフレクソロジーサロン「クイーンズウェイ」などを手掛けるFAJA(東京都中央区)の株式を全て取得し子会社化しました。これにより、ウェルネス&リラクゼーション事業に進出します。

    都内エステサロンのM&A

    東京都新宿区で展開していた社員3名の脱毛エステサロンが500万円で事業譲渡されました。この事例は、後継者問題に悩んでいた小さなエステサロンが売却した事例です。

    新たな事業展開へ向けたM&A

    茨城県つくば市で月平均売上が200万円程度であったエステサロンは、200万円の価格で事業譲渡に成功しました。このエステサロンは、事業を売って他の事業展開を図ります。

    【関連】美容エステサロンの事業承継の流れや注意点を解説【事例あり】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    6. エステサロンのM&A・売却案件の探し方

    エステサロンのM&A・売却案件の探し方

    この章では、エステサロンにおけるM&A・売却案件の探し方を見ていきましょう。

    バトンズ

    バトンズは、マッチングサイトを提供する会社です。利用者が多いので、エステサロンのM&A・売却案件を見つけやすいでしょう。当事者間では難しい交渉や複雑な手続きは、バトンズに登録した士業や金融機関など、支援専門家のサポートが受けられるので安心です。

    BGパートナーズ

    BGパートナーズが手掛ける「サロンM&Aネット」もマッチングサイトになります。美容サロンに特化しているので、エステサロンのM&A・売却案件を探している方におすすめです。会社の売却、1事業だけの譲渡、1店舗のみから複数店舗など、いろいろなニーズに対応しています。

    TRANBI

    M&A・事業承継プラットフォームであるTRANBIは、個人や中小企業のためのM&A・事業開発が中心です。エステサロンは、個人経営や中小企業が多いので、エステサロンのM&A・売却案件を見つけやすいでしょう。インターネットをとおしてマッチングすれば、M&Aのコストが大幅に削減できます。
     

    7. エステサロンのM&Aと居抜き物件の買取という選択肢

    エステサロンのM&Aと居抜き物件の買取という選択肢

    エステサロン業界に参入または店舗を増やすにあたり、居抜き物件は非常に魅力です。エステサロンなどにおける美容関係の設備は、非常にコストがかかります。コストを抑えるためにも居抜き物件を買取して開業するのはメリットがあるのです。

    一般的に、居抜き物件の設備はそのまま利用できます。縮小傾向が見られるエステサロン業界は、居抜き物件が少なくありません。居抜き物件を買取して事業を始める場合は、居抜き物件を取り扱っている不動産などに相談すると良いでしょう。

    居抜き物件だけでは獲得できないもの

    居抜き物件だけを獲得しても、技術者やノウハウは獲得できません。居抜き物件はあくまでも設備のみを獲得する手法です。M&Aによるエステサロンの買収であれば技術者なども獲得できます。

    エステサロン業界に新規展開を考えている場合は、エステサロンのM&Aを行うのが最も効率が良いでしょう。

    8. エステサロンのM&Aまとめ

    エステサロンのM&Aまとめ

    エステサロン業界のM&Aを解説しました。エステサロン業界は売り上げ規模が横ばいで続いているものの、M&Aが活発に行われています。

    居抜き物件の買取による新規参入もありますが、居抜き物件では人材が確保できません。人材確保と設備確保を両立するにはM&Aがおすすめです。エステサロンのM&Aは、専門家を交えて計画を立てるとトラブルが少なくなります。

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