買収とは?メリット・デメリット、手法、流れ、手続きを解説【2021年最新事例・ニーズ30選】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

買収は経営者にとって大変有効な経営戦略であり、ワンランク上の会社への成長・発展を期すために欠かせない手段です。本記事では、事例・ニーズ情報も交えて、買収の具体的な手法や流れ、メリット・デメリットや相場価格などを解説します。

目次

  1. 買収とは
  2. 友好的買収と敵対的買収の相違点
  3. 買収の現状と最新動向
  4. 買収を行う目的
  5. 買収の手続き・流れ
  6. 買収で採用される手法・スキーム
  7. 買収のメリット・デメリット
  8. 買収を成功させるためのポイント
  9. 買収を行う主体・属性
  10. 買収の事例・ニーズ30選【2021年最新】
  11. 買収ニーズの高い業種と特徴
  12. 買収における相場価格
  13. 買収にかかる費用の計算方法
  14. 買収にかかるその他の費用
  15. 買収の目標ライン
  16. 買収の相談先
  17. 買収のまとめ
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1. 買収とは

近年、M&Aが盛んに行われるようになり、各種報道でも多く目にするようになりました。その際に、M&Aと同義語のように用いられる言葉が買収です。本記事では、買収に関する情報をさまざまな角度から取り上げて説明します。

買収の意味

一般用語としての買収の意味は、買い取って自分のものにすることです。買い取る対象が会社、またはその会社が行う事業である場合が、M&Aの買収に該当します。

M&Aの買収を正確に表現すれば、企業買収や事業買収です。しばしば企業と事業は省略され、単に買収のみで表現されることも多いです。

買収と合併の違い

M&Aとは、「Mergers and Acquisitions」の頭文字を取った略称です。Mergersは合併、Acquisitionsが買収の意味です。M&Aとしてセットで語られる合併と買収ですが、両者には1つ大きな違いがあります。

それは、1つの会社になるかならないかです。合併では、2つ以上の会社が1つに統合されます。統合され存続する会社は1社だけであり、そのほかの当時会社は解散・消滅します(これを消滅会社といいます)。

その一方、買収では買収先企業の経営権や事業が取得されますが、その会社は消滅しません。会社買収であれば、買収企業の子会社となって存続します。事業買収であれば会社組織はそのまま残り、その後も独立した会社として運営されていきます。

買収と子会社化の違い

買収の意味が会社買収だけであれば、「会社買収=子会社化」です。しかし、買収には事業買収の意味もあります。事業買収では、買収先企業の経営権には関わりません。買収先企業の独立性は保たれたままであり、子会社化とは異なります。

買収とM&Aの違い

買収はM&Aの1つの概念にしか過ぎません。以下に記すのは、M&Aの4種類と具体的なスキーム(手法)です。
 

種別 スキーム
買収 株式譲渡株式交換・格式移転・株式交付・第三者割当増資・事業譲渡
合併 新設合併・吸収合併
会社分割 新設分割・吸収分割
資本提携 資本業務提携・株式持ち合い・合弁会社設立

このように買収と合併以外にも、会社分割と資本提携があります。資本提携は、ほかの3つとは様相が異なりますが、資本の移動を伴うため広義のM&Aとされるのが一般的です。単なる業務提携は資本の移動を伴わないため、M&Aには含みません。

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2. 友好的買収と敵対的買収の相違点

買収を買収先企業経営陣との関係性で分けたのが、友好的買収と敵対的買収です。ここでは、友好的買収と敵対的買収を解説します。

友好的買収の概要

友好的買収とは、対象企業の同意を得て買収することです。特に日本の買収では、そのほとんどが友好的買収です。交渉でお互いの希望条件をすり合わせ、成約を目指します。

対象が上場企業の場合、TOB(Take Over Bid=株式公開買い付け)が実施されることがありますが、友好的買収の場合、対象企業経営陣の同意・賛同を得たうえで行われるのが常です。

敵対的買収の概要

敵対的買収とは、対象企業の同意を得ずに行う買収のことです。対象企業が非上場企業の場合、同意を得ずに買収(株式取得)を実施することは不可能であるため、起こり得ません。敵対的買収はもっぱら上場企業がターゲットとなります。

具体的には、対象企業の経営陣などの同意を得ず、一方的にTOBを実施して目的の株式数を取得し、経営への参加または経営権の奪取を試みる方法です。敵対的買収には、さまざまな防衛策も編み出されているため、成功率は決して高くありません。

失敗するリスクも大きいため従来の日本では少なかったのですが、近年は徐々に敵対的買収を目にすることも増えてきています。

友好的買収と敵対的買収の違い

友好的買収と敵対的買収の違いは一目瞭然であり、TOBを実施する際に対象企業経営陣の同意を得ているかどうかです。敵対的買収の大概のケースでは、買収側が事前連絡もなく一方的にTOBの実施を表明します。

それに対して、ターゲットにされた企業側はTOB実施に反意を表し、これを阻止するためにさまざまな買収防衛策を繰り出す構図です。ごくまれに、突然のTOB発表に対して中立の立場で判断を株主に委ねるケースや事後賛同するケースもあります。

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3. 買収の現状と最新動向

中小企業庁が発表した「中小M&Aガイドライン」によると、2025年までにおよそ245万人の中小企業・小規模事業の経営者が70歳を迎えるとしています。そして、半数である約127万人は後継者未定の状況になるとの予想です。

2020年時点で65歳から74歳の経営者の占める割合は高く、 すでに多くの経営者がこの予定年齢に達しています。事業承継が直近の経営課題となっている経営者が多く、承継方法が親族内承継から親族外承継へとシフトしつつある状況です。

買収に積極的な姿勢をみせる買い手も増えているため、今後もより一層この動きは加速すると考えられます。いずれの理由も一過性のものではありません。今後も、買収を含めたM&Aは盛んに実施されていくと予想されます。

参照: 中小企業庁「中小M&Aガイドライン(令和2年)」
    中小企業庁「中小企業白書」2021年版

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4. 買収を行う目的

買収を行う目的を端的にいえば、安定的な会社の成長のためです。それをさらに細かく分析すると、より具体的な以下の4つの目的がみえてきます。

  1. 経営資源の確保
  2. 事業の多角化によるリスクヘッジ
  3. 組織再編
  4. 税金対策

①経営資源の確保

会社の成長に欠かせないもの、それは経営資源(リソース)です。一般に経営資源とは、以下の6つとされています。

  • 資金
  • 人材
  • 設備/施設/機械類
  • 情報(ノウハウ)
  • 時間
  • 知的財産

資金は確かに重要ですが、そのほかの5要素が欠けていれば会社の成長は望めません。そこで、その資金を使って残りの5要素を取得する手段が買収です。現在、買収が有効な経営戦略として広く浸透してきているのは、このような理由によります。

②事業の多角化によるリスクヘッジ

会社の安定的な成長を鑑みるとき、経営でリスクヘッジをしておくことが重要視されます。経営のリスクヘッジ手段で有効なのが多角化経営です。1つの事業だけに頼りきりにならず、複数の事業を並行して進めることがリスクヘッジになります。

ただし、新事業を立ち上げて軌道に乗せるのは、たやすくありません。そこで役立つ手段が買収です。買収によって、すでに無事に運営されている事業を獲得すれば、事業多角化がすぐに実現できます。

③組織再編

買収は、単純に外部の会社や事業を買い取り傘下に加えるだけではありません。企業グループが形成されている場合に、類似事業ごとに会社組織を取りまとめたり、会社数を調整して効率性を上げたりする目的で買収が実施されることもあります。

グループ内における組織再編目的の買収で主に使われるスキームは、株式交換や株式移転、株式交付などです。場合によっては、それらに加えて合併や会社分割が用いられることもあります。

④税金対策

会社の成長を促すには、キャッシュが手元に残ることも重要です。買収で繰越欠損金を持つ企業を対象とした場合、買収後に節税効果を受けられる場合があります。

ただし、法人税法における繰越欠損金を利用する目的のみで買収などを実施した場合、損金算入に制限が加えられることが定められており注意が必要です。

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5. 買収の手続き・流れ

一般的な友好的買収の流れは以下のとおりです。

  1. 買収の目的・戦略の策定
  2. M&Aアドバイザーへの相談・依頼
  3. 買収先の探索・確定
  4. トップ面談・買収条件の交渉
  5. 基本合意書の締結
  6. デューデリジェンス(買収監査)の実施
  7. バリュエーション(企業価値評価)の実施
  8. 最終契約の締結
  9. クロージング・買収の完了

各プロセスの概要を説明します。

①買収の目的・戦略の策定

まずは、実際に買収の行動を取る前に、買収が最良の手段かどうかの検討も含めて自社の成長に必要なことを社内で議論しましょう。その議論を通じて会社の強みと弱みをはっきりさせれば、買収の目的も明確化できます。

買収の目的が定まったのなら、買収の戦略の青写真も練っておきましょう。全くの無策でM&Aアドバイザーに相談するよりも、自分なりの戦略の構想を持って相談するほうが、より有益な意見を聞けます。

②M&Aアドバイザーへの相談・依頼

買収の各プロセスでは、買収・M&Aの専門知識や経験が欠かせません。特殊なケースを除いて、自社だけで買収を進めていくのは困難が伴います。そこで有効なのが、M&Aアドバイザーなど買収の専門家にサポートを依頼することです。

代表的なM&AアドバイザーとしてはM&A仲介会社がありますが、各士業事務所や金融機関でも買収の相談を受け付けています。ほとんどの場合、相談は無料です。複数のM&Aアドバイザーを訪ねて、自社に適した相手を選び依頼・契約をしましょう。

③買収先の探索・確定

通常、M&Aアドバイザーは多くの売り手情報を持っています。買収側が企図している売り手の業種や業績、規模や所在地などの条件に合致する買収先候補が、リストとなって届けられるはずです。この段階の買収先情報は、ノンネームシートと呼ばれます。

その名のとおり社名が伏せられ、具体的に企業を特定できる情報は載っていません。気になる企業があり、より詳しい情報を得たい場合には、先方と秘密保持契約を締結して情報の開示を受けます。

買収先としてふさわしいと思える会社がみつかれば、交渉相手が確定します。

④トップ面談・買収条件の交渉

交渉相手が確定すれば、合意に向けた交渉のプロセスに入ります。その際に実施されるのが、双方の経営トップが会するトップ面談です。この面談では、売り手側の事業内容の詳細を経営者から直接確認し、お互いに経営理念などを伝え合います。

トップ面談を経て、具体的な買収条件交渉の開始です。最も重要な条件は買収額ですが、それ以外にも買収側・売却側とも付随する希望条件は複数あります。合意に向けて、双方ともある程度の妥協は必要です。

M&Aアドバイザーの意見を聞きながら、妥当な落としどころを見いだしましょう。

⑤基本合意書の締結

買収条件が合意されると、基本合意書を締結します。注意したいのは、基本合意書はあくまでもこの段階での同意内容を確認し合うための書類で、最終契約書ではないことです。

基本合意書には買収する法的拘束力はなく、まだ破談となる可能性もあります。基本合意書で最も重要なポイントは、独占交渉権に関する内容です。独占交渉権によって売り手がほかの買い手と交渉することを一定期間禁止します。

⑥デューデリジェンス(買収監査)の実施

デューデリジェンスは、買収側が売却企業に対して行う精密監査です。ここまでのプロセスで提示されている業績などの情報確認や、そのほかに隠されている経営リスクの有無、得られるシナジー効果などを調べます。

具体的には財務・税務・法務・労務などに分け、各分野の専門家を起用し、徹底した調査を行うでしょう。場合によっては、そのほかにITデューデリジェンスやビジネスデューデリジェンスなどが実施されることもあります。

買収側にとってデューデリジェンスは、買収が会社の成長につながるかを見極める重要なプロセスです。

⑦バリュエーション(企業価値評価)の実施

すでに基本合意書で買収価額は、大筋で合意しています。デューデリジェンスの結果も踏まえて最終的な買収価額を決めます。買収先が非上場企業の場合、上場企業のような市場での株式価額がありません

つまり、専門的な数式・算定方法を用いるバリュエーション(企業価値評価)を実施する必要があります。バリュエーションのための算定方法は複数あり、買収先の状況に応じてそれらを組み合わせて、評価を定めなければなりません。

ここでもM&Aアドバイザーや公認会計士など、専門家の存在は不可欠です。

⑧最終契約の締結

デューデリジェンスおよびバリュエーションの結果を踏まえて、最終的な条件交渉を実施します。買収先に経営リスク的な懸念事項が発見されれば、基本合意書より買収額やその他の条件は下がるかもしれません。何も懸念事項がなければ、基本合意書の条件で交渉が決まるでしょう。

デューデリジェンスで買収先の優秀な点がみつかれば、基本合意書よりも条件が引き上げられる可能性もあります。最終契約では、締結後の資産の引き渡しなど、具体的な実行スケジュールも取り決めて記載しなければなりません。

⑨クロージング・買収の完了

最終契約締結後、契約内容に応じて行う買収対価の支払い売却株式や資産などの引き渡しを実施することなどをクロージングといいます。各種クロージング行為が滞りなく済めば、買収は完了です。

買収・M&Aに欠かせないM&Aアドバイザーですが、昨今はM&A仲介会社などの専門業者が増え、どのM&Aアドバイザーに依頼すべきか、迷ってしまうかもしれません。そのような場合のおすすめの専門家として、M&A総合研究所を紹介します。

全国の中小企業の買収・M&Aに数多く携わっているM&A総合研究所では、買収・M&Aに豊富な経験と知識を持つアドバイザーが案件ごとに専任となり、相談時からクロージングまで買収・M&Aを徹底サポートします。

通常は10カ月~1年以上かかるとされるM&Aを最短3カ月でスピード成約する機動力も、M&A総合研究所の強みです。料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」となっております(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。

無料相談を受け付けていますので、M&A・事業承継をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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6. 買収で採用される手法・スキーム

買収の具体的なスキームとしては、以下の7つがあります。

  1. 株式譲渡
  2. 事業譲渡
  3. 株式交換
  4. 株式移転
  5. 株式交付
  6. 会社分割
  7. 第三者割当増資

それぞれの概要を掲示します。

①株式譲渡

株式を買い取ることで会社の経営権を取得するのが株式譲渡です。会社をそのまま丸ごと承継します。株式の所有者=株主が変わることで経営者も変わりますが、それ以外に会社には何の変化も起こりません。

買収が実行されても、買収先の会社は平常どおり運営されます。株式を譲渡するだけの手続きであるため、ほかのスキームと比較して手続きが簡便である点が特徴です。

中小企業対象の買収では、多く用いられているスキームの1つになります。

②事業譲渡

買収先が行っている事業および関連する資産などを選別して買収できるのが事業譲渡です。双方の合意は必要ですが、買収側としてはほしい事業や資産だけを買い取れますし、売却側も売りたくない事業や資産は手元に残せます。

株式譲渡のような包括承継ではないため、簿外債務などを引き取ってしまうようなリスクもありません。ただし、取得事業に関する許認可は取り直しが必要であったり、取引先との契約や移籍する従業員の雇用契約を全て締結し直したりなど、手続き面の煩雑さがネックです。

③株式交換

買収側が買収先の株式全てを取得して完全子会社化する際に、対価として買収側の株式あるいは新株予約権を発行するのが株式交換です。株式を取得する意味では株式譲渡と同様ですが、対価に現金を要しない点が大きな違いとなります。対価に現金を用いることも可能です。

④株式移転

複数の会社がその株式すべてを別の会社に取得させる(=買収される)スキームが株式移転です。株式移転の場合も、株式を取得した会社(買収側)は、その対価を自社株式あるいは新株予約権の発行でよいことになっています。

株式移転は、企業グループにおいて持ち株会社体制に移行する際に用いられるスキームです。株式交換と同じく、買収に現金を用意しなくてもよい点が最大の利点といえます。

⑤株式交付

株式交付は、2021(令和3)年3月に施行された改正会社法で新たに導入された買収スキームです。具体的には、株式交換における完全子会社化の条件を緩和させた内容となっています。

買収先の株式50%超~100%未満を取得する場合でも、その買収対価を株式あるいは新株予約権の発行でよいことになりました。ただし、子会社化することが条件であり、50%超の株式取得は必要です。

株式交付が新たに導入されたことにより、完全子会社化以外の買収ケースでも現金の用意がいらなくなりました。場合によっては、買収・M&Aがより活性化する一因となるかもしれません。

⑥会社分割

買収先企業の事業部門を丸ごと切り出して取得する(買収する)スキームが会社分割です。一見すると事業譲渡と似ています。しかし、事業譲渡は、買収する内容(事業、資産、権利義務など)を個々に選別する方法です。

その一方で、会社分割は事業・資産・権利義務・人材などを包括し、事業部門を丸ごと取得する違いがあります。会社分割では、買収対価を株式にできる点も大きな違いです。会社分割には新設分割と吸収分割の2種類があります。

新設分割は新たに設立した会社に事業部門を承継させるケースで、吸収分割は既存の会社に事業部門を承継させるケースです。

⑦第三者割当増資

買収先が新株を発行し、特定の相手(第三者)に割り当てるスキームが第三者割当増資です。その特定の相手が買収側であり、引き受ける株式数に応じた対価を支払うことで出資します。

発行する株式数の比率次第で、買収側の関連会社となるか資本提携となるのか分かれますが、既存株主の存在があるため、すべての株式を取得する完全子会社化はできません。

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7. 買収のメリット・デメリット

ここでは、買収のメリットとデメリットを掲示します。

買収のメリット

買収の主なメリットは以下の8点です。

  • 企業買収による相乗効果が期待できる
  • 経営が健全化し、利益が生まれる
  • 新規事業への参入リスクを軽減できる
  • 経営目標をスピーディーに達成できる
  • 少数意見の株主を排除できる
  • 買収資金の準備が不要である
  • 買収後も独立した経営が継続できる
  • 後継者がいなくても会社を存続させられる

企業買収による相乗効果が期待できる

1つ目のメリットは、企業買収による相乗効果(シナジー効果)が期待できることです。一般的に企業買収を行う最大の目的には、安定的な会社の成長があるでしょう。その目的を達成するために、シナジー効果を得ようとして企業買収を行います。

シナジー効果には、事業規模が拡大したことによるコスト削減の生産シナジーだけでなく、売上が増加する販売シナジーなど、多くの効果があります。

経営が健全化し、利益が生まれる

2つ目のメリットは、経営が健全化して利益を生めることです。経営には資本が必要であるため、企業は資金調達を行います。しかし、資金調達力が弱ければ健全な経営を行えず、利益も生めません。

そこで、資金調達力の増強資金調達コスト削減を目的に買収することがあり、この効果を財務シナジーといいます。

新規事業への参入リスクを軽減できる

3つ目のメリットは、新規事業への参入リスク軽減です。通常、新規事業に参入しようとすれば、その準備にコストと時間がかかります。そのうえ、事業参入後、成功するかどうかの確約はありません。

買収で新規事業を獲得する場合は、すでにその事業を運営し一定の業績を上げている状態で取得できるので、通常の参入時のようなリスクは心配せずにすみます。

経営目標をスピーディーに達成できる

事業規模の拡大や新規事業への参入、コスト削減による利益率向上などは、企業単独でも達成可能な経営目標です。しかし、目標達成には一定期間を要してしまうのは否めません。

買収を実施した場合は、経営目標のいずれも買収と同時に達成可能であり、単独で行うよりも圧倒的スピーディーに実現できます。

少数意見の株主を排除できる

5つ目のメリットは、少数意見の株主を排除できることです。株主総会は資本多数決であるため、少数意見が反映されることはほとんどありません。しかし、大株主による不当の決議があった場合など、一定の条件を満たせば少数意見の株主から決議の取り消し・無効の訴えが可能です。

買収で大株主が誕生すると、少数意見株主による訴えが出てくる可能性があります。これを防ぐため、大株主であることを利用して株式併合などを行えば、少数意見の株主を排除できます。

買収資金の準備が不要である

6つ目のメリットは、条件つきであるものの、買収資金の準備が不要であることです。株式交換・株式移転・株式交付・会社分割のスキームを用いるケースでは買収対価に自社株式を用いられます。多額の現金を必要とせずに買収ができるスキームです。

買収後も独立した経営が継続できる

7つ目のメリットは、買収後も買収先が独立した経営を継続できることです。買収は合併と違って消滅会社はありません。買収の実施に影響を受けることなく、買収先は独立的立場で経営を続けられます。

後継者がいなくても会社を存続させられる

8つ目のメリットは、後継者がいなくても会社を存続させられることです。買収先の目線で考えると、仮に経営者に後継者がいない場合、その経営者が引退すると会社は廃業を強いられます。

しかし、第三者からの買収が実施されると、会社は新たな経営者(買収者)に事業承継されたことになり、会社を存続させられます。

買収のデメリット

買収によるデメリットには、主として以下の6点が挙げられます。

  • 複雑な手続きを行う必要がある
  • 買収先企業が株主になり比率が大きく変わる
  • 従業員や取引先から反感を買う可能性がある
  • 簿外債務・偶発債務を承継するおそれがある
  • 経営統合(PMI)に多くの負担がかかる
  • のれんの減損リスクを負う

複雑な手続きを行う必要がある

1つ目のデメリットは、複雑な手続きが必要なことです。買収は、成約するまでの各プロセスでさまざまな手続きがあります。成約後にクロージングを実施するにあたって、会社法で規定されている各種手続きを行う必要があります。

自社のみで各手続きを進めるのは困難であり、M&A仲介会社などの専門家のサポートを得るのがベストです。

買収先企業が株主になり比率が大きく変わる

デメリットの2つ目は、買収対価を現金ではなく自社株式とした場合、株主の保有比率が変わることです。対価として発行する株式数が多過ぎた場合、経営権を左右する問題にもなりかねません。

現金を必要としない買収スキームは魅力的ですが、対価に割り当てる株式数の比率を勘案しておかないと、後日に支障をきたすので注意が必要です。

従業員や取引先から反感を買う可能性がある

デメリットの3つ目は、買収先の従業員や取引先から反感を買ってしまう可能性があることです。買収に対して、買収先の従業員から反感を買ってしまうと、退職など人材流出の危険性があります。

取引先から反感を買ってしまうと、契約解除などの動きが出るかもしれません。買収に対して、まだまだネガティブなイメージを持つ人も多いので、適切なタイミングで買収を周知し、徹底したフォローをする必要があります。

簿外債務・偶発債務を承継するおそれがある

4つ目のデメリットは、買収後の経営リスクとなる偶発債務などの簿外債務を引き継いでしまう可能性があることです。会社や事業を丸ごと承継する買収スキームでは避けられません。

予防方法は、クリティカルな経営リスクがないか徹底したデューデリジェンスを行うことです。一般的にあり得る簿外債務の具体例は以下のとおりです。

  • 賞与引当金
  • 退職金引当金
  • 未払社会保険料
  • 未払残業代
  • 債務保証
  • リース債務
  • 買掛金
  • 手形割引による償還義務
  • 訴訟による賠償義務

経営統合(PMI)に多くの負担がかかる

5つ目のデメリットは、PMI(Post Merger Integration=買収後の経営統合プロセス)の負担です。買収後は、用いたM&Aスキームに応じた各種の経営統合作業が欠かせません。PMIを順調に行わないと、買収後に目標とした業績向上もおぼつかなくなります。

組織統合・人員再配置・システム統合・人事制度の設定などPMIの計画策定と実施を担う部門と担当者には大きな負担がかかります。

のれんの減損リスクを負う

6つ目のデメリットは、のれんの減損リスクです。バリュエーション(企業価値評価)では、単純に買収先が所有する有形資産に金額をつけるだけではありません。目に見えない無形資産にも着目し、有形資産の時価に上乗せする金額を「のれん」といいます。

無形資産とは、買収先の顧客リストや有望な取引先との契約、研究・開発・技術力、事業ノウハウ、知的財産などです。一般にのれんは、会計上、資産として計上し減価償却処理をします。

しかし、買収時に想定した収益が上げられなかった場合、のれんの資産価値は下がり、のれんの減損処理をしなければなりません。のれんの減損額は決算上で損失額として計上するので、経営に与えるダメージは少なくありません。

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8. 買収を成功させるためのポイント

デメリットやリスクを回避し、できるだけ買収を成功させるにはポイントを踏まえなくてはなりません。具体的な5つのポイントを説明します。

  1. 専門家にデューデリジェンスを徹底してもらう
  2. 自社とのシナジー効果が期待できる相手先を見つける
  3. 大規模企業・事業の買収を控える
  4. 買収後の経営統合を念入りに行う
  5. M&Aの専門家に買収プロセスをサポートしてもらう

①専門家にデューデリジェンスを徹底してもらう

士業などの専門家を起用して実施するデューデリジェンスは、費用も時間もかかるため省略的に実施するケースも見受けられますが、それは間違いです。デューデリジェンスの主な目的は以下のとおりです。

  • 買収先の企業価値評価を適正に行うための判断材料を得る。
  • 買収後において経営リスクとなる簿外債務などが潜んでいないか調べる。
  • PMI計画策定に向けて必要情報を収集する。

企業価値評価に必要な情報を得ていないと、高値で買収してしまう可能性があります。デューデリジェンスで経営リスクを発見できれば、買収中止の判断も可能です。PMIの成功は買収の成功に直結し、買収の成功は徹底したデューデリジェンスにかかっています。

②自社とのシナジー効果が期待できる相手先を見つける

買収を実施し買収先の売上を合算すれば、事業規模が拡大するのは当然です。しかし、それだけでは買収の成功とはいえません。1+1が2よりも大きくなる成果が出てこそ買収の成功です。そこに必要なのがシナジー効果になります。

企業文化の類似性や業務システムの共通性あるいはお互いの弱みを補完できる関係性や強力ブランド合体による強みの相乗効果など、買収後の経営統合により、ポジティブな化学反応が期待できる相手を買収先に選ぶのがベストです。

③大規模企業・事業の買収を控える

買収後の統合結果を考えると、できるだけ規模の大きい企業を買収した方がよいと思うかもしれません。しかし、買収先の企業規模は、自社の企業規模と比べたうえでの判断が必要です。

仮に自社と同等またはそれ以上の企業を買収した場合、買収後の経営統合(PMI)を買収側がイニシアティブを持って行うのは困難だと予想されます。経営統合がスムーズに進まなければ、適切な買収効果が得られず買収が失敗となるかもしれません。

規模の大きい企業の買収額は必然的に高額になり、失敗に終わればそれだけ損失も大きくなってしまいます。一般的に買収先の企業規模は、自社の30%程度の大きさを限度とするのが理想的です。

④買収後の経営統合を念入りに行う

買収後の経営統合は以下のプロセスを踏んで実施するのがよいでしょう。

  • デューデリジェンスで経営統合計画策定のために必要な買収先の情報(業務システム、管理システム、組織形態、人事制度、従業員リストなど)収集
  • 経営統合方針の決定(骨太方針)
  • ランディングプラン決定(骨組方針=具体的に実施する計画の決定)
  • 100日プラン策定(各計画の具体内容策定)
  • 統合計画開始

100日プランで実施されやすい計画の例は以下のとおりです。
  • 経営体制/組織構造における統合
  • 人事評価制度、報酬制度、退職金制度など制度面の統合
  • 業務オペレーション、管理部門、ITシステムなどの業務システムの統合
  • スケールメリットを発揮させるための事業や取引先の見直し
  • 業績評価制度の見直し

⑤M&Aの専門家に買収プロセスをサポートしてもらう

ここまで挙げた4つのポイントも含め、買収・M&Aのいずれのプロセスでも、M&A仲介会社などの専門家によるサポートやアドバイスは有用です。実績のある専門家であれば、手数料に見合う働きを提供してくれます。

買収実施の検討初期段階から専門家に相談し、自社にとって適切な方法を選択することが買収成功への第一歩です。

【関連】M&Aによる買収の目的は?目的別にメリット・課題を分類!| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

9. 買収を行う主体・属性

買収を行う主体は、他の事業会社(ストラテジック・バイヤー)と、経営者の変更あるいは経営方針の変更によって株価上昇を狙う投資ファンド(フィナンシャル・バイヤー)に分類できます。

ストラテジック・バイヤーは、主に事業のシナジー効果を得るために買収を行います。一方で、フィナンシャル・バイヤーは、対象会社が将来生み出すキャッシュフローが目的です。

この2つの買収を行う主体がM&Aで競合する場合、ストラテジック・バイヤーはシナジーの価値を盛り込むため、フィナンシャル・バイヤーより高い買収価額を提示します。

しかし、資金調達の側面ではフィナンシャル・バイヤーの方が積極的にLBO(レバレッジド・バイアウト)を活用して買収を行うため、優位になるともいわれています。LBOとは、将来見込まれるキャッシュフローを担保として、買収企業が金融機関から資金調達をして買収する方法です。

10. 買収の事例・ニーズ30選【2021年最新】

ここでは、最新買収事例と買収ニーズ情報を15件ずつ紹介します。

最新買収事例15選

まずは、最新の買収事例15件を掲示します。

ニレコによる西武電機の買収事例

買収側企業名 ニレコ
買収側の事業内容 制御・計測・検査装置の開発・製造・販売
買収先企業名 西武電機
買収先の事業内容 電子機器・情報機器・各種機器の開発・製造ほか
買収スキーム 株式譲渡による完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 類似・同一事業取得による事業拡大
買収実施時期 2021年6月

GA technologiesによるパートナーズの買収事例

買収側企業名 GA technologies
買収側の事業内容 不動産テック総合サービス「RENOSY」、
中国⼈投資家向けプラットフォーム「神居秒算」の開発・運営、
中古不動産の売買仲介、マンション賃貸管理、
不動産業務支援システムの開発・運営
買収先企業名 パートナーズ
買収先の事業内容 資産運用総合アドバイス
買収スキーム 一部の株式譲渡後、株式交換で完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 不動産事業の強化・拡大
買収実施時期 2021年6月(株式譲渡は2021年5月)

AFC-HDアムスライフサイエンスによるなすびの買収事例

買収側企業名 AFC-HDアムスライフサイエンス
買収側の事業内容 健康食品および化粧品のOEM生産
買収先企業名 なすび
買収先の事業内容 飲食店の経営・企画運営、公共施設内のレストラン・カフェの企画運営
買収スキーム 一部の株式譲渡後、株式交換で完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 子会社が行っている飲食店事業の拡大
買収実施時期 2021年6月

ジェイテックコーポレーションによる電子科学の買収事例

買収側企業名 ジェイテックコーポレーション
買収側の事業内容 X線ナノ集光ミラー、細胞培養装置の開発・製造・販売
買収先企業名 電子科学
買収先の事業内容 理化学機器の開発・製造・販売・分析
買収スキーム 株式譲渡による完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 ナノ加工技術をベースとした事業の推進
買収実施時期 2021年5月

UTグループによるプログレスグループの買収事例

買収側企業名 UTグループ
買収側の事業内容 製造・設計・開発・建設分野などの人材派遣
買収先企業名 プログレスグループ
買収先の事業内容 人材派遣事業(グループとして)
買収スキーム 株式譲渡による完全子会社化
買収価額 30億9,500万円
買収の目的 大手製造業向け人材派遣市場のシェア拡大
買収実施時期 2021年5月

ウィザスによるアンガーマネジメントの買収事例

買収側企業名 ウィザス
買収側の事業内容 学習塾、学校の運営など
買収先企業名 アンガーマネジメント
買収先の事業内容 アンガーマネジメントの企業研修
買収スキーム 株式譲渡による完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 グループのサービスラインの拡充
買収実施時期 2021年5月

デザインワン・ジャパンによるアマネクコミュニケーションズの買収事例

買収側企業名 デザインワン・ジャパン
買収側の事業内容 メディア運営、クラウドサービス、ITオフショア開発
買収先企業名 アマネクコミュニケーショ ンズ
買収先の事業内容 広告代理業
買収スキーム 株式譲渡による子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 集客支援サービスの拡充
買収実施時期 2021年5月

日本創発グループによるアド・クレールの買収事例

買収側企業名 日本創発グループ
買収側の事業内容 グループとして広告やザインに関する各種データの情報処理、
デジタルコンテンツの制作・販売、セールスプロモーション、
出版物に関する企画・制作
買収先企業名 アド・クレール
買収先の事業内容 印刷物などのデザイン、DTP制作
買収スキーム 株式交換
買収価額
買収の目的 双方の企業価値向上
買収実施時期 2021年5月

SYSホールディングスによるレゾナント・コミュニケーションズの買収事例

買収側企業名 SYSホールディングス
買収側の事業内容 IT人材の育成、ITインフラの構築、アプリケーションの開発、
各種基幹システムやソフトウエアの開発・運用・保守など
買収先企業名 レゾナント・コミュニケーションズ
買収先の事業内容 業務アウトソーシングの委託請負、情報システムの開発・運用
買収スキーム 株式譲渡による完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 グループとしての事業領域拡大
買収実施時期 2021年5月

パソナグループによるMore-Selectionsの買収事例

買収側企業名 パソナグループ
買収側の事業内容 人材関連サービスなど
買収先企業名 More-Selections
買収先の事業内容 法務関連の人材派遣、研修・セミナー、
就職支援・転職支援・スカウトの各サイトの運営など
買収スキーム 株式譲渡による子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 企業法務人材の需要拡大に対する体制強化
買収実施時期 2021年4月

ガーラによるツリーフルの買収事例

買収側企業名 ガーラ
買収側の事業内容 スマートフォンアプリ・オンラインゲームの開発・運営、
VR事業、クラウド関連事業
買収先企業名 ツリーフル
買収先の事業内容 ツリーハウスリゾートの開発・運営
買収スキーム 株式譲渡による連結子会社化
買収価額 1億6,000万円
買収の目的 新規事業参入による多角経営化
買収実施時期 2021年4月

フジプレアムによる飯沼ゲージ製作所の買収事例

買収側企業名 フジプレアム
買収側の事業内容 精密貼合および高機能複合材関連事業、環境・エネルギー事業など
買収先企業名 飯沼ゲージ製作所
買収先の事業内容 液晶ディスプレイ製造装置の製造・販売など
買収スキーム 株式譲渡による連結子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 精密貼合関連事業とメカトロニクス事業の強化
買収実施時期 2021年4月

シードによるユニバーサルビューの買収事例

買収側企業名 シード
買収側の事業内容 コンタクトレンズおよびケア用品、眼鏡の製造・販売など
買収先企業名 ユニバーサルビュー
買収先の事業内容 オルソケラトロジーレンズの製造・販売
買収スキーム 株式譲渡による子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 コンタクトレンズ事業の業容拡大
買収実施時期 2021年4月

KLabによるグローバルギアの買収事例

買収側企業名 KLab
買収側の事業内容 ゲーム事業
買収先企業名 グローバルギア
買収先の事業内容 スマートフォン向けモバイルアプリケーションの開発
買収スキーム 株式譲渡による完全子会社化
買収価額 非公開
買収の目的 ゲーム事業領域の拡張(カジュアルゲーム事業への参入)
買収実施時期 2021年4月

フーバーブレインによるGHインテグレーションの買収事例

買収側企業名 フーバーブレイン
買収側の事業内容 サイバーセキュリティソリューションの提供、
テレワーク環境の構築・生産性の向上支援
買収先企業名 GHインテグレーション
買収先の事業内容 IT人材派遣および委託事業
買収スキーム 一部の株式譲渡後、株式交換で完全子会社化
買収価額 2億500万円
買収の目的 ITエンジニア人材の確保
買収実施時期 2021年4月

買収ニーズ15選

ここからは、買収ニーズ情報15件を掲示します。

機器製造・システム開発の会社

買収ニーズの1件目は、機器製造・システム開発会社の譲渡です。
 

業種 情報通信・機械金属製品製造
希望買収価格 要相談
エリア 関東

※事業内容は、半導体・機器の製造、システム開発受託です。

マンション管理業①

買収ニーズの2件目は、マンション管理業の譲渡です。
 

業種 不動産・ビルメンテナンス
希望買収価格 要相談
エリア 全国

医薬品の製造業

買収ニーズの3件目は、医薬品製造業の譲渡です。
 

業種 医薬品・化学製品製造
希望買収価格 10億円
エリア 全国

不動産管理業

買収ニーズの4件目は、不動産管理業の譲渡です。
 

業種 不動産・ビルメンテナンス
希望買収価格 案件次第
エリア 全国

人材派遣

買収ニーズの5件目は、人材派遣を行っている会社の譲渡です。
 

業種 人材関連・アウトソーシング
希望買収価格 3億円
エリア 全国

広告制作会社

買収ニーズの6件目は、広告制作会社の譲渡です。
 

業種 印刷・広告
希望買収価格 案件次第
エリア 全国

LPG(液化石油ガス)販売会社

買収ニーズの7件目は、LPG販売会社の譲渡です。
 

業種 卸・小売
希望買収価格 案件次第
エリア 関東

広告制作、人材派遣などを行っている会社

買収ニーズの8件目は、広告制作・人材派遣などを行っている会社の譲渡です。
 

業種 広告、人材関連など
希望買収価格 案件次第
エリア 関東

※事業内容はこれら以外にメディア関連、飲食業、システム開発も行っています。

包装資材の製造販売業

買収ニーズの9件目は、包装資材の製造販売業の譲渡です。
 

業種 物流・運送業
希望買収価格 1億円以内
エリア 関東

システム開発、マーケティング関連を行っている会社

買収ニーズの10件目は、システム開発、マーケティング関連を行っている会社の譲渡です。
 

業種 IT・情報通信
希望買収価格 5,000万円以内
エリア 関東

マンション管理業②

買収ニーズの11件目は、マンション管理業の譲渡です。
 

業種 ビルメンテナンス
希望買収価格 10億円以内
エリア 関東

WEBサイト制作、システム開発を行う会社

買収ニーズの12件目は、WEBサイト制作、システム開発を行う会社の譲渡です。
 

業種 IT・情報通信
希望買収価格 1億円
エリア 関東

受託システム開発業

買収ニーズの13件目は、受託システム開発業の譲渡です。
 

業種 IT・情報通信
希望買収価格 1億円以内
エリア 関東

化粧品・日用品の製造・卸を行っている会社

買収ニーズの14件目は、化粧品・日用品の製造・卸を行っている会社の譲渡です。
 

業種 製造・卸売
希望買収価格 5億円以内
エリア 全国

介護事業

最後に紹介するのは、介護事業の譲渡です。
 

業種 福祉
希望買収価格 5億円以内
エリア 関東

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11. 買収ニーズの高い業種と特徴

買収ニーズの高い業種には、以下のような特徴があります。

  • 業界再編が進んでいる
  • ある程度の売上規模がある
  • 技術者がいる(人材の育成に時間がかかるため)
  • 物件やブランドに価値がある

これらを1つでも満たしている業種は高い需要があります。具体的には、ビルメンテナンス業、IT企業、飲食業などです。

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12. 買収における相場価格

買収の相場価格は、企業の規模や無形資産(ノウハウなど)によって変わります。ただし、買収価格によってスモールM&A・中小企業のM&A・大企業同士のM&Aに分類されます。
 

スモールM&A 数百万円から1億円
中小企業のM&A 数千万円から100億円
大企業同士のM&A 10億円以上

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13. 買収にかかる費用の計算方法

買収価格を決めるための企業価値評価では、実に数多くの算定方法が確立されていますが、それらは以下の3つの体系に分類されます。

  • コストアプローチ
  • マーケットアプローチ
  • インカムアプローチ

M&Aの現場でもよく用いられる、それぞれの体系の代表的な算定方法を紹介します。

時価純資産法

時価純資産法は、コストアプローチの1つです。時価純資産法では、まず買収先企業の資産を時価換算します。その金額から負債の時価総額を差し引いた金額が、時価純資産法での企業価値評価額です。資産は有形資産だけでなく無形資産も含めて計算します。

貸借対照表をもとにして計算が簡単に行えることや、個人の主観が入り込む余地がないことが特徴です。一方で、企業の現在価値の評価にとどまり、将来の収益力が考慮されない点はデメリットとされています。

類似会社比較法

類似会社比較法は、マーケットアプローチの1つです。買収先企業と類似する上場企業を探し、上場企業の株価を基に専門的な係数を用いて企業価値評価額を算出します。類似とは、同業種で企業規模が同等程度のことです。

類似会社比較法を用いれば、買収先が非上場企業でも客観性のある企業価値評価を行えます。ただし、類似する上場企業が見つからない場合、類似会社比較法を行うのは不可能です。

DCF法

DCF(Discount Cash Flow)法は、インカムアプローチの1つです。買収先企業の中期計画(向こう3カ年の事業計画)などを基に将来のキャッシュフローを予測し、それを現在価値に加味して企業価値評価額を算定します。

時価純資産法と比較すると、買収先企業の現在価値だけでなく、将来の収益力まで加味されているのが特徴です。M&Aの現場で広く採用されています。ただし、中期計画策定者の恣意性(しいせい)が算定結果に投影されてしまう点がデメリットです。

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14. 買収にかかるその他の費用

続いて、買収に伴って発生する代表的な費用の概要を解説します。

仲介手数料

買収を実施する際はM&A仲介会社に依頼するのが一般的で、この場合は仲介手数料の支払いが求められます。報酬体系は仲介会社ごとに異なりますが、完全成功報酬制を採用する会社が増えています。

完全成功報酬制の場合、買収が成立した場合にのみ報酬を支払う義務が発生するため、仮に成立しなかったら費用の負担がありません。

デューデリジェンス費用

デューデリジェンスを行う際、手続きを担う専門家から手数料の支払いが求められます。法務・税務・財務・人事など、調査内容は幅広く、調査内容によっては多額の費用が生じるケースもあります。

とはいえ、デューデリジェンスを軽視すれば、簿外債務や愚発債務などのリスクを見落とし、将来的に深刻なトラブルにつながるおそれがあります。M&A仲介会社のなかには、調査項目を重点的に絞って、費用を抑える柔軟な対応を講じている機関もあるので、専門家に相談したうえで十分にデューデリジェンスを実施しましょう。

15. 買収の目標ライン

買収の目標ライン(株式取得率)を説明します。目標ラインは以下の6つです。買収における対象会社の株式割合で、支配できる経営範囲が異なります
 

①100%の株式を保有 完全子会社化しており、意思決定権を完全に支配している状態。
②66.7%の株式を保有 株主総会特別決議の単独可決が可能。
定款の変更や事業譲渡などを行える状態。
③50%超の株式を保有 株主総会普通決議の単独可決が可能。
取締役選任など会社の意思決定の大部分をコントロールできる状態。
経営権を取得している状態。
④33.4%以上の株式を保有 株主総会特別決議の単独否決が可能。
特別決議による決定を阻止できる状態。
⑤10%超の株式を保有 解散請求権を行使できる状態。
⑥3%以上の株式を保有 株主総会招集請求権を行使できる状態。

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16. 買収の相談先

買収を成功させるためには、経営者自身が買収を理解しておく必要があります。しかし、買収に関して専門的な知識や豊富な経験が必要になるため、M&A仲介会社など専門家のサポートを受けるのがおすすめです。

M&A総合研究所では、買収・M&Aについて豊富な知識と経験を持つアドバイザーが専任で担当し、相談から買収後までフルサポートします。料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。

無料相談を受け付けていますので、M&A・事業承継をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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17. 買収のまとめ

買収を成功させるには、スキームだけでなく最適な株式の保有割合など買収戦略もしっかりと検討しなければなりません。買収を行う際にはM&A仲介会社などの専門家に相談することをおすすめします。

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