譲渡企業
株式会社エクラン
代表取締役 櫻井 直彦 様 インタビュー
大型商業施設に特化した集客力と安心感
―御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください
元々はアクセサリー事業を手掛けておりましたが、在庫や人員を抱える既存事業に加え、毎月安定した収益が見込めるサブスクリプション型事業の並行展開を模索し、特技であったゴルフを活かしてインドアゴルフスクールを開業いたしました。弊社の強みは、大型商業施設内に特化した出店立地です。施設への信頼感から女性会員の比率が高く、Web広告に頼ることなく自然流入で新規会員を獲得できる高収益な事業モデルを確立しております。
優良区画情報を活かした店舗網の拡大
―どのように事業を展開・拡大されてきたのでしょうか。
既存のアクセサリー事業を通じて商業施設の空き区画情報を事前に入手できる環境にあり、採算が見込めそうな物件があれば、こちらから迅速にアプローチを行っておりました。一方で、アクセサリー店が繁盛しているからといって、ゴルフスクールも同じように繁盛するとは限らないため、慎重な見極めも大切にしておりました。ゴルフスクールの1店舗目が着実に成長する中で、施設側から出店のお声がけをいただく機会が増え、店舗網を拡大してまいりました。
自身の時間確保と事業存続を見据えた決断

―譲渡をお考えになったきっかけや背景、経緯を教えてください。
還暦を迎え、身体が元気なうちに経済的・時間的な余裕を得たいと考えておりました。もともと手掛けていたアクセサリー事業の譲渡を先行して進めていた際、担当アドバイザーから提案をいただいたことを契機に、残るゴルフおよびヨガの2事業についても、将来的な存続と発展を見据えて譲渡の検討を本格的に開始いたしました。
譲渡価額と従業員の継続雇用
―ご検討を進められる上で、大事にされていた希望条件を教えてください。
第一に、長年会社を支えてくれた従業員の継続雇用としっかり働ける環境の維持、そして納得のいく譲渡価額であることを最優先事項として挙げました。ブランドの維持についても希望としては持っておりましたが、譲受企業様の運営方針や都合もあるため、そこは柔軟に考えておりました。
誠実な人柄と相乗効果への確信
―最終的にテニスラウンジ様へのご譲渡を決断されましたが、印象や譲渡を決められた理由を教えてください。
会長および江口様、海道様とお会いした際、お三方の印象が非常に良く、直感的に信頼できる方々だと感じました。これまでの経営経験から、この方々となら円滑に交渉を進められると判断いたしました。また、テニスラウンジ様の健全な財務基盤に対する安心感もありました。同社が展開されているゴルフ事業へ弊社の運営ノウハウを共有し、さらなる事業拡大に貢献できると考えた点も、最終的な決断の後押しとなりました。
相互の強みを融合した事業成長と待遇向上
―今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。
テニスラウンジ様のもとで店舗展開がさらに加速し、従業員の待遇がより一層向上していくことを願っております。当社が培ってきたゴルフスクールのノウハウを生かし、会員様により価値の高いサービスが提供され、双方の成長につながることを期待しております。私自身は、第二の人生としてライフワークである動物保護活動の基盤作りに専念してまいります。
担当アドバイザーとの相性
―譲渡を検討されている経営者様へアドバイスをお願いいたします。
M&A仲介会社選び以上に重要となるのが、実際に伴走してくれる担当アドバイザーとの相性です。経営者自身の想いに寄り添い、専門性を持って迅速に動いてくれる担当者かどうかを見極めることが、後悔のない承継を実現するための鍵となります。

最後に、M&A総合研究所にお任せいただいた理由をお聞かせください
担当アドバイザーが非常に聡明で、レスポンスの速さと的確な助言で終始大きな安心感を与えてくださいました。迅速かつ円滑に成約まで導いていただいた手厚い伴走に、心から感謝しております。
譲受企業
株式会社テニスラウンジ
代表取締役 江口 夏樹 様 インタビュー
国内最大級の規模を誇るテニススクール運営
―御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください。
創業者がテニスコーチから独立し、「スポーツを通して楽しい社交場を提供する」という理念を掲げて設立いたしました。現在はテニススクールとして国内トップクラスの店舗網を展開しております。装置産業であるテニススクール事業は参入障壁が高いですが、長年培った効率的なコスト管理と優れた採用・育成ノウハウにより、安定した全国展開を実現している点が弊社の強みです。私自身も学生時代のアルバイトや他社での社会人経験を経て、当社に入社した経歴があります。
商業施設での新たな社交場創出と事業強化

―M&Aを検討されたきっかけを教えてください。
既存のゴルフ事業の活性化と、商業施設における新たなスポーツ社交場の創出という2つの目的がありました。一から出店を行うには莫大な設備投資と時間が必要となりますが、すでに実績と顧客基盤を持つ企業様を譲り受けることで、ノウハウとネットワークを即座に獲得し、事業展開を大幅に加速できると考え、M&Aの活用を決断いたしました。
堅実な業績と従業員を大切にする姿勢
―最終的にエクラン様を譲り受けられましたが、印象や譲り受けを決められた理由を教えてください。
運営が難しいスポーツスクール業界において、右肩上がりの成長を見せているだけでなく、施設の手入れも行き届いている点に大きな関心を抱きました。さらに、櫻井様が自ら現場に立ち、スタッフ一人ひとりを深く理解し大切にされている姿勢やお人柄に感銘を受け、この素晴らしい事業と人材を共に発展させていきたいと強く感じました。
双方の強みを融合した新ビジネスモデル構築
―今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。
エクラン様が培ってこられた優れた運営ノウハウを取り入れ、弊社のゴルフ事業を格段に強化いたします。また、商業施設を活用した新たなテニススクールの展開など、両社の強みを掛け合わせた画期的なビジネスモデルを構築し、より多くのお客様へスポーツを楽しむ場を提供してまいります。
シナジーを重視した成長手段としてのM&A
―今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。その際の方針も併せて教えてください。
単なる規模拡大を目的とせず、明確にシナジーを見込める領域において、今後もM&Aを有効な成長手段として活用いたします。新規出店に伴う莫大な設備投資リスクを抑えつつ、互いの強みを活かせるパートナー企業と手を取り合うことで、グループ全体の持続的な発展を図ってまいります。

組織の基盤は「働く人々」
―M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。
譲受企業様に対しては、「会社は働く人々によって成り立っている」ということを決して忘れず、スタッフ一人ひとりに丁寧に寄り添い、誰もが安心して力を発揮できる環境を整える誠実さが不可欠であるとお伝えしたいです。また、譲渡企業様に対しては、自社の強みを理解し、創業時の想いをしっかりと受け止めて引き継いでくれるお相手へバトンを託すことが、事業と従業員の未来を確かな形につなぐ選択肢になると感じております。
最後に、M&A総合研究所にお任せいただいた理由をお聞かせください
フットワークの軽さはもちろん、最もやり取りしやすい連絡手段や時間帯にご連絡いただくなど、きめ細やかなご配慮に大変助けられました。会社にとって非常に重要な案件でありながらも、通常業務に支障をきたさないよう、私たちの業務や生活のリズムにしっかりと寄り添って柔軟にご調整いただいたおかげで、本業に負担をかけることなく無事に譲り受けることができました。
大手商業施設への出店に特化したインドアゴルフ・ヨガ事業を展開する株式会社エクランと、スポーツを通じた社交場の提供を掲げ全国展開を進める株式会社テニスラウンジ。経営者の想いと、譲受企業の人材尊重の姿勢が合致し、理想的なM&Aとなりました。両社が生み出すシナジーは、地域社会におけるスポーツ文化の発展と、従業員のさらなる飛躍へとつながっていくことでしょう。
担当者からのコメント
株式会社エクラン様と株式会社テニスラウンジ様、この度のご成約、誠におめでとうございます。今回のM&Aは、大型商業施設内の店舗譲渡という性質上、契約の引き継ぎやスキームの構築において実務的かつ細やかな調整が求められる案件でした。しかし、櫻井社長の「従業員の雇用を守る」というブレない軸と、迅速なご決断があったからこそ、複雑なプロセスも前に進めることができました。また、テニスラウンジ様は、業績面の評価にとどまらず、エクラン様が培ってきた運営ノウハウや現場のスタッフ一人ひとりの価値を正当に評価してくださいました。デューデリジェンスや条件交渉といったシビアな局面においても、江口社長や海道社長、会長をはじめとする経営陣の皆様が常に誠実かつスピーディにご対応くださったことで、単なる条件の一致を超えた強固な信頼関係が築かれたと感じております。M&Aという企業間の大きな決断において、上辺だけではない本質的な相互理解に基づく承継をサポートさせていただいたことを大変光栄に思います。両社のノウハウが融合し、新たなスポーツ拠点が全国へと広がっていくことを楽しみにしております。
(企業情報本部 シニアマネージャー 安藤 舜)
