成約インタビューM&A事例

ホンダ正規ディーラーのM&A事例【香川県】

お客様と従業員の未来を守る事業承継
ホンダの看板と地域からの信頼を次世代へ

  • 譲渡企業

    株式会社ホンダ販売香川

    代表取締役

    前田 佳秀 様

    業種
    ホンダ正規ディーラー
    地域
    香川県
    売上
    約3億円
    社長の年齢
    66歳
    譲渡理由
    後継者不在
  • 譲受企業

    三備ホンダ販売株式会社

    代表取締役

    平松 拡視 様

    業種
    ホンダ正規ディーラー
    地域
    岡山県
    売上
    約40億円
    上場有無
    未上場
    譲受目的
    事業規模拡大、新たな商圏(エリア)獲得

香川県で「Honda Cars 飯山」として2店舗を運営する株式会社ホンダ販売香川と、岡山県で「Honda Cars 倉敷東」として計7店舗の販売店を運営する三備ホンダ販売株式会社のM&Aが成立しました。それぞれの地域で自動車市場を支えてきた両社に、M&Aに至った背景や今後のビジョンについてお話を伺いました。

【譲渡企業】株式会社ホンダ販売香川
本社:香川県
事業内容:「Honda Cars 飯山」の運営を行っている。


【譲受企業】三備ホンダ販売株式会社
本社:岡山県
事業内容:「Honda Cars 倉敷東」の運営を行っている。

譲渡企業
株式会社ホンダ販売香川
代表取締役 前田 佳秀 様 インタビュー

自転車店から続くお客様第一の姿勢

―御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください。

当社の原点は祖父が創業した自転車店に遡ります。父の代で二輪車と四輪車の取扱いを始め、その後法人化しました。現在は丸亀市と高松市の2拠点で、新車・中古車販売、車検・整備、保険など、自動車関連サービスをトータルで提供しております。50年以上の歴史のなか、休日もお客様のご相談に対応できる体制を整えるなど、真摯な対応を続け、厚い信頼と強固な顧客基盤を築いてきたことが最大の強みです。

地域に密着したフォロー体制

―どのように事業を展開・拡大されてきたのでしょうか。

当社はホンダの正規代理店としてメーカーが打ち出す施策に柔軟に対応しつつ、目の前のお客様に真摯に向き合うことで事業を展開してまいりました。少人数ながらも効率的な店舗運営を心がけ、地域に根差したサービスを提供し続けることを大切にしてきました。特に既存のお客様への手厚いフォロー体制を整えており、その結果、丸亀市や高松市において、多くのお客様との信頼関係を築くことができたと考えております。

健康への不安と後継者不在から承継を決意

―譲渡をお考えにえなったきっかけや背景、経緯を教えてください。

直近数年で健康上の不安を抱え、年齢的にも自身の引退を意識し始めたことがきっかけです。さらに、社内に事業を任せられる人材がおらず、将来的な後継者不在という課題も抱えていました。もし私に万が一のことがあれば会社は廃業となり、長年ご愛顧いただいているお客様や従業員にご迷惑をおかけしてしまうという危機感から、M&Aを前向きに検討し始めました。

お客様と従業員の環境維持を最優先

―ご検討を進められる上で、大事にされていた希望条件を教えてください。

最も重視していたのは、お客様が安心して車をお預けできる環境と、従業員の雇用を守り抜くことです。会社を畳んで引退するのは簡単ですが、それでは当社を信頼してくださったお客様に対し無責任です。金銭的な条件は二の次で、私が退いた後も従業員が働き続けられ、お客様に変わらぬサービスを提供し続けてくださる企業様とのご縁を何よりも第一に希望しておりました。

誠実な人柄と揺るぎない信頼感

―最終的に三備ホンダ販売様へのご譲渡を決断されましたが、印象や譲渡を決められた理由を教えてください。

平松社長とは以前から面識があり、経営のスタンスに違いはあるものの、組織を拡大される手腕を存じ上げておりました。トップ面談の際も以前から抱いていた、極めて謙虚な姿勢で誠実な方という良い印象が変わることはありませんでした。M&Aは成約して終わりではなく新会社のスタートとなるからこそ、経営トップへの信頼が不可欠です。平松社長であれば、当社の従業員もお客様も安心してお任せできると確信し、譲渡を決断いたしました。

採用力強化による組織の活性化

―今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

当社の最大の課題は人材不足でした。三備ホンダ販売様は採用や人材育成に強みをお持ちですので、今後は新たな人材を迎え入れ、さらなる事業拡大を期待しています。また私自身、過去の従業員教育には深く反省すべき点がありました。「名選手、必ずしも名監督にあらず」の言葉を肝に銘じ、新しい仲間を柔軟に受け入れ、優秀な人材がのびのびと育つ環境を全力で後押ししたいと強く願っております。

経営者として従業員を守る決断を

―譲渡を検討されている経営者様へアドバイスをお願いいたします。

利益ばかりを追い求めず、欲を出さないことが重要です。「自分はこれだけ会社を育てたのだから」と過度な欲を出してしまうと、せっかくの良縁も実を結びません。過去の実績や老舗というブランドに執着するのではなく、将来をしっかりと見据えるべきです。無理をして経営を続けるのではなく、考えを柔軟にシフトチェンジし、誰かに代わってもらうことも、皆の生活を守る経営者として大事な決断だと思います。

最後に、M&A総合研究所にお任せいただいた理由をお聞かせください

大きな論点が何度も出てきましたが、担当アドバイザーが常に伴走し、共に乗り越えてくれたことが何よりの支えでした。非常に優秀で、次々と的確なアイデアを提示いただき、深く納得のいく議論ができました。特に条件面で難航した局面では、当事者全員が譲歩して円満な解決を図る着地点へ導いてくれました。語り尽くせないほどの波を一緒に乗り越え、最後まで支え続けてくれた、非常に信頼できるパートナーです。

譲受企業
三備ホンダ販売株式会社
代表取締役 平松 拡視 様 インタビュー

先代から続くホンダとの歩み

―御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください。

当社の先代はもともと本田技研工業株式会社に勤務しており、二輪車の販売店を四輪車の販売店へと育成する部門のマネージャーを務めておりました。そのご縁もあり、現在は岡山県倉敷市を中心にホンダ車の販売やメンテナンス事業を展開しております。当社の強みは、積極的な投資を継続できる収益基盤と、高い採用力です。 店舗用の土地取得や労働環境の整備など、事業拡大を見据えた取り組みを戦略的におこなっております。

従業員第一の姿勢と健康経営の推進

―従業員の働きやすさにも注力されていると伺いました。

当社では健康経営を最重要視し、労働環境の向上に努めております。例えば、従業員の負担を軽減するために最新の設備を導入したり、人間関係が固定化しないよう定期的な配置転換をおこなったりしております。その結果、長く安心して働ける環境が整い、直近の離職率は約3パーセントと非常に低い水準を維持しています。従業員第一の姿勢が、当社の高い採用力と組織力に繋がっていると考えております。

新たな出会いと成長への期待

―M&Aを検討されたきっかけを教えてください。

過去に県内の販売会社様を譲り受けた際、新しい地域での事業展開や新たな従業員の皆様との交流に大きなやりがいや楽しさを感じた経験から、M&Aによるさらなる事業拡大を見据えていました。今回ホンダ販売香川様のお話をいただき、岡山県からも十分に対応できる距離感であったことや、香川県の二大都市である高松市と丸亀市で展開されている点に非常に魅力を感じました。

深い信頼と尊敬の念

―最終的にホンダ販売香川様を譲り受けられましたが、印象や譲り受けを決められた理由を教えてください。

前田社長とは以前から販売店の経営者同士としてお話しする機会があり、その経営手腕をよく存じておりました。最小限の人数で効率的に2つの拠点を運営し、主要地域のお客様を長年守り続けてこられた責任感の強さには深く感銘を受けております。そのうえで、私はM&Aにおいて何よりもお人柄が大事だと考えております。お話ししていて常に楽しい刺激をくださる前田社長のお人柄が、いかなる条件にも勝る最大の決め手となりました。

ホンダのシェア拡大を目指して

―今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

香川県はホンダ車にお乗りの方のうち、ホンダの販売店をご利用になっているお客様の割合が非常に高いという特徴があります。この強固な基盤を活かし、他メーカーをご利用中のお客様にもホンダ車の魅力を伝え、さらなるシェア拡大を目指したいと考えております。また、高松市と丸亀市という二大都市で、すでに多くのお客様との信頼関係が築かれている店舗を引き継ぐことができるのは大きな強みです。今後もメーカーの期待に応え、地域の皆様に愛される店舗づくりを進めてまいります。

今後のM&A戦略と組織の未来

―今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。その際の方針も併せて教えてください。

当社では「6年ビジョン」という中長期的な事業計画を掲げております。初年度を終えた現在、今回のM&Aによって目標の拠点数に大きく近づきました。残りの5年間でもう一度M&Aを実現できるよう、まずは既存の店舗運営をグループ化によって、さらに効率化し組織の体力を強化してまいります。自動車業界では、メーカーが定める販売エリアのルールを遵守することが大前提となりますが、その範囲内であれば、次なるM&Aも前向きに検討したいと考えております。

M&Aは組織を活性化させる

―M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

譲渡企業様へ:
昨今、M&Aは後継者や年齢などの課題を解決する手段として広く受け入れられています。ご自身が元気なうちに次の楽しみを見つけ、信頼できる相手に責任を譲ることも素晴らしい選択肢です。また組織が拡大すれば新たな役職が生まれ、従業員の皆様がキャリアアップできる機会も増加します。特に中四国のホンダ販売店の皆様には、しがらみを気にせず、純粋に「一緒にホンダを盛り上げるチーム」になれればとお伝えしたいです。強みを共有し、共に楽しく店舗づくりができれば幸いです。

譲受企業様へ:
ポジティブな姿勢で取り組んでいただきたいです。譲り受けを検討する中で、M&Aの過程で気になる点や課題に直面し、ネガティブになって検討をやめてしまう企業様もいらっしゃるかもしれませんが、それらを積極的に解決していくプロセス自体が、自社の新たなノウハウとして蓄積されていきます。経験豊富な企業様はそのノウハウを存分に活かしていただき、これまでM&Aの経験がない企業様もぜひ前向きに挑戦していただきたいです。

最後に、M&A総合研究所にお任せいただいた理由をお聞かせください

常にこまめな連絡をいただき、細かな疑問や課題に対しても的確にサポートしてくださったため、終始不安を感じることなく手続きを進めることができました。当社の別件対応のため少し期間が空いてしまった際も、ホンダ販売香川様に対してしっかりと状況をお伝えし、お待ちいただくための細やかな調整をおこなっていただきました。非常に信頼できるM&Aアドバイザーだと感じております。
 

お客様と従業員を第一に考え、香川県の主要地域で確固たる顧客基盤を築き上げてきた株式会社ホンダ販売香川。そして、その想いを受け継ぎ、岡山県内で計7店舗を展開する確かな事業運営のノウハウと高い組織力で、従業員の働きやすさとキャリア形成を後押しする三備ホンダ販売株式会社。「一緒にホンダを盛り上げるチームになりたい」という両社の熱い想いが、双方の未来を切り拓く前向きな事業承継を実現させました。両社の強みが融合することで、中四国エリアの自動車市場に新たな価値をもたらし、さらなる飛躍と発展が期待されます。

担当者からのコメント

勢井 雄市郎
「地域に根差した店舗の灯を絶やさず、従業員の生活を守り抜く」オーナー様の経営者としての強い使命感からM&Aを選択されました。オーナー様の願いを叶えられる譲受企業様と巡り合うことができたことは私自身も大変うれしく思っております。正規ディーラーのM&Aということもあり、利害関係者が複数介在する難易度の高いディールでしたが、潜在的なリスクを事前に洗い出し、都度緻密なソリューションを提示いたしました。関係各所との戦略的な合意形成に徹底して伴走したことが、本件の成約に繋がったと確信しております。M&Aはゴールではなく「始まり」です。これからの両社の更なるご発展をお祈りしております。
(企業情報本部 マネージャー 勢井 雄市郎)

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※ 本ページには、成約時期に関わらず、過去に弊社がお手伝いさせていただいたお会社様の一部を掲載しております。

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