成約インタビューM&A事例

製造業のM&A事例【群馬県】

将来先行き不安を解決するM&A

  • 譲渡企業

    中村製袋株式会社

    取締役社長

    中村 信行様

    業種
    製造業
    地域
    群馬県
    売上
    3億円以上
    社長の年齢
    62歳
    譲渡理由
    後継者不在、自社単独での成長限界
  • 譲受企業

    株式会社ミヤゲン

    代表取締役社長

    宮元 武利様

    業種
    製造業
    地域
    福井県
    売上
    10億円以上
    上場有無
    未上場
    譲受目的
    事業領域の拡大、取引エリアの拡大

この度、中村製袋株式会社様と株式会社ミヤゲン様とのM&Aが成立いたしました。
両社に、M&Aを決意した背景や今後のビジョンについてインタビューいたしました。

【譲渡企業】中村製袋株式会社
本社:群馬県
事業内容:ポリエチレン袋製造・加工を行っている。

【譲受企業】株式会社ミヤゲン
本社:福井県
事業内容:包装資材の製造販売を手掛けている。

譲渡企業
中村製袋株式会社
取締役社長 中村 信行様 インタビュー

まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。

1.御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えて下さい。

私の父は電気屋を営んでいましたが、昭和43年に機械を導入するなどして製袋業へ転身しました。ポリエチレン袋製造・加工工場を作り、そこで知り合いや親戚関係に加工をお願いするなどして、事業を徐々に大きくしてきたというのが経緯です。フィルムの製造から加工まで一貫した体制が整っているため、短期の納期に対応できることを強みとしています。

2. どのように事業を展開・拡大されてきたのでしょうか。

当社は営業部門がなく、受注生産を請け負う形で事業を展開・拡大してきました。経営戦略などもありませんでしたので新しい人員確保も難しいなか、できるだけ減産にならないようにと会社の体制を維持しておりました。
 

M&Aを検討したきっかけ

3.譲渡をお考えになったきっかけや背景、経緯を教えてください。

短期での納期対応や仕事の効率化、機械の導入など試行錯誤してきましたが、私も年齢的にも無理がきかなくってきました。地方の人材不足は深刻でUターンの人材などで確保して、これまでなんとか乗り切ってきましたが、最近ではそれも難しくなってきました。また従業員の高齢化も進み、会社の3〜5年先を考えたときに、得意先や従業員に迷惑をかけられないと譲渡を考えるようになりました。

4.ご検討を進められる上で、ご希望や大事にされた条件を教えてください。

M&Aをするのであれば、従業員と取引先への待遇や対応が現状と変わらない、もしくはそれ以上になることを絶対条件とさせていただきました。私本人の待遇は最後でいいとも思っていました。

ミヤゲン様との出会い

5.最終的にミヤゲン様への譲渡をご決断されましたが、ミヤゲン様の印象や譲渡を決められた理由を教えてください。

数社ご紹介いただいたなかで、 これまでの経営者様とは印象が違っていたというのがあります。 話し方や態度、会ったときの印象など、総合的に非常に良い印象を持ちました。また、当社の工場見学へいらしたときに、将来を見据えて計画を立て、資料を作成して来訪してくださったことが、真剣に当社とのM&Aを考えてくれていると感じました。

6.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

まだM&Aをしたばかりですが、宮元社長は相談しやすい方なので、今後も言いたいことを言える間柄でいたいと思っております。1〜5年先に良い取引、繋がりができたと思ってもらえるように頑張りたいと思っています。

M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

7.譲渡を検討されている経営者様へアドバイスをお願いいたします。

譲渡を検討されている経営者様の考え方や状況によっても変わってくると思いますが、それぞれ目的に合わせてM&Aを活用していくのがいいのではないでしょうか。当社のように事業を継続することを目的としたM&Aなのであれば、経営者優先ではなく、従業員や得意先のことを一番に考えて進めていくことが、うまくいく秘訣だと思います。

最後に、M&A総合研究所についてお聞かせください。

8.M&A総合研究所にお任せいただいた理由を教えてください。また、弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。

約2〜3年前からM&Aに関する提案が多くあり、私自身もそれと同時にM&Aを進めようと考えるきっかけになりました。そういったなかでM&A総合研究所の担当アドバイザーの水谷様は、真面目で誠実に対応してくれましたので、ご依頼させていただきました。
こまめに連絡をくださったり、最終的な詰めを慎重に対応してくださったりというのが、非常に印象的でした。また、これまで当社には会議室がなかったのですが、「打ち合わせができる場所を作りませんか?」という提案をしてくださいました。今振り返ってみても前向きに検討できる機会にもなりましたし、良い経験になったと思います。一つひとつ丁寧に進めていったお陰で成約できたと感謝しております。

譲受企業
株式会社ミヤゲン
代表取締役社長 宮元 武利様 インタビュー

まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。

1.まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください。

昭和28年、私の祖父が宮元製袋所を個人創業し、紙袋の製造及び販売を開始しました。そこからプラスチックの包装に業態転換をし、包装資材の製造販売のメーカーとして拡大していき、現在では東京、和歌山、そして中国、ベトナムなど海外にも生産拠点を置いています。当社は創業から70年、会社の屋台骨を揺るがすようなリスクは避けつつ、常に新しいことに挑戦していく姿勢、チャレンジングな姿勢というのをモットーにしております。

中村製袋様との出会い

2.M&Aを検討されたきっかけを教えてください。

2011年頃から漠然とM&Aを検討し、同業種や類似企業様などおおよそ20社以上ご紹介を受けてきましたが、条件に合う会社様がいない状況でした。当社が希望する条件として、M&A後も自走できる組織であること。そして、グループインしたときに業績成長が見込めるイメージができる会社様でないと、両社ともに不幸になってしまうと考え、条件とさせていただきました。今回、担当アドバイザーの水谷様に中村製袋様をご紹介いただき、前提条件にもかなう良いお相手先様だと直感で思いました。M&Aはご縁とタイミングだと思います。

3.最終的に中村製袋様を譲り受けされましたが、中村製袋様の印象や譲り受けを決められた理由を教えてください。

乗り越えなくてはならない場面もありましたが、中村社長から当社とのM&Aをぜひにということで決断いたしました。既存の取引先様からの反対もなく、金融機関様から資金的な応援体制も作っていただけたこともあり、最終的な推進力になったと思っております。

今後への思い

4.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

財務戦略的な観点より、現在はグループ会社として当社の子会社の形をとっています。今後は、持株会社からの直接出資という形で、各事業会社が並列に配置され、独立採算を取るグループにすることを想定しています。そして、生産性向上や収益性の改善を目指します。

5.今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。その際の方針も併せて教えてください。

M&Aの活用はもちろん視野に入れてます。 自社のみではスピード感が遅くなってしまうため、さらなる成長や発展を目指すにはM&Aを活用するのがベストだと思っています。自社内で無理にやってしまうと成長ではなく膨張になりかねません。当社は小さくはありますが、仕組み化された組織体を他の中小企業様に移植していくのは、それほど難しいことではないと思っています。仲介会社様を経由してのM&Aは初めてです。今回の中村製袋様とのM&Aが、今後の施策の方向性を決める試金石となるのではないかと思います。

M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

6.M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。譲渡企業様、譲受企業様の両者に向けてアドバイスをいただきたいです。

ー譲渡企業様に向けて
譲渡企業様に向けてのアドバイスですが、やはりM&Aはお相手先様とのフィーリングが合うかどうかが大事だと思います。M&Aと結婚は似ていると言いますが、両者の価値観や文化が合わないとうまくいかないと思っています。M&Aの成功というのは、立場によってさまざまな定義があると思いますが、成約後そこに関係する人たちが幸せになることこそが、最終的な目標だと考えています。将来的に、一緒になって良かったと思ってもらえるよう頑張っていきたいと思っています。

ー譲受企業様に向けて
譲受企業様に向けてのアドバイスは、お相手先様の文化がすぐに変わるものではありませんので、統合を進めていくためには、急がず少しずつ変えていくことが大切です。まず従業員を大切にしないと離職にも繋がりかねません。金額面の条件だけで進めてしまうと、後で皺寄せがくるリスクもあるので慎重に進めることが大切です。

最後に、M&A総合研究所についてお聞かせください。

7.弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。

担当アドバイザーの水谷様が最後まで交渉を続け、その粘りが成約まで導いたと感じています。いろいろな可能性を考え、譲渡企業様を急かさず不安要素に対するフォローを丁寧にしてくださいました。それこそが、ある種両社のタイミングが噛み合わさった大きなターニングポイントだったと今でも改めて思います。

担当者コメント

中村製袋様は、群馬県甘楽郡で50年超の歴史を誇るポリエチレン袋の製造会社です。近年、後継者不在、新規人材の採用難、コスト増加等様々な経営課題に直面されていらっしゃいました。
ミヤゲン様は福井県の製袋業を営む企業様であり、代表取締役社長の宮元様は非常に経営手腕に長けた方でいらっしゃいました。両社は、地理的には少し距離がありましたが、ミヤゲン様が関東に製造拠点を展開していきたいというお考えをお持ちであり、また中村製袋様の経営課題を共に解決する提案ができたため、今回ご成約に至りました。本件は、両社のニーズをしっかりと捉え、当社にしか出来ない最適なマッチングができたと感じております。
(企業情報第一本部第三部 マネージャー 水谷 真人)

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※ 本ページには、成約時期に関わらず、過去に弊社がお手伝いさせていただいたお会社様の一部を掲載しております。

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