譲渡企業
国府石油株式会社
代表取締役 梅澤 洋三様 インタビュー
M&Aを検討したきっかけ
1.昭和48年の創業以来、ガソリンスタンドの運営や中古車販売、メンテナンス業を手掛けていらっしゃいますが、今回譲渡を検討されたきっかけや背景、経緯を教えてください。
私自身の体力的な問題に加え、後継者がいないという課題があったため、5〜6年前から事業承継について考え始めました。
2.ご検討を進められる上で、ご希望や大事にされた条件を教えてください。
従業員が動揺しないようできる限り配慮しました。従業員が安心して働ける環境であること、また譲受企業の従業員の皆さまと良好な関係を築けるかどうか、という点を最も重視しました。
オカモトホールディングスグループ様との出会い
3.最終的にオカモトHDグループの日米石油様への譲渡をご決断されましたが、日米石油様の印象や譲渡を決められた理由を教えてください。
実は元売り会社様のご紹介で、5〜6年前にオカモトHDの岡本社長と一度お会いしたことがありました。当時はさまざまな事情で提携には至りませんでしたが、今回再びご縁をいただき、過去の検討経緯も踏まえて、オカモトHDグループ様であれば安心してお任せできると感じ、迷わず譲渡を決断いたしました。
4.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。
日米石油様が得意とする販売手法に、当社独自の付加価値を加えることで、しっかりと利益を生み出し、貢献したいと考えています。そのため、両社の組織文化や業務プロセスの統合に向けて、丁寧に擦り合わせを進めていければと思っています。
M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。
5.譲渡を検討されている経営者様へアドバイスをお願いいたします。
経営者としての決断力が最も重要だと感じています。日本の中小企業では、経営者の高齢化が避けられない課題となっています。後継者問題は企業の未来を左右する重大なテーマであり、経営者はどこかの時点で決断を下す必要があります。そのため、後継者選定のプロセスは経営者自身が主体的に構築するべきだと思います。また、M&Aを進める上で特に重要なのは、従業員の雇用の継続と安定を最優先に考えることです。この点を最大限に配慮し、適切に進めることが成功の鍵だと思います。
最後に、M&A総合研究所についてお聞かせください。
6.M&A総合研究所にお任せいただいた理由を教えてください。また、弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。
M&A総合研究所の担当アドバイザーである佐藤様には大変感謝しています。約10か月で成約となり、従業員も「佐藤さんにもう会えないのは寂しいね」と話していました。丁寧かつ迅速に対応していただいたおかげで、安心して進めることができました。50年以上続いた会社ですが、この5〜6年はさまざまな悩みがありました。今回M&Aを決断して本当に良かったと思います。
譲受企業
日米石油株式会社(オカモトHDグループ)
オカモトHD常務執行役員
碓井 哲平様 インタビュー
まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。
1.御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください。
1950年、北海道士幌町字中士幌で創業しました。最初は新聞販売所としてスタートし、その後ガソリンスタンド、LPガス、車検工場と事業を展開しました。また、異業種への参入としてスイミングスクールや飲食、フィットネスクラブなどを手掛け、多角化経営を進めてまいりました。
当社の強みは全国に店舗を展開していることです。そのため、各エリアでの成功事例や失敗事例を他社様以上に収集でき、それを今後の事業展開に活かせる点だと考えています。
M&Aを検討したきっかけ
2.M&Aを検討されたきっかけを教えてください。
当グループでは成長戦略の一環として、多角化経営を推進し、事業の安定化を図っています。多角化経営の最大のメリットはリスク分散が可能な点です。一つの事業が不調でも、他の事業が好調であれば全体を支えることができます。このため、既存事業が確立された企業様を譲り受けることで、より経営の安定を目指し、M&Aを検討しました。
3.最終的に国府石油様を譲り受けされましたが、国府石油様の印象や譲り受けを決められた理由を教えてください。
国府石油の梅澤代表は石油業界の元売り子会社でもご活躍された方で、業界における豊富な経験とノウハウをお持ちです。私たちも多くのことを学ばせていただきました。そのような方が経営されている企業ですので、管理体制が非常に整っており、信頼できる会社だと感じました。
今後への思い
4.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。
今回のM&Aにより、グループとして神奈川県内で2店舗目のガソリンスタンドを運営することになります。これにより、神奈川県内での事業展開が一層加速すると期待しています。また、国府石油様はガソリンスタンドだけでなく、車の販売やメンテナンス事業においても優れたノウハウをお持ちです。このご縁を通じて多くを学び、それを当社の全国店舗に活かしていきたいと考えています。
5.今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。その際の方針も併せて教えてください。
当グループの方針は大きく2つあります。1つ目は、既存事業のエリア拡大や事業力強化を進めることです。2つ目は、新規事業への取り組みです。次世代の事業の柱となるものを見つけるため、2024年9月には学習塾をM&Aしました。今後もグループにない新しい事業に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。
6.譲渡企業様、譲受企業様の両者に向けてアドバイスをいただきたいです。
M&Aは単なる金銭のやり取りではありません。受け入れる側として、優秀な仲間が増えることは非常に喜ばしいことです。グループに加わっていただく企業様は、少なからず業界の未来に期待していらっしゃると思います。その期待に応え、共に明るい未来を築いていけると良いですね。また、M&Aは従業員の皆様にとっても新たな成長や挑戦の機会となる可能性が大いにあります。
最後に、弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。
7.弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。
担当アドバイザーの佐藤様には、問い合わせに対するレスポンスが非常に早いという印象を受けました。正確さを保ちながらも迅速に対応していただけた点が特に印象的でした。M&Aを進める中では多くの疑問や不安が生じますが、佐藤様の素早いレスポンスのおかげで一つひとつ解消しながら進めることができました。佐藤様のお力添えにより、安心して検討を進めることができ、心から感謝しています。
担当者からのコメント
50年以上の歴史を持つ企業様と、グループ内で100店舗以上のSSを運営する企業様のM&Aをお手伝いさせていただきました。
本件では、関係者の皆様のご支援の大切さを改めて実感するディールとなりました。譲渡を検討する際には、幼少期からオーナー様を身近で支えてこられた従業員の皆様の協力があり、一方で譲受を検討する際には、ご譲渡企業様の状況に応じて迅速かつ柔軟に対応していただいたM&A担当者の皆様のお力添えがありました。そのおかげで、スムーズにご成約へと至ったと感じております。
いただいたご評価に恥じることのないよう、またM&Aアドバイザーとして公正で質の高いサポートを提供できるよう、今後も努力を重ねてまいります。この度は誠におめでとうございました。
(企業情報第六本部第二部 部長 佐藤 廉)