成約インタビューM&A事例

WEB制作業のM&A事例【東京都】

経営の進化と変革
M&Aが生み出す新しい価値

  • 譲渡企業

    株式会社3BASE

    代表取締役

    宮野入 正仁様

    業種
    WEB制作業
    地域
    東京都
    売上
    非公開
    社長の年齢
    40歳
    譲渡理由
    成長戦略
  • 譲受企業

    山口証券印刷株式会社

    代表取締役

    山口 真司様

    業種
    印刷業
    地域
    東京都
    売上
    非公開
    上場有無
    未上場
    譲受目的
    多角化戦略

この度、株式会社3BASE様と山口証券印刷株式会社様とのM&Aが成立いたしました。
両者代表に、M&Aを決意した背景や今後へのビジョンについてインタビューいたしました。

【譲渡企業】株式会社3BASE
本社:東京都
事業内容:ウェブデザイン、動画制作を手掛けている。

【譲受企業】山口証券印刷株式会社
本社:東京都
事業内容:プリペイドカード等のデザイン・印刷を行っている。

譲渡企業
株式会社3BASE
代表取締役 宮野入 正仁様 インタビュー

─スピードとアイデアで成長した3BASE
M&Aを選んだ理由と未来への展望

ーまずは御社についてご紹介いただきたいと思います。創業の経緯と事業内容について教えてください。

私は3BASEの3代目の代表取締役です。創業から1年足らずのタイミングで事業を引き継ぐことになり、前任の2名からバトンを受け取りました。もともと働いていた会社の関連企業という位置づけで、当初は出向のような形で関わっていました。
事業内容としては、最初は何も決まっておらず、「利益が上がるならどんな事業でもやる」というスタンスで動きました。その中で、取引先のニーズを探るうちにWeb制作に対する要望が多いことが分かり、Web制作をメイン事業としてスタートしました。

ー事業を拡大するために、どのような戦略を取られましたか?

Web制作業界は競争が激しく、お客様に選ばれるには何かしらの強みが必要だと考えました。そこで、「クオリティ」「価格」「スピード」の3つの要素に着目しました。クオリティで勝負する企業は多く、価格競争に巻き込まれると従業員が苦しくなります。そのため、私たちは「スピード」を強みにすることを決めました。実際、スピードを重視する企業は多く、そのニーズに応えることで成長することができました。

また、単にWeb制作を続けるのではなく、時代の流れを先取りし、新しい技術を取り入れることにも注力しました。例えば、8〜9年前のまだ縦動画が流行していない時期から、スマートフォン向けの縦動画制作に積極的に取り組んでいました。このように、既存の制作物に新たなアイデアを加えることを意識し、事業を拡大してきました。

ーM&Aを考えた背景についてお聞かせください。

WEB制作業は、規模の拡大が難しい業種です。現在、社員は6名、パートナーを含めても10名程度の規模ですが、20〜30名に増やしても事業の本質は変わりません。しかし、50名規模になれば大きく変わる可能性があります。ただし、それには多額の融資が必要であり、成功する保証もないため、大きなリスクを伴います。
さらに、人材確保と受注のバランスを取るのが難しく、「仕事を増やすべきか、人を増やすべきか」という判断に悩みました。そこで、M&Aを通じて、既に基盤のある企業と協力しながら成長する道を選択しました。特に、人的リソースを共有できる企業との統合が理想的だと考えました。

ーM&Aの際に重視した条件は何ですか?

最も重視したのは「社員の継続雇用」です。M&Aでは企業の文化や働く環境が大きく変わることもありますが、社員が安心して働けることを第一に考えました。また、私は全株式を持っていたわけではなく、他の株主もいたため、彼らが納得する条件であることも重要なポイントでした。

ー譲渡先を山口証券印刷様に決めた理由を教えてください。

M&Aにあたり、7社とトップ面談を実施しました。その中で、山口証券印刷の皆さんとは特にフィーリングが合い、共通点も多かったため、良い印象を持ちました。また、社内の雰囲気が当社と似ており、社員同士の価値観や働き方がマッチしていると感じたことも決め手の一つです。特に当社の社員は、真面目で保守的なタイプが多いため、安定志向の企業との統合が最適だと考えました。最終的には、社員自身にも意見を聞き、納得した上で決断しました。
 

ーM&A成立後の展望についてお聞かせください。

私たちが最も期待するのは、山口証券印刷の経営方針に応え、シナジーを生み出すことです。M&Aはゴールではなく、新しいスタートですので、両社の強みを活かして新しいサービスを展開できればと考えています。協力しながら、より大きな成果を生み出せるよう努めていきたいと思います。

ーM&Aを検討している経営者へのアドバイスをお願いします。

まず、譲渡の目的を明確にすることが重要です。「とにかく高く売りたいのか」「社員の未来を優先したいのか」など、最初に決めた目的を途中でぶらさないことが大切です。交渉が進む中で条件が変わることもありますが、最初の軸をしっかり持っておくことが成功の鍵になります。

また、M&Aに過度な期待を持ちすぎず、現実的なリスクも理解した上で進めることが大切です。夢を持つことも必要ですが、事業統合の難しさや経営の変化を受け入れる準備が必要です。

ーM&A総合研究所を選んだ理由とサポートについての感想を教えてください。

正直最初は「どの仲介会社でも同じだろう」と思っていましたが、銀行の知り合いにも相場を確認し、M&A総合研究所様のご提案は適正な条件だと判断しました。また、成功報酬型で進められる点も安心材料でした。
担当アドバイザーの織田様とはフランクに話ができ、親身になって対応していただいた点が良かったです。私は慎重なタイプなので、色々と相談することが多かったのですが、その都度丁寧に対応してもらえたことに感謝しています。

譲受企業
山口証券印刷株式会社
代表取締役 山口 真司様インタビュー

─伝統と革新の融合
山口証券印刷が3BASEを迎えた理由と今後の展望

ーまずは御社についてご紹介いただきたいと思います。創業の経緯と事業内容について教えてください。

当社は1921年に創業し、鉄道の切符の印刷から事業をスタートしました。そこから証券印刷へと事業を広げ、有価証券やプリペイドカードなど、1枚ごとに異なる印刷が求められる製品を手掛けています。これらの製品は、偽造防止技術が必要なため、高度な印刷技術を求められる分野です。現在では、デジタル化の波に対応しながら、印刷技術を活かした新たな事業領域にも挑戦しています。

ーM&Aを検討されたきっかけを教えてください。

2018年頃からM&Aを本格的に取り入れ始めました。印刷業界全体が縮小傾向にある中で、当社が今後も成長し続けるためには、多角化が不可欠だと考えたからです。
当社は以前から新規事業の開発に取り組んでいましたが、中小企業にとってゼロから事業を立ち上げるのは大きなリスクを伴います。そのため、既に実績を持つ企業と協力しながら成長する方が、より確実な戦略であると判断しました。

ー3BASE様を譲り受ける決断をした理由を教えてください。

3BASEの事業領域は、当社のプロモーション関連の業務と非常に近く、シナジーが生み出しやすいと感じました。また、企業規模も重要なポイントでした。過去の経験から、規模が近すぎる企業同士のM&Aは難航しやすいことを知っていたため、本業へのリスクを抑える意味でも、当社の1/10程度の規模の企業を選ぶことが適切だと判断しました。

さらに、業績が安定しており、しっかりとした経営基盤を持っていた点も決め手の一つでした。何よりも、3BASEの宮野入社長が引き続き経営に関わってくださるという点も重要でした。売却後に社長が退任するケースは避けたかったので、引き続きリーダーシップを発揮してもらえることは大きな安心材料となりました。最後に、実際に宮野入社長とお会いし、経営方針や価値観が近いと感じたことも大きな決め手でした。年齢や出身地が同じという偶然の共通点もありましたが、社員や顧客を大切にする考え方に共感できたことが、最終的な決断につながりました。

ーM&A成立後に期待することは何ですか?

まずは、互いの顧客に対して、両社のサービスを提供することで、早期に成果を出したいと考えています。その上で、協業による新しいサービスの開発も進めていきたいですね。

また、当社の営業スタイルにも良い影響を与えてくれることを期待しています。当社はルート営業が中心で、新規開拓や提案営業の強化が課題でした。3BASEの企画力や提案力を学びながら、営業部門の活性化にもつなげていきたいと考えています。

ー今後のM&Aの方針について教えてください。

M&Aは今後も経営戦略の柱の一つとして継続していきます。2018年に1件、2022年に1件、そして今回の3BASEとの統合が3件目となります。
M&Aを検討する際には、財務状況などの数値面はもちろんですが、それ以上に重要なのは「企業文化のマッチング」だと考えています。社長の人柄や従業員の雰囲気、企業のカルチャーが当社と合うかどうかをしっかりと見極めた上で判断していくつもりです。

ーM&Aを検討している経営者様へのアドバイスをお願いします。

中小企業にとって、M&Aはまだ遠い存在のように思えるかもしれません。しかし、新規事業開発や研究開発には多大な投資が必要であり、自社単独での成長には限界があります。そうした中で、既に実績のある企業と手を組むことは、事業拡大の大きな手段になり得ます。特に、印刷業界のように市場規模が縮小している分野では、企業同士の統合がより重要になってくると考えています。

ーM&A総合研究所のサポートについての感想をお聞かせください。

担当アドバイザーの織田様は、両社の意向をよく汲み取って調整してくださり、非常にスムーズに進行しました。M&Aの過程では、細かい認識の違いや課題が出てくることがありますが、その都度的確にサポートしてもらえたおかげで、大きなトラブルもなく進めることができました。

また、M&Aでは、通常それぞれの企業が代理人を立てることが多いですが、そうすると対立構造になりやすい面があります。しかし、今回のように中立的な立場で仲介をしてもらうことで、双方にとって納得感のある交渉ができたのではないかと思います。
 

担当者からのコメント

制作業、印刷業は共に厳しい業界環境にあり、それぞれ異なる課題を抱えているため、差別化戦略が必要とされています。 譲渡企業のオーナー様は会社の将来と従業員の安定を見据え、慎重にオーガニック成長とM&Aを比較検討した結果、成長戦略型のM&Aを選択するに至りました。 そのため譲渡後も代表として継続的に成長に貢献できる、双方が納得いく形での提携が実現しています。 本件は単なる事業承継ではなく、事業分野の親和性が高く、互いに大きな相乗効果が期待できるものと確信しております。 共通点も多く運命的なご縁をお繋ぎすることができ非常に嬉しく思っています。今後の更なる発展を心よりお祈り申し上げます。
(会計提携第一部 マネージャー 織田 萌子)
織田 萌子

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