譲渡企業
リネン・クリーニング業H社
代表取締役社長 T.T.様 インタビュー
親から承継したリネン業の始まり
ーまず、御社の創業の経緯について教えてください。
父が不動産バブルの時期に不動産業をやっており、その関連でサウナ業を始めました。サウナで使うタオルのクリーニングを依頼していたクリーニング工場と仲良くなり、その工場が浄化槽の費用捻出が難しく廃業を検討していると聞き、3,000万円で買い取ったのが当社の始まりです。
ー御社の事業内容と強みについて教えてください。
創業者は顔が広く、市の清掃業や貸し布団、コインランドリーなどさまざまな事業を手がけていました。ピーク時には月2,500万円、年商で2.5億円から3億円弱の売上がありました。しかし、事業が多岐にわたり管理が大変になったこともあり、今はリネンサプライ事業をメインに、一部清掃業も行っています。
跡継ぎ不在と借入へのけじめ

ー譲渡をお考えになったきっかけや背景を教えてください。
私が65歳になり、後を継ぐ者がいなかったことが一番の理由です。また、会社の借入が1億円以上あり、それを残して廃業するのは嫌だったので、どこかでけじめをつけたいと考えていました。1年ほど前から知り合いのリネン会社へ譲渡する話は出ていたのですが、具体的に進まない中で、M&A総合研究所さんにご相談させていただいたのがきっかけです。
1億円の借入完済と譲渡後のサポートを重視
ー検討を進められる上で、希望や大事にされた条件を教えてください。
第一条件は1億円あった借入を完済することでした。あとは、多少なりとも手元にお金が残ればいいなと考えていました。I社さんは、こちらの要望を聞き入れてくれ、提示された金額にも納得できたのでありがたかったです。
圧倒的なスピードと熱意が決め手
ー最終的にI社様への譲渡をご決断されましたが、印象や決め手を教えてください。
最初に会ったのがI社さんで、担当者からは新規事業への熱意がひしひしと伝わってきました。冷やかしではなく、どんどん進めていきたいという気迫を感じたので、この方たちになら任せられると思いました。話が進むのも早く、4月にトップ面談を実施し、6月末には成約まで進められました。
ー今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。
まずは、I社さんのもとで会社の売上をもっと伸ばし、活発に事業が展開されていくことを期待しています。個人的には、仕事から解放されてゆっくりしたいです。趣味を見つけて、これまで休みなく働いてきた分、のんびり過ごしたいと考えています。

信頼できる専門家を見つけることが重要
ーM&Aを検討されている経営者様へメッセージをお願いします。
とにかく「人を信用すること」が大事だと思います。最終的な契約書は専門家に確認してもらう必要がありますが、それまでは仲介に入ってくれる人を信じて任せるしかありません。素人があれこれ口を出しても細かいことは分からないので、本当に信頼できる専門家を見つけることがM&A成功の鍵だと思います。
最後に、M&A総合研究所にお任せいただいた理由を教えてください。
人当たりが良く、話していて気が楽だったからです。アドバイザーの森さんとは相性がよかったんだととても感じています。信頼して任せることができました。
”後継者不在”と”会社の借入”という課題を抱えていたリネン・クリーニング業H社と、新規事業への熱意と明確な戦略を持っていた人材業I社。M&Aを通じて、H社が長年築き上げてきた事業は、新たなパートナーのもとで、さらなる発展を遂げることでしょう。そして、T氏の事業と従業員への想いは、次世代にしっかりと引き継がれ、新しい未来を築いていくこととなるとともに、両社の今後の更なる成長に期待が高まります。
担当者からのコメント
譲渡企業のオーナー様はご高齢且つ後継者もご不在の状況であり、「なるべく早く事業と資産を引き継いで退任したい」というご相談を当初頂戴しました。今回、土地建物や大型設備等、譲渡する資産が多く、整理も大変な中、 譲受企業様には状況を初期段階から大変ご理解頂き、ご決断もスピーディーに行って頂いた為、オーナー様のM&Aのストレスも最小限に進めることが出来ました。また、株主も創業一家で分散しておりましたが、皆さま安心して事業承継を行うことができました。 今回のご成約により、オーナー様およびご家族の将来の不安を除くことができたこと、担当として心から嬉しく思います。
(企業情報本部 マネージャー/経営企画部 森 亮佑)
