ITオフショア開発のM&A動向!今までの事例や相場を解説!ベトナムが人気?

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

本記事では、ITオフショア開発会社のM&A動向や売却・買収相場について、過去に行われたM&A・売却・買収事例を交えて解説しています。また、ITオフショア開発会社のM&A・売却・買収を成功させるポイントについても、詳しく解説しています。

目次

  1. ITオフショア開発のM&A
  2. ITオフショア開発のM&A動向
  3. ITオフショア開発でベトナム企業が注目されている理由
  4. 日本でITオフショア開発が浸透しない理由
  5. ITオフショア開発をM&Aするメリット
  6. ITオフショア開発の売却事例
  7. ITオフショア開発のM&A・売却・買収相場 
  8. ITオフショア開発のM&Aを成功させるポイント
  9. ITオフショア開発のM&A・売却・買収の際におすすめの相談先
  10. まとめ
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1. ITオフショア開発のM&A

ITオフショア開発のM&A

本記事では、ITオフショア開発のM&A動向や売却・買収相場について、事例を交えて詳しく解説していきます。この章では、ITオフショア開発の定義や、M&A・売却・買収の基本的な意味について説明します。

ITオフショア開発とは

ITオフショア開発とは、WEBシステムやアプリなどの開発・運営を海外の受託開発企業に委託する方法です。

人件費の安い海外の開発・運営会社に委託することで開発コストを抑えられる点や、IT技術者の不足をカバーできる点がメリットです。

M&A・売却・買収とは

M&Aとは、株式譲渡・事業譲渡・合併といった会社や事業の売却・買収手法や、法人の統合手法などを総称した呼び方です。

M&Aによる売却・買収とは、M&A手法を用いて会社や事業の経営権を売買することを指します。

2. ITオフショア開発のM&A動向

ITオフショア開発のM&A動向

日本におけるITオフショア開発のM&A動向には、以下のような特徴がみられます。

  1. 日本国内では徐々にITオフショア開発が増加中 
  2. 海外企業へのM&Aが増加している
  3. 人材不足の解決としてM&Aを活用
  4. 需要拡大を念頭に置いて成長速度を考えたM&A

①日本国内では徐々にITオフショア開発が増加中

かつては、主に大企業が活用することの多かったITオフショア開発ですが、近年では中小企業でもITオフショア開発を活用するケースが増えています。

背景には、日本企業への対応力を強化しているITオフショア開発企業の増加や、ITオフショア開発企業の技術力向上などがあります。

②海外企業へのM&Aが増加している

近年では、日本企業が海外のITオフショア開発企業を、M&Aによって買収するケースが増えています。

ITオフショア開発企業をグループ化することで、開発体制を自社に最適化させること、委託コストのさらなる削減と優秀な技術者の確保、さらに近年急増している中国企業やインド企業の委託需要増加への対応などが、買収の主な目的です。

③人材不足の解決としてM&Aを活用

日本国内での人材確保が難しいことから、外国人技術者獲得目的でM&Aによる買収も行われています。

近年はインドや中国だけでなく、ベトナムなど東南アジアのITオフショア開発企業技術者の技術力も急速に向上しています。

また、日本語教育を受けている外国人技術者も増えているため、即戦力となりやすい点も買収を加速させています。

④需要拡大を念頭に置いて成長速度を考えたM&A

ITオフショア開発を受託する側だったインドや中国などの企業が、今後は委託する側に回ることが予測されます。

また、中国などのITオフショア開発技術力は先端技術に対応できるまでに向上しており、今後は新たな需要も見込めると考えられます。

このようなオフショア開発市場の需要拡大に対応するため、M&Aによる買収を行うケースも見られます。

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3. ITオフショア開発でベトナム企業が注目されている理由

ITオフショア開発でベトナム企業が注目されている理由

以前はインドや中国がITオフショア開発の中心となっていましたが、近年は東南アジア各国にITオフショア開発の拠点が移りはじめています。

特にベトナムが日本企業から注目されており、親日的で文化的にもなじみやすいことや、日本語を学んでいる技術者も多いこと、国がITオフショア開発を推進していることなどが、委託しやすい理由になっています。

4. 日本でITオフショア開発が浸透しない理由

日本でITオフショア開発が浸透しない理由

ITオフショア開発企業への委託は、世界中で積極的に行われており、日本でも大企業の多くが活用しています。しかし、中小企業でITオフショア開発を活用しているケースは、まだ多いとはいえません。

その理由には、小規模の開発案件委託ではメリットが薄いこと、言語・文化の違いにより、日本特有の開発仕様に合わないケースがあること、地政学リスクなど想定外のトラブルが日本国内での開発よりも起きやすいことが挙げられます。

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5. ITオフショア開発をM&Aするメリット

ITオフショア開発をM&Aするメリット

ITオフショア開発会社をM&Aにより売却する場合、以下のメリットが得られます。

  1. 後継者問題の解決 
  2. 従業員の雇用先を確保
  3. 競争が激化する前に売却
  4. 大手企業の傘下に入り事業の発展
  5. 売却益の獲得

①後継者問題の解決

会社を後継者に譲って経営から退きたいと思っても、社内や自身のコネクション内に後継者として最適な人物がいないこともあります。

そのような場合、M&A仲介会社などの専門家に依頼すれば、後継者候補を探してもらうことが可能です。

②従業員の雇用先を確保

M&Aによる会社売却を選択した場合のメリットには、従業員の雇用も守れる点が挙げられます。

M&A手続きの際に、買収側と従業員の待遇についても契約を交わすことができるので、売却先に移った途端に解雇されるといった心配をすることなく売却が可能です。

③競争が激化する前に売却

M&Aは実施するタイミングも重要であり、ITオフショア開発会社を売却する場合は競争が激化する前に行うのが効果的です。

業界内の競争激化や市場規模の縮小、トレンドの変化など、さまざまな環境変化の中で、M&Aによる売却が会社の継続・成長にとって最適な選択となることもあります。

④大手企業の傘下に入り事業の発展

オフショア開発の海外拠点を増やしたり優秀な人材を集めたりするには、資金や技術・ノウハウなどの経営リソースが必要です。

M&Aによって大手企業の傘下に入ることで、短期間で拠点を増やしたり優秀な人材を確保したりなどの目標達成も可能になります。

⑤売却益の獲得

M&Aによる売却であれば、譲渡・売却益が得られます。廃業や倒産をしてからまた新規に事業を始めたり、生活水準を維持していったりするには、資金面で困ることもあるでしょう。

しかし、M&Aによって譲渡・売却益を得ることができれば、生活費に充当したり再び新たな挑戦したりすることも可能です。

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6. ITオフショア開発の売却事例

ITオフショア開発の売却事例

ここからは、ITオフショア開発会社のM&Aによる売却・買収事例をご紹介します。

  1. ソフトフロントHDからFPTジャパンHDへの子会社売却
  2. データセクションからD.A.コンソーシアムHDへのグループ会社売却
  3. マスターピース・グループからレカムへの孫会社売却
  4. ディー・エヌ・エーからエボラブルアジアへのベトナム子会社売却

①ソフトフロントHDからFPTジャパンHDへの子会社売却

ITオフショア開発の売却事例1

出典:http://www.softfront.co.jp/

ITオフショア開発企業のM&Aによる売却・買収事例1件目は、ソフトフロントHDからFPTジャパンHDへの子会社売却です。

2018年ソフトフロントHDは、FPTジャパンHDと株式譲渡契約を締結し、オフショア開発子会社であるソフトフロントDevelopment Serviceを売却しました。

ソフトフロントDevelopment Serviceは、ベトナムでソフトウェアを受託開発しているオフショア開発会社です。

ソフトフロントHDは、ソフトフロントDevelopment Serviceの売却により、事業の選択と集中による効率化を進めています。

②データセクションからD.A.コンソーシアムHDへのグループ会社売却

ITオフショア開発の売却事例2

出典:https://www.datasection.co.jp/

ITオフショア開発企業のM&Aによる売却・買収事例2件目は、データセクションからD.A.コンソーシアムHDへのグループ会社売却です。

AIによるソリューション事業などを行うデータセクションは、2018年、ベトナムのグループ会社であるDATASECTION VIETNAM CO., LTDを、D.A.コンソーシアムHDの連結子会社であるデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムへ売却しました。

DATASECTION VIETNAM社はベトナムのハノイを拠点に、プロダクト開発やマーケティングリサーチ、AI研究などを行っています。

D.A.コンソーシアムHDは、DATASECTION VIETNAM社の買収により、ベトナムでのオフショア開発拠点を拡充しています。

③マスターピース・グループからレカムへの孫会社売却

ITオフショア開発の売却事例3

出典:http://www.m-piece.com/

ITオフショア開発企業のM&Aによる売却・買収事例3件目は、マスターピース・グループからレカムへの孫会社売却です。

2018年マスターピース・グループは、中国孫会社の大連傑作商務諮詢有限公司の全持分を、レカムの連結子会社であるレカムビジネスソリューションズ(大連)株式有限公司へ売却しました。

大連傑作商務諮詢有限公司は日系企業初のコールセンターとして中国大連市に設立され、大手コールセンターにまで成長しています。

マスターピース・グループは、大連傑作商務諮詢有限公司の売却により、他コールセンター業務に経営資源を集中し、大連傑作商務諮詢有限公司はレカム傘下に入ることで顧客満足度向上につながると判断し、売却に至っています。

④ディー・エヌ・エーからエボラブルアジアへのベトナム子会社売却

ITオフショア開発の売却事例4

出典:https://dena.com/jp/

ITオフショア開発企業のM&Aによる売却・買収事例4件目は、ディー・エヌ・エーからエボラブルアジアへのベトナム子会社売却です。

2017年ディー・エヌ・エーは、ベトナム子会社のPunch Entertainment(Vietnam)Company Limitedの持分をエボラブルアジアへ売却しました。

近年、日本ではスマホゲームの開発や運営を第三者企業へ委託・売却し、運用を継続するケースが増えています。

オフショア開発事業を拡大しているエボラブルアジアは、Punch社の買収により、ゲームアプリのオフショア開発事業強化と、ゲーム開発・運営会社からの委託・売却による運営事業への本格参入を加速させています。

7. ITオフショア開発のM&A・売却・買収相場 

ITオフショア開発のM&A・売却・買収相場

ITオフショア開発会社のM&Aによる売却・買収相場で特徴的なのは、技術者の存在が相場に大きな影響を与える点です。

ここでは、ITオフショア開発会社のM&A価格決定に必要となる、企業価値評価の算定方法や、売却・買収に専門家のサポートが必要な理由について解説します。

自社の企業価値評価を算出する方法

企業価値評価は、現在の資産価値に加えて、今後数年間で得られる収益の期待額を、ブランド力・事業の将来性・買収企業との事業シナジーなどから勘案し、営業権として上乗せして算出します。

そのため、ITオフショア開発会社の場合、技術者の数と質が企業価値評価で重要な要素となります。

また、ITオフショア開発会社の受託形式として、案件ごとに開発を受注する形式と、ラボ型開発と呼ばれる、契約企業に対して専属のチームを組み、中長期に渡って受託開発を行う形式があります。

ラボ型開発の場合は、将来の安定収益が期待できるため、企業価値評価にとってプラスに働きます。

企業価値評価の算出はプロに任せるべき理由

専門家でなくても、簡易的な企業価値評価であれば、決算資料などいくつかの判断資料を基に算出することは可能です。

しかし、M&Aによって会社を売却するために企業価値評価を行い、適切な売却・買収価格を決定するには、ブランド力・事業の将来性・買収企業との事業シナジーなどの要素を勘案して算定しなければなりません。

そのためには、M&Aや企業価値評価に関する専門的な知識が必要になるため、業界に精通した専門家のサポートは不可欠といえます。

8. ITオフショア開発のM&Aを成功させるポイント

ITオフショア開発のM&Aを成功させるポイント

ITオフショア開発会社のM&Aによる売却・買収を成功させるには、以下のポイントを意識して行うことが大切です。

  1. M&Aの準備は計画的に行う 
  2. M&Aの目的を明確にしておく
  3. 自社の強み・魅力をまとめておく
  4. 情報の漏洩に気をつける
  5. M&Aの専門家に相談する

①M&Aの準備は計画的に行う

ITオフショア開発会社をM&Aによって売却するには、海外開発拠点や技術者、顧客企業などをM&A実施に向けて最適化したり、企業価値向上を図ったりする戦略的な準備が必要です。

いずれも計画的な準備が必要になるため、重要M&Aの専門家に早い段階で相談し、サポートを受けながら進めていくのが効率的です。

②M&Aの目的を明確にしておく

M&Aによる売却・買収を行う目的があいまいだったり、優先順位がはっきりしなかったりすれば、交渉が難航するケースがあります。

妥協ラインや希望条件の優先順位などを明確にすることで、M&Aのアドバイザーも最適なサポートが可能になり、売却側・買収側との交渉も円滑に進めることができます。

③自社の強み・魅力をまとめておく

ITオフショア開発の対応分野は、業務システム開発やゲーム開発、スマホアプリ開発、AI、VRなど多岐に渡ります。

開発費用の安さだけでなく、自社がどの開発領域を得意とするか、どのような強みを持った技術者がいるかなどの魅力を、資料として整理することも大事なポイントです。

④情報の漏洩に気をつける

情報漏洩は自社の利益や信用を損ねるだけでなく、債権者や株主、取引先などさまざまな相手に損失を与える可能性があります。

情報漏洩は、M&A相手やM&Aの専門家によって起きる場合もあるため、信頼できる専門家や売却・買収相手を選ぶことが重要です。

⑤M&Aの専門家に相談する

M&Aの過程では多くの利害関係者が関わるので、想定外のトラブルが起きることも想定されます。ITオフショア開発会社のM&Aのように海外も関わる場合は、特に注意が必要です。

豊富な経験を持ったM&Aの専門家に相談することで、トラブルを極力回避しながら利益を最大化できます。

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9. ITオフショア開発のM&A・売却・買収の際におすすめの相談先

ITオフショア開発のM&A・売却・買収の際におすすめの相談先

ITオフショア開発会社のM&Aによる売却・買収では、M&AだけでなくIT業界にも精通した専門家のサポートによって、M&Aの目的を達成することができます。

M&A総合研究所では、豊富なサポート実績を持ったアドバイザー・会計士・弁護士によるフルサポートを行なっています。

また、報酬体系は着手金・中間報酬無しの完全成功報酬制となっているので、M&Aが成立しなかった場合の手数料はかかりません。

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10. まとめ

まとめ

本記事では、ITオフショア開発会社のM&A動向や売却・買収事例、相場などについて解説してきました。

ITオフショア開発会社のM&Aは国内での需要が急増していますが、海外企業がかかわるケースもあるため、M&AとITに精通した仲介会社のサポートは不可欠といえるでしょう。

【ITオフショア開発会社のM&A動向】

  1. 日本国内では徐々にITオフショア開発が増加中 
  2. 海外企業へのM&Aが増加している
  3. 人材不足の解決としてM&Aを活用
  4. 需要拡大を念頭に置いて成長速度を考えたM&A

【ITオフショア開発会社をM&Aにより売却するメリット】
  1. 後継者問題の解決 
  2. 従業員の雇用先を確保
  3. 競争が激化する前に売却
  4. 大手企業の傘下に入り事業の発展
  5. 売却益の獲得

【ITオフショア開発会社のM&Aによる売却・買収事例】
  1. ソフトフロントHDからFPTジャパンHDへの子会社売却
  2. データセクションからD.A.コンソーシアムHDへのグループ会社売却
  3. マスターピース・グループからレカムへの孫会社売却
  4. ディー・エヌ・エーからエボラブルアジアへのベトナム子会社売却

【ITオフショア開発会社のM&Aによる売却・買収を成功させるポイント】
  1. M&Aの準備は計画的に行う 
  2. M&Aの目的を明確にしておく
  3. 自社の強み・魅力をまとめておく
  4. 情報の漏洩に気をつける
  5. M&Aの専門家に相談する

M&A総合研究所では、実務経験豊富なアドバイザー・M&Aに精通した会計士・弁護士によるフルサポート体制により、迅速かつ丁寧なサポートを実現しています。

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