成約インタビューM&A事例

特殊塗料製造業のM&A事例
【石川県金沢市】

金沢本社同士でのM&A、
取引先や従業員のための最善の選択

  • 譲渡企業

    株式会社アクセスホールディングス

    代表取締役

    熊谷亮二様

    業種
    特殊塗料の製造販売施工業
    地域
    石川県金沢市
    売上
    約5億円
    社長の年齢
    60代
    譲渡理由
    後継者不在
  • 譲受企業

    タマダ株式会社

    代表取締役社長

    玉田善久様

    業種
    建設業
    地域
    石川県金沢市
    売上
    約100億円
    上場有無
    非上場
    譲受目的
    事業発展

この度、特殊塗料事業から輸入雑貨の卸売まで幅広く事業を手掛ける株式会社アクセスホールディングスと、ガソリンスタンド建設工事を中心にインフラ事業をグループで行うタマダ株式会社とのM&Aをお手伝いさせていただきました。
譲受企業であるタマダ株式会社の玉田善久様に、M&Aを決意した背景や今後のビジョンについてインタビューいたしました。
 
【譲渡企業:株式会社アクセスホールディングス】
創業約30年 石川県金沢市本社
防食防水材などの特殊塗料の製造販売施工を手掛け、北陸地方の大手企業との取引実績に強みを持つ。子会社3社を持ち、輸入雑貨の卸売など幅広く事業を展開している。
 
【譲受企業:タマダ株式会社】
創業約73年 石川県金沢市本社
ガソリンスタンドの建設工事やタンク・水槽の製造などを行う。インフラ全般のビジネスを手掛けるグループ会社を複数持ち、更なる事業の発展を目指す。

譲受企業
代表取締役社長 玉田様 インタビュー

M&Aを考え始めたきっかけ

Q1.M&Aを検討されたきっかけを教えてください。 

当社は石油関連のインフラビジネスを主に手掛けております。
近年は業界動向として石油需要が減少傾向にあり、その中で事業を発展させていくための手段として10年ほど前よりM&Aを行い、今までに10社以上M&Aに取り組んできました
そのような中での直近のお話が、今回のアクセスホールディングス様でした。

M&Aの決め手

Q2.アクセスホールディングス様の譲り受けを決められたご理由を教えてください。

本社が当社と同じ金沢市にあり人的な交流がしやすいためです。
アクセスホールディングス様は仕事をお持ちでお客さんはしっかり定着している一方で、従業員の定着面で課題をお持ちでした。
そこで、同じく金沢市に本社を構える当社と一緒になることでアクセスホールディングス様の持続性が担保され、かつ当社従業員の活躍の場も多角化するのではと感じました。

ーオフィスが近いと、コミュニケーションが取りやすそうですね。

ちょうど先日懇親会を開き、アクセスホールディングス様の皆様と交流する機会がありました。
車で15分という距離なので、今後もコミュニケーションが取りやすそうです。


Q3.事業内容についてのご印象はいかがでしたでしょうか。

アクセスホールディングス様には事業が複数あり、そのうちの1つである防錆塗料の製造販売を行う株式会社アクセス様とは元々取引がありました。
会社の概要は大まかに理解していたので、当社で手掛けているプラント事業の中でも防錆剤の塗料は活用できるイメージがありました
また、アクセス様は地元の大手企業様との取引実績に強みを持っていらっしゃるので、当社の顧客層が広がるような営業の共有化が期待できると感じました。
 

Q4.もともとお取引されていたとのことですが、オーナーの熊谷様にはどのようなご印象をお持ちでしたか。

熊谷様とは信頼関係を築くことができたので、安心してお話を進めることができました。
社員の入れ替わりが多いという話を当社の社員から聞いていたので、M&Aの面談の際に熊谷様に率直に「人材面でお困りですか?」と伺いました。
「事業内容については様々なアイデアが思い浮かぶが人を育てることは苦手だった。会社がさらによくなる可能性があるならそちらにお願いしたい。」と答えられ、その言葉に嘘はないのだろうと思いました。
以前聞いていたイメージと熊谷様がおっしゃる内容にしっかり整合性が取れたことで、熊谷様を信頼することができました。

今後への思い

Q5.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

継続的な発展と共存共栄を目指していくことを基本路線として考えています。
熊谷様が大切にされていた価値観をしっかり引き継ぐことと、働かれている従業員の皆様の生活をしっかり保証していくことを第一にし、そのうえでの会社発展を目指していきたいです。
グループ会社になったからといって急に方針を変えるのではなく、今までと同じ路線を継続しながら支援できる部分を模索していきたいと思っています。


Q6.今後も事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。

今後も視野に入れています。当社はM&Aの実績が豊富なので、効率的かつ高い確度を持って話を進めることができることが強みであると思っています。
来年の4月で会社のホールディングス化を予定しておりますが、親会社と子会社の親子・上下関係を解消して、フラットな関係の中で相互発展を目指していきたいと考えています。


ーM&Aの方針についても教えてください。

会社が違うと文化や考え方も異なりますし、壁があるように感じることもあるかと思います。それぞれの会社が自分の足で自立したうえで、相互に助け合えるような理解をしっかり育んでいくことは必要だと思います。
従業員とその家族の皆様の生活の安定や社員の幸せを願うのがベースにあるので、そこはしっかりと責任感を持つ必要があると感じています。その大きな責任を強みに変えていきたいです。


ー同業種・異業種などの業種や、フェーズとして成長中の企業など具体的な希望はございますか。

幅広く考えています。事業の多角化や異業種参入を目的としているので、この会社がグループに入ってくれたら強みが増すだろう、と想像できれば前向きに検討します。
事業の親和性があるうえで、売上・譲渡金額・収益性のバランスを重視して考えていくかと思います。
 

M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

「価値のある日本の中小企業の継続」は今後も続く社会問題です。M&Aを実施するとその分苦労を背負うといった話になる可能性もありますし、簡単にはできないことかとは思います。
しかし、もしかしたらなくなるはずであった会社がM&Aによって事業継続が実現できればそれは社会貢献になりますし、考え方の違いですよね。
様々な観点でメリットを感じるようなM&Aができるといいのではないでしょうか。

担当者からのコメント

この度同じ金沢本社の企業様同士のM&Aが成立いたしました。 譲渡企業側オーナー様(以下売主様)は、特殊塗料の製造販売をされ、後継者不在に加え人材定着のお悩みもあり譲渡のご検討をいただいておりました。 取引先は全国にありましたので、全国でお相手探しをしておりましたが、必要な要素を売主様と何度も協議させていただく中で、同じ金沢に事業の親和性が高くそれらの要素を満たす譲受企業様との出会いもありご紹介させていただきました。 売主様の事業に懸ける思いをご理解いただき、成長に必要な要素を持たれる譲受企業様との良縁が生まれる結果となり嬉しく思っております。
(企業情報第三本部第二部 部長 堀江 大也)
堀江 大也

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