譲渡企業
代表取締役会長 佐々木典夫様
取締役 佐々木史郎様 インタビュー
M&Aを考え始めたきっかけ
Q1.この度、ご譲渡をお考えになった背景や経緯を教えてください。
佐々木会長:
以前より、私が80歳になったら引退して若手に会社を任せようと考えておりました。私はまもなく80歳を迎えますが、体調を崩したことがきっかけで本格的に考える必要があると思いました。
現在は若手が中心となって頑張ってくれていますが、業績を伸ばしていくためには、まだまだ問題はあります。そういった問題を投げ出して引退するわけにもいかないので、どうしたらいいかと長らく悩んでおりました。
そのような状況で息子と話しており、良い提携先があれば一緒になりたいと思い、M&Aの検討を始めました。
クナイホールディングス様との出会い
Q2.ご検討を進められる上で、大事にされていた希望条件と、クナイホールディングス様に決められたご理由を教えてください。
佐々木会長:
全く知らない会社よりは、少しでも面識がある会社がいいと思っていました。
クナイホールディングス様のことは元々存じており、前代表の九内博之様とも関わりがありました。また、会社の距離が近いことも決めた理由の一つです。
他にも候補の会社をご紹介いただきましたが、クナイホールディングス様のお名前を聞いたときに、個人的には心は固まっておりました。
ー事業内容についてはどのようなご印象でしたか。
佐々木会長:
同業者という意識はあまり持っておりませんでしたが、特に最近は手広く事業を手掛けられているイメージがありました。
M&Aを終えて
Q3.M&Aの前後で、M&Aへのイメージは変わりましたか。
史郎様:
昨今の企業戦略として当たり前にあることだ、というイメージは変わらず持っています。
ーM&Aは以前から検討されていましたか。
佐々木会長:
経済的な要因で左右される部分もあるので、それを乗り越えるためには譲渡側はある程度の規模の売上が必要だと思います。もし大企業の仲間に迎え入れていただける話があれば話を進めたいと思っておりました。
今回、グループに入れていただいて嬉しく思いますし、期待をしております。
ーM&Aを経て、どのようなお気持ちですか。
佐々木会長:
親族内継承をして倒産した会社や、引退したいにもかかわらず後継者が見つからず、90歳まで社長を続けている人も知っています。事業承継問題は大変難しいです。
当社では息子が頑張ってくれています。今後はクナイホールディングス様のバックアップがあるので、安心して任せられます。
弊社との出会い
Q4.ご検討を始められてから様々な情報を収集されたことと存じます。その中で弊社にご依頼いただいたご理由を教えてください。
史郎様:
M&A総合研究所様は専門的な知識と知名度があり、結果を出すことに対してきちんと責任を持つ姿勢を感じ、お任せしようと思いました。
また、当社の財務状況は正直芳しくなかったので、成約まで一切費用がかからない料金体系は進めやすかったです。
Q5.弊社のアドバイザーはいかがでしたでしょうか。印象に残っている具体的なエピソードなどあれば教えてください。
史郎様:
担当アドバイザーの庭田さんはお人柄の良い方で、信頼してお任せできました。
お会いしてからM&A成立に至るまで、密に連絡を取らせていただきました。分からないことは何でも教えていただき、そのたびに的確なアドバイスを頂きました。
クナイホールディングス様とのM&A成立までサポートいただき、ありがたく思っております。
譲渡を検討されている経営者様へアドバイスをお願いいたします。
史郎様:
M&Aは事業承継の選択肢の一つです。実際に行うかどうかは最終的な判断で良いので、迷ったり気になったりするのであれば、お話を聞いてみると良いのではないでしょうか。一歩踏み出してみることが大事だと思います。
譲受企業
代表取締役 九内庸志様 インタビュー
M&Aを考え始めたきっかけ
Q1.M&Aを検討されたきっかけを教えてください。
当社は今年で90周年を迎え、100年企業を目指しております。今後は事業の幅やエリアをさらに広げることで拡大していきたいと思っております。
自社の社員を増やすだけでは今後の発展性や成長スピードが遅くなるため、提携企業とパートナーとなることでスピードを早めたいと考えました。
(右図)2023年3月本社ビル完成予定
ー成長スピードを早める手段としてM&Aを考えていらっしゃったのですね。
将来像を見据え、自社の後継者についても考えていた時期でもありました。
90周年の記念行事に参加してくださった地域の方からエールを頂いたこともあり、地域のために発展・貢献していきたいという思いが強まりました。
今後への思い
Q2.今後のビジョンを教えてください。
当社は私の祖父が会社を始めました。私は3代目として思いを受け継ぎ、会社を大きくしてまいりました。
創業者がどのような思いで事業を始めたのかということは大事にしつつ、時代の変化に合わせて柔軟に会社をつくっていきたいと思います。
事業の幅を広げていくために、改めて基礎である本業をさらに強化していきたいです。
ー宇部塗装工業様とは今後どのように発展していきたいですか。
100年企業の実現に向けて、営業エリアの拡大や公共工事などの受注の増加など、宇部塗装工業様と一緒に成長していきたいと考えています。
まずは実際に現地に行き、皆さんとコミュニケーションを取ることから始めたいと思っています。
M&Aで西日本での事業展開
Q3.今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。
今は、宇部塗装工業様の経営状態を良いものにすることにエネルギーを注ぎたいです。他にもエネルギーを注げる状況になったら、またM&Aの活用を考えたいと思っています。
ーその際の方針も併せて教えてください。
今後は当社のグループの体制を強化し、西日本での事業展開に力を入れたいと思っています。塗装業を中心に会社を拡大してきましたので、関連がある業種で考えていきたいです。
弊社との出会い
Q4.弊社のアドバイザーはいかがでしたでしょうか。
担当アドバイザーの庭田さんは爽やかで熱心で前向きな方、という印象があります。
M&A仲介の方から、たとえどんなに魅力的な譲渡企業を紹介されたとしても、M&Aアドバイザーの方との信頼関係が築けていないと話を進めるのは難しいと思います。
コミュニケーションがスムーズに取れるかどうかはとても大きいことなのではないでしょうか。
庭田さんには宇部塗装工業様とも円滑にコミュニケーションを取ってくださり、当社との懸け橋になっていただきました。
M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。
自分の都合や主義主張だけを考えると話が上手く進まないのではないかと感じます。
今までの歴史や文化など色々とありますが、お互いを尊重して歩み寄り、良いところを伸ばしていく姿勢が大事だと思います。
「団結」「協力」「チームワーク」を大事にすると、二つの会社が良好な関係性で前に進むことができるのではないでしょうか。
担当者からのコメント
同じ山口県内の老舗企業様同士が、次の100年を見据えて更なる発展を目指す、最良のM&Aが成立いたしました。
譲渡企業様は75年の業歴を誇る塗装工事業者です。先々代が創業した企業を存続・発展させていくためには、第三者と資本提携を結ぶことが最善と考え、譲渡をご決断されました。
譲受企業様も、山口県内の業歴90年の同業者です。業歴が長いが故の苦労や責任感、会社や地域に対する想い、今後のビジョンに関して、考えが一致したため両社が手を取り合うこととなりました。
歴史ある2社の次の100年に向けたM&Aに携わることができ、大変光栄に思っております。
(企業情報第二本部第一部 部長 庭田 草志)