成約インタビューM&A事例

木箱製造業のM&A事例【東京都】

従業員第一で選んだM&A
地域密着型企業の新たな船出

  • 譲渡企業

    木箱製造業 A社

    顧問(前代表取締役)

    T.E.様

    業種
    木箱製造業
    地域
    東京都
    売上
    2億2,686万円
    社長の年齢
    60代
    譲渡理由
    後継者不在
  • 譲受企業

    運輸業 B社

    代表取締役

    K.D.様

    業種
    運輸業
    地域
    東京都
    売上
    12億6,000万円
    上場有無
    未上場
    譲受目的
    事業拡大

この度、木箱製造業A社様と運輸業B社様とのM&Aが成立いたしました。
両社に、M&Aを決意した背景や今後のビジョンについてインタビューいたしました。

【譲渡企業】木箱製造業 A社
本社:東京都
事業内容:輸出用、梱包用木箱等の加工業を行っている。

【譲受企業】B社
本社:東京都
事業内容:精密機器や医療機器、重量物の輸送・梱包・据付・倉庫管理業を手掛けている。

譲渡企業
木箱製造業 A社
顧問(前代表取締役)T.E.様 インタビュー

まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。

1.まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えて下さい。

当社は1956年に父が事業をスタートし、創業以来、一貫して輸送用木箱の製造を行ってまいりました。ニッチな業界ではありますが、海外輸出にも対応できる木枠を自社で設計・製造できる点が強みです。

2. どのように事業を展開・拡大されてきたのでしょうか。

創業当初、大手の自動車メーカーや非鉄金属メーカーとのご縁があり、お取引を開始しました。その後、地元の取引先を含め、長くお付き合いを継続させていただいております。事業を大きく拡大するというよりも、現状維持を長期間にわたって続けてきた状況です。

M&Aを検討されたきっかけ

3.譲渡をお考えになったきっかけや背景、経緯を教えてください。

私自身が60台後半と高齢になり、後継者も不在のため、従業員の雇用維持や取引先との関係を継続することも含めて、会社を存続させるために譲渡を検討し始めました。

4.ご検討を進められる上で、ご希望や大事にされた条件を教えてください。

希望条件として、まずは従業員を大切にしていただけることを非常に重視しました。また、当社の事業を理解した上で、現在の事業を継続していただけるお相手を希望しておりました。

運輸業B社様との出会い

5.最終的にB社様への譲渡をご決断されましたが、B社様の印象や譲渡を決められた理由を教えてください。

3社とトップ面談を行いましたが、B社のK.D様(代表取締役)のお人柄が一番良かったことが決め手になりました。また、梱包事業も展開されており、会社の距離も近かったことや、先代の頃にお取引があり面識があった点でも安心感がありました。当時から変わらない真面目なお人柄に惹かれ、譲渡を決めました。

6.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

従業員が定年まで生き生きと働ける環境が整うことを期待しています。私は退任しますが、既に両社間で人材交流も始まっていますので、良いシナジー効果を発揮し、さらなる発展につながることを期待しています。

M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

7.譲渡を検討されている経営者様へ

後継者不在など、将来の会社存続について少しでも悩みがある方は、早めに専門家に相談することをお勧めします。M&Aを検討する際には非常にセンシティブな内容が多いため、専門家の力を借りなければ具体的な解決策を見出すのは難しいと実感しました。

最後に、M&A総合研究所についてお聞かせください。

8.最後に、M&A総合研究所にお任せいただいた理由を教えてください。また、弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。

担当アドバイザーの遠藤さんのお人柄が素晴らしく、安心してお任せすることができました。こまめに連絡をくださり、熱心に動いていただいたおかげで、話が非常にスムーズに進みました。また、細かな条件面についても親身になって対応していただけた点が特に良かったです。
 

譲受企業
運輸業B社
代表取締役 K.D.様 インタビュー

まずは御社についてご紹介いただきたいと思います。

1.御社の創業の経緯、事業内容と強みを教えてください。

当社は昭和44年に創業し、大型機器などを梱包する事業としてスタートしました。しばらくは梱包をメインとしていましたが、国内外向けの輸送業務へと事業を拡大していきました。精密機械・重量機械、美術品、高級家具などは非常にデリケートであり、輸送には専門的なスキルが必要です。そうした輸送のスキルと実績を保有している点が、当社の大きな強みです。また、非常にニッチな分野であるため、新規顧客の獲得や販路の拡大にもつながっています。

M&Aを検討されたきっかけ

2.M&Aを検討されたきっかけを教えてください。

初めてM&Aを行ったのは、約12〜13年前です。今回のM&Aは5社目になります。M&Aを実施する目的は、事業拡大や販路拡大を図る上での即効性にあると考えています。また、M&Aの大きな魅力は「時間を買うことができる」点です。それによってさまざまな施策を講じることができ、プラスの化学変化が生まれるなど、M&Aは大きなメリットをもたらすと感じています。

木箱製造業A社様との出会い

3.最終的にA社様を譲り受けされましたが、A社様の印象や譲り受けを決められた理由を教えてください。

譲り受けを決めた理由は大きく2つあります。1つ目は、A社様のこれまでの実績と信頼です。A社様は長い業歴を持ち、以前には当社との取引もありました。また、当社と近い場所にあることから、会社の存在も認識していました。さらに、経営者様が非常に誠実で信頼のおける方であり、従業員の方々のスキルも高いと感じました。

2つ目は、A社様が梱包事業を行っているため、調達先の拡大やコスト削減につながり、受注能力の強化も期待できたからです。これらを総合して、当社との親和性が非常に高いと判断し、M&Aを進める決断をいたしました。

今後への思い

4.今回のM&Aで期待することや今後のビジョンを教えてください。

組織としてしっかりと統合を図りたいと考えています。まずは異なる企業文化の融合プロセスを慎重に進め、従業員同士の交流を積極的に促進したいと思います。一緒になることで得られるメリットを早い段階で見出し、1+1が2ではなく、1+1が3や4になるようなシナジー効果を最大化することが、最初の重要なポイントだと考えています。
当社グループには、高いサービスを提供し、業界内で圧倒的な存在感を持つグループを目指すというビジョンがあります。今回、A社様がグループに加わったことで、当社のサービスの幅がさらに広がり、顧客獲得にもつながると考えています。これにより、より一層ビジョンに近づけると期待しています。

5.今後、事業展開の1つとしてM&Aを活用されることは視野に入れていますか。その際の方針も併せて教えてください。

当社はニッチな事業を展開しているため、M&Aにおいては親和性やシナジーの実現が最も重要なポイントだと考えています。また、魅力的な経営資源や人的資源を保有する会社であること、さらに譲り受けた後も単体で企業価値を高められる可能性があることが、非常に重要な要素になると思います。

M&Aを考えていらっしゃる経営者様にアドバイスをお願いいたします。

6.譲渡を検討されている経営者様へ

M&Aは、譲渡企業の従業員にとって処遇や今後の待遇に関する不安が大きいことが一般的です。そのため、従業員が安心できるように最善を尽くし、不安を払拭する努力が重要だと思います。企業存続のために譲渡を決断したとしても、従業員への配慮を優先することが、結果的に良い方向に進むポイントではないでしょうか。

7.譲受を検討されている経営者様へ

M&A後にシナジー効果を最大化するためには、改革を迅速に進めることが重要です。1+1が2を超える効果を実現するためにも、早い段階で人的交流を図るべきだと思います。また、両社の経営層だけでなく、従業員レベルでの積極的なコミュニケーションを推進し、相互理解を深める環境を整えることが、M&A成功への鍵になると考えます。
 

最後に、M&A総合研究所についてお聞かせください。

8.弊社のアドバイザーのサポートはいかがでしたでしょうか。

今回のM&Aでは、一時的に中断期間がありましたが、その後も担当アドバイザーの遠藤さんがしっかりフォローし、つないでくださったおかげで成約に至ることができました。通常であれば、半年以上の時間が空くと話が違う方向に進んでしまうケースもありますが、遠藤さんの丁寧なフォローがあったからこそ、この結果に至ったと感謝しています。
M&Aを成功させるには、企業文化の違いをしっかり理解し、両社のシナジーを発揮できるかどうかを深く考えてくれる仲介が必要です。遠藤さんは、そのような不安を全く感じさせないプロフェッショナルな対応をしてくださり、レスポンスも早く、非常に頼りになりました。
今後、M&Aの需要がさらに拡大すると考えられますが、M&A総合研究所様であれば、売り手も買い手も安心して任せられると確信しています。

担当者からのコメント

本件は、梱包用木箱の製造というニッチな分野におけるM&A事例でした。 当初、譲渡企業のオーナー様は良いお相手に巡り合えるのか半信半疑でいらっしゃいましたが、最終的に譲渡企業様と譲受企業様の事業方針が見事に一致し、両社にとって大きなシナジーを生み出すM&Aを実現することができました。適切な企業様をご紹介できたことを非常に嬉しく思うとともに、企業のさらなる成長をお手伝いできたことに、アドバイザーとして深い喜びを感じております。 今後は、両社がお互いのノウハウや経験を共有し合うことで、より大きなシナジーを生み出し、さらなる発展を遂げていかれることを心より期待しております。
(企業情報第十本部第一部 シニアマネージャー 遠藤 真)
遠藤 真

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M&A成約実績

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※ 本ページには、成約時期に関わらず、過去に弊社がお手伝いさせていただいたお会社様の一部を掲載しております。

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