建設コンサル業界のM&A動向!売却・買収事例5選と成功のポイントを解説!【2024年最新】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

建設コンサル業を含む建設業界は、人員不足をはじめ後継者不足や従業員の高齢化が深刻になっています。そのため近年では、事業の継続や業績の確保を目的としてM&Aが増加しています。今回は、建設コンサル業界のM&A動向と事例、成功のポイントを解説します。

目次

  1. 建設コンサル業界の概要と動向
  2. 建設コンサル会社をM&Aするメリット
  3. 建設コンサル会社のM&A・買収・売却事例5選
  4. 建設コンサル業界のM&Aの成功のポイント
  5. 建設コンサル業界のM&A・事業譲渡まとめ
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1. 建設コンサル業界の概要と動向

建設コンサルタント業界の過去の業界規模の推移を見ると拡大傾向です。まずは、建設コンサル業界の概要と動向を紹介します。

建設コンサル業界とは

建設コンサルタントは道路をはじめ、トンネル・ダムなどの世の中のインフラに関わる仕事をしています。具体的には、市や区役所、国土交通省などの発注者からの依頼に対し、事前調査を行います。その結果をもとに最適な建設プランを提案するコンサルサービスを提供しています。

インフラ整備などの建設コンサルが扱う案件は公共事業が多く含まれています。
そのため、公平性および透明性を担保しなくてはならず、建設コンサルは「設計・施工分離の原則」に基づいて業務を行っています。

「設計・施工分離の原則」とは、設計を担当する企業と実際に工事を行う企業を別々にする方式を指します。

建設コンサル業界の市場規模と動向

建設コンサル業界の業界規模の推移は2015年から2021年まで増加傾向が続いています。2020年から2021年にかけて、新型コロナウイルスの影響で多くの業界ではこれまでにない減収減益を記録しましたが、その中にあって建設コンサル業界は好調です。

建設コンサル業界の業界規模はそれほど大きいわけではありませんが、最近の建設コンサル業界におけるトレンドもあり、伸び率と利益率はプラスです。

建設コンサルタント業界がなぜ好調なのかというと、インフラの老朽化と防災に対する需要があるからです。日本では建設・土木インフラの老朽化が課題になっていて、国内全域でインフラ整備の需要が高まっています。国土交通省によると、今後20年間で高度成長期に建設されたトンネル、道路、河川管理施設などの老朽化が予測されています。

また、近年は甚大な被害を受ける自然災害も多くなり防災需要も高まっています。
国も「国土強靭化計画」を打ち出し、防災の取り組みを強化しています。

建設コンサル業界のM&A動向

建設コンサルタントの中でも、大手や準大手クラスは海外企業を買収するケースが多いです。しかし、日本の建設コンサルタント会社が海外企業を買収したところでコントロールできるのかは疑問です。

実際、現在多くの売り案件は事業承継者が不在の全国の中小企業です。そうした企業を積極的に買収しているのは、主に中堅クラスの企業になります。中堅クラスの企業は、大規模な資本が入っている関連会社か、オーナー企業です。そのうちオーナー企業は、経営と所有が分離されておらず、オーナーが強い意思決定力を持っています。

特に地方の地場大手になると、地域密着型の長年にわたる実績や優秀な人材を抱えた地域のブランドなので、人員採用力、投資余力も持っています。経営者も二代目、三代目などの若い方が多く企業成長意欲が高い企業も存在します。このような企業は、成長戦略としてM&Aは欠かせません。

【関連】建設業のM&A動向と売却・買収事例36選!メリットや成功へのポイントも解説!【2023年最新】

2. 建設コンサル会社をM&Aするメリット

ここからは、M&Aを行った際に得られるメリットを売却側、買収側それぞれから解説します。

売却側のメリット

建設コンサル業において売却側のM&Aのメリットは事業を継続できることと関係があります。後継者不在の場合は廃業するしかないですが、M&Aが成功すれば従業員も買い手へと引き継ぐことができるでしょう。

メリットを詳しく解説します。

売却利益の獲得

事業を売却しM&Aを実行すると、売却側は譲渡に対する対価を得られます。事業規模や収益によって異なりますが、数千万〜数億円の資金を得られる可能性もあります。

売却側の経営者は、この資金を経営から退いたあとの生活費や、残債の返済、次の事業の資金に利用可能です。

後継者不足の解消と事業継続

もう一つのメリットとして、会社の存続があります。人材不足や後継者不足では例え黒字経営であっても、事業の継続は難しいでしょう。帝国データバンクの調査によると後継者不足での倒産は2022年1年間で476件発生し、年間で過去最多を更新しました。

企業存続の危機に陥ると、従業員に給与の支払いができなくなるばかりではなく顧客との信頼関係も失います。

M&Aを行い事業を継続させる方がメリットが大きいでしょう。

買収側のメリット

M&Aは売却側だけではなく買収側にもメリットがあります。優秀な人材や技術を得られるのに加え、事業の拡大も期待できます。

買収側のメリットを詳しく解説します。

事業の拡大

一般的に事業拡大をするには時間がかかります。同様な事業を別の地域に範囲を広げようとしても、地域によって需要が異なります。そのため、市場調査を一から行う必要があるケースも少なくありません。しかし、M&Aで地元の会社を買収すれば、事業拡大に要する時間を短縮できます。

買収先企業が保有する取引先や顧客のリストは事業拡大に心強い味方になります。また、地域での認知度も目には見えませんが、貴重な財産です。

人材の確保

買収側としては、人員の確保も大きなメリットです。M&Aを行えば、別の会社で働いていた従業員を自社に取り込めます。近年は少子高齢化の影響もあり、特に若手の人材が不足しています。買収側企業の中には、優秀な人材を目的としたM&Aの場合もあるでしょう。

人材は採用するにも、教育にも、多くの時間とコストがかかります。M&Aにて獲得した人材は即戦力です。教育に手間とコストをかけずに人材を獲得できるのも大きなメリットです。

【関連】建設業界・ゼネコン業界のM&A動向!買収・売却事例32選、譲渡案件、メリットも紹介【2022年最新】

3. 建設コンサル会社のM&A・買収・売却事例5選

建設コンサル業界のM&A事例にはどのようなケースがあるのでしょうか
ここからは、建設コンサル業のM&A・買収・売却事例を5つご紹介します。

メイホーホールディングスがフジ土木設計をM&Aした事例

2023年7月3日、株式会社メイホーホールディングスは、自社の完全子会社である株式会社メイホーエンジニアリングを通して株式会社フジ土木の全株式を取得し子会社化しました。

メイホーホールディングスは、建設や人材、介護事業に関するサービスなどを行っています。また、メイホーエンジニアリングは、国土交通省および地方公共団体を対象にして、建設コンサル、補償コンサル、測量、地質調査などのサービスを行っています。

一方、フジ土木設計は、建設コンサル業、測量業を行っています。測量をはじめ、設計・補償・土木インフラ調査を行い、調査段階から維持管理まで一貫したサービスを提供しています。

今回のM&Aにより、メイホーホールディングスは、グループ内の建設コンサル会社7社と、フジ土木設計のお互いの強みを融合させ、スケールメリットやシナジー創出を図ります。

参考:フジ土木設計を子会社化

川崎地質がユニオン・コンサルタントをM&Aした事例

2022年12月、川崎地質株式会社は株式会社ユニオン・コンサルタントの全株式を取得し子会社化しました。

川崎地質は、地質調査の大手の専業会社です。海底地盤調査、地中ガス調査などを行っています。一方のユニオン・コンサルタントは、北海道をベースとする建設コンサル企業で、地質調査や測量設計を行っています。

今回のM&Aは、川崎地質の事業領域拡大の一環として行われます。保有技術の投入により北海道での地質調査や土質調査事業の体制の強化を進める狙いです。

参考:ユニオン・コンサルタントを子会社化

ERIホールディングスが日建コンサルタントをM&Aした事例

2022年9月、ERIホールディングス株式会社は、日建コンサルタント株式会社の全株式を取得し子会社化しました。

ERIホールディングスは、住宅や建築物などの専門的第三者機関として、建築基準法に基づく建築物の確認検査や住宅性能評価などを行っています。一方の日建コンサルタントは、北海道を基盤に建設コンサル測量を行い、地域の公共事業に関与してきました。

今回のM&Aを通じ、北海道での土木インフラ関連の事業体制を強化する狙いがあります。

参考:日建コンサルタントを子会社化

人・夢・技術グループがピーシーレールウェイコンサルタントをM&Aした事例

2022年10月4日、人・夢・技術グループ株式会社は、資産管理会社の有限会社ピーシーより、株式会社ピーシーレールウェイコンサルタントの発行済全株式を取得し子会社化しました。

人・夢・技術グループは、総合建設コンサルです。インフラ関係の建設コンサルを軸として事業展開しています。一方のピーシーレールウェイコンサルタントは、道路橋や鉄道橋の設計が強みで橋梁や道路、上下水道などの設計を行う建設コンサルです。

このM&Aにより、人・夢・技術グループは、両社の人材をはじめ、技術、顧客基盤などのさまざまな経営資源を相互に活用し、事業領域や顧客基盤の拡大や生産性の向上を図ります。

参考:ピーシーレールウェイコンサルタントを子会社化

ERIホールディングスが森林環境リアライズをM&Aした事例

2022年8月、ERIホールディングス株式会社は、株式会社森林環境リアライズの全株式を取得し子会社化しました。

ERIホールディングスは、既出のように建築基準法に基づく建築物の確認検査や住宅性能評価などを行う専門的な第三者機関です。一方の森林環境リアライズは、建設コンサルで測量などを行っています。地域の公共事業に関わってきました。

このM&AはERIホールディングスが中期経営計画で掲げる「インフラ・ストック分野の事業領域拡大」および「M&Aの積極活用」の一環です。

参考:森林環境リアライズを子会社化

【関連】建築設計/検査会社のM&A事例はある?売却相場や積極買収企業を解説!

4. 建設コンサル業界のM&Aの成功のポイント

M&Aを成功するためには、自社の強みや、M&Aを行う目的を認識していなければなりません。その上で目的を達成できる買い手を選択しましょう。

ここでは4つのM&A成功のポイントをご紹介します。

M&Aをする目的を明確にする

M&Aを行う際は、なぜM&Aを行うのか、その目的も明確にしておかなければなりません。後継者がいないので廃業を回避するためにM&Aを行う。あるいは従業員の雇用を守るためにM&Aを行う。譲渡後に得られる利益を目的としたM&A。この3パターンでは、すべてM&Aであっても、売却先や手法がまったく異なります。

目的をはっきりさせずにM&Aを行っても、M&A自体は成立しても期待したほどの効果は得られないでしょう。

自社の強みを分析する

M&Aを実行する際には、まず自社のストロングポイントをはっきりさせましょう。優秀な人材が豊富に在籍している・他社にはない独自の技術を持っているなど、ストロングポイントを把握すれば、どのような企業にアピールすれば売却しやすいかが分かります。

自社の強みを求めている企業を探し当てれば、思っていた以上の高額での売却・譲渡も期待できます。

シナジー効果の見込める売却先を探す

M&Aで目的を達成させるには、買い手選びが非常に重要です。目的がエグジットであれば、なるべく高額で売却できる買収先を見つけましょう。そのためには自社が持つ強みとシナジー効果が見込める売却先を選ぶのがおすすめです。

また、従業員の雇用継続が目的であれば、人材の獲得を考えている買収先へ売却しましょう。この場合は、交渉段階において待遇を確認して、契約書に盛り込んでおけば安心できます。

専門家に相談する

M&Aを上手に進めるには、専門的な知識や経験を持っている専門家に相談することが大切です。

M&Aは繊細なことなので、たくさんの経験を持ち、専門知識を有する専門家に任せた方がよいでしょう。M&Aの知識はもちろん、建設業許可や工事の技術・特殊な経営業務などに詳しい知識を持つ専門家にサポートしてもらうべきです。

仲介業者を選ぶ際も、建設関係を専門にしている業者がおすすめです。また、弁護士をはじめとした士業を選ぶ場合も、M&Aはもちろん、建設関係に詳しいかという点を必ず確認しましょう。

M&Aのご相談はお気軽にM&A総合研究所までお問い合わせください

M&A仲介会社選びにお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所では、各業界のM&Aに精通したM&Aアドバイザーが専任となって案件をフルサポートします。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ)随時、無料相談をお受けしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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5. 建設コンサル業界のM&A・事業譲渡まとめ

建設コンサル業界をはじめとする建設業界は、国や地域の基幹産業ですが、若年層の従事者が激変し、高齢化が進んでいます。そのため危機感を抱いている経営者も多い業界で、それぞれの事業存続と事業の発展を願ってのM&Aも非常に活発です。

M&Aは事前調査や両社のすりあわせを慎重に行うことで成功するかが決まります。

M&Aの成功率を高めるためにも、この記事を参考にしていただき、実施を検討する際は専門家に相談しましょう。

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