【2020年最新】歯科業界の動向やM&A・売却・買収の事例、ポイントを解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

近年の歯科業界では、M&Aの需要が高まっています。本記事では、歯科業界における最新動向について、M&Aによる買収・売却事例を交えてまとめました。また、M&Aによる買収・売却のメリットや、成功させるためのポイントについても詳しく解説しています。

目次

  1. 歯科業界とは
  2. 歯科業界のM&A・売却・買収動向
  3. 歯科業界の開業資金・M&A・居抜きの比較
  4. 歯科業界のM&A・売却・買収・譲渡事例
  5. 歯科業界のM&A・売却・買収の主な流れ
  6. 歯科業界のM&A・売却・買収のメリット
  7. 歯科業界のM&A・売却を成功させるポイント
  8. 歯科業界のM&A・買収を成功させるポイント
  9. まとめ
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1. 歯科業界とは

歯科業界とは

歯科業界には、主に歯の治療を行う歯科医院(病院・診療所およびクリニック)や、人口歯を作成する歯科技工・歯の材料や歯科機器の製造販売などを行う企業・医薬品の製造販売などを行う企業が所属しています。

本記事では、歯科業界の中でも特に歯科医院の現状についてわかりやすくまとめました。

歯科業界の現状

歯科業界の現状について、以下の3項目に分けて紹介します。
 

  1. 個人経営が多い
  2. 虫歯予防をメインにする歯科も増加
  3. デンタルローンを取り扱う歯科も増えている

それぞれの項目について順番に見ていきましょう。

①個人経営が多い

歯科医は、他の専門医と比べて、独立して個人事業主となる割合が高い分野です。その理由としては、設備などの初期投資が安く抑えられる点のほか、勤務医としての枠が少ない点・定年がない点などが挙げられます。

そのため、歯科医院の数は飽和状態となっており、コンビニの数よりも多い状況です。

日本歯科医師会の『歯科医師・歯科医療機関の数』によると、2016年時点における歯科診療所の数は68,940と報告されています。その一方で、日本フランチャイズチェーン協会の『JFAコンビニエンスストア統計調査月報 』を見ると、2020年5月時点のコンビニ店舗数は55,769です。

②虫歯予防をメインにする歯科も増加

歯科医院の数は飽和状態であるため、開業しても十分に稼げない歯科医院も増えています。

歯科医院の増加による競争激化に、虫歯になる子供の減少・高齢者の虫歯本数の減少なども相まって、これまでの虫歯治療のみでは十分な収益が上げられない歯科医院が増加している状況です。

上記を受けて、近年の歯科業界の動向を見ると、虫歯予防・ホワイトニングなどの分野で収益を上げる歯科医院が増えています。

③デンタルローンを取り扱う歯科も増えている

近年ではデンタルローンを取り扱っている歯科医院の増加も目立ちます。デンタルローンとは、保険が適用されない治療を受ける場合にローンが組める仕組みです。

前述したように従来の虫歯治療では収益が上げられない歯科医院が増えていることから、近年では予防分野・ホワイトニング・歯科矯正などをメインに運営している歯科医院が増えています。

しかし、保険が適用されない治療・施術もあるため、デンタルローンの需要が高まっている状況です。

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2. 歯科業界のM&A・売却・買収動向

歯科業界のM&A・売却・買収動向

歯科業界のM&A・売却・買収動向は近年変化しており、以下のような特徴が見られます。
 

  1. 廃業が多い業界でありM&Aも多い
  2. 居抜き物件を求める医師も多い
  3. 事業承継も多い

それぞれの特徴を順番に見ていきましょう。

①廃業が多い業界でありM&Aも多い

歯科医院の動向としては、競争激化による廃業件数の増加が目立ちます。廃業の増加は、子供が継がないケースが増加している点も原因の1つです。開院数が多く全体として歯科医院の数は増え続けていますが、廃業の数も右肩上がりとなっています。

そのため、M&Aによる第三者への譲渡の実施件数も増加しているのです。M&Aにより歯科医院を引き継ぐ側からすると、施設や設備・従業員・顧客などをそのまま引き継げるといったメリットがあります。

一方の売却・譲渡側からすると、従業員の雇用を確保できるうえに、売却・譲渡益が得られるといった点がメリットです。

②居抜き物件を求める医師も多い

歯科医院の開業に関する動向としては、ゼロから施設を建てるのではなく居抜き物件を購入するケースが多く見られます。

居抜き物件とは

居抜き物件とは、廃業した歯科医院の施設・医療機器などがそのまま残されている物件のことです。施設や医療機器が揃っているために、ゼロから開業するよりも開業資金を安く抑えられます。

医療分野に強い不動産会社・医療系コンサルタント会社などに依頼した場合、居抜き物件の購入を勧められるケースが多いです。ただし、M&Aによる売却・譲渡のように、従業員や顧客を引き継ぐことができない点は注意しておく必要があります。

③事業承継も多い

近年の動向を見ると以前よりも事業承継の件数が徐々に減ってきていますが、割合としては依然として事業承継による歯科医院の継続が多い状況です。

事業承継とは

事業承継とは、事業を後継者へ引き継ぐことです。近年は中小企業の後継者不足が問題となっていますが、歯科業界においても後継者不在によって経営の継続が困難となる歯科医院が増えています。

しかし、依然として子供や従業員などへの事業承継に対する需要は依然として高く、特に個人の歯科医院の場合には子供が継いでいるケースが多く見られる状況です。

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3. 歯科業界の開業資金・M&A・居抜きの比較

歯科業界の開業資金・M&A・居抜きの比較

前提として、歯科医院の開業資金は、3,000万円から5,000万円程度かかるケースが一般的です。しかし近年の動向を見ると、内装にこだわったり最新機器を持っていたりしないと顧客が付きにくいため、特に都市部では上記よりも高額な開業資金をかけている歯科医院が多く存在します。

これに対して居抜きの場合には、物件にもよりますが、ゼロから開業するよりも初期投資を大幅に抑えられます。ただし、居抜きでは内装リフォームや医療機器の買い替えが必要な場合もあるため、慎重な検討が必要です。

M&Aを用いて歯科医院を買収する場合、歯科医院の規模・依頼するM&A専門家によって費用は大きく変動します。とはいえ、M&Aの大きなメリットである、施設や設備だけでなく従業員や顧客も譲渡してもらえる点はほとんどのケースで享受可能です。

そのほか、前医院長やスタッフなどから顧客情報・経営ノウハウなども吸収できるため、M&A後の初年度から十分な収益の計上が期待できます。

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4. 歯科業界のM&A・売却・買収・譲渡事例

歯科業界のM&A・売却・買収・譲渡事例

ここでは、歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例を紹介します。
 

  1. メディカルネットによるオカムラのM&A
  2. 三井化学によるヘレウスの歯科材料事業のM&A
  3. CLSAキャピタルパートナーズによるノーザとの資本業務提携
  4. CBCによるabc dentalのM&A
  5. AccelmedによるKeystone DentalのM&A
  6. デンタスによるネオックスのM&A
  7. 日本ピストンリングによる石福金属興業のM&A
  8. エア・ウォーターによる歯愛メディカルとの資本業務提携
  9. 松風によるMetz Dental GmbHのM&A
  10. アサヒホールディングスによるフジ医療器のM&A

それぞれの事例を順番に見ていきましょう。

①メディカルネットによるオカムラのM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の1例目は、メディカルネットによるオカムラのM&Aです。

2018年11月、歯科関連のポータルサイトを運営するメディカルネットは、歯科関連製品を販売するオカムラを株式譲渡により完全子会社化すると発表しました。

本件M&Aにより、メディカルネットでは、歯科関連製品の販売事業に参入してポータルサイトとのシナジー効果の獲得を見込んでいます。

②三井化学によるヘレウスの歯科材料事業のM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の2例目は、三井化学によるヘレウスの歯科材料事業のM&Aです。

2013年4月、ヘルスケア事業を行う三井化学は、歯科関連事業を行うヘレウス社(ドイツ)から、事業譲渡によって歯科材料事業を譲受すると発表しました。

もともと三井化学は子会社のサンメディカルにて歯科材料事業を手がけており、国内で一定のシェアを持っていました。今後の成長にはグローバル化が必要と判断して、へレウス社の事業買収を実施しています。

③CLSAキャピタルパートナーズによるノーザとの資本業務提携

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の3例目は、CLSAキャピタルパートナーズによるノーザとの資本業務提携です。

2018年4月、アジア系総合金融機関のCLSAキャピタルパートナーズは、投資ファンドをとおして歯科医療情報システムの開発などを行うノーザと資本業務提携を行うと発表しました。

ノーザは、歯科医療情報システムで国内トップシェアを持っている会社です。本件資本業務提携により、CLSAキャピタルパートナーズでは、自身の豊富な経営資源やネットワークを活かしながらノーザの成長をサポートする計画です。

④CBCによるabc dentalのM&A

歯科業界のM&A・売却・買収・譲渡事例における4例目は、CBCによるabc dentalのM&Aです。

2017年2月、総合商社のCBCは、歯科材料・歯科機器販売などを行うabc dental ag(スイス)を買収すると発表しました。

本件M&Aにより、CBCでは、abc dental社の技術を組み合わせることでスイスやヨーロッパにおける歯科業界の成長につなげる目論見です。

⑤AccelmedによるKeystone DentalのM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の5例目は、AccelmedによるKeystone DentalのM&Aです。

2018年6月、イスラエルの医療機器開発会社であるAccelmedは、アメリカの歯科インプラント製造会社であるKeystone Dentalを完全子会社化しました。

本件M&Aにより、Accelmedでは、アメリカ市場で伸び悩んでいるKeystone Dentalのインプラントをヨーロッパやアジアなどアメリカ以外の市場で売り出すことでシェアの獲得を目指しています。

⑥デンタスによるネオックスのM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の6例目は、デンタスによるネオックスのM&Aです。

2017年3月、歯科医療機器のレンタル事業などを営むデンタスは、歯科技工事業を営むネオックスから、歯科医療機器のレンタル事業を事業譲渡によるM&Aにて買収しました。

歯科技工業界では、機器の進化が急速に進んでいます。本件M&Aは、デンタスからすると、シナジー効果の獲得を見込んだ事例です。

⑦日本ピストンリングによる石福金属興業のM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の7例目は、日本ピストンリングによる石福金属興業のM&Aです。

2014年6月、自動車エンジン部品の製造販売を行う日本ピストンリングは、石福金属興業から、インプラント事業を事業譲渡によるM&Aで買収しました。

本件M&Aにより、日本ピストンリングでは、自動車エンジン開発の技術をインプラント製造に活かして、医療機器分野への参入を果たしています。

⑧エア・ウォーターによる歯愛メディカルとの資本業務提携

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の8例目は、エア・ウォーターによる歯愛メディカルとの資本業務提携です。

2016年10月、医療全般の支援業務を行うエア・ウォーターは、医療機関への通信販売事業などを行う歯愛メディカルと資本業務提携を結びました。

本件資本業務提携により、当事会社では、エア・ウォーターの医療関係における総合力と歯愛メディカルの専門性を合わせて新たな事業の創出を見込んでいます。

⑨松風によるMetz Dental GmbHのM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の9例目は、松風によるMetz Dental GmbHのM&Aです。

2015年2月、歯科材料・歯科機器の製造などを行う松風は、人口歯の製造を行うMetz Dental GmbH(ドイツ)を買収しました。本件M&Aにより、松風では、歯科事業のグローバル展開を進めています。

⑩アサヒホールディングスによるフジ医療器のM&A

歯科業界におけるM&A・売却・買収・譲渡事例の10例目は、アサヒホールディングスによるフジ医療器のM&Aです。

2014年5月、アサヒホールディングスは、連結子会社のジャパンウェイストを通じて、健康関連機器の製造・販売を行うフジ医療器を買収しました。

アサヒホールディングスは、全国の病院・歯科医院を顧客に持っている会社です。本件M&Aにより、顧客への販売製品ラインナップの増加とともに、フジ医療器の顧客に対するアサヒホールディングス製品の販売促進を図っています。

なお、2019年10月、アサヒホールディングスは、フジ医療器をジョンソンヘルステック(台湾)に譲渡しました。本件M&Aは、アサヒホールディングスからすると、マッサージチェアを中心とする健康機器事業をさらに拡大すべく、国内シェア向上に加えて米国・中国など海外市場の開拓を求めた事例です。

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5. 歯科業界のM&A・売却・買収の主な流れ

歯科業界のM&A・売却・買収の主な流れ

歯科業界のM&Aによる売却・買収は、主に以下の流れで進みます。
 

  1. 売却の相談と簡易的な戦略策定
  2. 売却に向けての委託契約・本格的な戦略策定
  3. 売却・買収の手続きや各種契約書の締結
  4. デューデリジェンスや条件交渉
  5. クロージング

それぞれの流れを順番に見ていきましょう。

①売却の相談と簡易的な戦略策定

売却側では、はじめにM&A仲介会社などの専門家に売却の相談をして、おおまかな戦略を策定します。

売却戦略を策定する際は、より良い条件で売却するために、いかなる事前準備が必要でいかなるスキームを用いるべきなのかなどが話し合われます。

②売却に向けての委託契約・本格的な戦略策定

M&Aを依頼する専門家が決まったら、委託契約を結んで本格的に戦略策定を進めます。ここは、M&A完了までのスケジュール・M&Aの費用や手数料・スキームなど詳細な戦略を詰めるプロセスです。

③売却・買収の手続きや各種契約書の締結

売却先が決まっている場合には契約締結などの手続きを進めますが、売却先が決まっていない場合には売却先を選定するプロセスです。

④デューデリジェンスや条件交渉

売却先が見つかり基本的な契約を締結したら、買収側によってデューデリジェンスが実施されます。デューデリジェンスとは、簡単にいうと、買収先企業に対する監査のことです。

買収側は、デューデリジェンスによって買収後のリスクなどを徹底的に洗い出します。そしてデューデリジェンスの結果をもとに、最終的な契約を締結する段取りです。

⑤クロージング

手続きを終えて効力発生日を迎えたら、M&A手続きは完了します。しかし、M&Aで最も重要なプロセスは、M&A後の引き継ぎ(PMI)です。

PMIでは、円滑に経営を再開するためにも、顧客や従業員・経営ノウハウなどの引き継ぎを慎重に進める必要があります。

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6. 歯科業界のM&A・売却・買収のメリット

歯科業界のM&A・売却・買収のメリット

歯科業界においてM&Aによる売却・買収で得られるメリットは数多く存在しますが、ここでは代表的なメリットについて解説します。

売却側のメリット

売却側が得られる主なメリットは、以下のとおりです。
 

  1. 事務員・医師の雇用確保
  2. 後継者問題の解決
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 資本力を得てサービスの充実
  5. 個人保証・債務・担保・廃業費用などの解消

それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

①事務員・医師の雇用確保

廃業を検討している経営者からすると、スタッフの処遇は大きな悩みだといえます。しかし、M&Aで売却すれば、スタッフを相手企業にそのまま引き継げる可能性が高いです。

②後継者問題の解決

近年の動向を見ると、経営者の高齢化などで経営の継続が困難であるにも関わらず、子供などの後継者がいないために廃業せざるを得なくなったというケースが数多く見られます。

しかし、M&Aによる売却を実施すれば、多くの候補の中から最適な後継者を探すことが可能です。

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③売却・譲渡益の獲得

経営者からすると引退後の生活は心配の種です。廃業の場合には、資金を得られないばかりか出費が伴います。

しかし、M&Aにより売却・譲渡益を得られれば、まとまった金額を引退後の生活に充てることが可能です。

④資本力を得てサービスの充実

M&Aの売却後も、売却先企業に残って経営者を続けるケースもあります。M&Aでは、売却先の経営資源を活用できるため、これまでよりも良いサービスを提供できるようになる可能性が高いです。

⑤個人保証・債務・担保・廃業費用などの解消

経営者が子供への事業承継を躊躇する理由としては、個人保証や債務などの心配が挙げられます。とはいえ、廃業するにしても、廃業費用などの出費が伴うのです。

しかし、M&Aで第三者に売却すると、多くの場合で個人保証などが解消されます。たとえ解消されない場合であっても、売却・譲渡益などを支払いに充てることが可能です。

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買収側のメリット

買収側が得られる主なメリットは、以下のとおりです。
 

  1. 医師・事務員などの確保
  2. 低コストで歯科医院を獲得
  3. 設備・施設などを低コストで獲得
  4. 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  5. グループの拡大・事業エリアの拡大

それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。

①医師・事務員などの確保

ゼロから開業する場合、スタッフの募集も自身で行う必要があります。近年では歯科スタッフの人材不足が叫ばれており、地域によっては募集してもなかなか集まらないのが現状です。

しかし、M&Aによる買収であれば、医師や事務員などの人材もそのまま引き継げます。

②低コストで歯科医院を獲得

歯科医院の開業には、通常で3,000万円から5,000万円、内装や機器にこだわればそれ以上の資金が必要です。

しかし、M&Aによる買収であれば、案件や交渉にもよりますが、比較的割安で歯科医院を引き継げます。

③設備・施設などを低コストで獲得

ゼロから開業する場合、施設や設備の費用が大きな負担となります。また、理想の場所を探すのは、簡単ではありません。

しかし、M&Aによる買収であれば、立地も含めて最適な施設・設備を割安で入手できる可能性があります。

④顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

ゼロから開業する際に問題となりやすいのは、顧客や取引先・経営ノウハウの獲得についてです。そのため、多くの歯科医院では、開業からしばらくの期間は利益を出せません。

しかし、M&Aによる買収で顧客・取引先・ノウハウを得られれば、M&A直後から事業を軌道に乗せられます。

⑤グループの拡大・事業エリアの拡大

事業を拡大する際にも、M&Aは有効です。新規に開院する場合には多くの費用と時間がかかりますが、M&Aによる買収であれば、効率良くグループの拡大・事業エリアの拡大などを実現できます。

7. 歯科業界のM&A・売却を成功させるポイント

歯科業界のM&A・売却を成功させるポイント

歯科業界でM&Aによる売却を成功させるには、以下のポイントを押さえることが重要です。
 

  1. 設備や立地などアピールポイントを持つ
  2. 売却・譲渡までに準備を行う
  3. 地域性やアクセスなどのメリットを打ち出す
  4. 若い人材を揃えておく
  5. 歯科売却の専門家に相談する

それぞれのポイントを順番に見ていきましょう。

①設備や立地などアピールポイントを持つ

競争激化が進む歯科業界において、買収側は設備や立地など買収後に他と差別化できる要素を求めます。

設備や立地などで他と差別化でき利益を上げられるというアピールポイントがあれば、買い手が付きやすいです。

②売却・譲渡までに準備を行う

M&Aによる売却・譲渡では、事前の準備が必要不可欠です。具体的な準備としては、歯科医院としての魅力・価値を上げておくことや、ノウハウや資産・契約関係を整理しておくことなどが挙げられます。

買収側からすると本当に引き継いで良いものか不安を抱えるケースもあるため、売却・譲渡までに不安要素をなるべく減らしておくことが大切です。

③地域性やアクセスなどのメリットを打ち出す

歯科医院は、地域によって求められるポイントが異なるのです。都市部であれば、独自性・先進性・駅から近いことなどが求められる傾向にあります。

これに対して、地方では、特色の強すぎる歯科医院は敬遠されたり車の停めやすさが求められたりする傾向が強いです。

M&Aによる売却・譲渡の際は、地域性に合わせてメリットを明確に打ち出すと買い手が付きやすくなります。

④若い人材を揃えておく

歯科医院では慢性的な人材不足が問題視されており、若いスタッフがなかなか入ってこないうえに辞めていく若いスタッフが多いことで悩む経営者が多いです。

そのため、長く働いてくれる若い人材が揃っている場合には、大きな魅力・アピールポイントになります。

⑤歯科売却の専門家に相談する

歯科医院におけるM&Aでは、規模の小さい歯科医院であるといった理由で、専門家をとおさずに自力で売却・譲渡を進めるというケースも見られます。しかし、M&Aは、幅広い知識・ネットワーク・実務経験が必要となる専門分野です。

M&Aの成功率を高めつつ、売却・譲渡後も後継者に安定した経営を続けてもらうためにも、M&A仲介会社などの専門家からサポートを受けながら手続きを進めていきましょう。

数ある専門家の中でも、実績面・手数料面で相談しやすい機関は、M&A総合研究所です。M&A総合研究所では、M&Aによる売却の実務経験を豊富に持つアドバイザーが専任につき、手続きをフルサポートいたします。

無料相談を行っておりますので、歯科業界でのM&Aをご検討の際にはお気軽にお問い合わせください。

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8. 歯科業界のM&A・買収を成功させるポイント

歯科業界のM&A・買収を成功させるポイント

歯科業界でM&Aによる買収を成功させるには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
 

  1. M&Aによる買収の目的を明確化する
  2. M&A仲介会社に相談する
  3. M&Aのマッチングサイトなどの募集案件を探す
  4. 金融機関や行政機関などに相談する

それぞれのポイントを順番に見ていきましょう。

①M&Aによる買収の目的を明確化する

歯科業界でM&Aによる買収に着手する前に、まずは買収の目的を明確化しておきましょう。

たとえ多くの費用をかけてM&Aによる買収を行ったとしても、目的がハッキリしていなければ十分な成果は得られません。M&Aによる買収のメリットを最大化するには、強化したい事業内容・地域や、新規開拓したい事業などを把握したうえで、目的に沿ったM&A相手を探す必要があります。

自社の目的を明確化しておくほど、適切なM&A相手を探しやすくなり、M&Aの成功確立を高められます。目的を洗い出すには、現在抱えている経営課題の整理から着手するのも良いでしょう。

②M&A仲介会社に相談する

歯科業界でM&Aによる買収を成功させるには、M&Aに関する専門知識に加えて医療分野での知識や実務経験が必要不可欠です。

また、売却側の医院長・経営者などと交渉する際には、高いコミュニケーション能力も求められます。ここでは、これらの条件を満たすM&A仲介会社をまとめました。それぞれ異なる特徴を持っているため、自社の目的に合った仲介会社を選ぶとよいでしょう。

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中小企業M&Aサポート

中小企業M&Aサポートは、中小企業に特化したM&A仲介会社です。歯科医院のM&A実績を保有しており、小規模の医院にも対応しています。また、高い成約率と誠実な対応が評判となってる仲介会社です。
 

特徴 小規模案件に強み
高い成約率が評判
手数料・報酬 相談料:無料
着手金:50万円
中間報酬:50万円
成功報酬:レーマン方式など
お問い合わせ先 03-6860-8272
サイトURL https://www.chusho-ma-support.com

歯科弁護士.com

歯科弁護士.comは、歯科医院の法務面に強みを持っている会社です。事業承継・M&Aだけでなく、廃業・倒産をはじめ各種トラブルなどにも対応しています。
 

特徴 歯科医院の事業承継に強み
歯科医院の法律に強み
手数料・報酬 着手金::40万円
成果報酬:経済的利益または売買代金額の5%
お問い合わせ先 03-5925-8437
サイトURL http://xn--zqs94lz4l2ooqzu.com/

歯科税理士東京Smile

歯科税理士東京Smileは、税務の専門家が専任で担当する会社です。事業承継・M&Aの手続きだけでなく、開業支援や経営支援なども行なっており、歯科医院の経営に関する全般的な相談に対応してもらえます。
 

特徴 歯科医院の税務に強み
歯科業界専門家のネットワークを保有
手数料・報酬 個人事業主:月2万円〜3万円
法人:月2万5,000円〜3万5,000円
その他各種手数料あり
お問い合わせ先 0120-944-567
サイトURL http://www.tokyo-smile-dental.jp

メディカルプラス

メディカルプラスは、医院承継を主に取り扱っている仲介会社であり、医院の豊富な案件が強みです。メディカルプラスのサービスに登録すれば、医院の簡易売却価値算定だけでなく、希望買収条件に合う医院のサーチサービスなども受けられます。
 

特徴 医院の承継・M&Aに特化
高い成約率が強み
手数料・報酬 着手金:無料
中間報酬:無料
成功報酬:算定方法の記載なし
お問い合わせ先 03-3525-4307
サイトURL https://www.medicalplus.info/

③M&Aのマッチングサイトなどの募集案件を探す

近年のM&A需要の高まりから、M&Aマッチングサイトの数も増加中です。マッチングサイトには多くの案件が集まっており、個人事業主向けの案件を中心に取り扱うサイトも多くあります。

最近では、AIによるマッチングシステムを採用しているサイトや、無料でマッチングサイトを利用できるサービスなども多いです。数多くの案件から候補を探せる点がマッチングサイトのメリットだといえます。

④金融機関や行政機関などに相談する

近年の動向を見ると、地方銀行や公的機関においても事業承継に本格的に取り組む動きが目立っています。M&A仲介会社に比べると実績は少ないですが、気軽に相談しやすいという点はメリットです。

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9. まとめ

まとめ

本記事では、歯科業界のM&A動向・事例・M&Aのポイントなどを紹介してきました。

歯科業界のM&A動向は以下のとおりです。
 

  1. 廃業が多い業界でありM&Aも多い
  2. 居抜き物件を求める医師も多い
  3. 事業承継も多い

M&Aにおける売却側のメリットは、以下のとおりです。
 
  1. 事務員・医師の雇用確保
  2. 後継者問題の解決
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 資本力を得てサービスの充実
  5. 個人保証・債務・担保・廃業費用などの解消

M&Aにおける買収側には、以下のようなメリットが挙げられます。
 
  1. 医師・事務員などの確保
  2. 低コストで歯科医院を獲得
  3. 設備・施設などを低コストで獲得
  4. 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  5. グループの拡大・事業エリアの拡大

M&Aによる売却・譲渡を成功させるには、以下のポイントを押さえる必要があります。
 
  1. 設備や立地などアピールポイントを持つ
  2. 売却・譲渡までに準備を行う
  3. 地域性やアクセスなどのメリットを打ち出す
  4. 若い人材を揃えておく
  5. 歯科売却の専門家に相談する

歯科業界でM&Aを成功させるには、専門家によるサポートがカギです。M&A総合研究所では、歯科業界のM&A経験豊富なアドバイザーが専任につきながら、少数精鋭で対応いたします。

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