調剤報酬改定の変更点とポイントは?注意点なども解説

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取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

調剤報酬改定は調剤薬局経営に大きな影響を及ぼすため、経営者としては調剤報酬改定の変更点やポイントを把握しておく必要があります。この記事では、2020年以降の調剤報酬改定の変更点やポイント、注意点や経営への影響などを解説します。

目次

  1. 調剤報酬改定とは
  2. 2020年以降の調剤報酬改定の変更点
  3. 調剤報酬改定のポイント
  4. 調剤報酬改定に対する対策
  5. 調剤報酬改定の注意点
  6. 調剤報酬改定がもたらす薬局への影響
  7. まとめ
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1. 調剤報酬改定とは

調剤報酬改定とは

調剤報酬とは、医科報酬や歯科報酬と同様、健康保険法に基づく診療報酬の一部です。病院や診療所で処方箋が発行された場合は保険(調剤)薬局で薬剤師が調剤業務を行いますが、調剤報酬はこれら一連の業務に対する報酬です。

調剤報酬等診療報酬は公定価格制度が採用されており、国が医療に関する詳細な価格を決定しています。そのため、全国民が公平に同様のサービスが受けられるようになっています。

調剤報酬改定は、医療費の透明性確保及び患者負担額の軽減を目的として、社会情勢に合致するよう2年に1度定期的に実施されています。調剤報酬改定の内容からは、国民が求めている医療の方向性を読み取ることができます。

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2. 2020年以降の調剤報酬改定の変更点

2020年以降の調剤報酬改定の変更点

2020年に実施された調剤報酬改定では、調剤基本料の改定や加算の見直しなどが行われました。

調剤基本料の改定については、患者本位の医薬分業やかかりつけ機能の評価、対物業務から対人業務へのシフトの薬局ビジョンの思考が反映されています。

それにより、門前・門内薬局等の点数の引き下げ、複数の病院等の処方箋の2枚目以降の減算規定が導入されることとなりました。

調剤基本料の加算については、ジェネリックを使用するほど加点される後発医薬品体制加算や、地域支援体制加算が見直しされました。そのほか、内服薬の調剤料の適正化、薬学管理料の各種見直しなども改定内容に含まれています。

【2020年の調剤報酬改定の変更点】

  • 調剤基本料
  • 地域支援体制加算
  • 後発医薬品体制加算
  • 内服薬の調剤料
  • 薬剤服用歴管理指導料
  • かかりつけ薬剤師指導料
  • 対人業務・在宅業務・残薬対応の推進
  • オンライン服薬指導
  • 重複投薬の解消に向ける取り組み

また、新型コロナ特例対応としては、2021年4月より処方箋受付1回当たり全患者4点加算などの内容が2020年末に中医協で提案され、概ね了承されています。

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3. 調剤報酬改定のポイント

調剤報酬改定のポイント

2020年の調剤報酬改定でポイントとなるものには、以下の4点が挙げられます。この章では、特に注目すべきは「かかりつけ機能の評価」と「対人業務から対物業務へのシフト」について解説します。

【調剤報酬改定のポイント】

  • かかりつけ機能の評価
  • 対人業務から対物業務へのシフト
  • 在宅業務・残薬対応・ジェネリック使用の推進
  • オンライン服薬指導の評価

かかりつけ機能の評価についての解説

厚生労働省は2025年問題に対処するため、かかりつけ薬剤師・薬局へのシフトなど「患者のための薬局ビジョン」を策定し、調剤報酬改定に反映させています。

2025年には団塊世代が後期高齢者となるために、医療や介護などの社会保障費急増が懸念されています。

具体的には、かかりつけ薬剤師指導料の引上げ、患者の服薬情報の一元管理と医療機関との連携で重複投薬解消に対する取組の評価、KPI(目的達成度の評価指標)を施設基準に盛り込んだ地域支援体制加算の要件見直し、同一薬局利用の推進などが反映されました。

対物業務からの対人業務についての解説

薬剤師の業務を対物業務から対人業務へシフトさせるため、薬を渡す「対物業務」よりも、患者に服薬指導をして患者の状況を医療機関へ報告する「対人業務」の評価を相対的に高くするようになっています。

具体的には、内服調剤料や調剤基本料の定額化・一定程度引き下げ、がん・喘息等・糖尿病の各患者に対する丁寧な服薬指導・質の高い医療の提供・患者状況の確認の評価における薬剤服用歴管理指導料の引き上げや各種報酬加算を盛り込んだ調剤報酬改定になっています。

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4. 調剤報酬改定に対する対策

調剤報酬改定に対する対策

調剤報酬改定がなされたことに対し、調剤薬局はどのような対策を行えばよいのでしょうか。ここでは、調剤報酬改定に対する対策について探っていきます。

【調剤報酬改定に対する対策】

  1. かかりつけ機能の強化が必要
  2. 地域支援体制加算を目指す
  3. 後発医薬品調剤体制加算を目指す
  4. 面受機能強化や在宅医療の推進を目指す

1.かかりつけ機能の強化が必要

患者本位の医薬分業の実現および対物業務から対人業務へのシフトとともに、かかりつけ薬剤師・薬局機能の強化が重要です。

具体的には、服薬情報の一元的・継続的把握、24時間在宅対応、医療機関等との連携、3つの機能が挙げられます。

そのほか、服薬指導や調剤後のフォロー、在宅医療等を積極的に実施して、ポリファーマーシー対策などの加算を得ることも重要です。

たとえば、かかりつけ薬剤師を設置することで、通常の服薬指導よりも報酬点数が高いかかりつけ薬剤師指導料を獲得することができます。

地域支援体制加算を目指す

地域支援体制加算の点数は高いので、獲得を目指すことも対策にひとつです。調剤報酬改定により点数の引上げはあるものの、調剤基本料1区分以外の薬局では実績要件が厳格になり、加算が獲得しづらくなってしまいました。

調剤基本料1の区分を維持して加算を獲得するためには、在宅医療の推進を充実させ、医療機関との連携も積極的に図っていく必要があります。

後発医薬品調剤体制加算を目指す

後発医薬品調剤体制加算の点数も高いので獲得を目指すとよいでしょう。今回の改定では、先発医薬品に比べて薬価が低い後発医薬品(ジェネリック)の利用促進のため、調剤数量割合の高い加算に重点を置いた評価となりました。

具体的には、各加算区分における点数が引上げられるとともに、ジェネリックの調剤数割合が著しく低い薬局に対する調剤基本料の減算規定に関しては、対象範囲が拡大されました。

面受機能強化や在宅医療の推進を目指す

報酬点数の高い調剤基本料の区分とするために、他医療機関からの患者を増やして在宅医療を提供することも重要です。

面受機能を強化して処方箋の集中率を下げ、処方箋の受付回数から除外される在宅医療の処方箋を増やすことにより、報酬点数の高い調剤基本料の区分とすることができるためです。

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5. 調剤報酬改定の注意点

調剤報酬改定の注意点

今回の調剤報酬改定における注意点としては、以下の3つが挙げられます。薬局の経営にも影響を及ぼし得るので、正しく理解しておく必要があります。

【調剤報酬改定の注意点】

  1. 薬局の要件や実績により算定できる基本料や加算が従来より複雑
  2. 新型コロナ特例対応が新たに導入予定
  3. 健康サポート薬局は次回以降の改定に盛り込まれる可能性
薬局の要件や実績によって、算定できる基本料や加算が従来より複雑になっているので注意が必要です。具体的には、処方箋受付回数や集中率、後発医薬品の使用割合、地域支援体制加算の施設基準の要件や実績などで大幅な見直しがあります。

また、新型コロナ特例対応が2021年4月より新たに導入予定であること、健康サポート薬局は次回以降の改定に盛り込まれる可能性があることなども押さえておく必要があります。最新の情報を正しく得られるように、チェックをしておくとよいでしょう。

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6. 調剤報酬改定がもたらす薬局への影響

調剤報酬改定がもたらす薬局への影響

調剤報酬改定は、薬局へどのような影響を及ぼすのでしょうか。今回の調剤報酬改定では、従来の対物業務中心・マンツーマン型の門前薬局などは減収減益となり、淘汰されていく可能性があります。

生き残るためには、薬局の体制シフトが必要になります。具体的には、薬剤師の積極採用や対物業務から対人業務へのシフト、医療機関との密な連携、地域支援体制加算の取得などにより、収益構造や社内構造改革などを行う必要があります

また、薬局の生き残りのためにM&Aを活用する方法もあり、今後はそのようなM&Aも活発になると予想されます。

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7. まとめ

まとめ

この記事では、2020年以降の調剤報酬改定の変更点や対策、薬局経営への影響などを解説しました。

調剤報酬改定は定期的に行われているので、まずは内容をしっかりと理解して、どのような影響を受けるのかを知っておく必要があります。

調剤報酬改定による影響が大きい場合は体制シフトなどによる対策も必要ですが、M&Aを活用する方法も有効です。

【2020年以降の調剤報酬改定の変更点】

  1. 調剤基本料
  2. 地域支援体制加算
  3. 後発医薬品体制加算
  4. 内服薬の調剤料
  5. 薬剤服用歴管理指導料
  6. かかりつけ薬剤師指導料
  7. 対人業務・在宅業務・残薬対応の推進
  8. オンライン服薬指導
  9. 重複投薬の解消に向ける取り組み
  10. 新型コロナ特例対応
【調剤報酬改定のポイント】
  1. かかりつけ機能の評価
  2. 対人業務から対物業務へのシフト
  3. 在宅業務・残薬対応・ジェネリック使用の推進
  4. オンライン服薬指導の評価
【調剤報酬改定に対する対策】
  1. かかりつけ機能の強化が必要
  2. 地域支援体制加算を目指す
  3. 後発医薬品調剤体制加算を目指す
  4. 面受機能強化や在宅医療の推進を目指す
【調剤報酬改定における注意点】
  1. 薬局の要件や実績により算定できる基本料や加算が従来より複雑
  2. 新型コロナ特例対応が新たに導入予定
  3. 健康サポート薬局は次回以降の改定に盛り込まれる可能性

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