2022年06月06日更新
ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収!事例や動向、価格相場を解説
当記事では、ガラス製造・土石製品製造におけるM&A・売却・買収の業界動向や価格相場について、事例を交えて解説します。ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収にふさわしいスキーム、M&Aのメリットや成功のポイントも紹介します。
目次
1. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収・事業承継
ガラス製造・土石製品製造業を手放したり、他社から買い取ったりする場合、どのような手法が用いられているのでしょうか。
ここでは、ガラス製造・土石製品製造業の概要を踏まえて、会社・事業の譲渡・承継を行うスキームを紹介します。
ガラス製造・土石製品製造とは
ガラス製造・土石製品製造とは、ガラス・セメント・陶磁器・建築用における粘土・炭素・黒鉛などの製品を造る事業者のことです。
ガラス製造を行う事業者は、製造物の種類によって板ガラス製造、加工・ガラス容器製造、理化・医療用ガラス器具製造、卓上・厨房用ガラス製造、ガラス繊維製造などに分けられます。
土石製品の製造を行う事業者は、セメント・生コンクリート製造、瓦やレンガの建設用粘土製品製造、食卓・厨房用の陶磁器製造、便器・浴槽などの衛生陶器製造、陶器の置物を造る陶磁器製置物製造などです。
そのほかにも、電気用セラミック製品などを造る電気用陶磁器製造や陶磁器製タイル製造、耐火れんが製造、炭素・黒鉛製品製造などが含まれます。
ガラス製造業では、板ガラスの製造が中心で、製造品は電機メーカーやスマホメーカー、建設業者、自動車メーカーなどへ卸されます。
これに対して、土石製品製造業では、売上高の上位を占める生コンクリート・陶磁器製造・電気用陶磁器製造を営む事業者が業界をけん引しているのが現状です。
ガラス製造・土石製品製造業界の特徴
ガラス製造・土石製品製造業界は、不動産や住宅、土木業界の影響を受けやすく、経済動向に左右されがちです。土石製品であるセメントは、ほとんどが建設用コンクリート製品に加工されており、約70%が生コンクリートとなります。
セメントの製造は大きなプラントを必要とするため、大企業でなければ製造が難しいですが、セメントを材料とするコンクリート製品は大規模プラントがいらないために中小企業が多いです。これに対して、家庭用の陶磁器製品は中小零細企業が多く、産業用は大手メーカーの取り扱いが多い特徴が見られます。
ガラス製造・土石製品製造業界の市場規模
総務省による平成26年経済センサス基礎調査を見ると、ガラス・土石製品業の市場規模は13兆4,276億円です。このうち、ガラス製品市場が約3兆3,000億円、土石製品市場は7兆8,000億円です。
細かく見ると、セメント製品が4兆4,000億円、陶磁器製品が3兆4,000億円となっています。上場企業の数は42社、非上場企業の数は11,881社です。
参考:総務省統計局「平成26年経済センサス‐基礎調査 調査の結果」
ガラス製造・土石製品製造業界の課題と展望
ガラス・土石製品業界では、経済情勢に左右されやすい業界の体質改善が課題として挙げられています。近年、2020年の東京オリンピック開催決定により公共工事が増えてガラス・土石製品の需要が増加したため、市場は好調でした。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行などで、現在の経済は不安定な状況です。
経済動向に左右されやすいガラス・土石製品業界では、今後も市場が不安定になる可能性が高いです。ガラス製造・土石製品製造業界では、世界・日本の経済情勢に左右されにくい経営体質を構築するよう改善しなければなりません。
M&A・売却・買収とは
M&A・売却・買収とは、ガラス製造・土石製品製造の会社や事業を売り買いすることです。
株式譲渡・事業譲渡を行う買収や複数の会社を一つにまとめる合併、会社の権利義務を承継する分割、協力関係の締結・資本の取得を通じて、社のつながりを強める業務・資本提携などが手法の具体例として挙げられます。
ガラス製造・土石製品製造では、事業の拡大・経営資源の共有・シナジーの獲得・海外展開などの目的を果たすため、M&A・売却・買収が行われている状況です。
事業承継とは
事業承継とは、ガラス製造・土石製品製造など自社が営む事業を後継者へ引き継ぐことをさします。事業承継の引継ぎ先となるのは、親族・従業員・M&Aによる第三者です。
親族・従業員への事業承継では事業承継に対する社内からの反発を抑えられるため、承継の前後で従業員の労働意欲を低下させないなどのメリットがあります。
しかし、現在では子どもに引継ぐ意思がないことや子どもの意思を尊重する傾向が強く、親族への事業承継が減少しています。
従業員への事業承継では、自社株式の取得にかかる負担を懸念し、オーナーが株式を所有したまま事業承継を行うケースも少なくありません。後継者となるべき人物自体がいないケースも多く、近年ではM&Aによる事業承継を選択する割合が増えています。
2. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収動向
ガラス製造・土石製品製造業では、どのような背景・事情により、会社や事業の譲渡・承継が行われているのでしょうか。ここでは、ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収動向を紹介します。
- 国内需要の低迷によりアジア圏への進出が増加
- 国内では業界再編の動きが活況
- 2022年以降は市場環境が悪化する
- 経営者の高齢化によるM&Aも増加
①国内需要の低迷によりアジア圏への進出が増加
ガラス製造・土石製品製造におけるM&A・売却・買収動向の1つ目は、国内需要の低迷によるアジア圏への進出増加です。ガラス製造・土石製品製造業の市場は、成熟から衰退期へと移行したために、大幅な成長は期待できません。
そこで、M&A・買収を経て成長が見込まれるアジア圏などの海外市場へ進出し、事業の拡大・企業価値の向上などを図っています。
②国内では業界再編の動きが活況
ガラス製造・土石製品製造におけるM&A・売却・買収動向の2つ目は、国内で活況を迎える業界再編の動きです。
2015年に経済産業省が公表した報告書および板ガラス協会の「板ガラスの出荷実績推移表」によると、国内におけるガラスの出荷額は、ピークを迎えた1990年度から減少に傾き、2014年度にはピーク時から約4割も減って、2019年までは横ばいに推移しています。
ガラス製造業界では、需要が見込める新興国などの企業に目を向けたM&Aに注力するほか、国内では高機能・高付加価値を付けたガラス製造品を供給する企業を買収して、必要な技術・人材の確保を図っている状況です。
参考:板硝子協会「板ガラス・加工ガラスの生産実績」
③2022年以降は市場環境が悪化する
ガラス製造・土石製品製造におけるM&A・売却・買収動向の3つ目は、2022年以降に考えられる市場環境の悪化です。土石製品製造業界では、人口の減少・労働者の不足・建築工法の変更などの要因により、国内における需要が減っています。
東京オリンピック・パラリンピックによる建設需要、災害対策や老朽化による道路・橋などの補修工事によって2021年度までは需要の回復が予想されたものの、これは一時的な復調と見なされています。
2022年を境に需要が減少し、市場環境が悪化すると予想されているため、各社はアジアやオセアニアなど海外への進出を図り、需要の確保に取り組んでいる状況です。
④経営者の高齢化によるM&Aも増加
ガラス製造・土石製品製造におけるM&A・売却・買収動向の4つ目は、経営者の高齢化によるM&Aの増加です。生コン・コンクリート製品製造業者の多くは中小企業であるため、経営者の高齢化問題に直面している企業も少なくありません。
このような現状から、高齢化の問題を抱える企業は、自社や事業のM&A(事業承継を含む)を行うケースが増加しています。
3. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収事例9選
ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収では、どのような企業・事業が譲渡の対象なのでしょうか。ここでは、ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収事例を紹介します。
- AGCによる北米建築用ガラス事業の譲渡
- AGCによるAstraZeneca社の買収
- AGCによるセントラル硝子との事業統合
- 東海カーボンによるドイツ・COBEX HoldCo GmbHの買収
- 美濃窯業による美州興産の買収
- 日本電気硝子によるPPG Industries, Inc.の米国・ガラス繊維事業の買収
- 石塚硝子による鳴海製陶の買収
- 旭硝子による連結子会社AGCフラットガラス・ノースアメリカの建築加工ガラス事業の売却
- セントラル硝子による米国・Guardian Industries Corp.の子会社2社の買収
①AGCによる北米建築用ガラス事業の譲渡
2021年6月、AGCは、北米建築用ガラス事業を、カーディナルに譲渡すると発表しました。本件M&Aの取引価額は4億5,000万ドル(約495億円)です。
売却側は、1907年に創立された世界最大級のガラスメーカーです。建築材料や自動車向けなどのガラスを中心に、電子部材やその他の化学関連素材を製造・販売しています。対する買収側は、アメリカ・ミネソタ州を拠点とする住宅向け窓・ドア用ガラスメーカーです。
本件M&Aにより、売却側では、資産効率の改善を図っています。売却側では、1988年より北米における建築用ガラス事業に参入していましたが、近年は収益力の立て直しが課題です。
②AGCによるAstraZeneca社の買収
2020年6月、AGCは、アメリカにあるバイオ医薬品原薬製造工場をAstraZeneca社から買収することを決定しました。
AGCは、新しい受託案件の増加や既にある受託案件の治験から商用段階移行を多く見込んでいるため、この買収により、バイオ医薬品生産能力が大きく増強することを狙っています。
③AGCによるセントラル硝子との事業統合
2019年12月、AGCは、セントラル硝子と国内建築用ガラス事業を統合する基本合意書を結びました。
強みを強化して補完しながら、事業統合によりさらなる経営や資本の効率化、収益性の向上、企業基盤の充実を図ることが、AGCとセントラル硝子の発展に寄与すると判断し、統合を行っています(最終的には、2021年1月、AGCとセントラル硝子における国内建築用ガラス事業統合は中止となりました)。
④東海カーボンによるドイツ・COBEX HoldCo GmbHの買収
カーボン素材の開発を手掛ける東海カーボンは、2019年7月にアルミ精錬⽤カソードや高炉⽤ブロックの開発・製造・販売事業などを行うドイツ・COBEX HoldCo GmbHの株式を取得し、子会社しました。
東海カーボンは、既存事業とのシナジーを獲得することや柱となる事業を確保する目的のために、収益性とコスト競争力に優れたCOBEX HoldCo GmbHを買収しています。
⑤美濃窯業による美州興産の買収
2018年11月、美濃窯業は、連結子会社の美州興産を株式交換の手法で完全子会社化することを決めました。美州興産は、建築床材料と特殊舗装材料の製造や販売などを手掛けています。
これにより、美濃窯業は、効果的で効率的な事業展開を行い、両社の収益力・競争力を向上させる見込みです。
⑥日本電気硝子によるPPG Industries, Inc.の米国・ガラス繊維事業の買収
特殊ガラス製品の製造・販売やガラスを製造する機械の製作と販売を手掛ける日本電気硝子は、2017年9月に米国の子会社を通じて、PPG Industries, Inc.の米国におけるガラス繊維事業を取得しています。
日本電気硝子は、中期経営計画(2016~2018年度)でガラス繊維事業が含まれる事業分野の拡大と積極的な投資を掲げ、2016年10月にはPPG Industries, Inc.の欧州におけるガラス繊維事業を取得しました。
日本電気硝子は今回の買収によって生産体制を世界4カ所に増やせることから、対象事業のM&Aに踏み切り、海外市場におけるガラス繊維事業の価値を高めてシナジーの獲得を図るとしています。
⑦石塚硝子による鳴海製陶の買収
ガラス製品や紙・プラスチック容器、セラミック製品の製造と販売を営む石塚硝子は、2015年2月に洋食器のボーンチャイナなどを製造する食器事業・IH調理機器などの産業器材事業を手掛ける鳴海製陶を買収しました。
石塚硝子は対象会社の株式をすべて取得して子会社とし、経営資源の共有およびシナジーの獲得・企業価値の向上を図ります。
⑧旭硝子による連結子会社AGCフラットガラス・ノースアメリカの建築加工ガラス事業の売却
国内をはじめ、アジア・欧州・アメリカなどでガラス・電子部材・化学品事業を展開する旭硝子は、2014年12月に連結子会社AGCフラットガラス・ノースアメリカが手掛ける米国における商業ビル向けの建築加工ガラス事業を売却しています。
旭硝子は、当該事業の構造改革などを試みて収益の改善に努めていたもののプラスへの転換が見られず、対象事業の譲渡を実施しました。
旭硝子は、連結子会社・AGCフラットガラス・ノースアメリカの運営について、主力事業のフロートガラス製造・コーティング技術に集中することで黒字化を目指す見込みです。
⑨セントラル硝子による米国・Guardian Industries Corp.の子会社2社の買収
2014年11月、ガラス・化成品事業を展開するセントラル硝子は、ガラス製品の製造と販売を手掛ける米国・Guardian Industries Corp.の子会社2社におけるすべての株式を取得しました。
セントラル硝子は、海外での自動車ガラス事業を推し進めるために対象企業を買収しており、2つの会社が保有する自動車ガラス製造の生産・販売・問題解決力をはじめ、幅広い客層や有能な人材を海外展開に生かす見込みです。
4. ガラス製造・土石製品製造におすすめのスキームは?
ガラス製造・土石製品製造の会社や事業を他社へ譲り渡す場合、どのようなスキームを選択すればよいのでしょうか。ここでは、ガラス製造・土石製品製造の譲渡におすすめのスキームを3つ取り上げ、それぞれの特徴を解説します。
事業譲渡の特徴
事業譲渡では、自社におけるガラス製造・土石製品製造事業の一部や全部を他社に譲渡します。譲渡の対象は、資産や負債・特許権・営業権・契約などです。譲渡対象を選べるため、ガラス製造・土石製品製造事業のみを譲渡したり、展開する事業のすべてを譲渡したりする選択が行えます。
事業譲渡によるM&Aでは会社に譲渡益が入るため、ガラス製造・土石製品製造事業から撤退する・別事業を始める・経営負担の少ない事業に徹するなど、自社の法人格を残し別事業に注力・専念する場合に有効です。
しかし、事業譲渡では原則として競業避止義務を負う(会社法21条)ことから、定められた期間・エリアでガラス製造・土石製品製造事業の営業が禁止されるため、事業譲渡の後も同事業を行う場合は不向きといえます。
したがって、事業譲渡を選択する場合、譲渡後の事業展開を考慮することも重要です。
株式譲渡の特徴
株式譲渡では、自社株式の譲渡によって会社の経営権を引き渡すことが可能です。会社のオーナーが変わるだけで会社の営業事態に変化はないため、会社が保有する資産・負債・営業権・契約などはそのまま引き継がれます。譲渡にかかる手間が少なく、譲渡益はオーナーが得られるため引退後の生活費・新会社の立ち上げ費用など、必要な資金の一部に充てられます。
しかし、会社そのものを譲り渡すため、ガラス製造・土石製品製造事業のみの譲渡はできません。簿外債務や偶発債務があっても買い手は引き継ぐことになります。株式譲渡を選択する場合、譲渡後の事業展開・計上漏れの有無を確認することが重要です。
事業承継の特徴
事業承継とは、後継者に自社の経営を引き継ぐことをいい、親族や従業員だけでなく第三者にガラス製造・土石製品製造事業そのものを引き継ぐことも可能です。
廃業・倒産せずに事業承継を行えば、取引・雇用契約を維持でき、第三者への承継(M&A)も選択できるため、親族や従業員に会社を任せられる人物がいない場合にも有効なスキームといえます。
ただし、事業譲渡とは異なり事業のすべてが引き継がれるため、負債の承継・旧経営者の遺族が主張する遺留分に見合った金額の支払い・贈与税支払いなどのリスクを後継者に負わせる可能性があります。ガラス製造・土石製品製造で事業承継を選択する場合、後継者が負うリスクを考慮したうえでスキームを決定しましょう。
5. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収価格相場
ガラス製造・土石製品製造会社・事業をM&A・売却・買収する場合、譲渡価格の基準を知るには、どのような手段が用意されているのでしょうか。ここでは、ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収における相場価格を知る方法を解説します。
自社の譲渡価格が相場に近いかを知る方法
買い手から提示された譲渡価格が相場に見合っているか調べる場合、以下の算出法のいずれかを用いて求めるのが一般的です。
- 時価純資産法
- DCF法
- 類似会社比較法
時価純資産法
時価純資産法は、コストアプローチと呼ばれる手法で、時価に置き換えた資産と負債から企業の価値を評価する手法です。保有している資産から負債を引いて、評価額を算出します。
【時価純資産法】
- 資産の時価-負債の時価
なお、非上場企業は上場企業と会計処理の基準が異なるため、評価の対象となる資産・負債を時価に置き換えていないことがあります。
自社が非上場企業の場合、時価を反映させた時価純資産法を選択して相場を算出しましょう。
DCF法
DCF法は、インカムアプローチと呼ばれる手法であり、将来に得られるキャッシュフローを現在の価格に割り引いて企業価値を算出する手法です。
ガラス製造・土石製品製造事業で獲得するフリーキャッシュフローを加重平均コストで割り引き、現在の価格を導き出します。
【DCF法】
- フリーキャッシュフロー/(1+割引率)+フリーキャッシュフロー/(1+割引率)²+フリーキャッシュフロー/(1+割引率)³……
DCF法では営業権などを反映させることから、将来の利益を含めた評価が可能です。しかし、自社が作成する事業計画によって企業価値が上下するため、事業計画に高い信ぴょう性と客観性が求められます。
類似会社比較法
類似会社比較法はマーケットアプローチと呼ばれる手法であり、業種・規模が似ている上場企業の指標を用いて自社の価値を算出する方法です。類似する企業の数は、5社程度が目安です。
類似会社比較法の利用では市場の動きを自社の評価に反映させられるため、非上場会社で広く利用されています。
【類似会社比較法】
- 類似企業の株式時価総額÷類似企業の指標(売上高・営業利益など)=係数
- 対象企業の指標(類似企業と同じ指標)×係数=企業価値
企業評価価値の算出は専門家に任せた方が良い?
企業評価価値は算出する方法によって異なり、自社にM&Aの専門家がいなかったりM&Aの知識が乏しかったりする場合、相場の価格を正確に計算できないケースもあります。自社のみでM&Aを進めれば譲渡額に正確な企業価値が反映されず、不満を残したまま譲渡が完了するトラブルにもつながりかねません。
ガラス製造・土石製品製造会社や事業のM&A・売却・買収で損を被らないためには、M&Aの専門家に協力を依頼することをおすすめします。
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6. ガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリット
ガラス製造・土石製品製造のM&Aでは、どのようなメリットを得られるのでしょうか。ガラス製造・土石製品製造におけるM&Aのメリットは、主に以下6点が挙げられます。
- 後継者問題の解決
- 自社・事業の経営を継続できる
- 大手企業の傘下に入り安定経営
- 従業員の雇用先を確保する
- 単独では難しい海外進出もできる
- 譲渡・売却益の獲得
①後継者問題の解決
1つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリットは、後継者問題が解決できることです。
他社へのM&A(事業承継を含む)を選択すれば親族・社内から後継者を探す必要がなく、株式譲渡や事業譲渡などのスキームを用いることで会社・事業の譲渡が可能です。
親族・従業員の中に後継者となる人物がいない場合や事情によりすぐに経営を引き継ぎたい場合でも、第三者を後継者に据えられるため後継者問題を解決できます。
中小規模の企業が多いガラス製造・土石製品製造会社は、個人保証や担保が後継者問題を解決できない要因となるケースも少なくありません。M&Aによって会社を譲渡すれば、個人保証や担保も引継いでもらえる可能性があります。
②自社・事業の経営を継続できる
2つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリットは、自社・事業の経営を継続できる点です。
同業者や関連業者へガラス製造・土石製品製造会社または事業を譲渡すれば、これまで手掛けてきた会社・事業を後世に残せるため、会社・事業に思い入れのある経営者にとって、メリットがあります。
③大手企業の傘下に入り安定経営
3つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリットは、大手の傘下入りによる経営の安定化です。ガラス製造・土石製品製造業では、市場の縮小に伴い限られた需要を取り合うことが予想されます。
自社の力だけでは市場での競争を勝ち抜けない場合、大手企業へ自社・事業を譲渡して、経営の安定化を図ることが可能です。大手企業の経営資源が共有できれば自社の付加価値を高められるため、市場での競争力を強化できます。限られた需要を確保できるため、ガラス製造・土石製品製造会社または事業をM&Aで譲渡すれば、安定した経営につなげられるのです。
④従業員の雇用先を確保する
4つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリットは、従業員の雇用先を確保できる点です。廃業や事業からの撤退を選ぶと従業員を解雇しなければなりませんが、M&Aによる譲渡を選択すれば買い手に従業員の雇用を引き継いでもらえます。
株式譲渡のスキームでは雇用契約がそのまま承継され、事業譲渡の場合は従業員の同意を得て買い手側が再契約を結べば、雇用の引き継ぎが可能です。
⑤単独では難しい海外進出もできる
5つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリットは、単独では困難といえる海外進出を可能とする点です。
ガラス製造・土石製品製造業では、国内市場の縮小から海外に目を向ける企業も少なくありません。とはいえ、海外に進出するにはコスト・時間・経験などを必要とするため、自社のみで行うと失敗に終わる可能性もあります。
M&Aで海外企業を買収すればゼロの状態から事業を立ち上げる必要がなく、対象企業や事業が保有する営業基盤・販路・人材・技術・ノウハウも獲得できるため、スムーズな海外進出が可能です。
⑥譲渡・売却益の獲得
6つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aによるメリットは、譲渡・売却益の獲得です。ガラス製造・土石製品製造事業の廃業・撤退を選ぶと、後処理のために費用を支払う必要があります。
しかし、第三者へのM&Aを活用すれば譲渡した会社・事業の対価として、譲渡・売却益を獲得できるのです。
会社やオーナー(株主)に譲渡・売却益が入り、借入金返済や既存事業への注力・新会社立ち上げの費用・老後の生活費など必要な資金の一部を得られるため、買い手が見つかればまとまった資金を確保できるメリットがあります。
7. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収を成功させるポイント
ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収では、どのような点を押さえればよいのでしょうか。ここでは、ガラス製造・土石製品製造におけるM&A・売却・買収を行う際のポイントを、売却側・買収側それぞれの立場から解説します。
売却側のポイント
ガラス製造・土石製品製造のM&Aで、売却側が押さえるべきポイントは、主に以下の5点が挙げられます。
- 計画的に準備を行う
- 売却するうえでの希望条件を伝える
- M&Aの目的を明確にする
- 人材や収益性などの強みをまとめる
- M&Aの専門家に相談する
計画的に準備を行う
1つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで売却側が押さえる成功のポイントは、計画的に準備を行うことです。
M&Aでは、スキームや対象企業の選定・交渉や面談・デューデリジェンスの対応・契約手続きなどの過程を経なければなりません。スムーズにM&Aを進めるには、計画的な準備が必要です。
リスクの洗い出しや財務状況の改善、在庫・株主の整理などを事前に行い、会社・事業を譲渡する体制を整えておけば自社が望む期間での売却が可能になり、売却の機会を逃すリスクも軽減できます。
売却するうえでの希望条件を伝える
2つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで売却側が押さえておく成功のポイントは、売却の希望条件を伝えることです。
希望する条件は会社ごとに異なるため、交渉・面談ではっきりと買い手候補に伝えることが重要です。譲渡価格・取引や雇用契約継続などの希望条件を事前に洗い出しましょう。
希望条件を伝えにくい場合、M&A仲介会社などの専門家をとおして条件を伝えるのもよいでしょう。
M&Aの目的を明確にする
3つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで売却側が押さえる成功のポイントは、M&Aの目的を明確にすることです。
M&Aを進める場合、目的によって選択するスキームや交渉の仕方などが異なります。M&Aの目的を曖昧にすると、誤ったスキームを選んでしまった・交渉先が見つからない・交渉が長期間に渡るなど、望んだM&Aに至らない事態も想定されます。
後継者問題の解消、会社・事業の継続、取引・雇用契約の継続、他事業への集中など、自社の目的を明らかにしてからM&Aを進めるのが望ましいです。
人材や収益性などの強みをまとめる
4つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで売却側が押さえておく成功のポイントは、自社の強みをまとめることです。
買い手の目に留まり交渉の場へと進めるためには、同業者よりも秀でている点をアピールすることが必要です。自社の価値を見直して保有する人材や技術・ノウハウ・販路・事業エリアなどの特徴を洗い出し、自社の収益・取引数・在庫などのデータをまとめましょう。
データを提示することで買い手は承継後の経営計画を立てやすくなるため、交渉がスムーズに進みやすくなります。
M&Aの専門家に相談する
5つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで売却側が押さえておく成功のポイントは、M&Aの専門家に相談することです。
M&Aを成功させるためには、業界やM&Aに関する知識だけでなく高い交渉力も必要になります。自社のみで進めると、交渉先が見つからない・交渉が決裂した・不当な条件をのんでしまったなど、希望のM&Aからかけ離れてしまう可能性もあるでしょう。
M&Aの専門家に相談すれば、各専門家が持つネットワークから交渉先を探し、ふさわしい譲渡額・スキームのアドバイスや交渉・契約手続きなどのサポートを受けられます。
相談先にはM&A仲介会社・地元の士業・金融機関・公的機関などがあるため、自社に合った機関にサポートを依頼するとよいでしょう。
買収側のポイント
ガラス製造・土石製品製造のM&Aで、買収側は以下の3つのポイントを意識して行うことが大切です。
- デューデリジェンスをきちんと行う
- 買収先の従業員が離職しないようにする
- M&Aの専門家に相談する
デューデリジェンスをきちんと行う
1つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで買収側が押さえておくポイントは、デューデリジェンスの徹底です。デューデリジェンスでは、売却側企業における財務などの状態を調査します。
調査を怠ると、簿外債務や偶発債務を抱えるなどのリスクも考えられるため、専門家に依頼し十分に調査することが重要です。デューデリジェンスには財務・法務・税務・ITなどの調査があるため、必要なものを選んで調査するのが一般的です。
買収先の従業員が離職しないようにする
2つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで買収側が押さえておくポイントは、買収先の従業員が離職する事態を避けることです。
買収後に従業員が会社を離れてしまうと、承継した事業の運営に支障をきたし、新たに人材を確保するとなればそれなりの時間を要します。従業員の離職を避けるためには、待遇を改善したり労働環境を整えたりするなど、対策を講じることも必要です。
M&Aの専門家に相談する
3つ目に挙げるガラス製造・土石製品製造のM&Aで買収側が押さえておくポイントは、M&Aの専門家に相談することです。自社にM&Aの専門家を置いていない・M&Aの経験がない場合は、M&Aの専門家に協力を仰ぎましょう。
専門家へ依頼すれば、交渉先の探索・スキームの選定・買収価格の提示・交渉や契約手続き、デューデリジェンス・PMIの実施といった専門性の高い行程でサポートが受けられます。
8. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収時におすすめの相談先
ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収は、ぜひM&A総合研究所へお任せください。M&A総合研究所は、多様な業種を取り扱う中堅・中小企業向けのM&A仲介会社です。
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9. ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収まとめ
ガラス製造・土石製品製造のM&A・売却・買収に関して、事業の概要や業界の動向、売却・買収の事例などを紹介しました。ガラス製造・土石製品製造業は、国内需要の減少や業界の再編、東京オリンピック・パラリンピック以降に生じた市場環境の悪化などで、国内外の企業に対してM&Aを実施する企業が増えています。
ガラス製造・土石製品製造のM&Aを検討されている場合は、市場環境が変化する前に売却・買収を実施するとよいでしょう。
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