データセンターのM&A・事業承継の動向!事例や案件例・相場も紹介

取締役 営業本部長
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

近年M&A・事業承継の需要が高まっているデータセンター業界の動向や、M&Aによる売却・譲渡事例を中心にまとめました。合わせて、データセンター業界における今後の動向予測や、データセンターの売却・譲渡における注意点なども紹介します。

目次

  1. データセンターの現状
  2. データセンターのM&A・事業承継の動向
  3. データセンターをM&A・事業承継するメリット
  4. データセンターをM&A・事業承継する際の注意点
  5. データセンターのM&A・事業承継の相場
  6. データセンターのM&A・事業承継における積極買収企業
  7. データセンターのM&A・事業承継の事例【2025年最新版】
  8. データセンターのM&A・事業承継でおすすめの相談先
  9. データセンターのM&A・事業承継の動向まとめ
  10. データセンター業界のM&A案件一覧
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  • データセンターのM&A・事業承継

1. データセンターの現状

データセンターのM&Aにおける現状を3つのトピックに分けて解説します。

データセンターサービスの市場規模

出典:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/pdf/n4800000.pdf

総務省の「令和5年版 情報通信白書」によると、世界の大規模データセンターの数は増加傾向です。世界のデータセンターシステムの市場規模は、2022年に27兆5,081億円です。国内のデータセンターサービスの市場規模は、2022年に2兆275億円となり、2兆円を超えました。2026年には3兆円を超える予想です。

近年のデータセンター業界は10%近い市場成長率を続けています。特にクラウド系サービスの伸びが著しく、今後も需要が伸びていく見込みです。

延床面積も拡大していくと予測

IDC Japanによると、データセンターの延床面積も拡大していく見込みです。2023(令和5)年までの年間平均成長率は3.3%であり、今後もデータセンターの新設が相次ぐものと見られています。

データセンターの課題・展望

データセンターは、単なるデータの保管場所から、データを活用して新たな価値を生み出すプラットフォームへと進化すると期待されています。

しかし、データセンター業界は、エネルギー消費の最適化、持続可能性の確保、セキュリティリスクへの対応、技術革新への適応といった課題に直面しています。これらを解決するためには、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギーの活用、強固なセキュリティ対策の導入、新技術への柔軟な対応が求められます。

さらに、国際的に展開するデータセンターは、データプライバシーやデータ主権に関する法規制の遵守も不可欠です。今後、これらの課題を克服しながら、データセンターのさらなる発展が期待されます。

2. データセンターのM&A・事業承継の動向

最近のデータセンター業界のM&A・事業承継の動向を4つのトピックに分けて解説します。

市場の成長を見込んだM&A・事業承継件数の増加

データセンター業界のM&A実施数は、世界的に増加を続けています。Synergy Research(シナジー・リサーチ)の発表によると、データセンターM&Aの件数は、2015(平成27)年以来、増加を続けている状況です。

今後もAI・IoT・5Gの市場規模拡大による需要が見込めることから、大手データセンター運営企業はシェア拡大のためにM&A相手を探し続けるでしょう。市場環境の大きな変化に対応するため、中小データセンター運営企業による大手企業への売却・譲渡も増えています。

投資対象として国内外からのM&A・事業承継が増加

データセンター業界は、安定して成長を続けている点や安定収益が得やすいビジネスモデルである点から、投資目的のM&Aも増加しています。データセンター側からすると、大きな変化を続けている環境に対応するための資金が必要なため、広く投資を求めている状況です。

企業の内製化を目的としたM&A・事業承継

データセンターの獲得によりデータセンターへの委託費を削減できるうえに、自社のデータセンターとしても収益獲得が図れます。このような目的を達成すべく、M&Aによってデータセンターを取得するケースも多いです。

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特に海外はデータセンターのM&A・事業承継が流行

海外のデータセンターのM&Aは日本以上に活発であり、日本企業が海外のデータセンターをM&Aで取得するケースも目立ちます。従来はヨーロッパのデータセンターが活況でしたが、近年ではアジア圏の成長率が高くなっている状況です。

日本と海外のデータセンターは異なる特徴を持っており、当然ですがメリットやデメリットも異なります。目的やリスクに応じて、データセンターを選択するとよいでしょう。

コストの違い

日本よりも海外のデータセンターの方が、一般的にコストを安く抑えられます。ヨーロッパ圏のデータセンターは、規模拡大による事業効率化でコストを削減できるケースが多いです。

アジア圏のデータセンターでは、人件費・土地・建物の安さによりコストを安く抑えているケースが目立ちます。

安全性の違い

日本の場合には、地震などの災害リスクが目立ちます。こうしたリスクを見越して、国内データセンターは耐震や停電対策に力を入れているため、反対にリスクが少ない見方もできるでしょう。

海外の場合、地域によっては地政学的リスクが見られます。アジア圏には、日本やヨーロッパに比べてインフラ整備が十分ではない国も多いため、安全性の課題が残っている状況です。

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3. データセンターをM&A・事業承継するメリット

市場が成長を続けている点や投資対象として注目されている点のほかにも、M&Aではさまざまなメリットが期待できます。データセンターをM&A・事業承継するメリットは、以下のとおりです。

  1. 後継者不在の問題を解決できる
  2. 大手傘下に入り経営を安定化させられる
  3. 売却利益を獲得できる
  4. 競争激化による将来の不安を解消できる
  5. 社員の雇用を維持できる

①後継者不在の問題を解決できる

日本の中小企業では、高齢となった経営者に後継者がいないケースが増えています。後継者不在の問題を抱えているデータセンターは、たとえ経営が黒字であっても廃業せざるを得ない状況に陥ってしまうケースもあります。

このような悩みを抱えている場合、M&Aによる事業承継が有効策です。もともと中小規模のデータセンターでは人手不足が深刻化しているほか、IoTなどの新技術台頭がもたらした経営環境の変化によって、自社のみで成長していくことが困難となっています。

将来的な業界変化への対応が困難であるケースでは、たとえ後継者候補がいても、M&Aを実施して第三者に会社を譲渡する選択肢を取る経営者も少なくありません。

②大手傘下に入り経営を安定化させられる

近年は中小規模のデータセンターを中心に、設備や人員など経営資源不足に悩まされるケースも目立っています。こうした悩みを解決できない限り、将来的な成長は見込めません。

M&Aによって大手企業の傘下に入れば、買収企業の資金・ノウハウを利用できるようになります。最新設備の導入や優秀な技術者の確保などが実現可能となり、経営の安定化、業績向上も目指せるでしょう。

③売却利益を獲得できる

M&Aでデータセンターを売却すると、売却利益を獲得できます。ここで獲得した売却利益は、引退後の生活費に充てられるほか、他事業の投資資金としても活用可能です。このことから、早期引退や他事業への投資を目的にデータセンターの売却を図る経営者も増加しています。

④競争激化による将来の不安を解消できる

データセンターは成長産業であるだけに、競争も激化しています。その競争はボーダーレスですから、国内外の同業者と競わねばなりません。生き残りをかけ多額の借入をして設備投資した際、仮に競争に負けてしまったら、失敗してしまったら、などの不安は絶えずつきまといます。

M&Aで売却・譲渡を実施し、有力グループ入りできれば、将来の不安も解消できるしょう。

⑤社員の雇用を維持できる

後継者不在による廃業や経営不振による倒産などが起こると、従業員は解雇となります。そのような事態になる前にM&Aで売却・譲渡が実施できれば、会社は存続し従業員の雇用も継続され、迷惑を被ることはなくなるでしょう。

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  • データセンターのM&A・事業承継

4. データセンターをM&A・事業承継する際の注意点

データセンターのM&A・事業承継では、以下の点に注意が必要です。それぞれの注意点を詳しく解説します。

  1. M&A・売却・譲渡の目的を明確にする
  2. M&A・売却・譲渡先の選定を行う
  3. 強みやアピールポイントをまとめる
  4. 従業員の離職を防ぐ
  5. M&A・売却・譲渡の専門家に相談する

①M&A・売却・譲渡の目的を明確にする

データセンター業界は今後も成長が見込まれていますが、中小規模のデータセンターは業界変化への対応が難しいため、M&Aによる売却・譲渡を選ぶケースも見られます。

大手資本のもとで事業継続を図る場合、いかなるシナジー効果を求めてどのような特徴を持つ企業に売却・譲渡を行うかなど、戦略を明確にしておかなければなりません。

②M&A・売却・譲渡先の選定を行う

近年のデータセンター業界は環境が大きく変化する過渡期に突入しているため、M&A後に売却・譲渡先の状況が大きく変化する事態も考えられます。少なくともM&Aによる売却・譲渡を行う際には、経営理念・企業風土・将来ビジョンなどが合致する相手を選ぶことが重要です。

③強みやアピールポイントをまとめる

データセンター業界では買収需要が高まっていますが、売却・譲渡を行う際に対等な交渉を進めるには、自社の強みやアピールポイントを的確に把握しておくことが大切です。M&Aの事前戦略策定・企業価値向上に十分な時間を割くなど、余裕を持って計画しましょう。

④従業員の離職を防ぐ

データセンターの従業員の中には、売却・譲渡により待遇が悪化するのではないかと不安を感じたり、他企業の子会社になることにコンプレックスを感じたりする人も少なからず存在します。

データセンターの売却・譲渡では技術者の存在が鍵となるため、従業員を離職させないよう入念な準備が必要です。

⑤M&A・売却・譲渡の専門家に相談する

ここまで挙げたポイントを的確に押さえながら売却・譲渡の準備を進めていくには、専門家のサポートがおすすめです。M&Aの専門家によって得意分野や特色はさまざまありますが、最近ではIT関連企業のM&Aを得意とする専門家も増加しています。

まずは無料相談などを利用して、自社に合う専門家を探しましょう。

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5. データセンターのM&A・事業承継の相場

M&A・事業承継は個別案件ごとに条件が異なり、最終的には売却側・買収側の交渉で金額が決まるため、不動産のように定まっている相場はありません。基本的には、企業価値評価(バリュエーション)が実施され、それを基に売買価額の交渉が行われます。

M&A相場の算出方法

企業価値評価を実施する際には、専門的な算出方法を用います。この算出方法はさまざまなものが確立されており、それらを組み合わせて用いるのが常です。算出方法には、以下の3種の体系があります。

  • コストアプローチ
  • インカムアプローチ
  • マーケットアプローチ

コストアプローチ

純資産額をベースに、売却側企業の現在の価値を算出する方法がコストアプローチです。算出は貸借対照表があれば行えるので、計算が簡易である点がメリットです。ただし、あくまでも現在価値の評価しかできず、企業の将来性などは加味されていません。

具体的な手法としては、簿価純資産法、時価純資産法などがあります。

インカムアプローチ

中期経営計画などを基にして、売却側企業の将来の収益性などを加味した企業価値評価を行うのがインカムアプローチです。将来性を含んだ算定であるためM&Aに適していますが、事業計画策定者の恣意(しい)性が否定できない点はデメリットになります。

具体的な手法としては収益還元法や配当還元法などもありますが、DCF(Discounted Cash Flow)法が代表的です。

マーケットアプローチ

上場企業の株価や、過去のM&A事例での取引価額を参考にして企業価値評価を行うのがマーケットアプローチです。売却側企業と同業種で同等規模の上場企業を探してその株価を参考にしたり、売却側企業と同業種・同等規模のM&A事例の取引価額を参考にしたりします。

客観性に優れた算定方法ですが、同業種・同等規模の上場企業が見つからない場合は、算定自体ができません。具体的な手法としては、市場株価法、類似会社比較法(マルチプル法)、類似取引比較法、類似業種比較法などがあります。

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6. データセンターのM&A・事業承継における積極買収企業

データセンターのM&A・事業承継で積極的に買収を行っている企業がいくつかあります。ここでは、そのうちの3社を取り上げました。

  1. エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(NTTコミュニケーションズ)
  2. エクイニクス・ジャパン
  3. LIFULL

①エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ

NTTグループの中核企業の1つであるエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズは、国内電気通信事業における県間通話サービス、国際通信事業、ソリューション事業、それらに付随する事業を行っており、その中にデータセンター事業も含まれています。

これまで国内外を問わず、さまざまなデータセンターを買収して子会社化してきました。

②エクイニクス・ジャパン

エクイニクス・ジャパンは、アメリカのEquinixの日本法人です。データセンターサービス、インターコネクション(相互接続)サービス事業を行っています。M&Aによる買収で事業規模を拡大し、現在開設しているデータセンター拠点は東京11カ所、大阪1カ所です。

③LIFULL

LIFULLは、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」を運営する会社です。

2006年に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、M&Aによる事業拡大を行うなど、海外のアグリゲーションサイトを積極的に買収しているのが特徴です。「アグリゲーションサイト」は、各企業が提供する情報を集約したウェブサイトをいい、消費者が必要な情報を効率的に探せるメリットがあります。

LIFULLは、2014年に「Trovit」を運営するスペインに拠点を置く、Trovit Search S.L.を買収し、海外進出を果たしました。2019年には、世界最大級のアグリゲーションサイトを運営するMitula Group Limited(スペイン)を買収しました。サービス提供エリアは、世界63カ国に拡大しています。

今後は、VR/ARを活用した内見や、自動翻訳を採用して世界中の物件情報を閲覧可能にするなど、不動産市場のグローバル化による多様なニーズに応え、海外展開の加速を目指します。

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7. データセンターのM&A・事業承継の事例【2025年最新版】

ここでは、実際のデータセンターのM&A・売却・譲渡・事業承継事例を紹介します。

双日によるClimatechのM&A・事業承継

2025年1月、双日は、連結子会社であるEllis Air Group Pty Ltd.(豪州)を通じて、Climatech Group Holdings Pty Ltd.(豪州)の発行済株式70%を取得する契約を締結しました。これにより、双日グループの豪州における冷暖房空調装置(HVAC)市場での売上高は約450億円(450百万豪ドル)規模となり、業界首位となります。

Ellis Airは、ビクトリア州やクイーンズランド州でHVACや冷凍冷蔵設備の設計・施工・保守を展開し、双日が2023年5月に子会社化した企業です。一方、Climatechはニューサウスウェールズ州を中心に、商業ビルや病院、大型施設向けの空調設備の設計・施工・保守事業を手掛けています。

本M&Aの背景には、豪州の人口増加やブリスベン2032夏季オリンピックに向けたインフラ整備の進展があります。また、建築物の環境性能評価基準の厳格化により、省エネルギー化を実現する空調設備への需要も高まっています。

本提携を通じて、双日グループとClimatechがそれぞれの技術や顧客基盤を活用し、エネルギーソリューションの提供を強化することで、CO2排出削減やネットゼロ社会の実現を目指します。

双日、豪州の空調設備・省エネルギー事業会社を買収

アイネットによる富士通コワーコのM&A・事業承継

アイネットは、富士通コワーコ(神奈川県川崎市)のドキュメント印刷・電子化事業を譲り受けることを決定しました。

アイネットは、情報処理サービス、システム開発、システム機器販売などを展開しており、幅広いITサービスを提供しています。一方、富士通コワーコは、ドキュメントの印刷・製本・電子化を手掛け、ハイエンドのプリント・オン・デマンド設備を保有するほか、公共サービスのバックヤード業務も担っています。

今回の事業譲受の背景には、アイネットが提供する「BPO(メーリング)サービス」との高い親和性があります。アイネットは本事業を取り込むことで、サービスの幅を広げ、収益機会の拡大を目指す考えです。今後、同社の「システム開発」「データセンター・クラウド」「受託計算」などと連携し、ワンストップサービスの強化を図る方針です。

富士通コワーコ株式会社からの一部事業の譲受けについて

イードによるエフ・アイ・ティー・パシフィックのM&A・事業承継

2024年6月、イードは、エフ・アイ・ティー・パシフィックの株式を追加取得し、完全子会社化しました。

イードはメディア事業、リサーチ事業、メディアコマース事業などを行っている企業です。対象会社のエフ・アイ・ティー・パシフィック(FITP)は、自動車の衝突・安全およびデータセンター領域をメインとした事業を展開しています。

今回のM&Aにより、イードのデータセンター関連ビジネスと連携し、FITP社のDCIMソリューション事業の拡大を目指します。

トランスコスモスによる久保田信息系統のM&A・事業承継

2024年6月、トランスコスモスは、クボタのシステム子会社である中国の久保田信息系統の全ての株式を取得しました。

トランスコスモスは、デジタルマーケティングリサーチや広告など、ITアウトソーシングサービスを展開しています。久保田信息系統は、クボタおよびグループ会社向けにシステム開発・運用・保守業務など、中国データセンター運用業務を提供しています。

今回のM&Aにより、クボタグループの中国IT事業を引き継ぐとともに、自社の保有する事業を共有することで事業拡大を目指します。

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8. データセンターのM&A・事業承継でおすすめの相談先

データセンターのM&A・事業承継でおすすめの相談先をご紹介します。

金融機関

M&Aにおいては、投資銀行や商業銀行、証券会社がファイナンシャル・アドバイザー(FA)として支援するケースがあります。特に外資系投資銀行や日系証券会社は、大規模なM&Aを得意としており、その成功報酬は外資系で2億円以上、日系証券会社で2千万円以上とされています。商業銀行では、メガバンクが2千万円以上、地方銀行は数百万円程度が目安とされています。

メリットとして、金融機関は専門的な知識が豊富で、資金調達のアドバイスを受けやすい点が挙げられます。特に既存の取引関係がある場合は、スムーズに支援を受けられる可能性が高まります。

一方、デメリットとして、金融機関のFA業務は大規模なM&Aが中心であり、中小企業の案件には適さないことが多い点が挙げられます。また、成功報酬が高額であるため、M&Aの規模や目的に応じた慎重な選択が必要です。

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公的機関

商工会議所などの公的機関は、中小企業向けにM&Aの支援を提供しています。政府が策定した「事業承継ガイドライン」でも、M&Aが事業承継の中心的な手法として推奨されています。

メリットとして、公的機関は中小企業の経営環境に精通しており、買い手・売り手が中小企業の場合に適したアドバイスを受けやすい点が挙げられます。また、中小企業特有の課題や文化への理解があるため、親身なサポートが期待できます。

一方、デメリットとして、商工会議所のM&A支援を受けるには会員登録が必要で、その加入費用が発生する点が挙げられます。会員になればM&A相談や着手支援を無料で受けられるものの、加入費用が負担となる可能性があるため、事前にコスト面を確認することが重要です。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、企業の買収・売却を専門に扱う機関です。それぞれの仲介会社によって経験や得意分野が異なるため、自社に合った会社を選ぶことが重要です。

メリットとして、M&A仲介会社は幅広いネットワークを活用し、適切な買い手・売り手を見つけることに長けている点が挙げられます。M&Aに特化した専門知識を有しており、交渉や契約の調整などもサポートしてくれます。また、金融機関よりも成功報酬が低いケースが多いため、コスト面でもメリットがあります。

一方、デメリットとして、一部の仲介会社ではM&Aの成約を優先し、十分なサポートを提供しない場合がある点が挙げられます。報酬目的で契約の締結を急がせることもあるため、信頼できる会社を慎重に選ぶことが大切です。

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9. データセンターのM&A・事業承継の動向まとめ

データセンターのM&A・事業承継では、M&Aに関する幅広い知識に加えて、IT業界の専門知識も求められます。スムーズにM&A・事業承継を成功させるためには、M&Aを専門に扱う仲介会社に相談・依頼するのがおすすめです。

M&A総合研究所は、実績・知識豊富なアドバイザーが専任でフルサポートします。料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談を電話・Webより随時受け付けています。

データセンターのM&A・事業承継を検討される際には、お気軽にお問い合わせください。

10. データセンター業界のM&A案件一覧

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