フランチャイズ加盟店(FC)の売却の流れは?メリットや売却のポイントも解説!

会計提携第二部 部長
向井 崇

銀行系M&A仲介・アドバイザリー会社にて、上場企業から中小企業まで業種問わず20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、不動産業、建設・設備工事業、運送業を始め、幅広い業種のM&A・事業承継に対応。

本記事では、フランチャイズ加盟店(FC)を売却する流れや売却のメリット、売却ポイントや注意点などを解説します。フランチャイズ加盟店(FC)の売却を行う際は、フランチャイズ本部との契約などに注意が必要です。フランチャイズ加盟店の売却を検討されている方は必見です。

目次

  1. フランチャイズ加盟店(FC)の売却について
  2. フランチャイズ加盟店(FC)の売却案件例
  3. フランチャイズ加盟店(FC)の売却の流れ
  4. フランチャイズ加盟店(FC)の売却によるメリット
  5. フランチャイズ加盟店(FC)を売却する際、契約書・店舗・ロイヤリティはどうなるのか
  6. フランチャイズ加盟店(FC)の売却の8つのポイント
  7. フランチャイズ加盟店(FC)売却のおすすめの相談先
  8. フランチャイズ加盟店(FC)の売却の流れのまとめ
  9. FC(フランチャイズ加盟店)業界の成約事例一覧
  10. FC(フランチャイズ加盟店)業界のM&A案件一覧
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1. フランチャイズ加盟店(FC)の売却について

フランチャイズ加盟店(FC)の売却は、一般的な会社の売却とは異なり、本部との契約や関係性が大きく影響します。過去には、フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店(FC)との間でトラブルになったケースもあれば、フランチャイズ本部がフランチャイズ加盟店(FC)の売却を原則禁止しているものの、交渉の結果、売却が認められたケースもあり、さまざまです。

まずは、フランチャイズ加盟店(FC)、およびフランチャイズ加盟店(FC)の売却とは何かを解説します。

フランチャイズ加盟店(FC)とは

フランチャイズ加盟店(FC)とは、フランチャイズ本部(フランチャイザー)と契約することで、フランチャイザーのブランド名・商品・ノウハウなどを使用して営業する店舗をさします。

フランチャイズ加盟店(FC)は、その対価として一定の手数料を支払うのが決まりです。フランチャイズ加盟店(FC)が使用できる権利の範囲や、対価として支払う手数料の算定方法は、業態やフランチャイザーによって異なります。

フランチャイズ加盟店(FC)の売却とは

フランチャイズ加盟店(FC)オーナーの高齢化や、他事業への挑戦、経営環境の悪化などにより、フランチャイズ加盟店(FC)をやめなければならない場合があります。

フランチャイズ加盟店(FC)をやめる手段の1つが、フランチャイズ加盟店(FC)の権利をM&Aによって第三者に売却することです。

フランチャイズ加盟店(FC)の契約内容は複雑であるため、フランチャイズ本部や法律に詳しいM&Aの専門家などと事前によく話し合いながら、売却を進める必要があります。

フランチャイズ加盟店(FC)の売却が難しい理由

フランチャイズ本部は、基本的に契約期間内におけるフランチャイズ加盟店(FC)の売却を禁止しています。その主な理由は、フランチャイズ加盟店(FC)のM&Aによる売却を自由にさせてしまうと、フランチャイズ事業で行われているノウハウや情報が外部にもれてしまうからです。

したがって、フランチャイズ本部が嫌がる情報漏えいリスクを極力抑える配慮を示して、フランチャイズ加盟店(FC)の売却相談をすることで、例外的に許可を得るしかありません。

フランチャイズ加盟店(FC)の事業承継の現状と動向については下記の記事で紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】フランチャイズ加盟店(FC)の事業承継の動向や流れ・注意点を解説!
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2. フランチャイズ加盟店(FC)の売却案件例

ここでは、フランチャイズ加盟店(FC)の売却案件例として、「キオスク型店舗ビジネスの飲食フランチャイザー」をご紹介します。

全国に約20店舗展開するクレープ販売企業です。大手商業施設との繋がりが強く、競合優位性があります。

クレープ売上が全体の約90 %を占めており、トレンドに左右されない経営が特徴的です。コロナ禍でも実質黒字経営を維持しています。
 

売上高 2.5億円〜5億円
営業利益 5000万円〜1億円
譲渡希望価格 2.5億円〜5億円
売却希望理由 後継者不足(事業承継)

3. フランチャイズ加盟店(FC)の売却の流れ

フランチャイズ加盟店(FC)の売却は、主に以下の流れで進みます。

  1. FC本部への相談 
  2. M&A仲介会社への相談
  3. 売却先の選定
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施
  6. 最終契約書の締結
  7. クロージング

①FC本部への相談

フランチャイズ加盟店(FC)の売却手続きを進める前に、まずはフランチャイズ本部に売却の相談をします。多くのフランチャイズ本部において、フランチャイズ加盟店(FC)のM&Aによる売却は原則禁止です。

しかし、やむを得ない事情がある場合や、フランチャイズ契約解除によりフランチャイズ本部が大きな不利益を被る場合、フランチャイズ加盟店(FC)の売却によりフランチャイズ本部に利益がある場合などは、売却を許可してもらえる可能性があります。

②M&A仲介会社への相談

フランチャイズ本部からフランチャイズ加盟店(FC)の売却が許可された後、フランチャイズ本部主導で売却手続きを進めようとするケースがあります。

しかし、フランチャイズ本部は、フランチャイズ加盟店(FC)のM&Aによる売却に慣れていないことも多いので、M&A仲介会社に相談して交渉を進めることがおすすめです。

秘密保持契約書の締結

M&A仲介会社への業務委託が決まったら、まずは秘密保持契約の締結です。フランチャイズ加盟店(FC)における秘密保持契約は、他業界よりも大きな意味を持ちます。

それは、売却手続きの過程で重要な情報が漏れた場合、フランチャイズ加盟店(FC)だけでなくフランチャイズ本部も不利益を被る可能性があるからです。したがって、M&A仲介会社を選ぶ際は、秘密保持を徹底している仲介会社を選ぶことが重要になります。

③売却先の選定

売却候補が決まっていない場合は、M&A仲介会社による売却先の選定が行われます。

第三者への売却パターンとして考えられるのは、同じフランチャイズ系列のフランチャイズ加盟店(FC)に売却するケース、他系列のフランチャイズ加盟店(FC)に売却するケース、フランチャイズ未経験の法人・個人に売却するケース、フランチャイズ本部に売却するケースなどです。

FC本部の意見も聞く

売却先選定の際も、フランチャイズ本部とこまめにコミュニケーションを取っておくことが大切です。フランチャイズ加盟店(FC)としての契約上、さまざまな権利はフランチャイズ本部が持っています

いくら最適な売却先であると思っても、最終的にフランチャイズ本部が売却を認めなければ売却できません。フランチャイズ本部とも丁寧にコミュニケーションを取ってくれるM&A仲介会社を選ぶなど、フランチャイズ本部との関係性も大事にする必要があります。

買い手がFC契約を望まないときの対処

買い手がフランチャイズ契約を望まない場合は、フランチャイズ本部との契約や土地・建物の契約に注意が必要です。買い手がフランチャイズ契約を結ばないのであれば、契約を解除してから売却することになりますが、その場合は契約内容やタイミングにより、フランチャイズ本部から違約金を求められる可能性もあります。

土地・建物を借りている場合、所有者から、フランチャイズ加盟店(FC)でなくなるのであれば、土地・建物は貸さないとされることもあります。フランチャイズ契約解除による譲渡は、交渉や契約関係が複雑になりやすいので、法律に詳しいM&A専門家のサポートや、フランチャイズ本部との丁寧な話し合いが重要です。

④基本合意書の締結

売却相手が決まり交渉がまとまったら、基本合意書を結びます。基本合意書には、売却金額や売却完了までのスケジュール、契約内容の保証、独占交渉権、秘密保持義務などを記載します。

記載内容について法令の定めはありませんが、後々のトラブル回避のため、専門家に作成を依頼した方がよいでしょう。ただし、基本合意書には、独占交渉権や秘密保持などの条項を除き法的拘束力はありません。

最終契約書締結までの交渉やデューデリジェンスによって、合意内容が修正される可能性もあれば、最悪のケースでは破談する場合もあります。

意向表明書の提示

意向表明書とは、買収側が売却側に対して契約の意思を伝える書面です。意向表明書に法的拘束力はありませんが、売却側が複数の売却先候補で迷っているときなどに、優先交渉権を得るために用いられます。

したがって、案件の状況によっては意向表明書を必要としないこともあるので、そのようなケースでは意向表明書は提示されません。

⑤デューデリジェンスの実施

基本合意書を締結したら、買収側は相手企業のデューデリジェンスを行います。デューデリジェンスとは、企業の現状をさまざまな分野から調査し、リスクや事業の成長性などを分析・把握する調査のことです。

デューデリジェンスは、財務デューデリジェンス・法務デューデリジェンス・労務デューデリジェンス・ITデューデリジェンスなど多岐に渡りますが、中小規模ののM&Aでは必要最低限のデューデリジェンスだけ行うことが一般的になっています。

デューデリジェンスの的確な実施には高い専門性が必要となるため、専門家である士業やM&A仲介会社などに依頼することも重要なポイントです。

⑥最終契約書の締結

デューデリジェンスが完了し、最終交渉の場で売却側と買収側が契約に合意をしたら、最終契約書を締結します。最終契約書は法的拘束力を持ちますから、締結以後、条件の変更などはできません。最終契約を結んだ後は、M&Aのスキーム(手法)ごとに必要となる所定の手続きを進めます。

⑦クロージング

全ての手続きが完了し効力発生日を迎えたら、フランチャイズ加盟店(FC)の売却手続きは終了です。クロージング後は、必要に応じて変更登記手続きや事後開示書面の備置などを行います。

クロージング後も事業の引き継ぎが必要となるため、売却側経営者と買収側企業の関係はクロージング後も一定期間続くのが通常です。フランチャイズ加盟店(FC)の引き継ぎの場合は、フランチャイズ本部が介入して引き継ぎ作業が行われることも日常的に行われています。

  • FC(フランチャイズ加盟店)のM&A・事業承継

4. フランチャイズ加盟店(FC)の売却によるメリット

フランチャイズ加盟店(FC)は、売却によって主に以下のメリットが得られます。

  1. 後継者問題の解決
  2. 自由な時間を得る
  3. 売却益の獲得

①後継者問題の解決

外食やコンビニエンスストアなど、フランチャイズシステムの歴史が長い業界では、フランチャイズ加盟店(FC)オーナーの高齢化が進んでいます。オーナーの子どもがフランチャイズ加盟店(FC)を引き継ぐケースもありますが、後継者がいない場合は廃業せざるを得ません。

フランチャイズ本部としても、堅調な業績にもかかわらずオーナーの高齢化が原因でフランチャイズ加盟店(FC)を失うことは大きな痛手となります。

M&Aによって第三者にフランチャイズ加盟店(FC)を売却できれば後継者問題を解決できますから、フランチャイズ加盟店(FC)オーナーも、フランチャイズ本部もメリットがある手段です。

②自由な時間を得る

一定の裁量権がある経営者とはいえ、多くのフランチャイズ加盟店(FC)オーナーは仕事に追われる日々を送っています。特に人材確保が難しい近年では、オーナー自らが店頭に立ってシフトを埋めざるを得ないケースも少なくありません。

M&Aでの売却により、フランチャイズ加盟店(FC)の経営から退くことで、オーナーは自由な時間を得られます

③売却益の獲得

フランチャイズ加盟店(FC)を廃業する場合、契約内容やタイミングによっては、契約解除費用・不動産の残債支払い・廃業手続き費用などの出費が必要となり、廃業後の生活に支障が出るかもしれません。

フランチャイズ加盟店(FC)の売却によって売却益が得られれば、売却後のリタイア生活や新しい事業資金などに活用できます。

5. フランチャイズ加盟店(FC)を売却する際、契約書・店舗・ロイヤリティはどうなるのか

フランチャイズ加盟店(FC)売却の際には、フランチャイズ本部や土地・建物所有者との契約内容に注意が必要です。以下の5項目について、内容を確認しておきましょう。

  1. 売却・譲渡に関する契約内容の確認
  2. 契約解除による違約金の有無
  3. 競業規定の確認
  4. 賃貸契約の確認
  5. 保証金・ロイヤリティ契約の確認

①売却・譲渡に関する契約内容の確認

フランチャイズ本部は、フランチャイズ加盟店(FC)の売却・譲渡を原則禁止しているケースが多いので、売却を検討する際は契約内容の確認とフランチャイズ本部への事前相談が必要です。フランチャイズ契約上は原則禁止でも、事情によっては売却・譲渡を認めるフランチャイズ本部もあります。

フランチャイズ本部としては、フランチャイズ加盟店(FC)を失うことによってロイヤリティ収入や店舗網が減ることは避けたいため、売却も含め両者にメリットが得られるような選択肢を探ることが必要です。

②契約解除による違約金の有無

契約期間途中での契約解除に対して、違約金を課しているフランチャイズ本部も多いので注意が必要です。フランチャイズ加盟店(FC)の売却・譲渡を契約解除なしに実施できれば問題ありませんが、売却・譲渡の際にいったん契約解除し、譲渡先があらためて契約することを定めているフランチャイズ本部もあります。

③競業規定の確認

フランチャイズ加盟店(FC)の売却・譲渡では、競業避止義務も確認することが必要になります。競業避止義務とは、売却・譲渡後の一定期間、または一定の地域で、同じ事業を行わないことです。競業避止義務は、売却先との交渉で定める場合と、フランチャイズ本部が定めている場合があります。

フランチャイズ加盟店(FC)売却後に新事業を始めようと考えている場合は、売却先との契約に競業避止義務がなくても、フランチャイズ本部との契約に競業避止義務が盛り込まれていないかを確認するようにしましょう。

④賃貸契約の確認

フランチャイズ加盟店(FC)オーナーが土地を所有していない場合、開業場所の土地所有者と賃貸契約を結んで開業しているはずです。フランチャイズ本部が店舗を設置する代わりに、月々の売上から賃借料が差し引かれる契約のケースもあります。

このような場合、売却・譲渡の際にフランチャイズ本部から残金の支払いを求められたり、土地所有者が譲渡を認めなかったり、譲渡をきっかけに土地の代金を値上げされたりする可能性もあるでしょう。したがって、土地・店舗の契約も事前に確認・交渉が必要になります。

⑤保証金・ロイヤリティ契約の確認

フランチャイズ加盟店(FC)契約時の保証金や月々のロイヤリティ契約が、売却・譲渡の際にどのようになるのかについても確認が必要です。保証金はフランチャイズ加盟店(FC)から脱退する際に返還されるものですが、債務不履行があった場合や店舗の原状回復が必要な場合などに、保証金から差し引かれたりロイヤリティに上乗せして支払ったりする場合もあります。

売却・譲渡の際は、これらの条件に該当する可能性がないかどうか、事前に相談するようにしましょう。

FC(フランチャイズ加盟店)の事業譲渡・事業売却については下記の記事で紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】FC(フランチャイズ加盟店)の事業譲渡・事業売却は行える?法律面、契約も解説
【関連】フランチャイズ加盟店(FC)の株式譲渡(会社譲渡)・事業譲渡!手法の違いを解説!どのスキームが得?

6. フランチャイズ加盟店(FC)の売却の8つのポイント

フランチャイズ加盟店(FC)の売却・譲渡では、以下のポイントを押さえて行うようにしましょう。

  1. 売却時期、タイミングを逃さない
  2. 売却の確定日まで従業員などを動揺させない
  3. 事業売却の目的を明確にする
  4. 売却の期限を定める
  5. 経営を黒字にしておく
  6. 自店舗の強み・アピールポイントを洗い出す
  7. データや資料をまとめて交渉に臨む
  8. 売却・M&Aの専門家に相談する

①売却時期、タイミングを逃さない

フランチャイズ加盟店(FC)の売却は、契約満了のタイミングで行うことが最適です。しかし、売却先の選定や売却交渉などが長引いた結果、売却タイミングを逃してしまう可能性もあります。

そうならないためにも、売却を検討し始めたら、早めにフランチャイズ本部やM&Aの専門家に相談しておくことが重要です。

②売却の確定日まで従業員などを動揺させない

売却の検討段階で従業員などに情報が漏れてしまうと、モチベーション低下や離職につながる可能性があります。従業員から外部に情報が漏れると、本部や他のフランチャイズ加盟店(FC)に迷惑をかけることや、場合によっては余計なトラブルに発展するかもしれません。売却が確定し、従業員への説明が必要になるまでは、情報をコントロールする配慮が必要です。

③事業売却の目的を明確にする

フランチャイズ加盟店(FC)の売却目的があいまいであると、売却先との交渉が難航したり、不利な条件で売却したりすることにもなりかねません。

売却の際は、ここだけは譲れないポイントを明確にしたうえで、それをM&A仲介会社や売却先に対して伝えておくと、売却交渉もスムーズに進みやすくなります。

④売却の期限を定める

M&Aによる売却はさまざまな不安や煩雑な手続きが伴うため、そのうちに適切なタイミングが来たら動き始めるといった準備の仕方では、なかなか動き出せません。フランチャイズ本部やM&A仲介会社にも明確に期限を伝えることで、本格的に動いてもらうことにつながります。各所に相談のうえで現実的な期限を定め、戦略的に動くことで売却を成約させることが可能になるでしょう。

⑤経営を黒字にしておく

フランチャイズ加盟店(FC)の経営が赤字状態では、なかなか買い手が見つからないケースが多いです。せっかくフランチャイズ本部から売却の許可を取りつけられたとしても、売却先が見つからなければ意味がありません。

過去の累積赤字はどうにもならないとしても、直近の単年度決算を黒字化することで、買い手が見つかる可能性も高められるでしょう。

⑥自店舗の強み・アピールポイントを洗い出す

フランチャイズ加盟店(FC)を買収しようとする買い手側は、他のフランチャイズ加盟店(FC)も買収候補として比較している可能性があります。その場合、単に黒字であるだけではアピールが足りません。

他のフランチャイズ加盟店(FC)にはない、自社独自の強み・優位性・シナジー効果などのアピールポイントを資料にまとめ、買い手に提示するようにしましょう。

⑦データや資料をまとめて交渉に臨む

M&Aにおいて、売り手側が貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を提出するのは当然ですが、決算状況の理由や前項で示した自社の強みを論理付けて説明できる、計算書や資料、各種データなどもまとめておくと、買い手から好印象を持たれやすいでしょう。

経営者だけでは全ての資料を作成するのは難しいので、M&A仲介会社に相談しサポートを受けると資料準備もはかどります。

⑧売却・M&Aの専門家に相談する

フランチャイズ加盟店(FC)の売却で難しい点は、フランチャイズ本部との契約に関する交渉や、土地・店舗を借りている場合の契約関係です。これらを円滑に進めるには、専門知識や交渉力が必要となるため、M&A仲介会社などの専門家に相談するのが最善の手段といえます。

M&Aの専門家はそれぞれ得意分野を持ち、さまざまな特徴あるサービスを行っているので、フランチャイズ加盟店(FC)の売却に適した専門家を選ぶことが大切です。

7. フランチャイズ加盟店(FC)売却のおすすめの相談先

フランチャイズ加盟店(FC)のM&Aによる売却には、フランチャイズ本部との契約という課題が加わるため、通常のM&Aよりもさらに専門的な業界知識と経験が求められます。したがって、M&A仲介会社など専門家のサポートは欠かせません。

中小企業のM&Aに数多く携わっているM&A総合研究所では、豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーが案件ごとに専任につきフルサポートします。通常は半年~1年以上かかるとされるM&Aを、最短3カ月で成約した実績を有するなど機動力も強みです。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談は電話・Webより随時受け付けていますので、フランチャイズ加盟店(FC)のM&Aをご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。

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8. フランチャイズ加盟店(FC)の売却の流れのまとめ

フランチャイズ加盟店(FC)の売却では、フランチャイズ本部との契約や土地・店舗の契約など、専門的な知識と交渉力が必要となります。安心してスムーズに手続きを進めるためには、M&A仲介会社など専門家からサポートを受けるのが得策でしょう。

本記事の概要は、以下のとおりです。
・フランチャイズ加盟店(FC)の売却の流れ
→FC本部への相談 ~M&A仲介会社への相談~売却先の選定~基本合意書の締結~デューデリジェンスの実施~最終契約書の締結~クロージング

・フランチャイズ加盟店(FC)売却のメリット
→後継者問題の解決、自由な時間を得る、売却益の獲得

・フランチャイズ加盟店(FC)売却時の契約内容の注意点
→売却・譲渡に関する契約内容の確認、契約解除による違約金の有無、競業規定の確認、賃貸契約の確認、保証金・ロイヤリティ契約の確認

・フランチャイズ加盟店(FC)の売却のポイント
→売却時期、タイミングを逃さない、売却の確定日まで従業員などを動揺させない、事業売却の目的を明確にする、売却の期限を定める、経営を黒字にしておく、自店舗の強み・アピールポイントを洗い出す、データや資料をまとめて交渉に臨む、売却・M&Aの専門家に相談する

9. FC(フランチャイズ加盟店)業界の成約事例一覧

10. FC(フランチャイズ加盟店)業界のM&A案件一覧

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