病院・医療法人のM&A(売買)動向・価格相場【最新事例あり】

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M&Aシニアマネージャー
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

最近は中小企業を中心にM&A(売買)を行う企業が増加していますが、病院・医療法人のM&A(売買)成約件数も増加傾向にある状況です。病院・医療法人のM&A(売買)が増加している理由のほか、M&A(売買)のルールや傾向についても詳しく解説します。

目次

  1. 病院・医療法人のM&A
  2. 病院・医療法人の現状
  3. 病院・医療法人M&A(売買)と非営利性
  4. 病院・医療法人でM&A(売買)件数が増加している理由
  5. 病院・医療法人M&A(売買)の特徴
  6. 病院・医療法人M&A(売買)のメリット
  7. 病院・医療法人M&A(売買)成功のためのポイント
  8. 病院・医療法人M&A(売買)にかかる期間
  9. 病院・医療法人の価格相場
  10. 病院・医療法人のM&A(売買)仲介会社おすすめ3選
  11. 病院・医療法人のM&A(売買)事例5選
  12. 病院・医療法人のM&A(売買)動向まとめ
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1. 病院・医療法人のM&A

病院・医療法人のM&A

病院・医療法人は非営利法人です。患者のために、病院・医療法人は経営されています。近年は病院・医療法人の経営者が高齢化したことで経営が困難な状況となっていますが、こうした性質があるために病院・医療法人を簡単に廃業はできません。病院・医療法人の廃業を回避する方法の1つとしてM&Aがあります。

事業承継を目的とする病院・医療法人のM&A成約件数は、近年増加傾向にある状況です。この記事では、病院・医療法人業界のM&Aについて以下の内容を中心に紹介します。
 

  • 病院・医療法人の現状について
  • 病院・医療法人のM&Aが増加している原因について
  • 病院・医療法人のM&Aの特徴について
  • 病院・医療法人のM&Aの事例について

病院・医療法人のM&Aは、一般企業のM&Aと異なっている点が多くあります。病院・医療法人のM&Aについてわかりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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2. 病院・医療法人の現状

病院・医療法人の現状

まずは、病院・医療法人の現状について、以下の2つの観点から紹介していきます。
 

  • 病院・医療法人の基本情報について
  • 病院・医療法人の市場状況について

病院・医療法人は人間の命を預かっている法人であるため、一般企業のM&Aとは異なる点が多いです。そのため、病院・医療法人のM&Aについて紹介する前に、病院・医療法人の基本情報について説明しておきます。

病院・医療法人の定義

病院・医療法人は、医療法のもと設立された法人のことをいいます。医療法によると、「病院、医師もしくは歯科医師が常時勤務する診療所または介護老人保健施設を開設しようとする社団または財団 」(39条1項)と定義されている法人です。ここでは、病院・医療業界における社団法人と財団法人について紹介します。

社団法人の病院・医療法人

社団法人は、医師免許など特殊な技能を持った人(社員)を出資の対象としており、出資者全員による社員総会(設立総会)の承認を得て設立できる法人の形態をさします。医療法人の場合、出資者は医師や名士です。

病院・医療業界における社団法人は、出資持分ありの社団法人と出資持分なしの社団法人に分類されます。出資持分ありの社団法人は、社員(出資者)が退社するときに拠出金が返還される仕組みです。社団法人の出資は医師や名士のような人たちであり、病院・医療業界における社団法人のほとんどは出資持分なしが占めています。

持分ありの医療法人では、出資持分の譲渡により、病院・クリニックなどの経営を承継する仕組みです。カルテや従業員との雇用契約などについても、原則として承継されます。

これに対して持分なしの医療法人ではその名のとおり持分がないため、医療法人を通じた間接的な譲渡という形式が採用されるケースがほとんどです。持分がない場合には従業員との雇用契約は原則として承継されず、退職金の支払いが必要となります。

財団法人の病院・医療法人

財団法人は、提供された財産をもとに経営する法人の形態です。つまり、財団法人では出資の対象は人ではなく、資金となります。そのため、財団法人における最高決定機関は、一般企業と同様に出資者による総会で決定されるのです。

業界構造

病院・医療法人は、扱う業務の範囲により4つに分類できます。
 

  • 社会医療法人
  • 特殊医療法人
  • その他の医療法人
  • 基金拠出型医療法人

この記事では、社会医療法人について紹介します。

社会医療法人

社会医療法人とは、公共性の高い医療を受けることができる医療法人のことです。病院・医療業界は人間の命を預かって経営を行う法人であるため、非営利(利益を追求しないこと)であることが前提となっています。

しかし、非営利法人の病院・医療法人でも、ある程度の利益が出ないと経営を継続できません。そのため、国は患者への医療行為に対して医療報酬点数制度を設けることで、利益をコントロールしています。

医療報酬点数制度を設けていても、医療法人の経営者は利益を得るために労力に見合わない治療を避けたいと考えがちです。例えば、休日診察・夜間診察を行う救急医療などの公共性の高い医療は、労力に見合わないとみなされています。従来こうした採算の合わない公共性の高い医療は、国や自治体が運営する病院で行うことになっていました。

しかし、国や自治体の財政状況が厳しいことから、現在は採算の合わない公共性の高い医療を行うことが困難となっています。そこで、民間の医療法人における経営の知恵を借りられれば、公共性の高い医療も運営できるのではないかという考えが生まれたのです。こうした考えのもと設立された官民共同の病院法人を、社会医療法人と呼んでいます。

商流・事業の特性

法人という観点において病院・医療法人は、一般企業とは異なっている点が多いです。ここでは、以下2点の特性について解説します。
 

  1. 病院・医療法人の定義の多さについて
  2. 病院・医療法人の方針を決める機関の違いについて

それぞれの項目を順番に見ていきます。

①病院・医療法人の定義の多さについて

一般企業は、株式会社・合名会社・合資会社・合同会社という4種類に大きく分けられます。これに対して、病院・医療法人には色々な形態が存在しているのです。先ほど紹介した社団法人や財団法人のほか、個人経営の病院や診療所も存在します。また、国や自治体が経営している病院や日赤など、さまざまな形態の病院が存在している状況です。

病院・医療法人のM&Aでは、医療法人という定義の多さがデメリットとなっています。なぜなら、M&Aの手続きが複雑化するためです。

一般企業は大きく分けて4種類のみであるため、手続きはそれほど複雑ではありません。しかし、病院・医療法人には多くの形態があるため、それぞれの形態に合わせたM&A手続きを進める必要があります。病院・医療法人のM&Aを行おうと考えている方は、まず買収先の病院がどのような法人形態であり、どのような手続きが必要であるかを確認しなければなりません。

②病院・医療法人の方針を決める機関の違いについて

一般企業でも特に株式会社では、会社の経営方針決定や業務の執行を行っている機関として、株主総会や取締役会が存在します。株主総会は、会社の経営権を持っている株主が集まる会議であり、会社の最高決定機関です。M&Aの最終決定は、株主総会で決定しなければなりません。

取締役会とは、会社の業務の執行を行う機関をさします。以上の2つが、一般企業における経営方針を決める機関です。

これに対して、社団法人の病院・医療法人でM&Aの最終決定をする機関は、社員によって構成される社員総会となります。社団法人の出資者は社員(医師や名士)であるため、これらの人たちが最終的な経営方針を決定するのです。社団法人における社員総会は、一般企業でいうところの株主総会に当たります。

なお、社団法人において業務を執行するのは理事であり、一般の会社でいうところの取締役です。一般の会社では取締役は社員よりも立場が上ですが、社団法人の病院・医療法人では出資者である社員のほうが理事よりも立場が上となります。この点において、一般企業と大きく異なっているのです。

その一方で、財団法人における理事は、業務を執行するとともに経営方針の最終決定権を持っています。財団法人で提供されている資金は理事からの出資であり、理事の権力は社団法人よりも集中しているためです。つまり、財団法人の病院・医療法人がM&Aを行うときには理事の承認が必要となります。

主要プレーヤー

病院・医療法人において、経営方針などを決める機関は理事会です。しかし、経営方針を最終的に承認する機関は病院・医療法人の形態によって異なっています。社団法人の場合は社員総会により決定され、財団法人の場合は理事会で決定されるのです。

病院・医療法人の市場状況

病院・医療法人の市場状況は、少しずつ悪化している状況です。都市部の病院・医療法人ではそれほど大きな問題は目立っていませんが、地方の病院・医療法人では以下2つの悪化要因によって市場状況が悪化しています。
 

  1. 地方病院における医師の高齢化や病院施設の老朽化
  2. 医師を目指す若者の減少

これら2つの悪化要因について解説します。

①地方病院における医師の高齢化や病院施設の老朽化

高齢化社会の到来により、病院や診療所の患者数は緩やかに増加しており、法人としての売り上げも増加傾向にあります。しかし、特に規模の小さい地方病院を中心に医師の高齢化が顕著になってきており、今後も同じ患者数の診察を続けていくことは難しいです。

また、資金力の乏しい病院では、施設の老朽化が進んでいるにもかかわらず、修繕できていない状況も見られます。このような状況から、病院・医療法人の市場状況は悪化しているといえるのです。

②医師を目指す若者の減少

近年は、特に地方の病院で働こうと考えている若い医者が減少している状況です。この問題を改善するために、近年の地方大学の医学部では地域枠を設けています。地域枠とは、その地域出身の人でかつ医者を目指している人を対象に設けている枠です。

これにより、地方での医師の数を確保して、地方における医師不足の問題を解決しようとしています。このような観点からも、病院・医療法人の市場状況は将来的に見ても苦しい状況です。

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3. 病院・医療法人M&A(売買)と非営利性

病院・医療法人M&A(売買)と非営利性

病院・医療法人には、非営利性が要求されています。病院・医療現場において患者が願うのは、いかなる病状においても治療が受けられることです。しかし、病院・医療法人が営利を追求してしまうと、高額報酬の治療しか行わなかったりお金持ちの患者のみに治療を行ったりするなど、利益を上げるために不公平な病院経営を行ってしまう可能性があります。

このような理由から、病院・医療法人は非営利性を厳しく要求されているのです。病院・医療法人のM&A(売買)を行うときにも、同様に非営利性が厳しく求められます。病院・医療法人のM&Aにおける非営利性が問題となる代表的なケースは、以下の3つです。
 

  1. 営利法人が社員(オーナー)となれるのか
  2. 営利法人の役員・職員が理事になれるのか
  3. 利害関係のある営利法人の役員・法人が出資者(社員)となれるのか

それぞれの事例を詳しく紹介します。

①営利法人が社員(オーナー)となれるのか

結論からいうと、営利法人の関係者は、社員(オーナー)になることはできません。つまり、病院・医療法人の出資者になることはできませんが、病院・医療法人への出資自体は認められています。

しかし、「営利法人が病院・医療法人を手放すときはM&A時に出資した資金などを返す必要はない」というのが厚生労働省の見解です。この点には十分に注意する必要があります。

②営利法人の役員・職員が理事になれるのか

営利法人の役員・職員が、病院・医療法人の理事になることはできません。つまり、営利法人がM&Aで病院・医療法人を買収したとしても、営利法人によって直接的に経営を行うことは不可能です。

③利害関係のある営利法人の役員・職員が出資者(社員)となれるのか

上記に関する制限は設けられていません。つまり、営利法人の役員・職員は病院・医療法人の社員になれます。

ただし、「医療の非営利性の観点からはあまり好まれない形態である」というのが専門家の見解です。ここまで病院・医療法人の非営利性が問題となるケースを紹介しましたが、まとめると、一般企業が病院・医療法人をM&Aにより買収して直接的に経営権を掌握することは難しいといえます。

  • 病院・医療法人のM&A・事業承継

4. 病院・医療法人でM&A(売買)件数が増加している理由

病院・医療法人でM&A(売買)件数が増加している理由

近年の医療業界において、M&A(売買)の成約件数は増加しています。これは、さまざまな理由により売却される病院数が増加しているためです。ここでは、M&Aにより病院を売却する理由および、病院を買収する側のメリットについて解説します。

売却される病院の増加要因

地方病院では過疎化が進行しており、その地域の人口減少により患者が減少しています。そのため、病院の売り上げが減少して、経営難に陥っている病院が増加している状況です。

また、医者を目指す人の減少や若者の都市部への流出によって、後継者問題を抱えている病院も増加しています。これらの問題を解決するため、病院・医療法人の経営者が売却という選択を行うケースが増加中です。以上のような背景があり、売却される病院の数は増加しています。

病院を買収するメリット

さまざまな問題を抱えた病院を買収するメリットは数多くあります。事業規模を拡大させることができたり、地方での存在感を強化させたり、施設間での連携を取れたりするなどのメリットが代表的です。メリットの詳細については、後ほど詳しく解説します。

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5. 病院・医療法人M&A(売買)の特徴

病院・医療法人M&A(売買)の特徴

次は病院・医療法人におけるM&A(売買)の特徴について紹介します。

一般企業のM&A(売買)との共通点

病院・医療法人におけるM&Aの流れは、一般企業のM&Aと基本的に同じです。M&Aの主なスケジュールは以下のようになります。
 

  1. 事前準備、売買相手の探索・確定
  2. トップ面談、基本合意書の契約
  3. デューデリジェンス(企業監査)
  4. 最終契約、クロージング(M&Aの実行)

上記の手続きについて簡単に説明していきます。

①事前準備、売買相手の探索・確定

はじめに、M&Aに向けた事前準備を行わなければなりません。買い手にとっては、M&Aによってどのような効果がもたらされるのか、どのような法人を買収するかなど、M&Aについて経営戦略を立てます

M&Aについて経営戦略を立てた後は、目的にあった買収相手を探索するプロセスです。独力で買収相手の探索を行うことは困難であるため、一般的にはM&A仲介会社やM&Aアドバイザリーに依頼します。特に病院・医療法人のM&Aを行う場合には、手続きも複雑化するため、必ずM&Aの専門家に依頼しましょう。M&A仲介会社から紹介してもらった買収相手の候補の中から、実際にM&Aを行う相手を確定させます

②トップ面談、基本合意書の契約

売買相手を確定させた後は、当事者の双方で秘密保持契約を締結したうえで、M&Aに関する提案資料を買収する法人が売却する法人に対して提示するケースが多いです。提示資料を用いて、両法人の経営陣同士によるトップ面談を行います

買収相手の病院・医療法人が国や自治体によって運営されているケースでは、役所の担当者がトップ面談に参加する場合も少なくありません。面談の場において、M&Aに関するルールに則っているかなどが確認されます。トップ面談で両法人が互いにM&Aについて納得できた場合には、M&Aの基本合意書を契約するのです。

③デューデリジェンス(企業監査)

基本合意書を契約した後は、売却する法人についてデューデリジェンス(企業監査)を行います。M&A戦略の目的に合致している法人でも、財務状況や法務状況に問題があった場合には、M&A後に自法人が経営難に陥ったりコンプライアンス違反を犯したりする可能性が高いです。こうしたトラブルを回避するためにも、デューデリジェンスを実施して売却される法人の問題点や改善すべき点を把握しておきます。

デューデリジェンスは、M&Aにおける契約金額を決めるための監査という意味合いも持つ手続きです。デューデリジェンスにより大きな問題が見つかった場合には、M&Aの契約自体が白紙になることもあるため、数あるM&A手続きの中でも非常に重要だといえます。

④最終契約、クロージング(M&Aの実行)

デューデリジェンスを実施して問題がないと判断した場合、M&Aの最終契約を締結します。最終契約締結後は、クロージング(M&Aの実行)に移行する段取りです。具体的には、契約金を引き渡したり法人に勤務している人を異動させたりして、法人の統合を図っていきます。

一般的なM&Aスケジュールについて簡単に紹介しましたが、以下の記事ではより詳しくM&Aのスケジュールについて解説しています。興味のある方はご覧ください。

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一般企業のM&A(売買)との相違点

ここからは、病院・医療法人のM&Aと一般企業のM&Aとの間で異なっている点について紹介します。病院・医療法人のM&Aにおける大きな特徴は、M&Aの契約金に関するものとクロージングに至るまでの期間に関するものの2つです。病院・医療法人のM&Aを行う際には、これから紹介する点に十分気を付けてください。

M&Aにおける契約金について

M&Aは売買契約であるため、売却される法人に付けられる金額が、M&A契約時に支払われる金額です。しかし、病院・医療法人のM&Aの場合、契約金以外に資金を用意しておかなければならない場合があります。それが、社員への出資金の払い戻し分です。

社団法人の病院・医療法人では、社員(医師・名士)が出資者となっています。社員が金銭的な出資を行っている場合、その社員に出資分を返還しなければなりません。返還する金額は出資金の返還を求める人数により変化するため、M&Aの案件により異なります。しかし、少なくともM&Aにかかる費用がその分増えるため、事前に準備しておかなければなりません。

クロージングを行うまでの期間について

一般企業の間でM&Aを行う場合、事前準備からクロージングを行うまでに約半年程度かかります。しかし、病院・医療法人のM&Aを行う場合には、事前準備からクロージングまでに1年以上かかってしまうケースがほとんどです。これほどに時間かかる最大の理由は、行政機関が関与するためです。

詳しくは後ほど解説しますが、簡単に述べると、現時点において病院・医療法人のM&Aには規定が存在していません。そのため、行政機関との十分に話し合いをしてM&Aに問題がないか確認しながら手続きを行うことになります。病院・医療法人のM&Aには時間がかかるため、余裕をもってM&Aを行わなければなりません。

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6. 病院・医療法人M&A(売買)のメリット

病院・医療法人M&A(売買)のメリット

病院・医療法人のM&Aは、近年増加しています。理由としては後継者不足のほか、病院・医療法人を買収する側および売却する側にそれぞれメリットがあるためです。各メリットについて、順番に紹介します。

買収側のメリット

病院・医療法人を買収するメリットはいくつかありますが、この記事では以下の2つを紹介します。
 

  1. 事業規模を拡大させるため
  2. 地方での存在感の強化のため

それぞれのメリットを見ていきます。

①事業規模を拡大させるため

買収側のメリット1つ目は、買収により事業規模を拡大させることができるためです。事業拡大により、無駄のない設備を配置できたり、コストや人件費の削減などのシナジー効果を得られたりします。これにより、さらに事業収益を上げることも可能です。

事業規模拡大の戦略を行った法人の例としては、医療法人徳洲会が挙げられます。医療法人徳洲会は、医療業界におけるM&Aを先駆けて行っていました。結果として、日本最大の医療法人となるまで事業規模の拡大に成功しています。

事業規模拡大の効果によって、2019年3月期の医療法人徳洲会の事業収益は約1,400億円と、2位である医療法人の事業収益と2倍程度の差をつけている状況です。

②地方での存在感の強化のため

買収側のメリット2つ目は、地方での存在感の強化にあります。売却される病院の大半は、地方で存在感のある病院であることが多いです。こうした病院を買収できれば、買収する側の存在感をその地域で強めることができるうえに、医療法人の名前を広めることができます。

売却のメリット

病院・医療法人を売却するメリットもいくつかあります。特に地方で経営している病院・医療法人では、売却により多くのメリットを受けられるのです。ここでは、多くのメリットから、以下の3つについて紹介します。
 

  1. 事業承継により病院を経営させ続けられる点について
  2. 医療業務に集中できる点について
  3. 売却利益を獲得できる点について

それぞれのメリットを順番に見ていきます。

①事業承継により病院を経営させ続けられる点について

売却側のメリット1つ目は、病院の事業承継を行うと病院を経営させ続けられる点です。病院・医療法人の経営者の高齢化によって、将来の病院運営をどうすべきか考える必要のある病院は数多く存在します。

解決方法は、「後継者を探す・廃業する・M&Aによって事業承継の一環として法人を売却する」という3つです。

病院・医療法人の後継者を探すことは困難であり、特に地方の病院・医療法人では医師不足が問題となっています。勤務している医師の高齢化や医者を目指す若者の減少によって、後継者問題の解決がさらに困難なものになっている状況です。

病院の廃業について考えると、地方ではもともと病院の数が少ないために、問題を抱えている病院が地域で強い存在感を持つ病院であるケースがあります。このような病院・医療法人は、簡単に廃業できません。以上のような背景があるため、売却が唯一の手段であるという病院は非常に多くあります。

②医療業務に集中できる点について

病院・医療法人の理事たちはもともと医者であるため、医療業務を行っています。それに加えて、病院・医療法人として経営にかかわる部分の業務も執行しているのです。

しかし、病院・医療法人が経営難である場合、法人の運営はかなり困難だといえます。こうした場合では病院・医療法人の運営業務の負担が大きくなり、医療業務を万全の状態で行えない可能性が高いです。病院・医療法人の売却により運営業務を買収先に任せられるため、医療業務に集中できるメリットがあります。

③売却利益を獲得できる点について

M&Aにより病院・医療法人を売却すると、売却利益を獲得できます。このときに獲得する売却利益は、病院などの継続による将来的な価値も加味した上で算定されるのです。さらには病院の資産(不動産など)や病院自体の価値(診療報酬など)を合わせて算出するため、単なる売却利益よりも高額となる可能性があります。

ここで獲得した売却利益は、引退後の生活資金などに充てられるほか、他事業の投資としても活用可能です。

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7. 病院・医療法人M&A(売買)成功のためのポイント

病院・医療法人M&A(売買)成功のためのポイント

病院・医療法人のM&Aは、一般企業のM&Aに比べて成功する確率が高く、簡単にM&Aができるという意見もあります。しかし、それは病院・医療法人におけるM&A成功のポイントを押さえておくことが前提です。

ここからは、病院・医療法人のM&Aで成功するためのポイントを4つ紹介します。以下に紹介する4つのポイントに注意しながら、病院・医療法人のM&Aを進めていきましょう。
 

  1. ガバナンスコントロール
  2. M&A後の病院・医療法人の経営方法
  3. M&A仲介業者
  4. 行政機関との交渉

それぞれのポイントを詳しく解説します。

①ガバナンスコントロール

ガバナンスコントロールとは、社外の利害関係者による統治・制御のことです。M&Aを成功させるには、譲受する側が譲渡する法人の経営権をコントロールする必要があります。

株式会社がM&Aをする場合、経営権を取得するには会社の発行済み株式のうち半分以上の株式を取得しなければなりません。半分以上の株式取得により、会社の最高意思決定機関である株主総会における議決権を半分以上取得でき、会社をコントロールできます。

しかし、病院・医療法人では、経営権をコントロールするための方法が株式会社と異なっています。病院・医療法人の最高意思決定機関は社員総会です。社員総会の議決権は、株主総会で採用される出資比例方式ではなく、社員1人につき議決権1票と平等に分配されています。つまり、株式会社と同じように経営権をコントロールできない点に注意が必要です。

②M&A後の病院・医療法人の経営方法

それでは、どのようにして病院・医療法人の経営権をコントロールするのでしょうか。経営権をコントロールする方法には、直接経営と間接経営の2種類があります。

直接経営

直接経営では、出資増大と社員総会の掌握によって経営をコントロールします。まず、譲渡される病院・医療法人に出資します。ここで病院・医療法人への全出資のうち半分以上出資できれば、事実上経営権の取得が可能です。

しかし、上記の方法のみでは正式に経営権をコントロールしたことにはなりません。最高意思決定機関である社員総会で承認される必要があります。そのため、次に社員総会の掌握を図るのです。

社員総会を掌握するには、M&Aに賛成している理事が選出される必要があります。この2つが完了して、はじめて譲渡される病院・医療法人の経営権をコントロール可能です。以上の手法を総称してエクイティアプローチといいます。

間接経営

間接経営では、譲渡される病院・医療法人の債権者となることで経営をコントロールします。特に医療報酬債権関連の債権を取得すれば、譲渡される病院・医療法人の大口債権者となるのです。

次に、その債権を清算する目的で、病院・医療法人が保有している不動産を引き渡します。ここで引き渡される不動産の所有者になることで、経営のコントロールが可能です。

最後に、MS法人(メディカル・サービス法人)を利用して、譲渡される病院・医療法人を間接的にコントロールします。MS法人とは、医療系サービスを目的とした法人のことです。医療法人とは異なり、営利目的で事業を行うことができます。

間接経営を行う場合、譲渡される病院・医療法人の経営権は、MS法人に委託される仕組みです。MS法人の経営権を譲受する会社が取得することで、間接的に経営権をコントロールできます。以上が、デットアプローチと呼ばれる手法です。

③M&A仲介業者

病院・医療法人のM&Aを行う際には、M&A仲介業者の選定に気を付ける必要があります。特に病院・医療法人のM&Aは一般企業のM&Aに比べると特殊であるため、信頼できるM&A仲介業者に依頼しなければなりません。信頼できるM&A仲介業者を見分けるためのポイントを、以下に箇条書きで紹介します。
 

  • 秘密保持契約など契約をきちんと行っているか
  • 自身の紹介をするときに自慢話が多かったり、矛盾する話があったりしないか
  • ネットで検索して見つかるM&A仲介業者であるかどうか
  • 口コミにおいてそのM&A仲介業者の評判は良いか、実績があるかどうか
  • 病院・医療法人とのネットワークが広いかどうか
  • 相談に対してすぐに対応してくれるM&A仲介業者であるかどうか など

このほか、怪しい点がある場合には、すぐにそのM&A仲介業者への相談をやめるようにしましょう。

④行政機関との交渉

病院や医療法人のM&Aでは、一般企業とは異なり、行政機関の存在を無視できません。行政機関が関係するために、あらかじめM&Aの実施に関して相談しておく必要があります。

ケースによっては、病院や医療法人M&Aを進める過程で行政機関より指導が入る可能性もあります。こうした事態も想定したうえで、柔軟なM&A戦略を策定しなければなりません。

なお、M&A手法のうち事業譲渡に関しては、医療法において直接的に規定されていません。そのため、特に行政機関との交渉が求められることになります。こうした事情も踏まえて、状況に適したM&A手法を選ぶことが大切です。

以上のことから、病院や医療法人のM&Aでは、一般企業のM&A以上に多くの作業を並行して進めていかなければなりません。ケースによっては行政機関と交渉しながら、M&A手法を検討したり、デューデリジェンスを実施したり、定款変更の手続きを行ったりします。この点も視野に入れて準備しておいてください。

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8. 病院・医療法人M&A(売買)にかかる期間

病院・医療法人M&A(売買)にかかる期間

一般企業のM&Aは、数か月から半年程度でクロージング(M&Aの実行)が行われます。これに対して、病院・医療法人のM&Aは、クロージングまでに約半年から1年程度の時間がかかるケースが多いです。このように時間がかかる理由には、以下の2つがあります。
 

  1. 目的に合った病院・医療法人の探索に時間がかかるため
  2. 行政機関の関与により価格交渉などに時間がかかるため

これらについて解説をしていきます。

①目的に合った病院・医療法人の探索に時間がかかるため

目的に合った病院・医療法人の探索には、時間がかかります。その理由は、売却される病院・医療法人の数が少ないためです。病院・医療法人の数は一般企業の数に比べて非常に少ないため、売却される病院・医療法人の数も一般企業に比べて非常に少ない現状にあります。

こうした状況において目的に合った病院・医療法人を探索していくため、すぐにマッチングできないというケースも珍しくありません。

②行政機関の関与により価格交渉などに時間がかかるため

M&Aの価格交渉や手続きを行う際にも、時間がかかります。その理由は、病院・医療法人のM&Aには行政機関が関与するためです。

病院・医療法人は、非営利性が保たれる必要があります。非営利性を保つためにルールが設けられており、病院・医療法人を監督している行政機関は、M&A手続きにおいてルールが守られているか確認する役割を担っているのです。

病院・医療法人におけるM&Aには基本的に規定がありません。そのため、行政機関と十分に話し合いをしたうえで、これから行うM&Aに問題はないか過去に行われた病院・医療法人のM&Aを参考にしながら確認していきます。

こうした確認や話し合いは、基本合意書を締結するまでの交渉・面談の中で行わなければなりません。病院・医療法人のM&Aにおいて、このステップを通過するには非常に多くの時間が必要です。病院・医療法人のM&Aには、行政機関が大きく関与するために、余裕をもったスケジュールのもとM&Aを進めましょう。

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9. 病院・医療法人の価格相場

病院・医療法人の価格相場

病院・医療法人の価格は以下の3つの方法で計算されます。
 

  1. 資産基準+営業権方式
  2. 買収事例比較方式
  3. DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)方式

簡単に説明すると、1つ目の方法は、純資産の価値に営業権の価値を加算して求めます。中小病院の価格を算定するときに用いられる算定方法です。2つ目の方法は、これまでに行われてきたM&Aの事例を参考にして価格を算出します。最後は、これから獲得が見込まれる利益を現在価値に直したうえで、その利益額をもとに価格を算出する方法です。

いずれの算定方法でも、病院・医療法人の規模や状態によって価格の相場は変動します。個人経営している病院の売却の場合には、契約金が1,000万円以内で収まる場合が多いです。その一方で、ある程度規模の大きな医療法人のM&Aの場合には、価格が10億円を超えるケースも少なくありません。

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10. 病院・医療法人のM&A(売買)仲介会社おすすめ3選

病院・医療法人のM&A(売買)仲介会社おすすめ3選

ここでは、おすすめの病院・医療法人向けM&A仲介会社を紹介します。先ほどM&A仲介業者選びには注意する必要があると紹介しました。しかし、ここで紹介するM&A仲介会社は、信頼できるうえに実績のある会社ばかりです。病院・医療法人のM&Aについて考えている方は、ぜひこれらのM&A仲介会社にご相談ください。

おすすめの病院・医療法人のM&A(売買)仲介会社①M&A総合研究所

M&A総合研究所は、医療業界を専門にしているM&A仲介会社ではありません。しかし、それぞれの案件ではM&Aの経験豊富なアドバイザーが丁寧に対応しております。

つまり、財務面や税務面において的確なM&A交渉やデューデリジェンス(企業監査)を実施可能です。また、M&A専門の弁護士と連携しており、法務面に関するトラブル回避についても問題ありません。

国内最安値水準の手数料体系に強みがあるほか、完全成功報酬制を採用しているため、成約に至らない限り費用は一切発生いたしません。相談料は無料となっておりますので、病院・医療法人のM&Aを検討している場合にはお気軽にご連絡ください。

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おすすめの病院・医療法人のM&A(売買)仲介会社②日本M&Aセンター

日本M&Aセンターは、国内M&A仲介会社の中でも大手企業です。中小企業を中心に多くの企業がM&Aに関する相談を持ちかけており、実際に案件登録を行っています。

病院・医療法人のM&Aではマッチングに時間がかかると紹介しましたが、日本M&Aセンターでは登録している企業数がM&A仲介会社の中で最も多いため、スピーディーに買収相手が見つかる可能性が高いです。病院・医療法人のM&A実績も豊富にあるため、おすすめできる仲介会社だといえます。
 

おすすめの病院・医療法人のM&A(売買)仲介会社③MEDIVA

MEDIVAは、病院・医療法人を専門としている経営コンサルティング会社です。M&A支援だけでなく、経営・病院運営に関する相談にも対応しています。病院・医療法人のM&Aにおいてトータル的な支援を行うことができることから、MEDIVAはおすすめできるM&A仲介会社の1社です。

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11. 病院・医療法人のM&A(売買)事例5選

病院・医療法人のM&A(売買)事例5選

最後に、実際に行われた病院・医療法人のM&Aの事例を5つ紹介していきます。いずれの事例も事業承継を目的としており、医療業界では後継者不足が問題となっていることを端的に表す資料です。

病院・医療法人のM&A(売買)事例①埼玉県の精神病院

譲渡法人である医療法人Aは、埼玉県で30年間にわたって精神病院を経営しています。理事長の個人的な人脈や好立地条件などによって、売上を約5億円程度あげていました。理事長は65歳となったため、医療法人Aの引継ぎを考えたのです。

まずは親族内承継を検討します。理事長には娘が1人いて、医師として働いていました。医療法人Aで勤務した経験もありますが、方針の違いで現在は別の病院で勤務しており、医療法人Aを引き継ぐつもりはありません。

次に親族外承継を検討します。2年前から医療法人Aの後継者として、外部から招いて勤務してもらっていました。しかし、後継者とも方針が合わず、承継を断られる結果となっています。このように事業承継について事前にさまざまな対策を行いましたが、うまくいかずM&A仲介会社に相談しました。

医療法人Aを引き継いだ医療法人Bは、愛知県で売上15億円の精神病院を経営しています。理事長の年齢は47歳と若手であり、関東に進出したいという思いや事業規模を拡大したいという思いがありました。こうした思いから、本件M&A事例は非常に素早く話が進み、事業承継に成功しています。

病院・医療法人のM&A(売買)事例②埼玉県の慢性期病院

譲渡法人である医療法人Cは、埼玉県で30年間にわたって慢性期病院を経営しています。理事長自身のネットワークの広さやカリスマ的なコミュニケーション能力によって、売上を約15億円程度あげていました。理事長は75歳と高齢であったため、医療法人Cの引継ぎを考えています。

まずは親族内承継を検討しました。理事長の長男は医師ですが、精神的な病気を患っており満足に働ける状態にはなかったのです。次に親族外承継を検討します。医療法人Cで勤務している常勤の医師たちに話を持ちかけましたが、大きな責務を引き継いでまで承継するつもりはないと断られてしまいました。

事業承継について別の対策が必要であると感じていた時に、M&A仲介会社主催のセミナーに参加したことがきっかけとなり、そのM&A仲介会社に相談をしたという経緯があります。

その一方で、譲受法人となる医療法人Dは、売上約150億円と比較的規模が大きく、北海道で病院・介護施設を経営していました。医療法人Dはグループ会社に属しており、グループ会社内にある別の医療法人は東京で訪問医療を行うクリニックを複数経営していたのです。

これらの医療法人間でのシナジー効果獲得を期待して医療法人Dは医療法人Cを買収したため、結果としてM&Aに成功しています。

病院・医療法人のM&A(売買)事例③東京都の訪問医療を行うクリニック

譲渡法人である医療法人Eは、東京都内2か所でクリニックを経営しています。入院施設はないものの、訪問医療を特徴としており、売上は4億円程度あげていました。

現在の理事長の弟が初代理事長でしたが、初代理事長は2年前に急逝してしまい、急遽医師ではない兄が理事長を務めることになったのです。現在の理事長は医師でないことや72歳と高齢であることなどから、できるだけ早い引継ぎを考えていました。

しかし、理事長の一族には医師が1人もいないため、親族内承継を行うことができません。次に、親族外承継を検討します。医療法人Eで勤務している常勤の医師たちに話を持ちかけたり、外部から後継の意思のある医者を招いたりしましたが、うまくいきませんでした。このような背景があり、結果的にM&A仲介会社に相談しています。

その一方で、譲受法人となる医療法人Fは、全国で訪問歯科医療を行っている広域医療法人です。医療法人Fが属しているグループ会社は、事業規模を拡大するためにM&Aを積極的に行っていました。医療法人Fは、訪問歯科医療と訪問医療とのシナジー効果を期待して、医療法人Eを買収しています。

病院・医療法人のM&A(売買)事例④東海地方の地域密着型病院

譲渡法人である医療法人Gは、東海地方で地域密着型の病院を経営しています。手厚いサービスが受けられると地元で評判であったため、売上を15億円程度あげていました。

しかし、医療法人Gは後継者問題を抱えており、後継者不在であるために中継ぎとして某ファンドが経営を行っていたのです。某ファンドからの投資が開始されてから4年が経過して契約が切れる時期に差しかかっていましたが、依然として医療法人Gの後継者が見つからないことからM&A仲介会社に相談しました。

その一方で、譲受法人となる医療法人Hは、売上100億円以上をあげる規模の大きな総合医療グループです。医療法人Hは、事業規模を拡大するために積極的なM&Aを行うことを検討していました。本件M&A事例は2回目の検討であり、タイミングよく買収相手が見つかったという経緯があります。これにより、医療法人Hは、医療法人Gの買収を決めてM&Aを行いました。

病院・医療法人のM&A(売買)事例⑤個人規模での病院M&A

売り手である病院Iは事業規模が小さいながらも地元の人に愛されており、経営は安定していました。しかし、医院長は早期リタイアを検討しており、事業承継を行うことができる相手を探していたのです。

その一方で、買い手となる大学病院勤務のJさんは、独立を考えていました。しかし、手続きが面倒であることや医療器具などをすべて揃えるために多額の資金が必要になることなどから、なかなか独立できなかったのです。

このように独立を考えているときに、Jさんに病院Iの事業承継の話がきました。年間利益を約700万円あげていることや、医療設備などがそのまま使えることなどから、約1,500万円の契約金でM&Aに成功しています。

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12. 病院・医療法人のM&A(売買)動向まとめ

病院・医療法人のM&A(売買)動向まとめ

病院・医療法人のM&Aについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?この記事では、以下の点を中心に解説しました。
 

  • 病院・医療法人の現状について
  • 病院・医療法人のM&A件数が増加している原因について
  • 病院・医療法人のM&Aの特徴について
  • 病院・医療法人のM&Aの事例について

病院・医療法人のM&Aは、一般企業のM&Aと異なっている点が多くあります。そのため、病院・医療法人のM&Aを行う際には、専門知識を持つM&Aアドバイザーに相談するほか、余裕を持ったスケジュール調整をするなどの対策を行わなければなりません。以上の点に十分注意して、病院・医療法人のM&Aを検討するようにしましょう。最後までご覧いただきありがとうございました。

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