部品製造業界のM&Aの動向と事業承継の成功ポイント!業界再編の現状を解説

取締役営業本部長
辻 亮人

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。

部品製造業界のM&Aや事業承継は、技術承継や販路拡大を目的に活発化しています。人手不足やコスト増に直面する部品製造業界の最新動向を、売却・買収の実態を踏まえて解説。2025年以降の再編を見据えた戦略的な視点を紹介します。

目次

  1. 部品製造業界のM&Aを取り巻く市場環境
  2. 部品製造業界におけるM&A・事業承継の最新動向
  3. 部品製造業界のM&Aを成功させるための検討ポイント
  4. 部品製造・医薬品関連のM&A・事業承継事例
  5. 医薬品卸のM&A・事業承継の相場
  6. 医薬品卸のM&A・事業承継のメリット
  7. 医薬品卸のM&A・事業承継の成功ポイント
  8. 医薬品卸のM&A・事業承継時におすすめの相談先
  9. 医薬品卸のM&A・事業承継まとめ
  10. 医薬品卸業界の成約事例一覧
  11. 医薬品卸業界のM&A案件一覧
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1. 部品製造業界のM&Aを取り巻く市場環境

まずは、医薬品卸業界を取り巻く環境についてお伝えします。

部品製造業界の現状とM&Aの背景

部品製造業界は日本の基幹産業を支える重要なポジションにありますが、近年は大きな転換期を迎えています。主な特徴は以下の3点です。

1. 熟練技能者の高齢化と深刻な後継者不足
2. 多品種少量生産へのシフトと短納期化の要求
3. 原材料価格の高騰と価格転嫁の難しさ

特に中小規模の部品メーカーでは、優れた技術を持ちながらも、経営者の高齢化により事業承継が急務となっています。独自の精密加工技術や特殊な金型製作技術を持つ企業は、大手企業や異業種からの買収ニーズが非常に高く、部品製造業界のM&Aを通じて技術を次世代へつなぐ動きが加速しています。
 

医薬品卸業界の市場規模

経済産業省の予測によると、2025年から2026年にかけて日本の製造業市場は、半導体製造装置や電気自動車(EV)関連部品の需要回復により緩やかな拡大が見込まれています。2026年にはサプライチェーンの再構築が一段落し、より強靭な供給網を構築するための国内回帰(リショアリング)が本格化する見通しです。

一方で、2026年までに中小製造業の経営者の約半数が70代を超えるとされており、約120万人の経営者が後継者不在の状況に陥る「2025年・2026年問題」が深刻化しています。これに伴い、第三者承継を目的とした部品製造業界のM&Aの市場件数は、今後数年間で過去最高水準を維持すると予測されています。
 

医薬品卸業界の課題と展望

部品製造業界の最優先課題は、生産性向上に向けたDXの推進とカーボンニュートラルへの対応です。2026年に向けて、主要取引先である完成車メーカーや大手電機メーカーからは、製造工程におけるCO2排出量の可視化が強く求められるようになります。

これに対応できない小規模企業が淘汰されるリスクがある一方で、先端設備を持つ企業をグループ化し、一括してグリーン対応を進めるためのM&Aが活発になっています。今後は、単なる生産能力の確保だけでなく、環境対応力やデジタル管理能力を補完するための戦略的な提携が、業界の生き残りを左右する重要な鍵となるでしょう。

2. 部品製造業界におけるM&A・事業承継の最新動向

業績面では頭打ち状態にある医薬品卸業界ではあるものの、人の健康にかかわる業種であるため、将来的に使命が尽きません。ここでは、医薬品卸業界のM&A・事業承継に見られる動向に関して、以下の3点を取り上げます。

  1. 業務・流通などを一本化するM&Aが行われた
  2. 異業種へのM&Aが見られる
  3. 今後、さらなるM&Aが増加していくのが予測される

①業務・流通などを一本化するM&Aが行われた

医薬品卸業界では、業務や流通の効率化を目指し、一貫体制を構築するためのM&Aが積極的に行われています。

例えば、大手医薬品卸会社のスズケンは、ジェネリック医薬品の製造を目的に合弁会社を設立するなど、関連業種へのM&Aを加速させています。このような動きは、業務フローの簡素化や事業の効率化を進めるための取り組みの一環です。

今後も、業界全体で効率化を目的とした同業種間のM&Aや買収、事業売却が増えると予想されます。これにより、医薬品流通の効率性と競争力がさらに高まると考えられています。

②異業種へのM&Aが見られる

すでに示したとおり、収益が横ばいまたは減少傾向である現状を踏まえ、医薬品卸だけではなく異業種へ活路を見いだしている企業も少なくありません

医薬品卸会社は広範な流通ネットワークを持っており、これは他業種にとって非常に魅力的な資産です。このネットワークを活用して他業種に進出することで、事業の成長が大きく期待できます。

例えば、大手のメディパルホールディングスは、医薬品卸にとどまらず、化粧品や日用品の取り扱いも展開しています。このように、既存の流通基盤を活かした販路拡大の動きは、今後も続いていくと考えられています。

③今後、さらなるM&Aが増加していくのが予測される

2025年から2026年にかけて、部品製造業界では労働力不足を背景とした「省人化・自動化」を目的とする買収が急増しています。特に人手による作業が多い加工現場を持つ企業が、産業用ロボットの知見を持つ企業と統合するケースが目立ちます。

また、2026年以降の物流・建設業界の規制強化に伴うコスト増を見据え、近接地域での拠点確保や、一気通貫での生産体制を構築して物流負荷を軽減しようとする動きも活発です。こうした背景から、部品製造業界のM&Aは単なる救済型ではなく、攻めの成長戦略として定着していくと予測されます。
 

【関連】国内M&A市場の展望・トレンドまとめ【2022年最新版】

3. 部品製造業界のM&Aを成功させるための検討ポイント

部品製造業界でのM&Aを成功させ、企業価値を最大化するためには以下の3つの視点が不可欠です。
 

1. 独自技術の棚卸しと知的財産の保護

自社が持つ加工精度や特殊な材質への対応力など、目に見えない「強み」を数値化することが重要です。2026年以降の市場で求められる次世代技術との親和性をアピールすることで、譲渡価格の向上が期待できます。
 

2. 主要取引先との継続的な関係性評価

部品製造業界のM&Aにおいては、買収後の取引継続が最大の懸念点となります。主要顧客との契約内容や、過去数年間の受注安定性を明確にし、買い手企業に対して事業の継続性と成長性を客観的に示す準備が必要です。

3. 2026年に向けたスマートファクトリー化の進捗

現在、製造現場ではIoTを活用した稼働管理が標準化されつつあります。設備が旧式であっても、デジタル化への対応ロードマップが描けているか、あるいは高度な自動化設備を保有しているかは、買収価格に大きく影響します。
 

  • 医薬品卸のM&A・事業承継

4. 部品製造・医薬品関連のM&A・事業承継事例

医薬品卸業界の売却(譲渡)・買収などの代表的なM&A事例を紹介します。

バイタルケーエスケーHDによるアローメディカルの子会社化

2024年9月、バイタルケーエスケー・ホールディングスの連結子会社であるアグロジャパン(新潟県新潟市)は、アローメディカル(神奈川県横浜市)の株式90%を取得し、子会社化しました。

アグロジャパンは動物用・医療用医薬品の販売を行っており、アローメディカルは動物用医薬品や医療機器の販売、動物病院開業コンサルティングを展開しています。

本件M&Aにより、アグロジャパンは主要商圏である北海道・東北・新潟から関東エリアへ事業範囲を拡大し、バイタルケーエスケー・ホールディングスのエリア拡大と新事業展開という課題解決を目指します。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
バイタルケーエスケーHD アローメディカル 非公開 株式譲渡 関東エリアへの事業範囲の拡大

連結子会社(孫会社)の株式会社アグロジャパンによる アローメディカル株式会社の子会社化(曾孫会社化)に関するお知らせ

メディパルホールディングスによるプレサスキューブの子会社化

2024年7月24日、メディパルホールディングスは、プレサスキューブ(東京都新宿区)に追加出資を行い、子会社化しました。

メディパルホールディングスは持株会社として、グループ企業の管理・支援を行っています。プレサスキューブは、保険薬局向けの経営支援およびマーケティング支援を提供する企業です。

本件M&Aにより、プレサスキューブのデータ&デジタル技術、メディパルグループのネットワークと物流機能、調剤薬局支援システム「PRESUS®」を活用し、保険薬局のDXを推進します。この連携強化により、健康増進や医療の効率化への貢献を目指します。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
メディパルホールディングス プレサスキューブ 非公開 追加出資 保険薬局のDX推進

北海道歯科産業によるオールデンタルマートの子会社化

2023年3月20日、北海道歯科産業は、オールデンタルマート(札幌市)の全株式を取得し、子会社化を決定しました。

北海道歯科産業は、歯科医療用機器・材料の販売や器械のメンテナンス、不動産物件の紹介などを行う企業です。一方、オールデンタルマートは、札幌市とその近郊の歯科医院や歯科技工所を主要顧客とする歯科材料販売会社です。

同じ営業エリアで顧客基盤を持つ両社の統合により、仕入れや販促活動の共通化、営業効率の向上を目指し、顧客サービスのさらなる強化を図ります。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
北海道歯科産業 オールデンタルマート 非公開 株式譲渡 仕入れや販促活動の共通化など

株式会社オールデンタルマート株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

アルフレッサとプレシジョンの資本提携

2022(令和4)年3月、アルフレッサはプレシジョンとの間で資本提携を締結しました。

アルフレッサは、東京都千代田区に本社を置く、アルフレッサ ホールディングス傘下の企業です。医薬品・医療用検査試薬・医療用機器などの卸業を手掛けています。対するプレシジョンは、医療にAIをかけ合わせたAI問診やデジタルの医療教科書などを制作している企業です。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
アルフレッサ プレシジョン 非公開 資本提携 医師の負担軽減

アルフレッサHDによるしんようフォレストHD子会社の全株式取得

2022年3月、アルフレッサホールディングスはしんようフォレストホールディングスの子会社「宮崎温仙堂商店」の株式すべてを取得しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。

買収側は、東京都千代田区に本社を構える医薬品卸の持株会社です。2003年に福神とアズウェルが株式を移転し、共同で株式会社として設立された後に両社が傘下に入り、2004年にはそれぞれの事業を卸事業会社と製造事業会社に統合されています。

対する売却側は、長崎県・佐賀県・熊本県天草地方で医療用医薬品・検査用試薬・機器などの卸売事業を行っている企業です。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
アルフレッサHD 宮崎温仙堂商店 非公開 株式譲渡 地域特性に合わせた営業戦略の実践

東邦HDとセルージョンの資本業務提携

2022年1月、東邦ホールディングスはセルージョンとの間で資本業務提携を締結すると発表しました。東邦ホールディングスは、東邦薬品を核とする医薬品卸売企業グループの持株会社です。医薬品卸売事業・調剤薬局事業・医薬品製造販売事業など、それぞれの事業に関して医療機関・薬局・地域の皆さまとの共創を通じて、患者の満足度向上に努めています。

対するセルージョンは、水疱性角膜症の治療を目的とするiPS細胞を利用した角膜内皮再生医療を手掛けています。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
東邦HD セルージョン 非公開 資本業務提携 ・角膜内皮再生医療の社会実装へ向けた事業開発のサポート
・遺伝子治療医薬品や再生医療等製品をはじめとするスペシャリティ医薬品への取り組みの強化

メディカルネットとオカムラ・ノーエチ薬品のM&A

2021(令和3)年4月、メディカルネットは市販薬を中心にドラッグストア専売品やプライベートブランド(PB)商品を提供するノーエチ薬品を買収して子会社化しました。

なお、今回のメディカルネットのM&Aは、メディカルネットの完全子会社であるオカムラを通じて実行されています。

今回買収対象となったノーエチ薬品は、大阪府松原市に本社を置く創業60年の大衆医薬品のファブレスメーカー・ 医薬品卸を営む企業です。

大手ドラッグストアや調剤薬局に対して、医療用医薬品から一般医薬品に転用したスイッチOTC医薬品を中心として、ドラッグストア専売品やプライベートブランド商品を提供しています。

メディカルネットは今回の買収を通じて歯科医療のプラットフォーマーとしての機能を強化し、さらなる歯科医療の発展を目指します。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
メディカルネット オカムラ・ノーエチ薬品 非公開 株式取得 新たに歯科向け市販薬の開発・製造

スズケンとドクターズによる資本業務提携

2020(令和2)年11月、スズケンとドクターズは資本業務提携を結んでいます。

ドクターズは、専門医を中心とした400名超のエキスパート医師と医療・ヘルスケア事業に精通したコンサルタントが、デジタルヘルスケアサービスの企画・開発から医療機関への流通・販売までをワンストップで支援し、出口戦略のある本格的なデジタルヘルスケアサービスの事業化と持続性のあるデジタルヘルスビジネスを実現してきた企業です。同社はITの活用によって、医療に関わるサービスの効率化を進めています。

ドクターズのサービスと、スズケンが持つ医療機関との強固な取引関係や広範な流通網を駆使して、総合的なデジタルヘルスケアサービスの普及推進と全国展開を目指します。

スズケンは、このほかにも5社のITヘルスケア企業と資本業務提携を締結しました。地域医療や製薬企業の課題解決を図る新たなソリューション「医療情報プラットフォーム」の構築を目指しています。
 

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
スズケン ドクターズ 非公開 資本業務提携 総合的なデジタルヘルスケアサービスの普及推進を全国展開

スズケンとUbieのM&A

2020年4月、医薬品卸業界の4大大手の1社であるスズケンは、医療AIスタートアップであるUbieと資本業務提携契約を締結しました。売却(譲渡)・買収などのM&Aと比較して、資本業務提携は広義のM&Aといわれています。

Ubieが新たに発行する優先株式を引き受けて、スズケンが発行済株式総数の10%程度を所有する株主になる予定です。スズケンの狙いは、Ubieが開発した「AI問診Ubie」などの医療ソフトウェア分野において、新たな収益源・ビジネスモデルの構築を図るとされています。

買収企業 売却企業 金額(円) M&A手法 目的
スズケン Ubie 不明 資本業務提携 新たなビジネスモデル確立

5. 医薬品卸のM&A・事業承継の相場

医薬品卸業界は、業界内だけではなく異業種にわたりM&Aを展開している業界です。M&A・事業承継の相場は、一般的には把握するのが難しいといえます。

基本的には同業種であれば、知的財産・設備・人員の価値などがM&Aの価格に反映されるといわれていますが、価格を算出するために採用される方法はケースバイケースであり、指標となるような相場価格は確立されていません。

事業売却・会社売却の相場については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】事業売却・会社売却の相場は?金額の決め方・高く売る方法・税金も解説【事例あり】

6. 医薬品卸のM&A・事業承継のメリット

医薬品卸業界のM&A・事業承継で期待されるメリットを解説します。

売却側

M&Aによるメリットのうち、売却側で得られる主なメリットは、以下の5項目です。

  • 従業員の雇用確保
  • 後継者問題の解決
  • 売却・譲渡益の獲得
  • 大手グループ入りで安定した経営
  • 個人保証・債務・担保などの解消

従業員の雇用確保

経営不振などにより、会社を廃業せざるを得ない場合もあります。その場合、従業員は職を失い路頭に迷う結果を招かざるを得ません。しかし、M&Aによって会社を売却し、大手企業のもとで財務などが安定すれば、従業員の雇用が守られます。

後継者問題の解決

事業を続けていくうえで、後継者問題は必要不可欠です。身近に後継者にふさわしい人物が存在しない場合は、M&Aにより会社の外部に後継者を求められます。

売却・譲渡益の獲得

M&Aの取引では、売却・譲渡益を得られます。老後資金や新たな事業資金など、まとまった金銭を取得できるでしょう。

大手グループ入りで安定した経営

M&Aの売却先が大手企業の場合、経営の先行きが見えなかった状態から抜け出せる可能性が高いです。

個人保証・債務・担保などの解消

経営者にとって、個人保証などの問題は大きな悩みの種です。こういった問題から開放されるのも、M&Aのメリットといえます。

買収側

一方で、買収側のメリットはいかなる要素があるのか、以下の5項目を解説します。

  • 従業員の確保
  • 低コストで新事業・関連事業を獲得
  • 新規事業へ低コストで参入
  • 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  • 事業規模やエリアの拡大

従業員の確保

医薬品卸業界各社にとって、従業員などの人材は非常に大切な要素です。こうした人材を確保できるのは、M&Aによる買収の大きなメリットといえます。

低コストで新事業・関連事業を獲得

医薬品卸会社の中には、自社で医薬品を開発し販売を考える場合があります。そのような新規事業を考えるとき、医薬品の特許権や設備などのコストは大きいです。

費用だけでなく膨大な時間も要しますが、M&Aでの買収であれば、即座に獲得できるメリットがあります。

新規事業へ低コストで参入

医薬品卸業界へ新規事業として参入する場合も、M&Aは有益です。設備や特許権のコストを抑えられるだけではなく、事業を安定的に継続するまでの投資や人材育成のコストも節約できるためです。

顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

従来では得られない顧客・取引先・自社では開発できないノウハウなどは、買収によって取得できる大きなメリットだといえます。

事業規模・エリアの拡大

事業やエリアの拡大には、コストと時間が求められます。こうしたコストと時間を大幅にカットできる点も、M&A特有のメリットです。

M&Aのメリット・デメリットについては下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】M&Aのメリット・デメリットとは?企業買収の効果やリスクを買い手・売り手ごとにわかりやすく解説!

7. 医薬品卸のM&A・事業承継の成功ポイント

医薬品卸業界でM&A・事業承継を成功させるうえで、把握しておくべき重要なポイントが数点あります。ここでは、売却側および買収側のそれぞれの成功ポイントを確認します。

売却側

売却側からの立場から見たM&Aの成功ポイントは、以下の3要素が重要です。

  • アピールポイントや強みのある企業である点
  • 権利や特許、ノウハウや技術などを持っている点
  • M&Aの専門家に相談できる点

アピールポイントや強みのある企業である点

大きな卸市場を構えていたり、強固なコネクションを持っていたりするなど、アピールポイントがあれば、成功への強みとなります。

権利や特許、ノウハウや技術などを持っている点

医薬品卸会社にとっても、権利・特許・ノウハウ・技術といったものは非常に大きな財産です。これらの財産は、M&Aにおける相手側に対する大きなアピールポイントとなります。

M&Aの専門家に相談できる点

M&Aを行うにあたっては、リスクやトラブルといった課題があります。さまざまなM&A案件を手掛けてきた専門家のサポートは大切です。リスクやトラブルを回避するためにも、専門家を最大限に活用しましょう。

買収側

M&Aを成功させるポイントは買収側にも存在します。ここでは、3点にしぼりました。

  • 自社に足りない部分をピンポイントで補強する
  • デューデリジェンスを徹底する
  • M&Aの専門家に相談する

自社に足りない部分をピンポイントで補強する

弱い分野であったり、社員教育が行き渡らない部分であったりした箇所について、M&Aで補強する方法があります。自社に足りない部分を見極めて、検討する力が必要です。

デューデリジェンスを徹底する

買収目的である企業について、デューデリジェンス(企業調査・監査)の実施は非常に重要です。M&Aでは、現在進行中のトラブルはもちろん、買収後のトラブル回避も考えて、徹底したデューデリジェンスを行いましょう。

M&Aの専門家に相談する

M&Aにおける買収には、大きなリスクが存在します。自社で考えている以上のリスクは、必ずといってよいほど伴うものです。

しかし、M&Aの専門家を活用すれば、見えないリスクも含めてマネジメントできます。リスクを減らし円滑なM&Aを目指すのであれば、M&Aの専門家に相談することをおすすめします。

M&Aのデューデリジェンス(DD)については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】M&Aのデューデリジェンス(DD)とは?用語の意味、項目別の目的、業務フロー、注意点を徹底解説

8. 医薬品卸のM&A・事業承継時におすすめの相談先

医薬品卸のM&A・事業承継時におすすめの相談先をご紹介します。

金融機関

近年、企業の合併や買収(M&A)を支援するため、金融機関が専門部署を設ける動きが活発になっています。特に、大手投資銀行やメガバンクは、資金調達の支援や取引戦略の立案など、M&Aを円滑に進めるための幅広いサービスを提供しています。

これらのサービスを利用することで、企業は事業承継や資金調達といった課題を効率的に解決でき、専門家の助言を得ながら取引の成功率を高めることが可能です。

しかし、大規模案件が優先されることが多く、中小企業が十分な支援を受けられないケースもあります。そのため、自社の規模や目的に合った支援機関を選ぶことが重要です。

また、これらのサービスは費用が高額になる場合があるため、事前に料金体系を確認し、コストと効果を慎重に検討することが必要です。

公的機関

近年、事業承継やM&Aを支援する公的サービスが大幅に強化されています。全国に展開されている「事業承継・引継ぎ支援センター」では、後継者不足に悩む中小企業を対象に、無料で情報提供やアドバイスを行っています。

さらに、企業間のマッチングをサポートする体制も整備され、地方の企業でも専門的な支援を受けやすくなっています。また、個人事業主向けの支援も拡充されており、必要に応じてM&A仲介会社や専門家の紹介を受けることが可能です。

ただし、公的サービスは民間仲介会社と比べると、対応速度や柔軟性に限界がある場合があります。そのため、利用する際はこれらの特性をよく理解し、自社の状況やニーズに適したサービスを選ぶことが重要です。

こうした公的支援は、リスクを抑えながら事業承継やM&Aを進めるための安心できる選択肢といえるでしょう。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、企業の買収や売却をスムーズに進めるために専門的なサポートを提供します。売り手と買い手を単に結びつけるだけでなく、交渉の進行管理、企業価値の評価、契約書の作成など、多岐にわたる業務を手助けします。このため、M&Aに不慣れな企業でも安心して取引を進めることができます。

特に、仲介会社が持つ広範なネットワークは大きな強みです。このネットワークを活用することで、最適な取引相手を迅速に見つけ、M&Aの成功率を高めています。また、初心者にも分かりやすい説明を心掛け、不安を軽減する丁寧な対応が高く評価されています。

一方で、仲介会社を利用する際には、着手金や中間報酬などの費用が発生する場合があるため、事前に料金体系を確認することが重要です。コストを抑えたい場合は、成功報酬型のサービスを選ぶことで、効果的かつ経済的なサポートを受けることができます。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

9. 医薬品卸のM&A・事業承継まとめ

この記事では、医薬品卸のM&A・事業承継に関する情報を提供しました。医薬品卸業界では、厳しい状況が続いています。そうした状況から、M&Aによるメリットを求める企業は少なくない状況です。

ただし、M&A・事業承継を成功させるには、専門的に高度な知識・豊富な経験が求められるため、実施を検討する際は専門家のサポートを受けることをおすすめします。

10. 医薬品卸業界の成約事例一覧

11. 医薬品卸業界のM&A案件一覧

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