大阪のM&Aの動向は?事例やメリット・デメリット・成功のポイントまで解説!

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

大企業に加え中小企業やベンチャー企業が数多く存在している大阪府では、M&Aが盛んに行われています。
そんな大阪府のM&Aの動向やこれまでの事例、メリット・デメリットや成功ポイントについて解説します。

目次

  1. 大阪のM&Aの動向とは?
  2. 大阪のM&Aをサポートしている支援機関
  3. 大阪の企業がM&Aを行うメリット
  4. 大阪の企業がM&Aを行うデメリット
  5. 大阪でM&Aの成功させるポイント
  6. 大阪のM&Aの事例
  7. 大阪でM&Aを検討するなら支援機関に相談しよう
  • 今すぐ買収ニーズを登録する
  • 経験豊富なM&AアドバイザーがM&Aをフルサポート まずは無料相談

1. 大阪のM&Aの動向とは?

大阪府は東京都に続いて大都市であり大企業から中小企業、ベンチャー企業など数多く存在しています。
ここでは、実際の大阪府でのM&Aの動向や特徴について解説します。

製造業や小売業・卸売業が盛んな地域

大阪府は、昔からものづくりが盛んで「商人のまち」や「大阪商人」と呼ばれているほど、製造業や小売業・卸売業が盛んな地域です。

さらに、高い技術やノウハウを持っている企業が多く、不景気や激しい競合との競争にも対応してきたため、品質の高い商品が数多く流通しています。

これらの業界は、今後も大阪府の経済基盤を支え続ける重要な役割を担っていくため、動向としてさらなる発展を目指し発展してくことでしょう。

中小企業の活動が活発

大阪府は、中小企業の活動が活発であり、東京都と比較した場合でも中小企業の占める割合がとても高いです。

大阪府に中小企業の占める割合が多い理由の1つとして、多くの大企業が本社を東京に移しているということもありますが、それを踏まえた上でも大阪府は中小企業の活動が活発です。

実際に、大阪府自体も「大阪ものづくり有料企業賞」という制度を設けて、大阪府内に拠点を置く中小企業の技術力の向上に貢献しています。

後継者問題を抱える企業も少なくない

大阪府に拠点を置く中小企業の中には、後継者問題を抱えていることも少なくありません。

高い技術やノウハウを持っている企業であっても後継者が見つからず廃業してしまうケースも増えています。
さらに、後継者問題を抱えているけれど、第三者を受け入れるM&Aに対しては前向きに思っておらず廃業を選択してしまう企業がいます。

ただ、高い技術やノウハウを持った企業を存続させるために、M&Aを検討する創業者も多くなっています。

【関連】中小企業の後継者問題とは?動向、原因や解決策・対策を徹底解説

2. 大阪のM&Aをサポートしている支援機関

M&Aを行うためにはM&Aをサポートしてくれる支援機関に協力してもらうことが大切です。

ここでは、大阪府のM&Aをサポートしている支援機関を主に7つ紹介します。

大阪事業承継・引継ぎ支援センター

大阪事業承継・引継ぎ支援センターは、M&Aに詳しい専門家から無料で事業者にアドバイスやサポートを行っている機関です。

M&A仲介会社に依頼する場合は、相談料や月額利用料、着手金などさまざまな手数料が発生しますが、大阪事業承継・引き継ぎ支援センターでは一切発生しません。

さらに、後継者人材バンクを利用することで、効果的にM&Aの相手先とマッチングが行えます。

大阪府よろず支援拠点

大阪府よろず支援拠点は、中小企業や小規模事業者などの相談や支援を無料で行っている機関です。

事業承継に関する相談から事業拡大や人材確保、事業計画の施策などの相談も行なっているため、さまざまな知識を持っています。

さらに、オンラインでの相談も可能なため、忙しく窓口まで出向けない場合でも安心です。

大阪府内にある商工会議所

大阪府内にある商工会議所は、大阪府内で地域の活性化を目的に活動している会員制の機関です。

大阪府内では、大阪市や栄市などさまざまな自治体に設けられており、株式や後継者問題、経営に関する相談を行なっています。

さらに、商工会議所を通じてM&Aの相手先を探すことも可能です。

大阪信用保証協会

大阪信用保証協会は、事業承継などで融資を必要としている企業にサポートを行っている機関です。

公的な保証人としてサポートすることによってスムーズに融資が受けられるようにしたり、後継者探しや経営に関するアドバイスも行なっています。

そのため、事業承継や融資を検討している企業におすすめの支援機関です。

民間の銀行・信用金庫

民間の銀行・信用金庫でも、後継者探しやM&Aの相手先企業探しをサポートしてくれます。

さらに、信用金庫は全国の信用金庫とのネットワークを通じて幅広い情報を活用することができるため、とても効果的に事業承継を勧められます。
 

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、M&Aに関する豊富な知識を持った専門家や税務や財務に関する専門家が多く在籍しています。

さらに、相手先とのマッチングから書類作成、デューデリジェンスやクロージングなど、さまざまな業務をサポートしてくれます。

依頼するには費用がかかりますが、その分高いサービスを受けられるため、視野に入れておくことをおすすめします。
 

M&Aマッチングサイト

M&Aマッチングサイトは、数多くの相手先を探している企業が登録しているため、自分で相手先を探すことがでいます。

さらに、多くのM&Aマッチングサイトは簡単に登録できるようになっているため、気軽に始められます。

ただ、税理士や会計士などの専門家を自分で依頼しなければいけない場合もあることを理解しておきましょう。

3. 大阪の企業がM&Aを行うメリット

M&Aを行うことによってさまざまなメリットを得ることができ、これまで以上に企業価値を高めることができます。

ここでは、大阪府の企業がM&Aを行うメリットを主に4つ解説します。

【関連】M&Aとは?M&Aの流れやメリット・手法などわかりやすく解説!

事業承継がスムーズに実施できる

少子化や働き方の多様化の影響で、全国的に中小企業の多くは後継者問題を抱えています。

企業の社長が高齢の場合などの問題がある場合、事業が黒字であり高い技術やノウハウを持っている企業でも廃業せざるお得ません。
しかし、M&Aによって事業を売却することによって、後継者不足を改善して事業を継続させることが可能です。

そのため、後継者問題を抱えている企業には、M&Aがとても効果的です。

従業員の生活を守ることができる

後継者がおらず事業が廃業してしまうと、そこに勤める従業員も職を失うことになります。

中小企業の中には、数多くの従業員を抱えているケースも多いため、廃業と同時に多くの従業員やその家庭などに大きなダメージを与えることになります。
しかし、M&Aによって事業を存続させられれば、従業員の給与や補償、福利厚生をそのまま補償させられます。

そのため、後継者を第三者に任せることも大切なことです。

売却益を得られる

M&Aによって企業や事業を売却することによって、経営者や創業者は売却益を得られます。

場合によっては数億円単位での売却益を獲得できるため、売却益を老後の資金や新規事業のための資金に活用できます。
また、これまで抱えていた個人保証の融資や借金なども買収先に移るため、返済義務がなくなることもあります。

そのため、M&Aによって今後の生活を豊かにすることが可能です。
 

事業の拡大が可能となる

M&Aは、事業の拡大にも効果的です。

M&Aによって、自社の従業員や資金、設備やノウハウに加え、買収先の資源も共有されることで、さらに事業を発展させていくことが期待できます。
さらに、自社になかったノウハウやスキルが加わることもあるため、M&Aによって大幅に事業拡大を成功させた事例も多いです。

そのため、自社の事業をさらに展開していきたい場合も、M&Aはとても効果的です。

4. 大阪の企業がM&Aを行うデメリット

M&Aによってさまざまなメリットが得られることがわかりましたが、その反対にデメリットもいくつか存在します。
これからM&Aを検討している企業は、しっかりとM&Aによって起こり得るデメリットについても理解しておきましょう。

ここでは、大阪府の企業がM&Aを行うデメリットを主に3つ解説します。

労務・財務に関するトラブルに巻き込まれる可能性がある

M&Aを行う相手先の企業に残業代の未払いなどの労務に関するトラブルや財務や取引先に関する問題があると、トラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。

これらの問題を抱えている企業の中には、隠蔽して他者にバレないように対策している場合があるため、M&Aを実施する場合は徹底してデューデリジェンスを行うことをおすすめします。

期待した効果が得られない可能性がある

M&Aでは、後継者問題の解決や事業拡大、企業価値の向上などさまざまな効果を期待して行います。

しかし、M&Aによって必ずしもそういった効果を得られるとは限りません。むしろ、従業員の離職や従業員の待遇が悪くなる、業務効率の低下などのデメリットが発生してしまう可能性があります。

そのため、M&Aを実施する場合はそれらのリスクもしっかりと懸念して、徹底した準備や対策、条件交渉などを行うようにしましょう、

企業価値を損ねる可能性がある

M&Aによって、期待していた効果が得られなかった場合は、企業価値を損ねる可能性もあります。

特に買収後に買収先が不祥事やトラブルを起こしてしまうと、企業のブランドイメージや評判が低下してしまいます。

そのため、それらのリスクをできるだけ低くするためにも、相手先企業のリサーチは徹底して行うことをおすすめします。

5. 大阪でM&Aの成功させるポイント

大阪府ではM&Aが盛んに行われているため、これからM&Aを検討している企業も多いです。
ただ、M&Aに失敗してしまうリスクを懸念して、なかなか実行できない企業も少なくありません。

ここでは、大阪府でM&Aを成功させるポイントを主に2つ解説します。

M&Aの実績が豊富な企業に依頼する

M&Aの実績が豊富な企業に依頼することは、M&Aを成功させるためには重要です。

実績の多い企業は、これまでに培ってきたさまざまな経験やノウハウ、スキルを活かしてアドバイス・サポートを行ってくれるため、企業に適した対応を行ってくれることがあります。

また、M&Aの実績は企業の公式サイトで公開されているため、誰でも簡単に確認することが可能です。

大阪の事情に精通している企業を選ぶ

M&Aを大阪府内で実施する場合、大阪府内もしくは関西周辺地域の事業に精通している企業が効果的です。

M&Aを成功させるためには、企業の価値や事業内容だけでなくその地域独自の地域性や特徴なども理解している必要があります。

そのため、大阪府の事業に精通している企業を選ぶことをおすすめします。

6. 大阪のM&Aの事例

大阪では、さまざまな業界や企業でM&Aが盛んに行われており、数多くの事例が存在しています。
これからM&Aを検討している企業は、自社のM&Aを成功させるために過去の事例を参考にすることをおすすめします。

ここでは、数多くの大阪のM&Aの事例の中でも代表的な事例を5つ紹介します。

SRSホールディングスによる家族亭・サンローリーのM&A

SRSホールディングスは、2020年に家族亭・サンローリーを株式交換によって完全子会社化させました。

SRSホールディングスは関西を中心に事業を展開しているフードサービスの企業で、家族亭・サンローリーはそばやうどんの飲食店を全国展開している企業です。
お互いに飲食関係の企業であるため、このM&Aによってコストの削減や事業拡大、顧客の囲い込みなどに成功しました。

そのため、高いシナジー効果があったM&Aの一例です。

鳥貴族ホールディングスによるダイキチシステムのM&A

鳥貴族ホールディングスは、ダイキチシステムの全株式を取得することで、子会社化させました。

鳥貴族ホールディングスとダイキチシステムは、どちらも焼き鳥を中心として飲食店を展開しているため、高いシナジー効果を期待することが可能です。

さらに、店舗を展開している場所や顧客層などを囲い込むこともできるため、お互いに高い利益が期待されています。

ナガセによるヒューマレッジのM&A

ナガセは、ヒューマレッジの株式を全て取得することで、完全子会社化させました。

ナガセは東進ハイスクールや東進衛生予備校などの教育事業を展開している企業であり、ヒューマレッジもナガセ同様に学習塾「木村塾」を運営している企業です。
予備校や学習塾の生徒の基盤を拡大し、さらなる事業拡大ができると判断したナガセによって、M&Aが実行されました。

そのため、現在ではヒューマレッジがナガセ運営の東進ハイスクールに加盟し運営を行っています。

ウエルシアホールディングスによるドラッグストアチェーン2社のM&A

ウエルシアホールディングスは、コクミンとフレンチの株式を取得し子会社化させました。

ウエルシアホールディングスは、全国的にドラッグストアを展開している企業であり、コクミンとフレンチはどちらも大阪府内に拠点を置くドラッグストアチェーンの企業です。
コクミンとフレンチは、全国ではなく北海道・関東・関西・九州の主要都市で店舗を展開しているため、ウエルシアホールディングスは都市型店舗の強化を目的に子会社化を図りました。

同業種同士のM&Aでは、事業拡大や事業強化などが目的で行われることが多いです。

大和ハウスによるフジタのM&A

大和ハウスは、フジタの株式を取得し子会社化させました。

大和ハウスは大阪府内に拠点を置く工業系の企業であり、主に住宅事業や環境エネルギー事業、流通店舗事業などを行っています。
そしてフジタは、建設事業を展開しており国内だけでなく海外にも事業を展開していることが特徴的です。

そのため、このM&Aは大和ハウスはフジタの持つ海外事業や高いスキルやノウハウを活用して、自社の事業拡大や海外展開を目指して行われました。

7. 大阪でM&Aを検討するなら支援機関に相談しよう

大阪府では、中小企業を中心にM&Aを実施している企業が多くなっており、今後も盛んになっていくことでしょう。

これから後継者問題の解消や事業拡大を目指してM&Aを検討している企業は、大阪府の事業に詳しい支援機関に相談して行うことをおすすめします。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら経験豊富なM&AアドバイザーのいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 譲渡企業様完全成功報酬!
  2. 最短49日、平均6.6ヶ月のスピード成約(2022年9月期実績)
  3. 上場の信頼感と豊富な実績
  4. 譲受企業専門部署による強いマッチング力
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A仲介会社です。
M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料となりますので、まずはお気軽にご相談ください。

>>完全成功報酬制のM&A仲介サービスはこちら(※譲渡企業様のみ)

関連する記事

新着一覧

最近公開された記事