富山県のM&A・会社売却・事業承継の最新動向は?案件や事例なども紹介!

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

本記事では、富山県におけるM&A・事業承継・会社売却の最新動向から案件一覧などを紹介します。事業承継ネットワーク、事業承継・引継ぎ支援センターなどについても解説します。富山県でM&Aを検討中の方は必見です。

目次

  1. 富山県のM&A・会社売却・事業承継の動向
  2. 富山県のM&A・事業承継・会社売却の事例6選
  3. 富山県近郊のM&Aの案件一覧
  4. 富山県内のM&A・事業承継に役立つ公的支援
  5. 富山県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段3選
  6. 富山県でM&Aをする際に仲介会社を選ぶポイント5選
  7. 富山県のM&A・事業承継・会社売却のまとめ
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1. 富山県のM&A・会社売却・事業承継の動向

1995年をピークに富山県の人口減少が続いており、県内の中小企業では後継者不足が進んでいる現状があります。

富山圏内にある企業の休廃業の増加と経営者の高齢化は、経済に大きな打撃を与えてしまうでしょう。北陸新幹線の開業による観光業の活性化が期待されています。

富山県では 慢性的に企業が後継者不在なのが現状です。このような現状を打開するため、富山県では「ネットワーク」による支援が進められているのが昨今の状況です。

そのため、公的機関・金融機関などによる、富山県事業承継ネットワーク・富山県事業承継・引継ぎ支援センターなどの活用によって、事業承継を目的としたM&Aの件数が増加していく可能性も考えられます。

富山県の倒産件数

帝国データバンクが発表した富山県企業倒産集計によると、2023年度の倒産件数は69件と、前年比6件増となりました。
業種別では、小売が18件、建設15件、サービス10件です。

原因は販売不振が61件で、業歴30年以上の倒産が35件と半数を超える結果になりました。

2. 富山県のM&A・事業承継・会社売却の事例6選

ここでは富山県のM&A・事業承継・会社売却事例を、ピックアップしてご紹介します。

①丸井織物によるカジメイクの買収

2023年10月、丸井織物株式会社はカジメイク株式会社の全株式を取得しました。

丸井織物は、繊維業界で長い歴史を持つ企業であり、さまざまな高品質繊維製品を提供しています。カジメイクは、雨具やアウトドアウェアの製造で知られている企業です。

今回の買収により、丸井織物は自社の製品ラインアップを一層強化し、新たな市場への進出を積極的に進めることができます。また、カジメイクの高度な技術と豊富なノウハウを活用することで、両社のシナジー効果が期待されます。

②トナミHDによる丸嶋運送の買収

トナミホールディングス株式会社は、2023年10月に丸嶋運送株式会社を買収しました。

トナミHDは、全国に広がる物流ネットワークを持ち、総合物流サービスを提供しています。丸嶋運送は、地方での物流事業を主力とする企業であり、地域密着型のサービスに強みがあります。

この買収により、トナミHDは地方物流の拡充を図り、さらなるサービスの向上を目指します。両社の協力により、効率的な物流体制の構築が期待されます。

③アヤトによるスキットへの株式譲渡

アヤトは2020年11月、スキットへの株式譲渡を行いました。スキットは福井県に本社があり、東京、大阪、福岡に拠点を持つ商業印刷会社です。

対象会社のアヤトは、富山県に拠点があり、地元広報誌の制作販促物や書籍などの企画から印刷をトータルで手がけています。

アヤトは地元の公共事業を多く手がけており、今回のM&Aにより、スキットのさらなる事業拡大やシナジー効果が得られると判断し、買収を行いました。

④アルビスによるオレンジマートの買収

アルビスは2018年10月、オレンジマートの株式を取得し子会社化しました。アルビスは富山県が本社で、北陸三県で54店舗(富山県32店舗、石川県18店舗、福井県4店舗)を運営している大手小売業者食料品スーパーマーケットです。

対象会社であるオレンジマートも、富山県に拠点をもつ食料品スーパーマーケットを展開しています。オレンジマートは、アルビスが展開してない射水市に本社を持っていました。

今回のM&Aにより、富山県内の食品売上高のシェアの拡大を図り、目標とする売上高に向けたスピードアップと持続的な企業価値の向上を目指します。

⑤ジャパン・フラワー・コーポレーションによるジャパンフラワーグループの買収

ジャパン・フラワー・コーポレーションは2018年4月、ジャパンフラワーグループを買収しました。

ジャパン・フラワー・コーポレーションは富山県を拠点とする生花店「花まつ」を展開しています。対象会社であるジャパンフラワーグループは、伊藤忠商事の子会社でバラ専門店「ローズギャラリー」事業を会社分割して設立された会社です。

今回のM&Aにより、ジャパン・フラワー・コーポレーションは首都圏での事業拡大を目指します。銀座や広尾などにある6店舗に加え、静岡県御殿場市の農場運営も引き継ぐこととしました。

⑥日医工によるエルメッドエーザイの買収

日医工は2018年3月、エーザイからエルメッドエーザイの全ての株式を段階的に取得し、子会社化するとしました。日医工は、富山県に本社を置く製薬会社で、後発医薬品メーカーの国内最大手です。

エルメッドエーザイはエーザイの全額出資子会社であり、ジェネリック医薬品開発、製造、販売を行う会社です。

今回のM&Aにより、日医工とエーザイの両社は保有している資産や強みを最大限生かし、ジェネリック医薬品事業の拡大と企業の成長を目指します。

3. 富山県近郊のM&Aの案件一覧

富山県は、前述で述べたとおり人口が減少しているため、後継者不在の企業も多くあります。そのため、企業を継続させるためにM&Aを希望する企業が多い地域です。ここでは富山県近郊のM&A案件を紹介します。

①建設業に係る地質調査事業の譲渡

富山県のM&A・会社売却・事業承継案件の1つ目が、北陸地方の建設業に係る地質調査の会社譲渡です。戦略の見直し、事業のさらなる発展のためM&Aを希望しています。
 

業種 地質調査業・建設業
都道府県 北陸地方
事業形態 法人
譲渡価格 希望なし

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②介護施設の運営などを営む会社の譲渡

富山県のM&A・会社売却・事業承継案件の2つ目が、富山県にある介護施設の運営などを営む会社事業譲渡です。
後継者不足を解消するために、会社譲渡を希望しています。
 

業種 介護
都道府県 北陸
事業形態 法人
譲渡価格 5億円〜7.5億円

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③喫茶店、郷土料理、高級食パンの事業の譲渡

富山県のM&A・会社売却・事業承継案件の3つ目が、富山県にある喫茶店、郷土料理、高級食パンの事業の譲渡です。事業存続に対する不安のために、会社譲渡を希望しています。
 

業種 サービス業、飲食業
都道府県 北陸
事業形態 法人
譲渡価格 1000万円〜5000万円

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利用する仲介業者の手数料・相談料・報酬体系がわかりやすいかをチェックするのも非常に大切です。手数料などを考慮せず仲介会社を決めてしまうと、後々想定以上の費用がかかってしまうなどのリスクが考えられます。

4. 富山県内のM&A・事業承継に役立つ公的支援

ここまで、富山県のM&A・会社売却・事業承継の動向や、仲介会社を選ぶ際のポイントについて解説してきましたが、公的機関・金融機関なども、M&A・事業承継をサポートしてもらえるでしょう。
富山県では県内全体の人口減少に伴い、中小企業の後継者不足が深刻化しており、後継者不在により廃業・倒産を余儀なくされる中小企業も増加しています。
この状況を打破するために、富山県事業承継ネットワーク、富山県事業承継・引継ぎ支援センター、後継者人材バンクの活用が推進されています。

例えば、事業承継・引継ぎ支援センターの事業である「後継者人材バンク」を利用すると、創業意欲のある起業家と後継者を求めている中小企業をマッチングし、スムーズな事業承継が実現できるでしょう。
後継者人材バンクを利用する場合、中小企業の事業を引き継ぐ側には、開業資金を抑えられることや中小企業が持つ経営資産をそのまま引き継げるといったメリットがあります。
富山県の中小企業経営者は、富山県事業承継ネットワーク、富山県事業承継・引継ぎ支援センター、中小企業支援センターなどを利用すると、後継者問題を解消できる可能性が高まります。

①富山県事業承継ネットワーク

富山県には「富山県事業承継ネットワーク」という機関があります。富山県事業承継ネットワークは、富山県内の後継者不足に悩まされている中小企業を支援する目的で組織されました。

富山県事業承継ネットワークは、国・県・市町村などの公的機関と、商工団体・金融機関・士業など、専門家などの民間機関によって構成されています。

事業承継ネットワークは、富山県内の事業承継に関する相談窓口となり、事業承継に関する情報提供を積極的に行い、事業承継支援を実施しています。

②富山県事業承継・引継ぎ支援センター

富山県には、「富山県事業承継・引継ぎ支援センターがあります。富山県事業承継・引継ぎ支援センターは、公益財団法人富山県新世紀産業機構が、国から委託を受けたことで設置されました。

平成29年12月に富山県が調査を行った、60歳以上の中小企業経営者に対するアンケートによると、約4割が後継者不在となっています。

富山県事業承継・引継ぎ支援センターでは、事業の存続に悩みを抱えている中小企業・小規模事業者の経営者の相談が対象です。専門相談員などが、助言や情報提供、マッチング支援など、総合的なサポートを実施しています。

日本政策金融公庫による資料

富山県事業承継・引継ぎ支援センターは、日本政策金融公庫による資料で詳しく確認できます。資料内では、事業承継・引継ぎ支援センターの取組内容・具体的な相談内容・事業承継の成約事例などが記載されていて、中小企業による活用促進が行われています。

事業承継ネットワーク事業について

事業承継ネットワーク事業は、各地域における事業承継の支援体制を強化するために、国と各地方自治体が連携して、平成29年度に開始されました。

事業承継ネットワーク事業の支援事例が徐々に増えており、今後も中小企業への支援の活発化を目指しています。

③中小企業支援センター

中小企業支援センターは、中小企業の経営課題や資金調達などに関する相談に応じる機関で、各自治体に設置されています。富山県の中小企業支援センターは、公益財団法人富山県新世紀産業機構にあります。

後継者問題や経営課題などに悩まされている中小企業経営者は、富山県の中小企業支援センターである公益財団法人富山県新世紀産業機構に相談するのもおすすめです。しかし、公的機関は、M&A・事業承継案件数が少ないのがデメリットです。

5. 富山県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段3選

ここからは、富山県のM&A・会社売却・事業承継の案件を探す手段を説明します。主な手段としては、以下の3種類が挙げられます。

【案件を探す手段】

  1. 地元の金融機関などに相談する
  2. M&Aマッチングサイトなどを活用する
  3. M&A仲介会社・専門家に相談する

①地元の金融機関などに相談する

富山県のM&A案件を探す方法として、地元の金融機関などに相談するのもよいでしょう。

②M&Aマッチングサイトなどを活用する

昨今では、M&Aマッチングサイトも増えているので、このようなサイトを活用して、富山県付近のM&A・事業承継案件を探す方法もあります。

以下では、おすすめのM&Aマッチングサイトを3つ紹介します。

M&Aプラットフォーム(M&A総合研究所)

M&A総合研究所

M&A総合研究所

出典:https://masouken.com/platform

M&A総合研究所は、AIシステムによるM&Aマッチングプラットフォームを運営しております。高精度マッチングシステムにより、最適なM&A・事業承継案件をお探しいただけます。

トランビ(TRANBI)

トランビによって運営されている「トランビ(TRANBI)」は、国内最大規模のM&Aマッチングサイトです。

豊富な案件数を誇っているため、容易にニーズに適したM&A・事業承継案件を探し出せます。トランビは、富山県内にある複数の金融機関と業務提携を行っています。

③M&A仲介会社・専門家に相談する

M&A案件を探す方法の1つ目が、M&A仲介会社・専門家に相談する方法です。M&A仲介会社は数ある案件の中から自社のニーズに適した案件を探します。

6. 富山県でM&Aをする際に仲介会社を選ぶポイント5選

M&A仲介会社は全国各地に数多く存在しています。そのため、特に何も考えずに仲介会社を選んでしまうと、M&A手続きに失敗してしまうおそれもあります。

仲介会社を選ぶ際は、以下5つのポイントをおさえておくとよいでしょう。

【仲介会社を選ぶ際のポイント】

  1. 該当する分野の専門的知識・M&A実績を持っている
  2. 案件規模・地元M&A実績などがある
  3. M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている
  4. 手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
  5. 担当スタッフの対応や相性がいい

①該当する分野の専門的知識・M&A実績を持っている


利用する仲介会社を選ぶ際には、該当する分野の専門的知識・M&A実績を持っているかを、しっかり確認するのが大切です。

仲介会社によって得意とするM&A分野が異なるため、特に何も調べないまま仲介会社を決定してしまうと、スムーズにM&A手続きが進まなかったり、トラブルに発展したりする可能性もあります。

事前に「どのような分野のM&A仲介が得意なのか」「どのような分野でM&A仲介実績があるのか」などを調べるようにしましょう。

②案件規模・地元M&A実績などがある

M&A仲介会社によって、得意とする案件規模や、仲介業務を提供しているエリアが異なります。

例えば、中小企業が大規模M&Aを中心に行っている仲介会社に依頼をしても、断られてしまう可能性などが考えられます。仲介会社を選ぶ際には、取り扱う案件規模や地元でのM&A実績を事前に確認するのが大切です。

③M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている

利用する仲介会社を選ぶ際は、その会社や担当スタッフがM&Aに関する幅広い知識・経験を持っているかも確認しましょう。

M&A手続きを安心して進めるためには、会計や法律といった専門的知識が必要になります。会計士や税理士など、専門的知識を有しているスタッフが在籍する仲介会社を選ぶことで、安心して仲介業務を任せられるでしょう。

④手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい

利用する仲介業者の手数料・相談料・報酬体系がわかりやすいかをチェックするのも非常に大切です。手数料などを考慮せず仲介会社を決めてしまうと、後々想定以上の費用がかかってしまうなどのリスクが考えられます。

あらかじめ料金体系を確認しておき、わかりやすい料金体系を設定している仲介会社を選ぶようにするとよいでしょう。

⑤担当スタッフの対応や相性がいい

M&A手続きを安心して進めていくためには、担当スタッフの対応や相性も重要になります。M&A・事業承継の手続きでは、担当者との信頼関係も大きく影響しているのです。

仲介会社を選ぶ際には、担当スタッフが「自分たちのことをしっかりと考えてくれているか」「丁寧な対応をしてくれるか」を確認しましょう。

【関連】M&A仲介とは?FAとの違いや依頼のメリットと費用相場など選び方も解説!

7. 富山県のM&A・事業承継・会社売却のまとめ

今回は、富山県のM&A・会社売却・事業承継におけるM&A仲介会社を選ぶ際のポイント、公的支援を行っている機関、富山県で実施されたM&A事例などを解説してきました。M&Aを成功させるには、ポイントを意識して仲介会社を選ぶのが重要です。ポイントをおさえて仲介会社を選ぶことによって、安心・確実にM&A手続きを進められます。

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