鉄骨工事会社のM&A・買収・売却!事例や相場、成功ポイントを解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

本記事では、鉄骨工事会社のM&A動向や売却・買収事例、売却・買収の相場、鉄骨工事会社がM&Aによって買収・売却を実施する際の成功ポイントなどについて解説しています。また、鉄骨工事会社がM&Aを行う際におすすめの仲介会社もご紹介します。

目次

  1. 鉄骨工事会社とは
  2. 鉄骨工事会社のM&A動向
  3. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の相場
  4. 鉄骨工事会社関連のM&A・買収・売却・譲渡の事例
  5. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリット
  6. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の成功ポイント
  7. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡におすすめの仲介会社
  8. まとめ
  • 鉄骨工事会社のM&A・事業承継

1. 鉄骨工事会社とは

鉄骨工事会社とは

鉄骨工事会社のM&A動向や事例について述べる前に、まずは、鉄骨工事会社業界の定義や現状について解説します。

鉄骨工事会社業界の定義

鉄骨工事会社とは、設計図に描かれた鉄骨の組み立て構造を把握し、建物の骨組みとなる部分を正確に組み上げていく工事会社を指します。

また、鉄骨工事会社業界とは、広義には鉄骨建築の施工図を作成する会社や、鉄骨の加工・販売を行う会社、鉄骨建築を行う際の資機材を製造・販売する会社なども含まれます。

鉄骨工事会社の現状

近年の鉄骨工事会社の現状には、以下のような特徴がみられます。

  1. 業界需要は徐々に縮小が予測される
  2. 被災地のインフラ需要などがある
  3. 企業の規模を問わず倒産が起こっている

①業界需要は徐々に縮小が予測される

鉄骨建築は、大規模建築物や橋梁などに欠かせない資材ですが、現在大規模建築物の需要は落ち着いてきています。

そのため、今後の動向として、鉄骨工事会社の需要は縮小することが予測されています。

②被災地のインフラ需要などがある

鉄骨工事会社の需要は年々下落し続けていましたが、2008年のリーマンショックを底に、東日本大震災や東京オリンピックによるインフラ需要などもあって、近年は回復基調にありました。

しかし、都心部の大型工事需要がひと段落したことから、今後の市場は縮小か横ばいとの見方が強くなっています。

③企業の規模を問わず倒産が起こっている

近年鉄骨工事会社は、鉄骨資材価格の上昇や工事費の値下げ圧力の高まり、受注競争の激化などにより、利益を出せない会社が増えたことから、大手・中小企業にかかわらず倒産が起きています。

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2. 鉄骨工事会社のM&A動向

鉄骨工事会社のM&A動向

鉄骨工事会社のM&A動向には、以下のような特徴がみられます。

  1. 国内から海外への需要を求めたM&Aが増えている業界
  2. 廃業が多く今後のM&Aの浸透が注目される
  3. 周辺業界・異業種などへのM&Aも増えている

①国内から海外への需要を求めたM&Aが増えている業界

鉄骨工事会社業界は日本国内の需要が減少傾向にあることから、海外に拠点を置く企業へのM&Aが増加しています。特に、近年はアジアでM&Aを行う鉄骨工事会社が増えています。

②廃業が多く今後のM&Aの浸透が注目される

鉄骨工事会社業界では、ほとんどの企業がM&Aによる会社売却ではなく、廃業を選んでいる現状があります。しかし、M&Aによる会社売却・事業承継の認知度が向上してきたことにより、今後は中小企業を中心にM&Aによる買収・売却の増加が予測されます。

③周辺業界・異業種などへのM&Aも増えている

鉄骨工事会社としてだけでは経営が厳しくなっていることから、本業のノウハウを活かせる関連事業を買収するケースや、事業の多角化を目指して異業種へ参入するケースも見られます。

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3. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の相場

鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の相場

鉄骨工事会社の売却希望価額は、他業界に比べて安くなるケースが多く見られます。

理由として、鉄骨工事会社には高額な設備・機器があまり必要ないことや、売却側の鉄骨工事会社は将来性の不安から早く負債を解消したり従業員の雇用を確保したいという思いから、安く売却希望価額を出す経営者が多いことがあげられます。

4. 鉄骨工事会社関連のM&A・買収・売却・譲渡の事例

鉄骨工事会社関連のM&A・買収・売却・譲渡の事例

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例をご紹介します。

  1. 株式会社小野工業所による博陽工業株式会社との資本提携
  2. 阪和興業によるブリヂストン化工品ジャパンから一部事業の会社分割
  3. エスイーによる鳥取の森田工産のM&A
  4. ナガワによるOY CORPORATION LTD.のM&A
  5. 那須電機鉄工による那須ストラクチャー工業の鉄骨加工事業の事業譲渡
  6. 旭化成ホームズと中央ビルト工業の資本業務提携
  7. コンドーテックによるエヌパットとの業務資本提携
  8. コンドーテックによる中央技研のM&A

①株式会社小野工業所による博陽工業株式会社との資本提携

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例1件目は、株式会社小野工業所による博陽工業株式会社との資本提携です。

小野工業所は、2019年に小野工業所が博陽工業の株式をすべて取得する形で、博陽工業と資本提携を締結しました。

小野工業所は、鉄骨の加工販売を行う博陽工業と資本提携を結ぶことで、高品質な鉄骨を安定して手に入れることができるようになりました。

②阪和興業によるブリヂストン化工品ジャパンから一部事業の会社分割

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例2件目は、阪和興業によるブリヂストン化工品ジャパンから一部事業の会社分割です。

阪和興業は、2018年ブリヂストン化工品ジャパンから冷蔵倉庫用の防熱工事事業を、吸収分割により約7000万円で取得しました。

これにより、阪和興業が行なっている鉄骨工事や屋根部屋工事とのシナジー効果が得られ、防熱工事事業が新たな収益源になるとしています。

③エスイーによる鳥取の森田工産のM&A

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例3件目は、エスイーによる鳥取の森田工産のM&Aです。

建設用資機材の製造・販売などを行うエスイーは2015年、鉄骨工事業を行う森田工産を売却価額約2億3000万円の株式譲渡により子会社化しました。

これにより、エスイーは建設関連事業を営むグループ企業同士のシナジー効果を得ています。

④ナガワによるOY CORPORATION LTD.のM&A

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例4件目は、ナガワによるOY CORPORATION LTD.のM&Aです。

2018年、ナガワはタイで鉄骨を用いた建設などを行うOY CORPORATION LTD.を、売却価額約1億円の株式譲渡により子会社化しました。

これにより、国内外で鉄骨を用いた建設を行なっているナガワは、タイでの事業拡大や両社の技術力向上につなげることができるとしています。

⑤那須電機鉄工による那須ストラクチャー工業の鉄骨加工事業の事業譲渡

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例5件目は、那須電機鉄工による那須ストラクチャー工業の鉄骨加工事業の事業譲渡です。

2014年、那須電機鉄工は連結子会社である那須ストラクチャー工業の鉄骨加工事業を、新たに設立した会社に事業譲渡し、那須ストラクチャー工業を解散しました。なお、売却価額は公開していません。

那須電機鉄工は、厳しい経営状態にあった那須ストラクチャー工業を単独で立ち直らせることは不可能と判断し、他社と共同出資する新会社への事業譲渡を決断しています。

⑥旭化成ホームズと中央ビルト工業の資本業務提携

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例6件目は、旭化成ホームズと中央ビルト工業の資本業務提携です。

旭化成ホームズと中央ビルト工業は、2017年、旭化成ホームズが中央ビルト工業の発行済株式と第三者割当増資を約11億5000万円分取得する形で資本業務提携を結びました。

これまで取引関係にあった両社は、首都圏での需要取り込みを積極的に進めるため、資本業務提携を締結しています。

⑦コンドーテックによるエヌパットとの業務資本提携

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例7件目は、コンドーテックによるエヌパットとの業務資本提携です。

コンドーテックは2018年、エヌパットの発行済株式を5%取得する形で業務資本提携を結びました。

鉄骨建築で使用する結合金具などを製造・販売するコンドーテックは、建築用金物などを製造・販売するエヌパットと提携することで、販売網の拡大や企業価値の向上を見込んでいます。

⑧コンドーテックによる中央技研のM&A

鉄骨工事会社関連のM&Aによる買収・売却・譲渡事例8件目は、コンドーテックによる中央技研のM&Aです。

2014年、コンドーテックは中央技研を売却価額約1000万円の株式譲渡により子会社化しました。

コンドーテックは、設備機械製造などで高い技術を持つ中央技研を買収することで、高性能な製品を効率良く生産できる体制を整えています。

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5. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリット

鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリット

鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡にはさまざまなメリットがあります。この章では、売却側と買収側のメリットについて解説します。

売却側

M&Aによって鉄骨工事会社の売却側は、以下5つのメリットが得られます。

  1. 従業員の雇用確保
  2. 後継者問題の解決
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 廃業のコストがかからない
  5. 個人保証・債務・担保などの解消

①従業員の雇用確保

M&Aによる会社売却により、売却側は鉄骨工事の技術を持った従業員の雇用を確保でき、貴重な技術を持った職人たちの業界でのキャリアを守ることができます。

②後継者問題の解決

多くの中小鉄骨工事会社は後継者問題の解決が課題となっていますが、M&Aによる売却で事業の継続が可能となります。

③売却・譲渡益の獲得

鉄骨工事会社の経営者は、M&Aによる売却で売却益を獲得でき、その後の生活資金や次の事業資金などに活用することができます。

④廃業のコストがかからない

廃業を選択した場合は、廃業コストを負担しなければなりませんが、M&Aによる売却であれば廃業にかかる費用は必要なくなります。

⑤個人保証・債務・担保などの解消

個人保証・債務・担保の負担は、鉄骨工事会社の経営者や親族などにとって経済的・精神的負担となりますが、M&Aによる売却であれば売却先に引き継いでもらうことも可能です。

買収側

M&Aによって、鉄骨工事会社の買収側は以下5つのメリットが得られます。

  1. 従業員の確保
  2. 必要な事業を低コストで取得
  3. 新規事業へ低コストで参入
  4. 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  5. 事業規模・エリアの拡大

①従業員の確保

若手職人が慢性的に不足している鉄骨工事会社業界ですが、M&Aによる買収であれば売却側の従業員を獲得できます。

②必要な事業を低コストで取得

鉄骨工事会社が周辺事業・関連事業を始める場合でも、M&Aによる買収であれば売却側との交渉次第で、低コストで事業取得が可能です。

③新規事業へ低コストで参入

鉄骨工事会社が異業種へ参入する場合でも、M&Aによる買収であれば売却側との交渉次第で、低コストで事業の多角化が可能になります。

④顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

M&Aによる買収であれば、すでに信頼関係ができている売却側の顧客・取引先を獲得できます。また、売却側が持つ独自ノウハウも獲得できます。

⑤事業規模・エリアの拡大

鉄骨工事会社が、事業エリアの拡大により事業成長を図る場合でも、M&Aによる買収であれば短期間で効率の良い事業規模拡大が可能となります。

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6. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の成功ポイント

鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の成功ポイント

鉄骨工事会社業界でM&A・買収・売却・譲渡を成功させるには、どのようなポイントを押さえて実施すればよいのでしょうか。

この章では、鉄骨工事会社業界でM&A・買収・売却・譲渡を成功させるポイントについて、売却側・買収側それぞれの立場からみていきましょう。

買収側

買収側は、以下3つのポイントを押さえることが重要です。

  1. デューデリジェンスの徹底
  2. 統合プロセスの実勢
  3. M&Aの専門家に相談すること

①デューデリジェンスの徹底

デューデリジェンスとは、売却側企業の経営状態などを調査するM&Aの重要な工程の1つです。

デューデリジェンスを徹底して行うことで、統合後のリスクを最小限に抑えることができます。

②統合プロセスの実施

M&Aでは、PMIと呼ばれる統合プロセスによって、買収側と売却側企業を1つにまとめていきます。

PMIの成否がM&Aの成否を分けるといっても、過言ではないほど重要な工程といえます。

③M&Aの専門家に相談すること

M&Aの専門家は、デューデリジェンスやPMIなどの工程を、幅広い知識と豊富な経験から的確に遂行していきます。

M&Aの専門家に相談しながら進めることにより、M&Aの成功率を上げることができます。

売却側

売却側は、以下3つのポイントを押さえることが重要です。

  1. アピールポイントを持つこと
  2. 権利・特許・技術などを持つこと
  3. M&Aの専門家に相談すること

①アピールポイントを持つこと

多くの売却希望案件の中から自社を選んでもらうには、明確なアピールポイントが強みになります。

事前にM&Aの専門家に相談するなどして、自社のアピールポイントを洗い出しておくことも重要です。

②権利・特許・技術などを持つこと

鉄骨工事に関する権利・特許・技術の獲得は、買収側にとってM&Aを行う目的の1つです。

獲得の難しい権利・特許・技術などを持っていることで、売却交渉が有利となります。

③M&Aの専門家に相談すること

M&Aの専門家に相談することにより、企業価値の向上など売却戦略を構築できます。また、最適な売却先を見つけることもできます。

7. 鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡におすすめの仲介会社

鉄骨工事会社のM&A・買収・売却・譲渡におすすめの仲介会社

以前まで鉄骨工事会社業界では、M&Aによる買収・売却・譲渡があまり多くありませんでした。買収・売却ノウハウの少ない業界でM&Aを行うには、丁寧にサポートしてもらえる仲介会社を選ぶことが大切です。

M&A総合研究所では、鉄骨工事会社業界のM&A・買収・売却・譲渡の実務経験豊富な会計士が専任で担当するので、いつでも細やかなサポートを受けることが可能です。

手数料は業界最安値水準で成功報酬のみのシンプルな報酬体系となっているので、コスト面の負担も抑えることができます。

無料相談を行っていますので、鉄骨工事会社業界のM&A・買収・売却・譲渡をご検討の際は、お気軽にご連絡ください。

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8. まとめ

まとめ

本記事では、鉄骨工事会社のM&Aによる買収・売却動向や買収・売却事例、買収・売却を成功させるポイントなどについてご紹介してきました。

【鉄骨工事会社のM&A動向】

  1. 国内から海外への需要を求めたM&Aが増えている業界
  2. 廃業が多く今後のM&Aの浸透が注目される
  3. 周辺業界・異業種などへのM&Aも増えている

【買収側がM&Aを成功させるためのポイント】
  1. デューデリジェンスの徹底
  2. 統合プロセスの実勢
  3. M&Aの専門家に相談すること

【売却側がM&Aを成功させるためのポイント】
  1. アピールポイントを持つこと
  2. 権利・特許・技術などを持つこと
  3. M&Aの専門家に相談すること

鉄骨工事会社業界でM&Aを成功させるには、信頼できるM&Aの専門家に相談することが大切です。

M&A総合研究所では、実務経験豊富な会計士が専任でフルサポートいたしますので、安心してご依頼いただけます。

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