WEBサイト業界のM&A動向!売却・買収事例5選と成功のポイントを解説!【2023年最新】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

多くのテーマのWebサイトが制作される現在、WebサイトやWebサイト会社のM&Aも盛んに行われるようになってきました。この記事では、Webサイト業界の動向とM&Aの状況、Webサイト会社のM&Aの事例などについて詳しく解説します。

目次

  1. WEBサイト業界の概要
  2. WEBサイト業界のM&A動向
  3. WEBサイト会社をM&Aするメリット
  4. WEBサイト会社のM&A・買収・売却事例5選
  5. WEBサイト業界のM&Aの成功のポイント
  6. WEBサイト業界のM&A・事業譲渡まとめ
  7. web制作業界のM&A案件一覧
  • web制作会社のM&A・事業承継

1. WEBサイト業界の概要

Webサイト業界では、Webサイトの運営会社やWebサイト自体のM&Aが盛んに行われています。WebサイトをM&Aするというのは、いったいどのような取引になるのでしょうか。この記事では、Webサイト業界の動向と、M&Aの詳細について詳しく解説します。

WEBサイト業界とは

Webサイトとは、インターネット上の同じドメイン上にあるWebページの集まりのことをいいます。

Webサイトとホームページがよく混合されますが、ホームページとは複数のWebページの集合体であるWebサイトの、スタート地点となるトップページのことを指します。

Webサイト業界とは、Webサイトの作成と運営を行う仕事をする業界のことです。企業のオウンドメディアや、総合的に情報をまとめたキュレーションサイトなどの作成や運営を行うのがWebサイト業界です。

WEBサイト業界の市場規模と動向

Webサイト業界を含むインターネット関連業界の売上高は大幅な伸びが続いています。

業界動向サーチのインターネット業界の分析によると、インターネット付随サービス業の売上高は2010年には9,525億円だったのが、2015年には1兆4,880億円に、2020年には1兆9,256億円に、2022年には2兆2,587億円に成長しています

近年はスマートホンの普及により、インターネットサービスを利用する人が増加し、ネット通販やSNSなどの利用者が急増していることがこの伸びの理由です。

Webサイト業界も、このインターネット関連業界の成長に合わせて成長している模様です。

参考:業界動向サーチ「インターネット業界の動向や現状、ランキングなど

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2. WEBサイト業界のM&A動向

Webサイト業界を含めたIT業界全体では、M&Aが増加傾向にあります。特に、近年では、IT関連業界とは関係がなかった異業種や他業種が、同じ系列の分野のWebサイトをM&Aで手に入れる動きも活発化しています。

企業がWebマーケティングを展開しようと考えたときに、ゼロからオウンドメディアを立ち上げるよりは、すでに一定の成果が上がっている同じ系列のWebサイトを買収する動きも活発です。

【関連】データセンターのM&A動向!売却・譲渡事例、相場、積極買収企業も紹介【2022年最新版】

3. WEBサイト会社をM&Aするメリット

Webサイト会社をM&Aするメリットとはどのようなものなのでしょうか。M&Aには売却側のメリットと、買収側のメリットがそれぞれあります。Webサイト会社のM&Aのそれぞれのメリットについて解説します。

売却側のメリット

売却側のメリットとしては、売却することにより資金を確保できることと、事業を整理して中核的なものに集中できるようになるということがあります

Webサイトを運営している会社は、複数のサイトを同時並行で運営することが一般的です。Webサイトの運営には、コストや手間がかなり掛かるので、一部のサイトを売却することで資金を確保できます。

また、収益性が高く、必要なサイトだけを残すことで、会社のリソースをより中核的な事業に集中できるようになります。

買収側のメリット

Webサイトを買収する側のメリットとしては、Webサイトを構築するための時間と手間を大幅に短縮できる点が挙げられます。

Webサイトを運営するためには、ドメインを取得して、サイトのデザインを決めて、画像や動画、文章などのコンテンツを制作していかなければいけません。この手間とコストがかなり多くかかります。

すでに一定の成果を挙げているWebサイトを買収することで、その手間を大幅に節約することができます。

また、すでに運営されているWebサイトは収益性が数値化されているので、今後の売上の見通しなどが立てやすい点もメリットといえるでしょう。

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4. WEBサイト会社のM&A・買収・売却事例5選

Webサイト会社のM&Aの事例を紹介します。

日本テレビホールディングスがla belle vieをM&Aした事例

2023年4月に、日本テレビホールディングス株式会社から、la belle vie株式会社の全株式を取得して完全子会社化することが発表されました。

日本テレビホールディンスは民放テレビキー局である日本テレビを中心とした日本テレビ放送網や、BS日本、CS日本、コンテンツ制作会社などを傘下に持つ持株会社で、la belle vieはファッションECサイトを運営している会社です。

日本テレビホールディングスとしては、la belle vieのIT基盤を活かした物販事業の強化を目指すとのことです。

参考:日本テレビホールディングス株式会社「la belle vie株式会社の株式取得に関するお知らせ

INCLUSIVEがJコミックテラスをM&Aした事例

2023年3月に、INCLUSIVE株式会社の連結子会社である株式会社ナンバーナインが、株式会社メディアドゥが保有する株式会社Jコミックテラスの全株式を取得して子会社化するM&Aを発表しました。

ナンバーナインは、漫画家のためのデジタル配信サービスや、税務申告サービス、SNS運用代行サービスなどを展開しています。

Jコミックテラスは、電子書籍配信サイトのマンガ図書館Zを運営しています。

このM&Aにより、ナンバーナインとJコミックテラスが「クリエイターエコノミー構想」を推進して、業界の活性化を図っていくとのことです。

参考:INCLUSIVE株式会社「当社連結子会社による株式会社Jコミックテラスの 株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

アシロがビッコレをM&Aした事例

2023年3月に、株式会社アシロが株式会社ビッコレの、全ての株式を取得して子会社化するM&Aを実施しました。

アシロはリーガルメディアサイトやHR事業、保健事業などを展開する会社です。ビッコレはポイントサイトやFXサイトなどを運営している会社です。

このM&Aにより、アシロは金融領域のメディア運営に進出していくとのことです。

参考:株式会社アシロ「株式会社ビッコレの株式取得(子会社化)に関する株式譲渡契約締結のお知らせ

ガイアックスがスナップマートをM&Aした事例

2023年3月に株式会社ガイアックスが、スナップマート株式会社の全ての株式を取得して連結子会社とするM&Aを発表しました。

ガイアックスは、ソーシャルメディアやソーシャルアプリに関する事業を行う会社で、スナップマートは、デジタル素材販売サイトの「Snapmart」を運営する会社です。

このM&Aにより、ガイアックスはスナップマートの持つクリエイターエコノミ領域における強みを獲得し、ソーシャルメディア事業のさらなる成長につなげていくとのことです。

参考:株式会社ガイアックス「子会社の異動を伴う株式取得(連結子会社化)及び債権譲受に関するお知らせ

ワイ・インターナショナルがcymaをM&Aした事例

2022年12月に株式会社ワイ・インターナショナルが、株式会社cymaの発行済全株式を取得するM&Aを発表しました。

ワイ・インターナショナルはスポーツ自転車の自転車や部品、用品の販売やオリジナル商品の企画製造などを行う会社です。

株式会社cymaは、株式会社エイチームの連結子会社であるエイチームコマーステックが、自転車小売事業に関して保有する資産、債務、契約その他の権利義務を継承させるために設立された会社で、自転車通販サイトの「nyma-サイマ-」を運営しています。

このM&Aにより、ワイ・インターナショナルはスポーツ自転車だけでなく、一般自転車も扱えるようになり、幅広い顧客へのサービス提供が可能になるとのことです。

参考:株式会社ワイ・インターナショナル「株式会社 cyma の株式譲受について

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5. WEBサイト業界のM&Aの成功のポイント

Webサイト業界でM&Aを成功させるためには、どのようなポイントに気をつけるべきでしょうか。Webサイト業界だからこそ特に気をつけたい、4つのポイントについて解説します。

専門のM&Aアドバイザーに依頼

WebサイトやWebサイトの運営会社のM&Aを行いたい場合には、M&Aを専門に扱うアドバイザーに依頼することをおすすめします。

M&Aを行うためには、最適な相手とのマッチングや詳細な調査を行うデューデリジェンスなどが必要です。

相手探しや、法務や財務の高度な知識が必要なデューデリジェンスへの対応は、M&Aに詳しくない方にはかなりハードルの高いものとなります

Webサイトや中小規模のWebサイト運営会社のM&Aの相談に乗ってくれるアドバイザーが日本にはいます。ぜひ、M&Aを検討し始めたら、まずは専門家に相談してみましょう。

M&A仲介会社選びにお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所では、Webサイト業界のM&Aに精通したM&Aアドバイザーが専任となって案件をフルサポートします。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談をお受けしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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著作権や所有権の確認

WebサイトのM&Aでは、Webサイトに掲載しているコンテンツの著作権や所有権の確認です。

Webサイトは、文章や画像、動画といったコンテンツで作られています。外部ライターが執筆した記事や、素材サイトから購入した画像や動画の著作権を、Webサイトの運営会社が所有しているとは限りません。

コンテンツの制作者や、素材の購入元に著作権がある場合もあります。著作権者との契約によっては、買収側が新しい契約を結ぶ必要があり、サイトの売却に制約がかかる場合もあります

また、Webサイトのドメインも、似たような名前で商標登録されている場合もあるので、商標権侵害がないようによく調べましょう。

運営ノウハウの引き継ぎ

Webサイトは、サイトの種類やそれまでの運営方針によって、運営の仕方がサイトごとに大きく異なります。

日々行う更新作業や、サイトへの問い合わせへの対応、メンテナンスについてなど、売却側は細かくマニュアルにまとめて、買収側へ引き継ぐといいでしょう

また、マニュアルには記載していない、突発的な事案が発生することもあります。そのために、Webサイトの譲渡の際には、譲渡側も譲渡後数カ月程度は運営に関わり、運営ノウハウを完全に引き継ぐことが一般的です。

バリュエーション

バリュエーションとは、企業価値評価のことです。M&Aを行うということは、買収側は将来的な利益を期待して買収します。

M&Aの対象となっているWebサイトの価値の算定が、将来的な伸び率を加味した数値になっているかどうかをよく確認しましょう。

インカムアプローチ

M&Aにおけるバリュエーションの評価アプローチにはいくつか種類がありますが、WebサイトのM&Aにおいてもっとも重要なのは、インカムアプローチとなります。

インカムアプローチとは、将来期待される利益やキャッシュフローに基づいて価値を評価する手法です。

インカムアプローチは将来の収益獲得能力を最も適切に反映できます。Webサイトの価値の評価がインカムアプローチで行われているかどうか、よく確認しましょう。

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6. WEBサイト業界のM&A・事業譲渡まとめ

今後、社会におけるインターネットの役割がますます重要になっていく中で、Webサイト業界の重要性もより高まっていくことでしょう。

今後、売却側も買収側も、必要に応じてWebサイトのM&Aを活発化させていくことが、Webマーケティングを成功させるためにも必要です。WebサイトのM&Aを考え始めたら、まずはWebサイトのM&Aに詳しい専門家に相談することから始めてみましょう。

7. web制作業界のM&A案件一覧

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