岡山県のM&A・事業承継・会社売却の案件一覧を紹介!最新動向や案件を探す手段も解説!

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

本記事では、岡山県におけるM&A・会社売却・事業承継の動向や最新事例を解説します。あわせて岡山県のM&A・会社売却・事業承継を検討する際の手段や仲介会社を選ぶポイントを把握しておくと役立ちます。岡山県でM&Aを検討している方は必見です。

目次

  1. 岡山県の経済状況
  2. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継の動向
  3. 岡山県近郊のM&A案件一覧
  4. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継の事例
  5. 岡山県内のM&A・事業承継に役立つ公的支援
  6. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す3つの手段
  7. M&A仲介会社を選ぶ時の5つのポイント
  8. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継のまとめ
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1. 岡山県の経済状況

中国地方の東南部に位置する岡山県は、人口185万8,269人(令和5年1月1日現在)、面積7,114.33㎢です。「清水白桃」など、全国1位の出荷数を誇るフルーツを数多く栽培しています。国産ジーンズの発祥地(倉敷市)としても著名です。

岡山県の名目県内総生産額は7兆6,527億円(2023年度)です。前年比で1.9 %増となり、物価変動の影響を取り除いた実質経済成長率は5.6%増となっています。

参考:岡山県「令和3年度岡山県県民経済計算について

2. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継の動向

帝国データバンクの「岡山県 後継者不在に関する企業の実態調査(2023年)」によると、岡山県の中小企業の後継者不在率は57.3%です。

社長年齢別でみると、将来の事業承継を見据えた後継者選定を始める必要があるとされる「60歳代」が構成比 35.8%(318 社)を占めています。以降、「70 歳代」が 28.7%(130 社)、「80 歳以上」が 23.4%(22 社)となり、社長年齢が『60 歳以上』の企業では 32.8%が後継者不在であることがわかりました。

岡山県の休廃業・解散、倒産件数のデータ

帝国データバンクの「岡山県 企業の休廃業・解散動向調査(2023年)」によると、岡山県の休廃業・解散数は860社でした。いずれも前年より増加しています。

具体的な比率は出ていませんが、黒字決算であるにもかかわらず休廃業・解散した会社が相当数あると推測できます。それらの会社の多くは後継者不在による廃業だと推測されます。

廃業については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】廃業は倒産や閉店と違う?実態や種類・廃業にしないための方法をご紹介

3. 岡山県近郊のM&A案件一覧

ここでは、岡山県近郊のM&Aの譲渡希望案件の一例を紹介します。

【財務安定】中国地方/総合電気工事業

公共施設や商業施設、ビル、工場、店舗、一般住宅等の電気工事業です。官公庁や地場の企業との太いパイプがあり、長年にわたって安定した財務基盤を構築しています。
 

エリア 中国・四国
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 1億円〜2.5億円
譲渡理由 非公開

【関連】【財務安定】中国地方/総合電気工事業(住宅・不動産・建設) | M&A総合研究所

【中国地方/営業利益1億円超】元請取引がメインの建設業者

民間企業からの元請取引がメインの建設業者です。建築一式工事がほとんどで、一部土木工事も行っています。施工管理のみを行い、施工は外注している状況です。
 

エリア 中国・四国
売上高 5億円〜10億円
譲渡希望額 5億円〜7.5億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【関連】【中国地方/営業利益1億円超】元請取引がメインの建設業者(住宅・不動産・建設) | M&A総合研究所

【純資産アンダー/中国地方×製造業】LED照明・電気自動車の電子部品製造業

オーダーメイドLED照明の製造、電気自動車などに使用される電子部品の製造を行っています。LED照明は自社ブランドにて展開しており、電子部品は大手車載向け電子部品製造メーカーへ独占的に部品を製造しています。
 

エリア 中国・四国
売上高 2.5億円〜5億円
譲渡希望額 1億円〜2.5億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【関連】【純資産アンダー/中国地方×製造業】LED照明・電気自動車の電子部品製造業(商社・小売・流通) | M&A総合研究所

4. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継の事例

ここでは、岡山県の企業が関係した実際のM&A事例を紹介します。

  1. センコーグループホールディングスとダイヤクリーニングとのM&A
  2. 帝人ナカシマメディカルとKiSCOとのM&A
  3. デザインワン・ジャパンとイー・ネットワークスとのM&A
  4. きずなホールディングスと備前屋とのM&A
  5. アミーゴとグロップとのM&A
  6. Link-UとリベラルマーケティングのM&A

①センコーグループホールディングスとダイヤクリーニングとのM&A

2021(令和3)年11月、センコーグループホールディングス(東京都江東区)は、ダイヤクリーニング(岡山県倉敷市)の全株式を取得し完全子会社化しました。なお、取得価額は公表されていません。

センコーグループホールディングスは、物流事業、商事事業、ビジネスサポート事業、ライフサポート事業などを行っている企業グループの持株会社です。ダイヤクリーニングは、クリーニング事業、コインランドリー事業を行っています。

センコーグループホールディングスとしては、クリーニング業界で売上10位にあるダイヤクリーニングをグループに加えることで、ライフサポート事業の領域拡大を図り、グループ各社とのシナジー効果も創出できると判断しました。

センコーグループHD、中四国エリアでクリーニング事業を展開するダイヤクリーニングをグループ化

②帝人ナカシマメディカルとKiSCOとのM&A

2021年10月、帝人ナカシマメディカル(岡山県岡山市)は、大塚メディカルデバイスの子会社であるKiSCO(兵庫県 神戸市)の脊椎および外傷(骨折)事業を買収するとの発表を行いました。2022(令和4)年2月に、吸収分割によって同事業を承継する予定です。

帝人のグループ会社である帝人ナカシマメディカルは、人工関節・骨接合材料・脊椎などの医療機器の開発・製造・販売を行っています。KiSCOは、医療機器の開発および製造・輸入販売を行っている企業です。

なお、KiSCOの親会社、大塚メディカルデバイスは、大塚ホールディングスの連結子会社になります。帝人ナカシマメディカルとしては、当該事業に関わる製品、人財、技術力を得ることで、埋め込み型医療機器事業の成長を加速させる考えです。

KiSCO株式会社の脊椎および外傷(骨折)事業買収について

③デザインワン・ジャパンとイー・ネットワークスとのM&A

2021年10月、デザインワン・ジャパン(東京都新宿区)は、イー・ネットワークス(岡山県岡山市)の全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は公表されていません。

デザインワン・ジャパンは、インターネットメディア事業、開発事業、人材紹介サービス事業、広告代理事業などを行っています。イー・ネットワークスは、Web制作・受託開発事業、ホスティング・サーバー関連サービス事業、ASP・SaaS事業を行っている企業です。

デザインワン・ジャパンとしては、開発リソースを低コストで獲得したうえで、DX(デジタル トランスフォーメーション)ソリューション事業の拡大を図る狙いがあります。

株式会社イー・ネットワークスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

④きずなホールディングスと備前屋とのM&A

2021年1月、きずなホールディングス(東京都港区)は、備前屋(岡山県瀬戸内市)の全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は2億8,000万円です。きずなホールディングスは、葬儀葬祭に関する一切の業務を行う企業グループの持株会社になります。

備前屋は、岡山県内の3店舗で家族葬・一般葬を取り扱う葬儀葬祭事業者です。きずなホールディングスとしては、家族葬市場の成長余地の大きさに着目するとともに、グループとして初の中国地方への進出が実現することから、このM&Aを実施しました。

⑤アミーゴとグロップとのM&A

2020年11月、アミーゴ(東京都千代田区)は、グロップ(岡山県岡山市)からペットショップ1店舗を譲受しました。譲渡価額は公表されていません。アレンザホールディングスの連結子会社であるアミーゴは、全国で74店舗(2021年11月現在)のペットショップを経営しています。

グロップは、人材派遣、ペットショップ経営を行っている企業です。アミーゴとしては、当該店舗の持つ里親探しのノウハウを獲得し、それを全店舗で活用する考えで事業譲渡を受けました。

⑥Link-UとリベラルマーケティングのM&A

2020年9月、Link-U(東京都千代田区)は、リベラルマーケティング(岡山県岡山市)の株式52%を取得し子会社化しました。2021年9月には株式20%を追加取得し、合計72%を取得しています。取得価額は5億400万円です。

Link-Uは、サーバープラットフォーム事業を行っています。リベラルマーケティングは、サービス事業者マッチングプラットフォームの運営を行っている企業です。Link-Uとしては、DX分野においてシナジー効果が得られ、企業価値向上が図れると判断しました。

5. 岡山県内のM&A・事業承継に役立つ公的支援

岡山県でM&A・事業承継を検討する際に、公的機関を活用するのも有効な手段です。代表的かつ最も適任といえる公的機関として、岡山県事業承継・引継ぎ支援センターがあります。

岡山県事業承継・引継ぎ支援センター

岡山県事業承継・引継ぎ支援センターは、従来からの公的組織である岡山県事業承継ネットワークと岡山県事業引継ぎ支援センターが統合され、2021年4月に発足しました。事業承継・引継ぎ支援センターは、中小企業庁からの委託事業として、各都道府県に設置されています。

従来の事業承継ネットワークは親族承継や社内承継の支援、事業引継ぎ支援センターはM&Aなど第三者への事業承継の支援が中心業務でした。今回の統合により、岡山県事業承継・引継ぎ支援センターは、地域の中小企業の事業承継を総合的に支援する組織となったのです。

岡山県事業承継・引継ぎ支援センターは、公益財団法人岡山県産業振興財団が事務局となって運営されています。公的機関ですから、相談・支援は無料です。ただし、紹介された士業事務所やM&A仲介会社に業務を依頼した場合は、通常の手数料が発生します。

岡山県事業承継・引継ぎ支援センターの独自事業として行われているのが、後継者バンクです(別の都道府県によっては後継者人材バンクともいう)。事業承継で経営者になること志望する起業家と、後継者不在の中小企業をマッチングします。

マッチング後、当事者間で合意に至れば、事業承継実現までの手続きなどは、岡山県事業承継・引継ぎ支援センターが支援してくれるので、有効な手立てとなるでしょう。

事業承継ネットワークについては下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】事業承継ネットワークとは?内容や事例を紹介【東京/大阪/福岡】
【関連】事業引継ぎ支援センターとは?費用や実績を解説【評判/口コミあり】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

6. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す3つの手段

岡山県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段は、以下の3点です。

  1. 地元の金融機関などに相談する
  2. M&Aマッチングサイトを活用する
  3. M&A仲介会社・専門家に相談する

①地元の金融機関などに相談する

岡山県にある金融機関でも、多くの中小企業と取引を行っているため、M&A・会社売却・事業承継について相談できます。

②M&Aマッチングサイトを活用する

岡山県のM&A・会社売却・事業承継案件は、M&Aマッチングサイトを使用しても探せます。M&Aマッチングサイトとは、サイト上で売り手と買い手が互いの情報を閲覧でき、直接交渉を進められるサービスです。

M&Aマッチングサイトは、空いた時間に相手先を探したり、自分のペースで利用したりできます。費用を安く済ませられるのもメリットです。近年はマッチングサイトの数も増えていますが、以下でおすすめのサイトを紹介します。

M&A総合研究所

M&A総合研究所では、AIを活用にした精度の高いマッチングを実現できるでしょう。専門家による仲介が必要な場合は、M&Aアドバイザーによる専任サポートをご依頼いただくことも可能です。

Batonz(バトンズ)

Batonzは、国内最大級のマッチングプラットフォームで、300万円以下の小規模な案件も取り扱っており、中小企業や個人事業主でも使いやすいでしょう。

TRANBI(トランビ)

TRANBIは、国内で最大級のマッチングサイトです。2021年から料金システムが変更され、買い手は3つの有料プランから1つを選択することで、売り手と交渉が可能になります。

【関連】山口県のM&A・事業承継・会社売却の案件一覧!経済状況、事例も紹介

③M&A仲介会社・専門家に相談する

岡山県のM&A・会社売却・事業承継案件を探す手段として、M&A仲介会社・専門家へ相談する方法があります。

実績と専門性を兼ね備えたM&A仲介会社であれば、自社単独では見つけられない相手先を探すことが可能です。

7. M&A仲介会社を選ぶ時の5つのポイント

岡山県でのM&Aを検討していても、多くの仲介会社があるため、どこに依頼すべきか悩むこともあるでしょう。ここでは、岡山県でM&Aをする際に仲介会社を選ぶポイントを5つ紹介します。

①同業種の専門的知識・M&A実績がある

1つ目のポイントは、専門知識と実績の有無です。M&A仲介会社は、それぞれ自社が得意とする業種や分野を持っています。M&A・会社売却・事業承継を希望する場合は、譲渡・承継を行う事業の知識・経験がある会社を選ぶことが大切です。

自社分野の専門的知識やM&A実績を持っている仲介会社なら、適切なサポートを受けられ、効率よくM&Aを行えます。

②同程度の規模の案件・地元のM&A案件の実績がある

2つ目のポイントは、案件規模と地元M&A実績の有無です。M&A仲介会社は業種・分野だけではなく、案件規模や地域によっても得意不得意があります。したがって、相談した仲介会社が取り扱ってきた案件規模や、地域M&Aの実績を事前に確認することが大切です。

公式サイトなどに成約実績が掲載されていない場合は、無料相談の場を活用するとよいでしょう。

③M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている

3つ目のポイントは、M&Aに関する専門知識と経験の有無です。M&A・会社売却・事業承継を成功させるためには、さまざまな専門知識が欠かせません。

仲介会社の実績が乏しければ、自社に見合った交渉先が紹介されないことも考えられ、希望する条件でM&A・会社売却・事業承継を行えない可能性があります。

実際に交渉や手続きを行う際は、仲介会社が幅広い知識・経験を有していれば、スムーズに交渉や手続きを行え、適切なアドバイスも受けることが可能です。M&A仲介会社を選ぶ際は、M&Aに関する幅広い専門知識と経験を備えているかを、事前によく確認しましょう。

④相談料・手数料・報酬体系がわかりやすい

4つ目のポイントは、手数料・相談料・報酬体系がわかりやすいことです。M&A仲介会社によって、料金体系はさまざまであり、事前によく確認しなければなりません。

料金体系が不明瞭な仲介会社を選んでしまったり、費用内容をよく理解しないまま依頼してしまったりすると、想定していた以上の支払いが生じる可能性もあります。

相談する前に相談料・手数料などの報酬体系がわかりやすく明示されているかを確認し、不明点があれば質問して納得してから依頼するようにしましょう。

⑤担当スタッフの対応・相性

5つ目のポイントは、担当スタッフの対応・相性です。担当するスタッフの対応がずさんだったり、自身との相性が悪かったりすれば、意思疎通が図れず、希望するM&A・会社売却・事業承継ができないことも考えられます。

M&A仲介会社を選ぶ際は、実績や知識を有していることはもちろんですが、担当するスタッフの対応・相性を考えることも大切です。担当者が自社に合わないと判断した場合は、担当スタッフを代えてもらったり、他社に依頼したりすることも検討する必要があります。

【関連】M&A仲介とは?FAとの違いや依頼のメリットと費用相場など選び方も解説!

8. 岡山県のM&A・会社売却・事業承継のまとめ

経営者が高齢で後継者不在の中小企業は、事業承継対策が急務です。本記事を参考に、M&Aで第三者に事業承継することを早期に検討するのをおすすめします。

岡山県でM&A・会社売却・事業承継を検討する場合、M&A仲介会社などの無料相談を活用して自社に合ったところに相談するとよいでしょう。

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