事業譲渡とは?会社譲渡との違いや手続きの流れを分かりやすく解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

事業譲渡とは、会社全体ではなくある事業のみを売買することです。事業承継の方法として事業譲渡を選ぶ中小企業が増えてきています。しかし、事業譲渡は契約を交わすときに条件を明確にしないとトラブルの元となるので注意しなければなりません。そこで今回は事業譲渡契約書の注意点や手続きの流れを詳しく説明。自社にとって事業譲渡が最適な方法なのか判断しましょう。

目次

  1. 事業譲渡とは?事業譲渡の定義
  2. 事業譲渡を選ぶ売り手のメリット 
  3. 事業譲渡を選ぶ買い手のメリット
  4. 事業譲渡を選ぶデメリット
  5. こんなときは事業譲渡を選ぼう
  6. 事業譲渡の手続きの流れ
  7. 事業譲渡の契約書を作成するときの注意点
  8. 事業譲渡で支払う税金
  9. 事業譲渡をしたときの会計処理
  10. 事業譲渡を検討するなら必ずM&Aアドバイザーに相談しよう
  11. 事業譲渡をするならM&A総合研究所がおすすめ
  12. まとめ
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1. 事業譲渡とは?事業譲渡の定義

事業譲渡とは

事業譲渡とは、企業が運営している事業を対象に範囲を指定して売るM&Aの手法となります。

ですから、株式譲渡とは違い企業をまるごと売買するわけではありませんから、経営権は保有したままでいられるのです。

また、事業譲渡の対価は多くのケースで現金となりますが受け取るのは経営者ではなく会社であることには注意してみてください。

1-1.会社分割と事業譲渡の違い

事業譲渡と似たものに、会社分割があります。

会社分割とは、会社内の事業を整理したり事業を独立させるために使われる手法です。

事業譲渡のように、事業を売買するのではありません。

会社分割は自社だけでもすることができます。

事業の売買をしないため、事業譲渡として扱われないのです。

1-2.株式譲渡と事業譲渡の違い

また、株式譲渡と混同されることがありますが、全く違うので注意しましょう。

株式譲渡とは、会社を売買する時に使われる手法です。

そもそも譲渡範囲が違います。

事業譲渡では事業の一部を切り出して売買しますが、株式譲渡では会社全体を売買するのです。

ちなみに株式譲渡と会社譲渡は同じ意味で使われます。

したがって、会社譲渡と事業譲渡の違いも譲渡範囲にあると考えましょう。

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2. 事業譲渡を選ぶ売り手のメリット 

事業譲渡を選ぶ売り手のメリット 

事業譲渡は、売り手にとって以下の3つのようなメリットがあります。

  1. 後継者問題を解決できる
  2. 法人格を継続して使える
  3. 会社経営における選択と集中が出来る

それぞれ詳しく確認していきましょう。

売り手のメリット1.後継者問題を解決できる

まずは、後継者問題を解決することができます。

なぜなら、事業譲渡をすれば事業の持ち主が変わるだけで、事業を存続させることができるからです。

もし、社長の引退で会社を清算するなら、今まで雇っていた従業員や商品を販売していた顧客、取引先などに迷惑がかかります。

「社長は引退するけど、事業は継続させたい」といったときに事業譲渡はピッタリです。

売り手のメリット2.法人格を継続して使える

事業譲渡をした場合、法人格を継続して使うことができます。

そのため、「Aという事業は売却したいけどBという事業は同名の法人格として継続させたい」といった場合に最適です。

また、既存の事業は全て売却して同名の法人格で新しい事業を始めることもできます。

今持っている会社の法人格を継続して使いたいときには事業譲渡を選びましょう。

売り手のメリット3.会社経営における選択と集中が出来る

事業譲渡を行うことで、会社経営における選択と集中ができます。

事業譲渡は株式譲渡と違い、事業を切り出して売却することができるからです。

事業譲渡で得た利益を会社の資金として、残した事業に注力することもできます。

不採算事業やメインでない事業を切り離し、採算のある事業に集中できる体制を構築できるのです。

3. 事業譲渡を選ぶ買い手のメリット

事業譲渡を選ぶ買い手のメリット

一方、買い手側のメリットも気になりますよね。

事業譲渡をしたときの買い手のメリットは以下の2つです。

  1. 取得したい資産を選べる
  2. 節税効果がある

それぞれ詳しく確認していきましょう。

買い手のメリット1.取得したい資産を選べる

買い手にとって最大のメリットは、取得したい資産を選べることです。

事業譲渡の場合、買い手と売り手で何を継承するのか選別することができます。

そのため、会社にとって必要な資産だけを承継できるのです。

承継したくない資産や負債があれば、売り手との協議で継承しないようにしましょう。

買い手のメリット2.節税効果がある

買い手は、事業譲渡を選択することで節税効果があります。

譲受した償却資産やのれんを償却することで、資金流出のない損失が計上されます。

そのため、他の手法と比べると節税効果があるのです。

のれんや償却については、後の会計処理の章で詳しく説明します。

4. 事業譲渡を選ぶデメリット

事業譲渡を選ぶデメリット

事業譲渡を選ぶと、デメリットもあります。

売り手・買い手に共通したデメリットは2つです。

  1. 手続きが複雑になる
  2. 譲渡範囲の決定が難しい

それぞれ詳しく確認しましょう。

デメリット1.手続きが複雑になる

まず、事業譲渡の手続きは複雑で、手間がかかります。

事業譲渡は、事業をそのまま承継させるわけではないため、取引先や従業員との契約も1つずつ契約し直さなければなりません。

例えば、事業譲渡をした場合、従業員の雇用契約はすべて白紙になります。

そのため、買い手企業と改めて雇用契約を結ばなければならないのです。

さらに、債権者保護手続きは不要ですが、個別で債権者の同意が必要となります。

このように、1つ1つ契約を巻き直さなければならず、手続きは複雑になるのです。

デメリット2.譲渡範囲の決定が難しい

事業譲渡では、譲渡範囲の決定が難しいです。

なぜなら、「何を承継させて、何を承継させないか」決めなければならないからです。

もちろん、売り手は負債も承継してほしいと考えます。

一方、買い手は負債や不要な資産は承継したくないと考えるのが当然です。

このように、双方の意見が食い違う可能性が高く、なかなか譲渡範囲を決定させることが難しくなります。

5. こんなときは事業譲渡を選ぼう

こんなときは事業譲渡を選ぼう

事業譲渡のメリットとデメリットを説明してきました。

しかし、どんなときに事業譲渡を選ぶべきか分からないという人もいると思います。

以下のような場合では、事業譲渡を選ぶとメリットが大きくなるので参考にして下さい。

  • 売り手企業が法人を継続したいとき
  • 会社の全ての資産・債務を譲渡したくないとき

上の2つに当てはまる場合は、事業譲渡を選ぶことで解決します。

他のM&Aの手法では、上記のような希望が叶わないので注意しましょう。

6. 事業譲渡の手続きの流れ

事業譲渡の手続きの流れ

続いて、実際に事業譲渡する時の流れを確認していきましょう。

事業譲渡をする時には、大きく10のステップに分けることが出来ます。

  1. M&Aアドバイザーとの契約
  2. 買い手企業探し
  3. 意向表明・基本合意
  4. デューデリジェンス
  5. 事業譲渡契約の締結
  6. 臨時報告書の提出
  7. 公正取引委員会への届け出
  8. 株主への通知・公告と株主総会の特別決議
  9. 監督官庁による許認可
  10. 名義変更の手続き

順番に事業譲渡の流れを確認していきましょう。

流れ1.M&Aアドバイザーとの契約

事業譲渡を考えているなら、まずはM&Aアドバイザーとアドバイザリ-契約を結びましょう。

M&Aアドバイザーは、総合的にサポート・アドバイスを担当してくれるコンサルタントの位置づけです。複雑な手続きを必要とするほか、交渉からリスクまで丁寧に調べてくれるため、安全に進めるためにも依頼しておくと良いでしょう。

さらに、情報漏洩によるトラブルを未然に防ぐこともM&Aアドバイザーなら具体的な戦略とスケジュールにより可能となります。

もし、M&Aアドバイザーに心当たりがない、どこに相談すべきかわからないということであればM&A総合研究所にお声掛けください。

M&Aアドバイザーが在籍しており、公認会計士から税理士まで揃っているので細かい悩みまで丁寧に対応できます。まずは無料相談を活用してお話だけでもお気軽にお聞かせください。

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流れ2.買い手企業探し

M&Aアドバイザーから買い手となる企業をいくつか紹介してもらい、自社に良いところを探してみましょう。

M&Aを検討しているということは、明確な目的は定まっているはずです。買い手となる企業もその目的を達成できるところを選ばなくてはならないので意見は必ず伝えましょう。

そして、最適な相手を見つけることができれば、必要な書類を使って打診します。この打診はアドバイザーが主軸となって動いてくれるので難しくはありません。

ここから売買相手が今後も話し合いをして前向きに検討したいということであれば、重要な情報のやり取りも含めて交渉となります。

ですから、必ず秘密保持契約を締結して外部へ情報が漏洩しないようにしておきましょう。

流れ3.意向表明・基本合意

ここからは秘密保持契約も問題なく行われているため、社名から内部情報まで細かく話し合いをしていきます。

まずは、お互いが今後も話し合いを進めたいという意向表明をしていくことになるのです。基本的には意向表明後は経営者同士がトップ面談を行うことになります。仲介会社などに依頼していれば立ち合いをしてもらうことも可能です。

ここでお話しているトップ面談では、売買の理由から方針などを話して交流を深めます。そして、お互いが意気投合すればある程度の売買内容をまとめて基本合意契約を結ぶのです。

この後の手順からは本格的に調査や手続きが進みますので、確認していきましょう。

流れ4.デューデリジェンス

基本合意契約を結ぶことができれば、次はとても重要な流れの1つであるデューデリジェンスです。

デューデリジェンスでは、買い手が売り手企業を調べることで、隠れ債務から財務状況まで見ることになります。このとき、買い手は失敗しないためにもリスクについても調査するのです。

正しく行われることで、お互いが納得して進めることができますから、必ず資料提出などにより協力して進めるようにしてみてください。

ここで問題が起きなければ、調査内容を精査して売買条件に盛り込みます。そして次の手順に向かうのです。

流れ5.事業譲渡契約の締結

それぞれの取締役会の決議で事業譲渡の承認が下りたら、事業譲渡契約の締結をします。

事業譲渡契約書には以下の内容を記さなければなりません。

  1. 効力発生日(事業譲渡する日)
  2. 買い手企業が売り手企業の株主に対して交付する対価
  3. 対価の算出方法

その他、新役員の選任や株主総会の日時など、双方において必要と判断される内容を盛り込むこともあります。

流れ6.臨時報告書の提出

有価証券報告書を提出している企業の場合、臨時報告書の提出が必要な場合があります。

以下の条件に当てはまる場合は臨時報告書の作成と提出が必要なので注意しましょう。

  1. 事業譲渡によって、純資産額が30%以上増減する場合 
  2. 事業譲渡によって、売上高が前年比で10%以上増減することが予想される場合

いずれかの条件に当てはまる場合は、臨時報告書を国に提出しましょう。

流れ7.公正取引委員会への届け出

国内売上高の合計額が200億円を超えている買い手企業は、公正取引委員会への届け出が必要かもしれません。

以下の条件に当てはまる場合には、公正取引委員会への届け出が必要なので注意しましょう。

  1. 国内での売り上げが30億円を超えている企業の買収
  2. 売り手の重要な部分を含み、また上記の売上に該当する企業の買収
  3. 固定資産のすべて、売り手の重要な部分を含み、固定資産による売り上げが30億円を超える企業の買収

届け出の受理後30日間は、事業譲渡を行ってはいけない決まりがあります。

ただし、公正取引委員会が認めた場合に限り、禁止期間を短縮することも可能です。

流れ8.株主への通知・公告と株主総会の特別決議

株主に対して事業譲渡に関する通知・公告をしなければなりません。

事業譲渡をする20日前までの通知・公告が必要です。

事業譲渡に反対する株主に対して、株主買取請求を行う機会を与えるために通知・公告を行います。

売り手企業および買い手企業の双方の株主総会で事業譲渡契約の承認を得る必要があります。

さらに、株主総会による承認は、事業譲渡をする前日までに受けなければなりません。

この承認では議決権の3分の2を確保する必要があります。また、反対した株主から株式の買い取り請求があったときには、応じなければなりませんので注意してください。

流れ9.監督官庁による許認可

事業内容によっては監督官庁による許認可がなければ、買い手企業が営業できない事業もあります。

必要な場合、買い手企業が許認可を再度取得しなければなりません。

流れ10.名義変更の手続き

財産・債務・権利・契約などを移転するための名義変更手続きを行います。

登記が必要な財産や従業員の雇用契約の手続きは買い手企業が行うこととなりますが、必要な情報の開示や資料作成が必要です。

出来るだけスムーズに承継できるように、準備を進めておきましょう。

【関連】事業譲渡の手続き・流れやスケジュールを徹底解説!期間はどれぐらい?

7. 事業譲渡の契約書を作成するときの注意点

事業譲渡の契約書を作成するときの注意点

事業譲渡の流れを説明しました。

しかし、事業譲渡の契約書の作成時に注意しなければ、後々トラブルに発展する恐れがあります。

注意点は以下の3つです。

  1. 譲渡範囲
  2. 従業員の転籍
  3. 免責登記

それぞれ詳しく確認していきましょう。

注意点1.譲渡範囲

事業譲渡の契約書にサインする前に、譲渡範囲が明確であるか確認しましょう。

譲渡するかしないのか不明確な資産・負債があると、トラブルになりかねません。

事業譲渡をする場合、対象となる財産には、資産・債権・債務が挙げられます。

事業譲渡契約書には、買い手企業に承継する資産・債権・債務を特定する目録を作成することが一般的です。

例えば、不動産であれば、住所地まで特定します。

第三者が見ても「あの不動産のことだ」と分かるような目録を作っておきましょう。

また、取引先の契約は原則引き継がれません。

引き継ぐためには、取引先の同意が必要ですので併せて注意しましょう。

注意点2.従業員の転籍

従業員をどのように扱うのかを事業譲渡契約書で決定しておきましょう。

譲渡する事業で働く従業員との雇用契約は、従業員の同意がない限り承継させることは出来ません

そのため、従業員の処遇については2つのパターンが考えられます。

  • 1人1人から同意を得て、買い手企業へ転籍させる
  • 転籍させずに、違う事業部で継続して雇用する

基本的には、事業を運営するためにも買い手企業へ転籍させるケースが多いです。

その場合、転籍後の処遇をしっかりと定めておかなければなりません

必ず、事業譲渡契約書に明記しておきましょう。

注意点3.免責登記

商号継続時の免責登記をするかしないかを明確にしておきましょう。

商号継続時の免責登記とは、売り手企業の持つ未払い債務の責任を免除するときに必要です。

原則的に、買い手企業が商号や屋号を承継する場合、事業譲渡前の未払い債務の責任を負うことが会社法上で定められています。

なぜなら、事業譲渡がされたことで、取引先に不利益が被らないようにするためです。

そのため、買い手企業は事業譲渡前に発生した債務の弁済責任が発生するのです。

しかし、商号続用時に免責登記をすれば、買い手企業は事業譲渡前に発生した債務の弁済責任は必要ありません

事業譲渡契約に免責登記が記載されている場合、しっかりと検討するようにしましょう。
 

8. 事業譲渡で支払う税金

事業譲渡で支払う税金

事業譲渡で支払いが必要な税金は売り手・買い手によって違います。

簡単にまとめると以下の通りです。

  • 売り手:消費税、法人税
  • 買い手:消費税、不動産取得税、登録免許税

売り手・買い手に分けて税金を詳しく確認していきましょう。

【売り手側】事業譲渡で支払う税金

売り手側が支払う税金は消費税と法人税です。

それぞれ見ていきましょう。

税金1.消費税

事業譲渡で売り手側が支払う税金の1つ目が、消費税です。

消費税とは、譲渡する資産に対してかかる税金を指します。事業に必要な様々なものを事業譲渡では売却しますが、売却する中に課税対象の資産が含まれているときに発生する税金です。

事業譲渡で渡したものの中に、消費税法で定められている課税資産が入っているなら、消費税の支払いを行います。課税資産と非課税資産を分けてから計算することがポイントです。

ちなみに、事業譲渡による利益がプラスの場合にだけ発生するわけではありません。事業譲渡の利益がマイナスの場合も消費税の支払いが発生する可能性があるので気をつけましょう。

税金2.

事業譲渡で売り手側が支払う税金の2つ目が、法人税です。

法人税とは、事業譲渡で手に入れた利益に対してかかる税金を指します。事業を売った側の企業は、事業譲渡した分の対価を受け取っているので法人税を支払わなければなりません。

事業譲渡で得た利益というのは、事業譲渡の対象となった当該事業の資産と負債の差額を超えている部分の売却金額です。つまり、「事業譲渡で得た利益=売却金額−譲渡資産の簿価」となっています。売却金額がそのまま事業譲渡で手に入れた譲渡益となるわけではないことに注意しましょう。

法人税には、法人住民税や地方法人税、事業税といった種類がありますが、それぞれの税率を合計した額の割合となる実効税率を使って計算します。

【買い手側】事業譲渡で支払う税金

買い手側が支払う税金は消費税と不動産取得税・登録免許税です。

こちらもそれぞれ見ていきましょう。

税金1.消費税

事業譲渡で買い手側が支払う税金の1つ目が、消費税です。

売り手側のときと同様に、消費税とは、譲り渡してもらう資産に対してかかる税金を指します。買い手側の場合も、買収する資産の中にある課税資産に対して消費税は発生するのです。

事業譲渡で支払うことになる消費税は、納税にあたって注意が必要となります。

消費税は事業の買い手側が消費税を売り手側に渡して、売り手側が申告と納税を行うというものになります。事業を売却する企業から買い手側は消費税を請求されることになりますが、支払う前に必ず金額を確認しておきましょう。

事業を買うための金額と一緒に請求されることが多いです。

税金2.不動産取得税・登録免許税

事業譲渡で買い手側が支払う税金の2つ目が、不動産取得税と登録免許税です。

まず、不動産取得税というのは、不動産を手に入れたときに支払うことになる税金を指します。不動産とは、土地や建物のことです。事業譲渡で不動産を手に入れることになったら、税金の支払いの準備しましょう。

不動産取得税では、手に入れた不動産の固定資産税評価額の4/100の部分に税金が課されます。

次に、登録免許税とは、登記手続きを行うときに支払うことになる税金です。事業譲渡に限りませんが不動産を手に入れたら、所有権を登記しなければなりません。

事業譲渡によって不動産を手に入れた場合には、不動産取得税だけではなく登録免許税の支払いも必要なので忘れないように覚えておきましょう。

【関連】会社売却、M&Aの税金まとめ!節税対策はできる?

9. 事業譲渡をしたときの会計処理

事業譲渡をしたときの会計処理

事業譲渡をした場合、会計処理も適切に行わなければなりません。

譲渡した事業は資産として扱います。

売り手企業と買い手企業に分けて、会計処理を確認していきましょう。

9-1.売り手企業の会計処理

まずは、売り手企業の会計処理方法を確認していきましょう。

事業の株主資本相当額と実際の売却対価との差額が発生した場合は、移転損益として扱います。

つまり、譲渡益=移転損益となるのです。

事業譲渡によって支出が発生した場合は、その事業年度の費用で処理しなければなりません。

具体的に仕訳の例を確認してみましょう。

  • 譲渡資産の帳簿価格 500万円
  • 譲渡負債の帳簿価格 200万円
  • 付随費用 50万円
  • 譲渡価格 400万円

借方 貸方
譲渡資産 500万円 譲渡負債 200万円
移転損益 100万円 現預金 400万円
現預金 50万円 付随費用 50万円

このように、譲渡益は移転損益として会計処理をします。

9-2.買い手企業の会計処理

続いて、買い手企業の会計処理方法を確認していきましょう。

買い手企業の会計処理は、のれんを加味しなければなりません。

買い手企業の個別財務諸表に、買収した事業の純資産(資産・負債)を時価で入れ、のれんを計上する必要があります。

のれんとは、買収した事業の純資産の時価と取得原価の差額のことです。

通常、買収した事業の資産と負債の時価よりも取得原価の方が高い価格になります。

なぜなら、買収した事業のブランド力・ノウハウ・従業員の能力・特許などには純資産に反映されていないため、その分を上乗せして取得原価が決まるからです。

のれんは、無形固定資産として計上します。

具体的に仕訳の例を確認してみましょう。

  • 譲受資産の時価 400万円
  • 譲受負債の時価 100万円
  • 取得原500万円

借方 貸方
譲受資産 400万円 譲受負債 100万円
のれん 200万円 取得原価 500万円

このように、譲受資産から譲受負債・取得原価の差額をのれん代として処理します。

事業譲渡の会計処理ならM&A総合研究所にお任せください

事業譲渡を検討しているのであれば、M&A総合研究所へ相談しましょう。

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特に、会計のことでお困りであれば、必ずお役に立ちます。

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10. 事業譲渡を検討するなら必ずM&Aアドバイザーに相談しよう

事業譲渡を検討するなら必ずM&Aアドバイザーに相談しよう

事業譲渡を検討するなら、必ずM&Aアドバイザーに相談しましょう。

その理由を説明するために、事業譲渡における役割とM&Aアドバイザーの役割や相談するメリット、気になる費用について解説していきます。

10-1.M&Aアドバイザーの業務

まず、M&Aアドバイザーが行う業務は以下の通りです。

  1. M&Aのアドバイスとサポート
  2. 買い手・売り手の紹介
  3. 条件に関する交渉
  4. 法務・税務の専門家を紹介する

1つずつ詳しく確認していきましょう。

業務1.M&Aのアドバイスとサポート

M&Aアドバイザーの業務として最初に挙げられるのが、M&Aのアドバイスとサポートです。

M&Aは専門的な知識がたくさん必要になります。ですから、M&Aアドバイザーのような専門家に助言してもらいながら進めていくのが主流です。

M&Aアドバイザーは公認会計士や税理士などの士業が多く、実際に手続きを行う際にもサポートしてくれます。M&Aを成功させるためにも、何か困ったことがあれば積極的にM&Aアドバイザーに相談してアドバイスをもらうのが良いでしょう。

業務2.買い手・売り手の紹介

M&Aアドバイザーの業務には、買い手・売り手の紹介もあります。

M&Aで事業譲渡を行うときには、自社だけでは成り立ちません。相手企業を見つけて手続きを進めていくことになりますが、自社にとって最適な相手を見つけるのは非常に難しいです。

M&Aアドバイザーに相談することによって、事業譲渡の目的や条件に合わせて最適な買い手・売り手を紹介してもらえるでしょう。ネットワークが広いM&Aアドバイザーなら、短期間で理想の相手を紹介してもらえるケースも珍しくありません。

業務3.条件に関する交渉

M&Aアドバイザーの業務には、事業譲渡を進めていく際の条件に関する交渉もあります。

事業譲渡の相手となる買い手・売り手が見つかったとしても、条件交渉に失敗して破談になることは少なくないです。事業譲渡の条件交渉にはコツがあります。

例えば、上手く要望を相手に伝えることや、折れるべき条件は折れてしまうことです。

M&Aアドバイザーに相談すれば、的確に事業譲渡についてアドバイスしてくれるので、条件交渉がスムーズに進みやすくなります。

業務4.法務・税務の専門家を紹介する

M&Aアドバイザーの業務は、法務・税務の専門家の紹介にまで渡ります。

M&Aは専門的な知識が必要であることを先ほどお伝えしましたが、法務と税務は特に大切です。自社に顧問弁護士や顧問税理士がいるかもしれませんが、必ずしも事業譲渡に関わる法務・税務に詳しいとは限りません

そこで、M&Aアドバイザーに事業譲渡について経験豊富な弁護士や会計士を紹介してもらいましょう。M&Aアドバイザーは在籍している専門家はもちろん、提携している外部の専門家を紹介してくれることもあります。

10-2.アドバイザーに相談するメリット

多種多様な業務を遂行できるアドバイスに相談すると得られるメリットは以下の3つです。

  1. 悩みはすぐに回答をもらえる
  2. 自身の意見をM&Aに反映しやすい
  3. リスクを抑えてメリットを増やせる

順番に見ていきましょう。

メリット1.悩みはすぐに回答をもらえる

M&Aアドバイザーに相談する1つ目のメリットに、事業譲渡についての悩みはすぐに回答をもらえるということが挙げられます。

事業譲渡を進めていく上で、大きな悩みから小さな悩みまでたくさんの悩みが生まれるはずです。疑問点や不安点をすぐに相談できるパートナーが身近にいれば、事業譲渡を心配なく進めていくことができるでしょう。

M&Aアドバイザーに積極的に質問することによって、自分の事業譲渡への理解が一気に深まります

メリット2.自身の意見をM&Aに反映しやすい

M&Aアドバイザーに相談するメリットには、自分の意見をM&Aである事業譲渡に反映しやすくなるというものもあります。

事業譲渡を行おうと思ったのからには、何かしら理由があるはずです。自分では事業譲渡の相手に言いにくいことも、M&Aアドバイザーが条件交渉に立ち会ってくれれば上手く伝えてもらえます。

依頼主の意見や要望を事業譲渡によって叶えるためのサポートもM&Aアドバイザーの業務内容に含まれているためです。

メリット3.リスクを抑えてメリットを増やせる

M&Aアドバイザーに相談すると、リスクを抑えてメリットを増やせるという利点もあります。

事業譲渡を含むM&Aは、行えばリスクなしにメリットだけを簡単に得られるというものではありません。M&Aアドバイザーは、豊富な知識と経験を上手く活用することによって、リスクを最小限に抑えます。リスクを抑えれば、事業譲渡によるトラブルは減るはずです。

自分だけではわからなかった事業譲渡で得られる良い面も見つけやすくなり、メリットも増やせます

10-3.M&Aアドバイザーの手数料相場

M&Aアドバイザーに依頼するにはどうしても費用が必要となってきます。しかし、設定されている費用は企業ごとによって違いがあるのです。

ですが、ある程度の目安を計算することはできます

ここでは、計算式として使われるレーマン方式について確認していきますので参考にしてみてください。

(1)レーマン方式とは

レーマン方式とは、M&Aの譲渡額によって手数料の割合を計算する方法です。

こちらの割合は必ずしも一定ではなく、仲介会社によって設定が違う場合があるので注意してみてください。

しかし、一般的に採用されている水準がありますので譲渡額ごとに見てみましょう。

譲渡額 手数料の割合
5億円以下の部分 5%
5億円超・10億円以下の部分 4%
10億円超・50億円以下の部分 3%
50億円超・100億円以下の部分 2%
100億円超 1%

このように、レーマン方式は譲渡額に合わせて手数料の割合が変わります。

10億円×4%と、単純に譲渡額に手数料の割合を掛ければ良いという訳ではないので、注意して下さい。

例を見ながら計算方法を確認していきましょう。

(2)レーマン方式の計算例

では、ここで実際に計算してみるとしましょう。

レーマン方式の計算例

このようにレーマン方式での報酬額算出は複雑です。

ご紹介したのは例ですから、実際には割合が変わる・譲渡金額によって差がでるなどは起きるでしょう。

レーマン方式での報酬であった場合には、手数料の割合を確認して、実際に計算してみてくださいね。

【関連】M&Aの手数料・報酬体系の相場は?M&A仲介会社別で比較!

11. 事業譲渡をするならM&A総合研究所がおすすめ

M&A総合研究所

出典:https://masouken.com/lp01

事業譲渡でお悩みなら『M&A総合研究所』へお気軽にご相談いただければ着手金無料でM&Aのコンサルタントが可能です。

完全成功報酬型を採用しておりますので、M&A成立まで費用は一切発生しません。これにより、経営戦略に集中してM&Aを進めることができるはずです。

M&A総合研究所では、スピーディに成立をしてきただけの実績と経験をもったアドバイザーが在籍しています。よい多くのリスクを抑えて、事業譲渡で得られるメリットを最大化するお手伝いをいたします。

まずは気軽にお声掛けください。

【関連】M&A・事業承継の税理士・会計士ならM&A総合研究所

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12. まとめ

事業譲渡とは、会社全体ではなくある事業のみを売買することです。

事業すべてを移譲する必要はなく、目的に合わせて事業の一部の売買でも事業譲渡と呼びます。

メリットや手続きの流れ、注意点を把握したうえで、事業譲渡するべきかしっかりと検討しましょう。

また、事業譲渡すると決めたのであればM&A仲介会社に必ず相談して下さい。

上手くM&Aアドバイザーを頼りながら、自社の成長のために事業譲渡を成功させましょう。

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