広告代理店業界のM&A・会社売却まとめ!売却・譲渡案件一覧あり

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

近年、広告代理店業界では、中小企業の継承者問題を解決するための事業承継や、インターネット広告の強化を目的としたM&A・会社売却の件数が増加しています。この記事では、広告代理店業界のM&A・会社売却について詳しく解説していきます。

目次

  1. 広告代理店業界とは?
  2. 広告代理店のM&A・会社売却の動向
  3. 広告代理店のM&A・会社売却のメリット
  4. 広告代理店のM&A・会社売却の案件一覧
  5. 広告代理店のM&A・会社売却の成功事例5選
  6. 広告代理店業務のM&A・会社売却まとめ
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1. 広告代理店業界とは?

広告代理店業界とは?

広告代理店業界のM&Aや会社売却について述べる前に、まずは広告代理店業界について理解を深めておきましょう。

この章では、広告代理店の定義、業界の特徴などについて解説していきます。

広告代理店の定義

広告代理店とは、宣伝をしたい広告主と広告を広めるメディアを取り持つ会社です。web上で広告をしたいという広告主とwebメディアを取り持つこともあれば、テレビCMの枠を広告主に販売することもあります。

このような仕事の他にも、広告を出したいという依頼に対して企画から制作までを行うこともあれば、広告主の要望を聞いてCM制作会社に発注する場合もあります。

つまり、計画から発注までや、広告枠の販売など広告に関する全てに携わっている業界が、広告代理店業界となります。

また、広告代理店業界は、取り扱う事業内容により、主に以下の3種類に分けられます。

  • 全てのメディアの広告に携わっている総合広告代理店
  • 特定のメディアにだけを取り扱う一点特化の専門広告代理店
  • 企業専属の広告代理店であるハウスエージェンシー

広告代理店業界の分析

スマートフォンの普及によりインターネットの広告市場は成長し、雑誌や新聞といった紙のメディアでの広告市場は縮小されました。

スマートフォンがあれば、いつでもどこでもwebを見られるようになり、web上での広告が重要視されるようになったのが大きな理由です。

その結果、webメディアを専門とするインターネット広告代理店が登場して稼ぐ一方、新聞や雑誌を専門としている広告代理店は厳しい状況となりました。

広告代理店主要5社

日本国内には、多くの広告代理店をが存在しますが、ここでは広告代理店の主要5社について紹介していきますす。

  1. 株式会社電通
  2. 株式会社博報堂DYホールディングス
  3. 株式会社博報堂
  4. 株式会社アサツーDK
  5. 株式会社東京メディアサービス

①株式会社電通

株式会社電通は、日本の広告代理店業界のトップ企業です。日本国内だけに留まらず世界でも活躍しており、売り上げは世界5位、日本国内では広告売り上げ全体の1/4を占めています。
 
取り扱うメディアは、テレビからラジオのみならずスポーツ系までと幅広く、2020年東京オリンピックなどのイベント広告まで取り扱う大手広告代理店です。

②株式会社博報堂DYホールディングス

株式会社博報堂DYホールディングスは業界2位の企業で、211社もの子会社と62社の関連会社を持っています。

最近はインターネット広告に力を入れており、それ以外にはM&Aも積極的に活用している企業です。

③株式会社博報堂

株式会社博報堂は、博報堂DYホールディングスに含まれる広告代理店の1つで、テレビからインターネットまで様々なメディアに携わっています。

④株式会社アサツーDK

株式会社アサツーDKはアニメと特撮に強い企業で、2016年7月にはアニメ制作会社であるゴンゾを買収して更にシェアを拡大しています。

主にテレビ広告や制作で利益を出しており、webメディアにはあまり強くありませんが、日本国内だけではなくアジアにも進出しています。

⑤株式会社東京メディアサービス

株式会社東京メディアサービスは、JR東日本の専属の広告代理店、つまりハウスエージェンシーです。

主に、JR駅構内や車体の広告、JR東日本の電車の宣伝も行なっており、制作にも携わっています。

2. 広告代理店のM&A・会社売却の動向

広告代理店のM&A・会社売却の動向

近年、広告代理店業界では、M&Aによる事業譲渡や株式譲渡、事業承継が活発に行われています。その大半は大手広告代理店による高額M&Aで、なかには何百億円、何千億円という取引事例もあります。

広告代理店のM&A・会社売却の動向には、以下のような特徴がみられます。

  1. 時代はインターネット広告へ
  2. 大規模な海外展開

①時代はインターネット広告へ

以前は、広告といえばテレビ・ラジオ・雑誌・新聞でしたが、スマートフォンの登場とテレビ離れにより広告市場は一気に変わりました。

インターネット広告市場が急成長を遂げ、企業はより多くの人の目に留まりやすいwebメディアへ力を入れるようになっています。

結果、インターネット広告を専門とした広告代理店が増えたため、既存広告代理店はインターネット広告のサービス強化を目的としたM&Aを活発に行い、自社にないインターネットサービスや機能を取り入れようしています。

有名な事例には、電通とインターネット広告代理店オプトの資本・業務提携があげられます。現在、両社の資本・業務提携は解消されていますが、日本最大手の電通が、当時M&Aによる資本・業務提携を行ったことから、如何にインターネット広告が重要視されているかが分かります。

また、インターネット広告が活発になったため、従来のやり方では収益を上げられず、人手不足や後継者不足に悩む中小企業も出てきました。

この問題を解決する手段として、M&Aを利用して事業継承をする広告代理店が増加しています。それ以外に、広告代理店事業だけを事業譲渡により売却する企業も出てきています。

大規模な海外展開

近年、広告代理店業界は、日本国内の市場だけではなく海外市場にも進出し始めており、その足がけとして海外の広告代理店にM&Aを仕掛ける動きが活発化しています。

各広告代理店が海外に目を向けている理由は、将来的に日本市場での売り上げが頭打ちになると予想されているからです。

長引く不景気や人口の減少により徐々に市場は小さくなるため、今のうちに海外での地盤を固めておきたいというのが主な狙いです。

アニメと特撮に強いアサツーDKは、中国と東南アジアへのM&Aを積極的に検討していると発表しており、海外でも人気がある日本のアニメを上手く活かしたい考えです。

電通は、どこよりも海外の広告代理店のM&Aに力を入れており、2012年には3社のみだったM&Aが、2013年以降は毎年10社以上を買収しています。なかでも、イギリスの大手広告代理店であるイージス・グループを買収した件は、大きな話題となりました。

博報堂は、世界中でM&Aを行なっている電通とは違い、中国をはじめとしたアジアで展開をしています。

アメリカやイギリス、南米や中東にアジアと、世界中でM&Aを繰り返している日本の広告代理店は、現在のところ電通だけです。

3. 広告代理店のM&A・会社売却のメリット

広告代理店のM&A・会社売却のメリット

広告代理店のM&A・会社売却を行うメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。この章では、広告代理店のM&A・会社売却のメリットについて、買収側・売却側それぞれの立場から解説していきます。

会社売却する側のメリット

会社売却する側のメリットには、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 後継者問題の解決
  2. 大手企業の傘下入りすることで経営再建を図れる
  3. 売却益を得られる
1つ目のメリットは、後継者問題の解決です。後継者がいないために廃業する場合、従業員は再就職先を探さなくてはなりません。

廃業せずM&Aにより会社売却を行えば、事業承継により自社を存続させることができ、従業員の雇用も守ることができます。

2つ目のメリットは、会社売却により大手企業の傘下に入ることで経営の立ち直りを図れることです。

会社売却により大手企業の傘下企業となれれば、資金を投入してもらうことにより、経営の立ち直りを図ることが可能になります。

3つ目のメリットは、売却益を得られることです。高齢による引退を考える場合、負債がある場合は支払う義務が残るうえ、老後の生活資金も考えておかねばなりません。

会社売却を行えば、今まで築いてきた技術やサービスなど自社を存続できるだけでなく、まとまった資金を得ることができます。

一般的に会社売却では、売却側の負債は買収側へそのまま引き継がれるため、経営者は自社の負債を回避することができます。

買収する側のメリット

会社売却する側のメリットには、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 新たな技術・ノウハウを獲得できる
  2. 顧客や取引先をそのまま獲得できる
  3. 新規参入しやすくなる
1つ目のメリットは、買収により売却側のもつ技術・ノウハウを獲得できることです。自社にない技術・ノウハウを獲得できれば、事業の拡大や自社のサービス強化を図ることができます。

2つ目のメリットは、売却側の持っている顧客や取引先をそのまま引き継げることです。これにより、さらなる収益アップに期待することができます。

3つ目のメリットは、新たな分野に新規参入しやすくなることです。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌といった分野から、インターネット広告を扱う分野に新規参入し、すぐに業績を上げることは困難ですが、M&Aによりその分野の企業を獲得できれば、迅速に業績をあげることも可能です。

4. 広告代理店のM&A・会社売却の案件一覧

ここでは、広告代理店のM&A・会社売却の案件を2つ紹介します。広告代理店のM&A・会社売却を検討されている方は、相場などの参考にしてください。

①東京都内にある広告代理業の譲渡

東京都内にある高校代理業を営む会社です。従来は主に直接取引を行なっていたが、今後はシナジーを生める企業との協業により、より大きな案件を実施することを目的として譲渡を検討しています。
 

譲渡対象資産 法人(株式)
事業内容 コンテンツ開発からプロモーション、AD、販売サポート・集客
までをカバーするマーケティングエージェンシー
譲渡理由 戦略見直しのため
売上高 1億円〜2億5,000万円
営業利益 2,500万円〜5,000万円
売却希望価格 2億5,000万円〜5億円

⓶東京都内にある大手新聞社傘下の広告代理店の売却

東京都内にある大手新聞社傘下の広告代理店です。戦略見直しおよび自社事業の選択と集中の理由により、売却を希望しています。

 

譲渡対象資産 法人(株式)
事業内容 紙媒体の既存媒体やWeb等の
インターネット広告媒体の代理販売
譲渡理由 自社事業の選択と集中
売上高 5億円〜7億5,000万円
営業利益 2,500万円〜5,000万円
売却希望価格 1,000万円〜3,000万円
※親会社から5,300万円の借り入れがあり、売却に伴って返済の必要がある。
株式自体の譲渡価格は額面の2,000万円を希望(応相談)

【関連】M&A・会社売却のメリット・デメリットを徹底分析!リスクはある?

広告代理店の会社売却・買収に限らず、インターネットで公開されているM&A案件には限りがあります

非公開の案件なども多数あるため、会社売却・買収などM&Aを検討する場合は、M&A仲介会社など専門家に相談しながらすすめていくことをおすすめします。

M&A総合研究所では、広告代理店の会社売却・買収に精通したM&A専門の会計士が専任に就き、交渉・クロージングまでを一括サポートいたします。

着手金・中間報酬は無料の完全成功報酬型を採用しており、手数料は業界最安値水準となっています。

無料相談を行っていますので、広告代理店のM&Aをご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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5. 広告代理店のM&A・会社売却の成功事例5選

広告代理店のM&A・会社売却の成功事例5選

この章では、広告代理店のM&A・会社売却の成功事例を5つ紹介していきます。実際の事例から、売却を選んだ理由やM&Aでの会社売却が成功した理由を見ていきましょう。

①松竹が広告事業をサンライズに譲渡

2011年、松竹は子会社であるトライメディアの広告代理店事業を、サンライズ社に5億円で売却しました。

トライメディアは、松竹グループの子会社として映画や劇場の広告事業を行なっていましたが、経営資金の分配を検討した結果、サンライズ社に売却をすることになりました。

このM&Aは非常に高額案件だったため、会社売却による特別利益は、4,500万円にのぼります。

②サイバードがGMOアドパートナズにモバイル広告代理事業を譲渡

2011年サイバードは、GMOの傘下であるGMOアドパートナズに、モバイル広告代理事業を7,000万円で譲渡しました。

GMOアドパートナズがサイバードのモバイル広告代理事業を買収した理由は、インターネット広告のサービス強化を図るためです。

③相鉄エージェンシーの株式90%を港北出版印刷に譲渡

2013年、相鉄ホールディングスの子会社である広告代理店相鉄エージェンシーは、株式90%を港北出版印刷に株式譲渡しました。

この株式譲渡が行われた理由は、相鉄ホールディングスの編成見直しにより、収益があまり良くない事業が足切りされた結果とされています。

④ガーラが子会社ガーラバズをホットリンクに譲渡

2012年、オンラインゲームとスマートフォンゲーム事業を展開しているガーラは、子会社でネット監視事業を手掛けているガーラバズをホットリンクに3億円で譲渡しました。  

ホットリンクは、大手ネット広告代理店オプトの傘下会社で、ソーシャルメディアの分析を主な事業としており、ガーラバズの技術を活かせると踏み譲渡に応じました。

ガーラは、オンラインゲーム事業とスマートフォンゲーム事業に力を入れるため、また資金獲得のためにこの売却に至っています。

⑤リアルワールドがLife Techをオープンスマイルに株式譲渡

2018年にリアルワールドは、子会社でディスプレイ広告やメディアのマネタイム支援を事業としているLife Techを、オープンスマイルに1億8000万円で株式譲渡しています。

リアルワールドは、他の事業に資金を回すため、今回の株式譲渡に行いました。

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6. 広告代理店業務のM&A・会社売却まとめ

広告代理店業務のM&A・会社売却まとめ

テレビやラジオ、新聞や雑誌の広告を中心に扱っていた広告代理店業界は、スマートフォンとパソコンの普及によりインターネット広告メインへと変わってきています。

従来通りのサービスだけでは上手く立ち行かなくなり、大手広告代理店は次々とインターネット広告代理店にM&Aを仕掛け、その結果として広告代理店業界は新たに編成され始めています。

広告代理店のM&Aに限らず、M&Aを行う際は業界内の動向を把握し適切なタイミングをはかり、自社の目的にあった手法を選ぶことが重要です。

M&A総合研究所では、広告業界のM&Aに精通した会計士が交渉からクロージングまでをフルサポートいたします。

2018年も3件の広告事業のM&Aを成功に導いていますので、まずはお気軽にご相談ください。

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