廃業による従業員への解雇通知タイミングや退職金、年末調整、手当を解説!

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M&Aシニアアドバイザー
鎌田 実築

三菱UFJ銀行にて中堅中小企業法人担当として、企業再生支援、事業承継支援、資産活用コンサルティング等幅広く活動。その後M&Aアドバイザーとして複数の業種で成約実績を積み、規模・エリアも問わず幅広い相談に対応。

廃業を決めた場合は従業員を解雇する必要がありますが、従業員にとっては給与がなくなるなど大きな影響があるため、対応をしっかりと行う必要があります。この記事では廃業する場合の従業員への解雇通知タイミングや退職金の支払い、年末調整や従業員への手当について解説します。

目次

  1. 廃業による従業員の解雇
  2. 廃業による従業員への影響
  3. 廃業による従業員の年末調整
  4. 廃業による従業員への手当
  5. 従業員を失うデメリット
  6. 廃業をする前にM&Aを検討すべき理由
  7. 廃業かM&Aを検討する際の相談先
  8. まとめ
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1. 廃業による従業員の解雇

廃業による従業員の解雇

廃業による従業員の解雇

出典:https://pixabay.com/ja/

企業が何らかの理由により廃業を選択する場合、従業員は解雇することになりますが、その際は解雇通知のタイミングや退職金の支払いなど、注意しなければならない点があります。

この記事では、廃業する際の従業員への解雇通知のタイミング、退職金の取り扱い、年末調整の方法について解説します。

解雇通知のタイミング

廃業する場合は従業員に対して解雇通知を行う必要があり、原則として少なくとも30日前までに解雇する旨の通知を行わなければなりません。

これは労働基準法で定められているもので、従業員が次の勤め先を探すなどの時間的猶予が必要であるというのがその理由です。

もし、30日以上前に解雇予告通知をせずに解雇する場合は、不足する日数分を解雇予告手当というかたちで支払うことが義務付けられています。

退職金の支払い

自社を廃業する場合でも、退職金について労働条件通知書や就業規則に記載しているのであれば、従業員に退職金を支払う必要があります。

退職金の支払いは労働条件通知書や就業規則の記載に沿って行います。ただし、労働条件通知書や就業員規則に退職金の記載がない場合は支払いの義務がないため、支給されないのが一般的です。

【関連】M&A・会社売却後の従業員・社員・経営者の処遇を徹底解説!

2. 廃業による従業員への影響

廃業による従業員への影響

廃業による従業員への影響

出典:https://pixabay.com/ja/

廃業すると従業員にはどのような影響があるのでしょうか。従業員へは多くの影響を与えることになりますが、ここでは主な3点について解説します。

【廃業による従業員への影響】

  1. 給与・賞与を得る手段がなくなる
  2. 失業保険をすぐに受給できる
  3. 国民保険への切り替え

1.給与・賞与を得る手段がなくなる

1つ目の影響は、給与・賞与を得る手段がなくなることです。当たり前のことですが、従業員は給与や賞与を得ることで生活しています。

しかし、会社が廃業すると従業員は解雇されるため、給与や賞与などの所得が一切なくなってしまいます。できるだけ早く新しい就職先をみつけなければ、日常生活を送ることが難しくなることも少なくありません。

2.失業保険をすぐに受給できる

会社が廃業したことにより解雇となった場合、従業員はすぐに失業保険を受給することができます。失業保険の受給開始日は、自己都合による退職か会社都合による退職かによって変わります。

自己都合の場合は、失業保険申請手続き後は1週間の待機期間があり、その後に3ヵ月の給付制限期間が設けられており、その間は失業保険が給与されません。

一方で、廃業など会社都合の場合は、失業保険申請手続き後1週間の待機期間を過ぎれば失業状態と認定されるため、失業保険を受給することができます。

申請手続きから1週間は「待機期間」と呼ばれ、自己都合・会社都合どちらの場合においても失業保険を受給することができないため注意が必要です。

また、失業保険の受給金額はおおよそ給与の6~7割程度となっており、受給日数は雇用保険の加入期間や受給時の年齢などで変わり、最短で90日、最長で330日となっています。

3.国民保険への切り替え

3つ目の影響は、国民保険への切り替えが必要になることです。会社が廃業して解雇された場合、退職時に会社へ保険証を返却する必要があり、扶養家族がいる場合は全員の保険証を返却しなければなりません。

そのため、次の就職先が決まり健康保険の切り替えを行うまでは、国民健康保険に加入することになります。保険証を持っていない状態で通院や入院をした場合は医療費が全額自己負担となるため、速やかに国民健康保険へ切り替える必要があります。

【関連】M&Aで会社売却した時の退職金の扱いとは?事業譲渡・株式譲渡の違いもわかりやすく解説!

3. 廃業による従業員の年末調整

廃業による従業員の年末調整

廃業による従業員の年末調整

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年末調整とは、従業員が納める必要がある1年間の所得税と、毎月の給与や賞与などから控除された所得税額を比較して、所得税額の過不足を調整する作業です。

年末調整は会社側が行う作業であり、具体的には毎年末に1年間の所得が確定した段階で所得税を算出し、その後納付された源泉徴収額との差額を12月の給与で調整します。

12月の段階で従業員が会社に勤務していない場合、会社は年末調整を行う必要はありませんが、廃業する場合は廃業するまで源泉徴収票を発行が必要になります。

廃業では会社が年末調整を行わないため、従業員は会社から発行された源泉徴収票に記載された金額に基づき、退職した翌年に自身で確定申告を行う必要があります。

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4. 廃業による従業員への手当

廃業による従業員への手当

廃業による従業員への手当

出典:https://pixabay.com/ja/

廃業による従業員への手当には、解雇予告手当と退職金があります。前述したように、退職金は労働条件通知書や就業規則に記載がない場合、支払い義務は発生しません。

しかし、解雇予告手当は、廃業する30日以上前までに解雇する旨を通知しなかった場合、支払わなければならないことが労働基準法で定められています。

具体的には、解雇を通知した翌日から解雇するまでの期間が30日未満だった場合、30日に不足する日数分の平均賃貸を支払うと定められており、以下の式を用いて計算します。

  • 平均賃金×(30日-解雇予告から解雇までの日数)
また、退職金に関して労働条件通知書または就業規則に記載がある場合、支払わないときは従業員は会社に対して請求をすることができます。

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5. 従業員を失うデメリット

従業員を失うデメリット

従業員を失うデメリット

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廃業する際は解雇により従業員を失うことになりますが、それによりデメリットを被る可能性もあります。ここでは、想定される2つのデメリットについて解説します。

【従業員を失うデメリット】

  1. 訴訟リスクが発生する
  2. 技術やノウハウが流出する可能性

1.訴訟リスクが発生する

1つ目のデメリットは、訴訟リスクが発生する可能性があることです。廃業する際は従業員を解雇することになるため、それまでの信頼関係が続くとは限りません。

日常的に就業規則を守っていない雇用状態であったり、残業代の未払いなどが日常的に行われていた場合は、廃業後に訴訟を起こされてしまうリスクがあります。

廃業による訴訟リスクを避けるためには、従業員に対して廃業についての説明を丁寧に行うとともに、日頃から法令順守で経営することが重要です。

2.技術やノウハウが流出する可能性

2つ目のデメリットは、技術やノウハウが流出する可能性があることです。廃業によって従業員は解雇となるため、自社で積み重ねてきた技術やノウハウが再就職などにより他社へ流出してしまう可能性があります。

技術やノウハウを構築するためには多くの時間と費用が必要であり、また優秀な従業員を育成するのにも時間がかかります。

廃業により技術やノウハウが流出してしまえば、もう一度同じ事業を始めようと考えた際は新たにノウハウや技術を構築しなければならないということを念頭に置く必要があります。

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6. 廃業をする前にM&Aを検討すべき理由

廃業をする前にM&Aを検討すべき理由

廃業をする前にM&Aを検討すべき理由

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廃業するという選択には、従業員の解雇やノウハウや技術が流出する可能性などのデメリットもあるため、
廃業を決断する前にまずM&Aを検討してみることをおすすめします。

M&Aを行うことによりさまざまなメリットを得ることができますが、ここでは廃業する前にM&Aを検討すべき3つの理由について解説します。

【廃業をする前にM&Aを検討すべき理由】

  1. 従業員の雇用を守ることが出来る
  2. 廃業をまぬがれる
  3. 売却・譲渡益を獲得できる

1.従業員の雇用を守ることが出来る

1つ目の理由は、従業員の雇用を守ることが出来ることです。廃業を選択してしまうと従業員は解雇しなければなりません。

解雇された従業員は再就職先を探す必要がありますが、全ての従業員が上手く再就職を探すことができるとは限りません。なかには就職先がみつからず、生計を立てるのが難しくなる従業員もでてくる可能性があります。

しかし、M&Aを行い自社を売却すれば、従業員の雇用も引き継いでもらうことができます。

2.廃業をまぬがれる

2つ目の理由は、廃業をまぬがれることができることです。廃業するということは会社自体が終わるため、当然ですが跡にはなにも残りません。

しかし、M&Aを行えば築き上げた技術やノウハウは他社へ引き継がれ、さらなる事業の発展を見込むこともできるうえ、廃業するために費用や手続きも必要なくなります。

3.売却・譲渡益を獲得できる

3つ目の理由は、売却・譲渡益を獲得できることです。廃業する際は在庫の処分などの費用が必要になります。

しかし、M&Aを行えば売却・譲渡益を獲得することが可能です。自社の技術やノウハウなどが買い手側の会社に高く評価されればより多くの売却・譲渡益を得ることができます。

会社売却に多く用いられる株式譲渡では経営者に売却・譲渡益が入るので、リタイア後の生活費に充てるなど自由に使うことができます。

【関連】M&Aとは?意味、メリット、成功手法・流れを解説!【事例10選あり】

7. 廃業かM&Aを検討する際の相談先

廃業かM&Aを検討する際の相談先

廃業かM&Aを検討する際の相談先

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廃業という決断の前にM&Aの可能性も検討したいという経営者さまは、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所では、M&Aの経験豊富な会計士・弁護士・アドバイザーの3名体制でしっかり丁寧にサポートいたします。

廃業すべきかM&Aを行うべきなのかを悩まれている場合も、最良の結果となるようアドバイスさせていただきます。

料金体系は完全成功報酬制となっておりますので、M&Aの契約が成立するまで一切費用はかかりませんので、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。無料相談は、お電話またはWebより24時間お受けしています。

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8. まとめ

まとめ

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廃業という選択は従業員にとっても大きな影響を与えるのもであり、従業員を解雇することにより生じ得るデメリットもあります。

廃業する以外にM&Aを行うという選択肢もあります。M&Aには事業の継続・従業員の雇用確保・売却益の獲得など多くのメリットがあるので、まずM&Aの実施を検討することをおすすめします。

【廃業による従業員への影響】

  1. 給与・賞与を得る手段がなくなる
  2. 失業保険をすぐに受給できる
  3. 国民保険への切り替えが必要
【廃業による従業員の年末調整】
  • 廃業により12月の時点で会社に勤務していない従業員は年末調整を行う必要はない
  • 従業員は廃業するまでの源泉徴収票を基に、退職した次の年に個人で確定申告を行う

【従業員を失うデメリット】
  1. 訴訟リスクが発生する
  2. 技術やノウハウが流出する可能性がある

【廃業をする前にM&Aを検討すべき理由】
  1. 従業員の雇用を守ることが出来る
  2. 廃業をまぬがれる
  3. 売却・譲渡益を獲得できる

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