酒蔵の廃業を救え!清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収事例15選!費用や手順は?

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M&Aシニアマネージャー
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

近年は酒蔵の廃業が増加しており、清酒酒造・日本酒業界の会社をM&A・買収・売却するケースが増えています。当記事では、清酒酒造・日本酒業界のM&A・買収・売却について、事例を交えて解説します。清酒酒造・日本酒業界のM&Aに伴う費用や手順も併せて解説します。

目次

  1. 清酒酒造・日本酒業界とは
  2. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収動向
  3. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収事例15選
  4. 酒蔵など清酒酒造・日本酒業界で引退するときの選択肢
  5. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の費用
  6. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の手順
  7. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収のメリット
  8. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の相談先
  9. まとめ
  • 清酒酒造・酒蔵のM&A・事業承継
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1. 清酒酒造・日本酒業界とは

清酒酒造・日本酒業界とは

清酒製造・日本酒業界は、日本酒の酒造や販売を主な事業として展開する業界です。

2013年に、和食がユネスコ無形文化遺産として登録されたこともあり、「日本酒」は世界中で注目を集めています。ちなみに「酒蔵」とは、酒を醸造・貯蔵する蔵のことをさしています。

今回は、清酒酒造・酒蔵・日本酒業界のM&A・売却・買収・譲渡について解説していきます。

清酒製造会社や日本酒関連業界におけるM&A、酒蔵の買収・売却・譲渡に関する費用や手順もあわせてご説明いたします。

清酒酒造・日本酒業界の現状

清酒製造・酒蔵・日本酒業界のM&Aについて解説していく前に、清酒製造・日本酒業界の現状についてまとめていきます。清酒製造・酒蔵・日本酒業界の現状としては、以下のポイントが挙げられます。

【清酒製造・酒蔵・日本酒業界の現状】

  1. 年々酒造メーカーは減少している
  2. ほぼ中小企業
  3. 酒類の売り上げが減少している

①年々酒造メーカーは減少している

近年は、日本酒業界が盛り上がっているようにも感じますが、実際のところ、年々日本酒メーカーは減少しています。日本酒の消費量のピークは1975年で、その頃の製造免許場は3,229場ありました。

しかし、2018年にはおよそ1,580場となっており、ピーク時と比較すると日本酒メーカーの数は半減しています。

参照:国税庁「酒のしおり(令和2年3月)」

②ほぼ中小企業

2015年の国税庁の調査において清酒製造・日本酒メーカーの業者のうち、99.6%は「中小企業」です。つまり、国内の日本酒メーカー・酒蔵はほとんどが中小企業で占めています。

参照:国税庁「清酒製造業の概況(平成28年度調査分)」

③酒類の売り上げが減少している

酒類販売(消費)数量の推移は、2000年頃から年々減少しています。ここ20年間で見てみると、清酒の年間消費数量は半減しています。その結果も相まって、日本酒の売り上げは減少傾向にあります。

参照:国税庁「酒のしおり(令和2年3月)」

2. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収動向

清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収動向

清酒酒造・酒蔵・日本酒業界のM&A・買収・売却を実施する際には、当業界のM&A動向を理解するのが大切です。

M&A動向を把握しておかないと、良くないタイミングでM&Aを実施してしまい、本来の価値よりも低い価格で売却したり、M&A後に多額の負債を抱えたりするからです。

実際に、清酒酒造・酒蔵・日本酒業界のM&A実施を検討されている方は、以下で解説するM&A動向を確認しておく必要があります。

【清酒酒造・酒蔵・日本酒業界のM&A動向】

  1. M&Aの数が増加傾向
  2. 大企業だけではなく中小企業もM&Aに前向き
  3. 後継者問題を抱えている酒造メーカーも多い
  4. 廃業を選ぶ酒造メーカーも

①M&Aの数が増加傾向

清酒酒造・日本酒業界のM&A数は増加傾向にあります。清酒酒造・日本酒業界の現状からも分かるように、多くの日本酒メーカー・酒蔵は、経営難・財政状態の悪化に直面しています。

この状況を打破するために、そして業界再編を目的に、大手企業や異業種企業による清酒酒造・日本酒関連会社の買収が増加しています。

②大企業だけではなく中小企業もM&Aに前向き

近年の清酒酒造・日本酒業界では、大企業に限らず、中小企業のM&Aも積極的に行われています

M&Aを実施し、双方の企業が保有するノウハウや経験、設備などを活用して、事業拡大・シナジー効果の創出を目的としているケースが多く見られます。

③後継者問題を抱えている酒造メーカーも多い

清酒酒造・日本酒業界の現状で「ほとんどが中小企業」であることを説明しました。清酒酒造・日本酒業界に限らず、多くの業界・業種の中小企業は「後継者問題」を抱えています。

近年は、中小企業の多くが「人材不足」に直面しています。さらに、中小企業の経営者は「高齢化」しています。人材不足と経営者の高齢化が相まって、後継者問題が発生しています。

後継者問題が影響して、スムーズに事業承継できず、結果的に廃業を余儀なくされてしまう中小企業もあります。

④廃業を選ぶ酒造メーカーも

人材不足と経営者の高齢化による「後継者問題」が影響して、事業承継が上手くできず、結果的に「廃業」を選択する清酒酒造・日本酒メーカーが増加しています

廃業を選択してしまうと、その会社で働く従業員は職を失い、これまで関係を持っていた取引先や顧客に大きな迷惑をかけるでしょう。また、廃業をするためには「廃業手続き」をしなければならず、時間やコストがかかります。

このように、廃業を選択するとさまざまなデメリットが生じてしまうため、何らかの打開策を講じる必要があります。そのため、廃業を避けようとM&Aによる事業承継を実施する中小企業が増えています。

【関連】【中小企業】後継者不足で廃業した事例15選!廃業理由や売却と廃業どちらが得かも解説!

3. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収事例15選

清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収事例15選

ここでは、清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収事例をご紹介していきます。

どのような目的で酒蔵・清酒酒造・日本酒関連会社がM&Aを実施しているのか、何のM&A手法が選択されているのかを、事例で確認してみましょう。

①株式会社綾菊酒造

香川県にある「株式会社綾菊酒造」は、2014年、酒類食品総合卸売業を展開する「株式会社飯田」に全株式を「株式譲渡」しました。綾菊酒造は、「国重」や「綾菊」などを酒造しています。
 

綾菊酒造の経営者は高年齢化している一方で、後継者が不在の状況が続いており、事業承継が上手く進まず、廃業が差し迫った状態でした。

そこで、日本酒などを含む酒類関連の事業を展開していた株式会社飯田とのM&Aを実施して、後継者問題を解消し、経営を再建させることに成功しています

②株式会社老田酒造店

「鬼ころし」のブランドで有名な「株式会社老田酒造店」は、2007年に食品関連企業グループである「株式会社ジャパン・フード&リカー・アライアンス(JFLA)」に「事業譲渡」をしています。

老田酒造店は経営難に悩まされており、事業譲渡によって得た譲渡益で負債を返済し、会社を清算したのです。

③株式会社榮川酒造

2016年、「株式会社ヨシムラ・フード・ホールディングス」は福島県にある「株式会社榮川酒造」を「株式取得」によって、完全子会社化しました。この時の株式取得額は「1,000万円」です。

榮川酒造は、売り上げの減少や債務の返済などが原因で、会社の財政状態が悪化し、経営不振にも陥っていました。このM&Aが実施されたことで、「榮川」のブランドおよび従業員の雇用を確保できました。

④有限会社川勇商店

日本酒専門メディア「SAKETIMES」を運営している「株式会社Clear」は、2018年に「有限会社川勇商店」の全株式を「株式取得」し、完全子会社化しています。

株式会社Clearは、「酒類小売業免許」を保有している川勇商店を子会社化し、国内での酒類販売事業を展開していくことを目的に、M&Aを実施しました。

⑤阿桜酒造株式会社

「株式会社SAKEアソシエイツ(旧・株式会社田中文悟商店)」は、秋田県横手市にある「阿桜酒造株式会社」をM&Aによって買収しました。SAKEアソシエイツは、この他にも複数の酒蔵・酒造会社をグループ化しています。

資材共有や米の仕入れなどをグループ内で行うため、阿桜酒造はそれらにかかる経費を抑えられるようになりました。

⑥かづの銘酒株式会社

居酒屋「半兵ヱ」などを全国展開している外食チェーンの「株式会社ドリームリンク」は、2016年に「千歳盛」の日本酒で知られる「かづの銘酒株式会社」を「株式取得」によって完全子会社化しました。「かづの銘酒」は後継者問題に悩まされていました。

ドリームリンクは、後継者問題に直面していた「かづの銘酒」の経営を引き継ぎ、自社事業でのシナジー効果を期待して、当M&Aを実施しました。

⑦加賀の井酒造株式会社

2007年に「ジャパン・フード&リカー・アライアンス」は、事業休止状態であった「加賀の井酒造株式会社」を「事業譲渡」によって子会社化しています。

このM&Aは、それまでの販売圏以外での「加賀の井」ブランドの積極的な販売と、グループ企業との連携による経営の効率化を目的として行われました。

⑧銀盤酒造株式会社

「株式会社ジャパン・フード&リカー・アライアンス(JFLA)」の子会社である「盛田株式会社」は、2017年に富山県の日本酒酒造メーカー「銀盤酒造株式会社」を「株式取得」によって子会社化しました。このM&Aの取得価額は「5億円」です。

盛田株式会社は、双方の製造機能を活用し、新たな商品開発や、販路・営業圏の拡大、海外展開などが見込めるグループを作ることを目的に当M&Aを実施しました。

⑨常楽酒造株式会社

「株式会社ジャパン・フード&リカー・アライアンス(JFLA)」の子会社である「盛田株式会社」は、2017年に熊本県の「常楽酒造株式会社」を「株式取得」によって子会社化しました。

当M&Aによって、グループ企業のノウハウやリソースを利用した事業の効率化や収益性の向上を目指しています。

⑩瀬戸酒造店

都市・地域計画や社会政策、観光、道路などさまざまな事業を展開する「株式会社オリエンタルコンサルタンツ」は、2017年に神奈川県開成町の日本酒の酒蔵である「瀬戸酒造店」を子会社化しています。

オリエンタルコンサルタンツは、地域活性化のために、酒蔵で働く杜氏などの確保が困難になったことで事業運営を断念していた瀬戸酒造店の子会社化に踏み切りました。

⑪千代菊株式会社

「株式会社ジャパン・フード&リカー・アライアンス(JFLA)」の子会社である「盛田株式会社」は、2017年に岐阜県の「千代菊株式会社」を「株式取得」によって子会社化しました。盛田株式会社は、当M&Aによって、事業の効率化や収益性の向上を目指しています。

⑫中川酒造株式会社

鳥取県に本社を置く日本酒の蔵元である「中川酒造株式会社」は、2008年、ジャパン・フード&リカー・アライアンスのグループ会社である「盛田株式会社(旧・株式会社伝統蔵)」の子会社となりました。

⑬富士高砂酒造株式会社

静岡県にある清酒製造業者・酒蔵の「富士高砂酒造株式会社」は、「株式会社SAKEアソシエイツ(旧・株式会社田中文悟商店)」の子会社となっています。阿桜酒造株式会社と同様、このM&Aによって、グループ企業とのシナジー創出や経費削減が期待されています。

⑭米澤酒造株式会社

長野県に本社を置く「伊那食品工業株式会社」は、2014年に地元の酒米を使った「今錦」で有名な長野県の「米澤酒造株式会社」を子会社化しています。

米沢酒造は経営難や後継者不在などの問題に直面しており、廃業の危機にありました。当M&Aが実施されたことで、廃業を免れ、日本酒造酒の継続が実現しました

⑮菱友醸造

福島県いわき市に本拠を置く運送会社「磐栄運送」は、長野県下諏訪町の酒造「菱友醸造」の蔵元を入札によって運営事業を取得しました。菱友醸造は、銘酒「御湖鶴(みこつる)」を製造していましたが、2017年4月に自己破産しました。

下諏訪町として唯一の酒蔵であり地元で愛されているブランドをなくすわけにはいかないと、取引先を通して事情を知った磐栄運送が2018年に名乗りをあげたのです。

磐栄運送は、M&Aによってグループ会社を増やしており、日本酒事業は、会社のブランドづくりに寄与しています。また事業の多角化は、会社全体としても大きな強みです。

【関連】M&Aで売却するには?売却先の選び方、価格の算定方法を解説
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4. 酒蔵など清酒酒造・日本酒業界で引退するときの選択肢

酒蔵など清酒酒造・日本酒業界で引退するときの選択肢

酒蔵など清酒酒造・日本酒業界で引退を考えているのであれば、3つの選択肢があります。

  1. M&Aで第三者に譲渡する
  2. 事業承継で親族や従業員に譲渡する
  3. 廃業する

それぞれの内容を確認していきましょう。

①M&Aで第三者に譲渡する

引退を考えているのであればM&Aで第三者に譲渡するのをおすすめします。なぜなら、M&Aで事業や会社を売却すれば、譲渡対価として多額の現金を受け取れるからです。

もし、酒蔵など清酒酒造・日本酒業界を引退した後、他の業界で新しい事業を立ち上げるときの資金にあてられます。隠居生活を考えている場合も、生活費の足しになるでしょう。

また、大企業の傘下に入ることができれば今より経営基盤が安定し、ITシステムの活用などによって、さらに事業が成長するかもしれません。自分が引退し、事業が縮小してしまうよりも、より大きく育ってほしい思いがあるのであればM&Aを選択しましょう。

②事業承継で親族や従業員に譲渡する

事業承継で親族や従業員に引き継いでもらうことも選択肢として考えられます。

親族であれば従業員も抵抗なく「2代目社長」として納得し、一緒にやっていく気持ちになってくれるでしょう。親族内で酒蔵など清酒酒造・日本酒業界を注いでくれる人がいるなら早い段階で声をかけておくべきです。

従業員に事業承継する場合も、長年会社に勤めてきた経験があるので引き継ぎやすいでしょう。今までの社風を知っているため、事業承継によって大きく社風が変わることはありません。従業員は今までと変わらず働きやすい環境で働けます。

しかし、親族や従業員へ譲渡する場合、個人の財力から無償で譲り渡すケースが多いです。さらに、借金などの負債がある場合、精算した状態で渡すことになるでしょう。

そのため、せっかく育ててきた会社や事業を手放すタイミングで借金を背負う羽目になる場合もあるのです。現金を手に入れたいのであれば、第三者へ譲渡するM&Aをおすすめします。

③廃業する

最後に、廃業の選択肢があります。廃業をすると、会社はなくなり従業員を路頭に迷わせます。また、今まで関係を築いてきた取引先や顧客との関係も白紙に戻ってしまうのです。

そのため、経営者にとって一番選択したくない選択肢といえるでしょう。

しかし、赤字で倒産ギリギリまで経営を続けたり、売り上げが下がったりしたタイミングで事業承継をしようと思ってもなかなか相手が見つかりません。M&Aで買い手を探しても、よほどの技術力やブランド力がない限り、買い手を見つけることは難しいでしょう。

引退を考え始めたら、今後会社経営をどうするのかを考えなければなりません。もし、M&Aも視野にいれるのであれば、M&A総合研究所へお問い合わせください。

M&A総合研究所にご相談頂ければ、M&Aが成功するように経験豊富な専門家が金額の算出や条件交渉など、酒蔵など清酒酒造・日本酒業界にぴったりな相手企業をご紹介します。

また完全成功報酬制となっており、M&A成立までは一切費用がかかりませんので、安心してご相談ください

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5. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の費用

清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の費用

M&Aによって酒蔵・清酒酒造・日本酒業界の会社を買収・売却する際に必要となる「費用」はどのくらいなのでしょうか。

M&Aは成功させたいけれど、M&Aにかかる費用はできるだけ抑えたいと考えている経営者の方も多いはずです。

通常、M&Aによる買収・売却にかかる費用には、「仲介手数料」「税金」があります。仲介手数料とは、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーなどの「M&A専門家」を活用した際に支払う「手数料」のことです。

各M&A仲介会社・アドバイザリーによって、仲介手数料の金額は変化してきます。もう一つの費用は「税金」です。M&Aを実施して会社を売却し、事業を譲渡した際には、その売買価格に応じた「税金」を支払う義務が発生します。

実際の税金の種類(所得税・法人税など)や税額は、実施されたM&A手法(株式譲渡・事業譲渡など)や売買価格などによって異なってきます。

6. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の手順

清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の手順

酒蔵や清酒酒造・日本酒業界の会社をM&Aによって売却・買収する際は、以下のような手順でM&A手続きが進められます。

実際に、酒蔵の買収・売却や、日本酒関連会社の買収・売却を検討されている方は、あらかじめ手順を確認しておきましょう。

【酒蔵・清酒酒造・日本酒業界の会社をM&Aする手順】

  1. 清酒酒造・日本酒関連会社・酒蔵売却の相談と簡易的な戦略策定
  2. 会社売却に向けての委託契約と本格的な戦略策定
  3. 会社売却・買収の手続きや各種契約書の締結
  4. デューデリジェンスや条件交渉
  5. クロージング

①清酒酒造・日本酒関連会社・酒蔵売却の相談と簡易的な戦略策定

M&A実施を決めたら、清酒酒造・日本酒関連会社・酒蔵の買収・売却について「M&A仲介会社に相談」し、「簡易的な戦略の策定」を進めていきます。

ちなみに、M&Aを成功させるためには、M&A仲介会社などの「専門家」に相談・仲介依頼するのが必須です。

M&A仲介会社などの専門家を利用すれば、スムーズに適切な交渉相手を探し出し、交渉の仲介も行うため、安心してM&A手続きを進められます。

さらに、買い手企業の場合は、M&A専門家に相談し、M&A実施後にどのようなメリット・効果を期待しているのかを洗い出し、それらのメリット・効果を確実に発揮するためのM&A戦略策定も行います。

②会社売却に向けての委託契約と本格的な戦略策定

M&A仲介会社等の専門家に相談をし、「どのような目的でM&Aを実施するのか」「M&A戦略はどうするか」「M&A手法はどうするか」などを決定したら、M&A仲介会社などの専門家と「委託契約」を結びます。また、この段階で本格的な戦略策定を進めていきます。

③会社売却・買収の手続きや各種契約書の締結

M&A専門家と契約を結び、本格的な戦略の策定を終え、M&Aの交渉相手が確定したら、会社買収・売却の手続きや各種契約書の締結を進めていきます。具体的には、M&Aに関する「秘密保持契約の締結」や「基本合意書の締結」などを行います。

④デューデリジェンスや条件交渉

秘密保持契約の締結・基本合意書の締結などが完了したら、「デューデリジェンス」を行います。「デューデリジェンス」とは、売却対象の会社の経営成績や財政状態などを調査し、M&Aの専門家によって実施されます。

会社買収を行う企業は、このデューデリジェンスを徹底し、M&A後に多額の負債や簿外債務を抱える危険性を防ぐことが可能です。

デューデリジェンスが完了し、両社がM&A手続きを進めることに納得できたら、最終的な条件交渉を進め、細かい部分を調整していきます。

⑤クロージング

最終的な条件交渉が終了し、無事に「最終契約書の締結」を終えることができれば、M&Aのクロージングとなります。クロージングの段階で、M&Aによる対価の支払いなどが実施されます。

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7. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収のメリット

清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収のメリット

酒蔵・清酒酒造・日本酒業界の会社をM&Aによって買収・売却する「メリット」にはどのようなものがあるのでしょうか。以下では、清酒酒造会社や酒蔵をM&Aした際に得られるメリットを、売却側・買収側に分けて解説していきます。

売却側

まずは、清酒酒造・日本酒業界の会社や酒蔵を売却する側のメリットから解説します。売却して獲得できるメリットには以下のようなものがあります。

【売却側のメリット】

  1. 従業員の雇用確保
  2. 後継者問題の解決
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 経営の安定化・ブランドの維持
  5. 個人保証・債務・担保などの解消

①従業員の雇用確保

清酒酒造・日本酒業界の会社をM&Aによって売却し、「従業員の雇用を確保できる」メリットがあります。ここまで解説してきたとおり、清酒酒造・日本酒業界は、さまざまな要因が相まって廃業に追い込まれてしまう会社が増えています。

清酒酒造会社や酒蔵が廃業となってしまうと、そこで働く従業員は職を失ってしまいます。

もしM&Aを実施して、経営難に陥っている会社や、事業承継がなかなか進まなかった会社を売却できれば、廃業せずに済みます。その結果、従業員の雇用も確保されます。

②後継者問題の解決

M&Aによって酒蔵や清酒酒造・日本酒業界の会社を売却できれば、「後継者問題を解消できる」メリットがあります。清酒酒造・日本酒業界に限らず、多くの業界・業種の中小企業では、人材不足と経営者の高齢化に伴って「後継者問題」が深刻化しています。

事業承継ができずに困っている中小企業は、M&A仲介会社などのM&A専門家を利用し、優良な買い手を短期間で見つけられると成功の確率も高くなるため、事業承継の実施ができるでしょう。

このように、M&Aを利用して会社売却・事業譲渡を行うと、後継者問題の解消が期待できます。

③売却・譲渡益の獲得

M&Aを実施して、会社売却・事業譲渡を成功させると、売却金額・譲渡金額を獲得できます。特に、売却側企業の経営者は多くの売却益・譲渡益を獲得できるため、これらの利益を「創業者利益」と表現されることもあります。

④経営の安定化・ブランドの維持

M&Aを実施して、清酒酒造・日本酒業界の会社・酒蔵を売却ができれば、「経営の安定化・ブランドの維持」を期待できるメリットがあります。

M&Aの買い手企業の多くは多くの資本を持つ大企業です。そのため、売却側の企業はM&A後、大資本の元で事業運営をします。

大企業が抱える豊富な資本・経営資源を活用すれば、それまで不安定だった経営を安定させ、自社ブランドの維持を実現できます。

⑤個人保証・債務・担保などの解消

「株式譲渡」のM&A手法を用いて会社売却を実施すると、会社経営者が抱える「個人保証」や、会社が抱える「債務・担保」などを解消できるメリットがあります。

これは、「株式譲渡」を実施すると、売却側企業が保有している資産・負債などをすべて引き継ぐことになるからです。

買収側

続いて、M&Aによって清酒酒造・日本酒業界の会社・酒蔵を買収する側のメリットについて説明します。買収側のメリットとしては、以下5つのものが挙げられます。

【買収側のメリット】

  1. 杜氏・従業員の確保
  2. 設備や環境を低コストで獲得
  3. 新規事業へ低コストで参入
  4. 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  5. 事業エリアの拡大・新ブランドの確立

①杜氏・従業員の確保

M&Aによって酒蔵や清酒酒造・日本酒業界の会社を買収する側は、「杜氏・従業員の確保ができる」メリットがあります。

清酒酒造・日本酒業界で事業を展開していこうと考えている企業にとって重要なポイントなのが「日本酒を作ることができる職人や従業員の獲得」です。

M&Aによって清酒酒造会社や酒蔵を買収できれば、そこで働く杜氏・従業員を自社の人材として確保でき、さらなる事業拡大・人材不足の解消につながります。

②設備や環境を低コストで獲得

M&Aを実施して会社買収を行えば、買収した会社が保有する資産をすべて引き継げます。特に、清酒酒造・日本酒業界で事業展開していくためには、適した設備や環境・酒蔵が必要不可欠です。

これらの設備・環境を一から作り上げていくには、相当の資金や時間が必要となります。M&Aによってすでに設備・環境を確保している清酒酒造・日本酒業界の会社を買収できれば、自社に必要なものを低コストで獲得可能となります。

③新規事業へ低コストで参入

これまで清酒酒造・日本酒業界に関する事業を展開してこなかった会社が、新規事業として清酒酒造・日本酒業界に参入を図っている際に、M&Aによる会社買収・事業譲受を実施するケースがあります。

通常、新規事業を開始し、新規市場で事業開拓するためには、従業員の教育や、経験を持つ職人の雇用、ノウハウ蓄積までの時間など、多くのコストがかかってしまいます。

M&Aによって、参入を検討している業界ですでに事業を展開済みの会社を買収できれば、新規事業・新規市場への参入時にかかるコストを大幅に抑えられます

④顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

M&Aによって会社を買収する場合、「顧客・取引先・ノウハウなどを獲得できる」メリットがあります。

対象企業が抱える顧客や取引先、その事業に関するノウハウを獲得できるので、素早い事業展開やさらなる収益の拡大シナジー効果の創出などを期待できます。

⑤事業エリアの拡大・新ブランドの確立

清酒酒造・日本酒業界の会社・酒蔵をM&Aによって買収できれば、「事業エリアの拡大」や「新ブランドの確立」が期待できます

事業エリアを拡大したり、新しいブランドを作ったりするためには、多くの時間を必要とします。また、エリア拡大・ブランド確立を目指しても、上手くいかないケースも考えられます。

M&Aを実施して、自社が基盤とするところとは違うエリアで事業展開している会社や、すでに日本酒ブランドを確立している会社を買収すると、スムーズに「事業エリアの拡大・新ブランドの確立」を実現できます。

8. 清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の相談先

清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収の相談先

酒蔵・清酒酒造・日本酒業界のM&A・売却・買収に興味がある方は、ぜひM&Aの専門家に相談するのをおすすめします。その理由としては、M&Aについてあまり深い知識・経験がないまま手続きを進めてしまうと、さまざまなリスクを抱える危険性があるからです。

例えば、売却側は「本来よりも安い価格で交渉が進められる」「なかなか良い買い手が見つからない」といったリスクが発生すると考えられます。

買収側であれば、「M&A実施後に、簿外債務や多額の負債を引き継ぐことになってしまう」「会社買収後、対象企業の従業員が次々に退職してしまう」といったリスクがあります。大切なM&Aを成功させるためにも、M&A専門家に相談・仲介依頼するようにしましょう。

M&A仲介会社のM&A総合研究所は、豊富な知識や経験を持った専任スタッフが、M&A手続きを一から徹底的にサポートしてくれます。

業界最安値水準の仲介手数料となっており、低コストでM&Aを済ませたい方にもおすすめです。M&A総合研究所への相談は無料となっていますので、お気軽にお問い合わせください。

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9. まとめ

まとめ

酒蔵・清酒酒造・日本酒業界のM&Aは、増加傾向にあります。その背景には中小企業が多いこと、業界全体として売り上げが縮小していることにあります。

酒蔵・清酒酒造・日本酒業界で生き残るためにはM&Aを戦略的に活用していくべきといえるのです。酒蔵・清酒酒造・日本酒業界のM&A動向は以下のとおりです。

  1. M&Aの数が増加傾向
  2. 大企業だけではなく中小企業もM&Aに前向き
  3. 後継者問題を抱えている酒造メーカーも多い
  4. 廃業を選ぶ酒造メーカーも

もし、酒蔵・清酒酒造・日本酒業界でM&Aを検討しているのであれば、M&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所にはM&Aを専門とした公認会計士が在籍しています。

全国の広いネットワークを活用し、酒蔵・清酒酒造・日本酒業界で生き残っていくために、最適な相手企業をご紹介させていただきます。

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