2022年06月06日更新
【2020年最新】WEBメディアのM&A動向や売却・買収の事例、ポイントを解説!
WEBメディアについて、概要や特徴、最新のM&A動向などを紹介します。その他にも、WEBメディアの相場をはじめ、買収・売却事例、メリットなどを詳しく解説。M&A・買収・売却の成功ポイントや、注意するリスクも知って、経営に生かしましょう。
目次
1. WEBメディアとは?事業内容も確認!
まずは、WEBメディアのM&A動向や、買収・売却について触れる前に、まずはWEBメディアの事業の定義と特性について解説します。
WEBメディア事業のM&Aについて気になっているなら、基礎的な事柄から確認しておくのが良いでしょう。それでは、WEBメディアの定義から見ます。
WEBメディアの定義
WEBメディアとは、サイト上に情報を掲載し、利用者に提供する事業のことです。インターネットを使って企業や個人が、対象者を絞り、必要な情報を提供しています。
WEBメディアは、掲載する記事や内容・事業者の種類・事業の目的によって、いくつかのカテゴリーに分類されています。WEBメディアの分類は、以下の通りです。
- 一次メディア
- 二次メディア
- コンシューマージェネレーテッドメディア
- オウンドメディア
これらのWEBメディアはそれぞれ特徴が異なっています。M&Aを考えているなら、自社の扱うWEBメディアがどれかをあらためて確認しておく必要があります。それぞれについて詳しく見ましょう。
一次メディア
一次メディアは、情報を発信する大元で、オリジナルの記事を編集し、サイト上に掲載する媒体をさしています。主な一次メディアは、新聞社や出版社などです。
掲載する記事は自社のオリジナルをはじめ、外部のライターに発注した記事や、海外のニュース・記事の翻訳、引用が挙げられます。
つまり、以下のような記事を扱うのがWEBメディアの中でも一次メディアです。
- オリジナル記事
- 寄稿記事
- 転載記事(翻訳記事や要約記事など)
一次メディアでは、サイト上にこれらの記事を配置し、定期的に発信を行っていると捉えられます。
二次メディア
二次メディアは、一次メディアの記事を解説・整理し、情報を届ける媒体といわれています。主な二次メディアは、Yahoo! JAPANなどのポータルサイトや、SmartNewsなどのキュレーションメディアなどです。
一次メディアとは違い、自社で記事の作成を行わないものの、情報を選定して掲載するため、利用者の目に留まりやすく、閲覧者の多い媒体といえます。
コンシューマージェネレーテッドメディア
コンシューマージェネレーテッドメディアとは、利用者が作り上げるWEBメディアのことです。主な媒体には、TwitterやFacebook、YouTube、食べログ、2ちゃんねる、個人のブログなどが挙げられます。
サイト上には口コミや、自身の体験談・意見、自身で撮った動画・画像などが掲載されるため、ユーザーの共感を得られやすい媒体といえるでしょう。
オウンドメディア
オウンドメディアは、サイト上で自社のサービスを発信したり、個人が口コミ・体験談・意見を掲載したりする媒体をさしています。企業はこれから売り出すサービス・商品などを掲載し、ユーザーの獲得を図ります。
個人の場合はサイトやブログを通じ、消費者の目線から、利用したサービス・商品を紹介したり、訪れた観光地・話題のスポットなどの感想を掲載したりします。また、集客による広告収入を目的としている点も特徴といえるでしょう。
WEBメディア事業の特性
WEBメディア事業の特性には、ユーザーの獲得によって広告からの収入を得ることが挙げられます。一次メディアは信頼性と確証性を武器に、ユーザーを集めて、広告収入や購読料を徴収します。
二次メディア・コンシューマージェネレーテッドメディア・オウンドメディアでは、商品・サービスの購入を図る・他事業とのシナジーを得る・関連した広告を載せて収入を獲得するといった、特徴が見られます。
このようなWEBメディア事業ですが、最近はM&Aが盛んになってきているのも特徴です。ここからはWEBメディアのM&A動向について見ましょう。
2. WEBメディアのM&A動向
WEBメディアのM&Aには、どのような動きが見られるのでしょうか。これからWEBメディアの取引を進める方は、以下に取り上げる動向をチェックして、自社の取引に生かしてください。
【WEBメディアのM&A動向】
- 毎年件数が増えている
- 売却・買収額に差がある
- WEBメディアを取り扱うM&A仲介会社も増えている
- 金融資産や節税目的の買収も増えている
- 買収・売却対象が幅広い
これら5つの動向を押さえておけば、WEBメディアのM&Aについて理解しやすいでしょう。それぞれの動向について順番に見ましょう。
毎年件数が増えている
WEBメディアのM&Aは、リーマン・ショックを挟んで、取引件数に落ち込みが見られたものの、以降は景気の回復に合わせて、取引件数を増やしています。
WEBメディアを含むサイト売買が多くなり、WEBサイト売買のM&A仲介サービスが出てきたのは2005年ごろとされているので最近です。しかし、近年ではWEBサイト売買はますます盛んになってきています。
WEBサイトの取引件数が増えた背景には、事業を強化するためや個人サイトの増加などが挙げられるでしょう。WEBサイトを運営することによって、自社のサイトでサービス・商品を提供したり、収益源を確保したりといったメリットが得られることも、大きな要因といえます。
また、WEBメディアのM&Aでは、多数のユーザーを抱え広告による収入を得ている個人のメディアも、取引の対象です。大手企業のWEBメディアでも利用ユーザー数が多ければ、高額な取引額になることもあります。
このように、WEBメディアは企業・個人を問わずにM&Aが行いやすい点は大きな特徴です。通信インフラやITサービスの普及により、個人によるサイトの運営が盛んになったことも、M&A件数の増加の要因といえるでしょう。
このような動向から、WEBメディアのM&Aは取引件数を毎年増やしていることがうかがえます。
売却・買収額に差がある
2つ目に取り上げるWEBメディアのM&A動向のポイントは、売却・買収額の差です。
WEBメディアは他の事業とは異なり、PV数やUU数をはじめ、トレンド・収益性・広告契約の引き継ぎなど、さまざまな条件によって事業の価値が決められます。
単に売上だけで事業の価値が決まるというわけではない点はしっかり押さえておきましょう。
したがって、WEBメディアによって取引価格にばらつきが生じるため、事例によって売却額に差が開きやすいといわれています。
WEBメディアを取り扱うM&A仲介会社も増えている
3つ目に取り上げるWEBメディアのM&A動向は、取扱業者の増加です。近年、M&Aは大企業の専売特許だった状況から、中小企業や小規模事業者への拡大が見られます。
また、WEBメディアを中心に扱うM&A業者も増加中です。そして低額の取引価格でもM&Aが行われるようになったため、WEBメディア案件の取り扱いにも影響が及んでいるとされています。
WEBメディアのM&A市場は、50億円規模ともいわれており、他のM&A業者と差別化を図るために、サイトの売買に特化した業者もますます増えています。したがって、WEBメディアの売却をする際にも相談先に悩むことは少ないでしょう。
このような動向により、WEBメディアを取り扱う仲介会社が増加していることがわかります。
金融資産や節税目的の買収も増えている
WEBメディアのM&Aでは、金融資産・節税を目的とした買収も増加傾向にあります。売り手側は、本業に資本を注ぐため、WEBメディアの譲り渡すことで売却益を得ています。
買い手側はWEBメディアの収益性に目をつけ、収益源の獲得による金融資産の増加を図っているとされています。またWEBメディアの価値が上がることを期待して、投資目的で買収する人もいるのです。
さらには一部のWEBメディアを買収すると、広告費として扱われるため節税効果が期待できます。ただし、該当するサイトに、ソフトウエアを組み込んでいると、経費とは認められないので注意が必要です。
買収・売却対象が幅広い
5つ目に取り上げるWEBメディアのM&A動向は、幅広い案件を対象としている点です。WEBメディアは法人の他にも、個人の運営サイトも取引の対象に挙げられます。
そのため、案件の種類も豊富で、取引額は数十万円から数十億円と、幅の広さが目立ちます。手ごろな値段でも譲受を実行でき、小規模なサイトでも取引の対象になっていることがうかがえます。
これからもWEB分野の発達は期待されているので、今まで以上に買収・売却対象は広がっていくでしょう。
ここまでWEBメディアの動向について見てきました。WEBメディアのM&Aに関心がある人にとって気になるポイントの1つに、売却価格の相場があります。ここで、WEBメディアのM&A売却価格の相場を見ましょう。
3. WEBメディアのM&A・売却・買収の相場
WEBメディアのM&A・売却・買収の相場は、月間の営業利益を基準に算出されます。よく使われている計算式は下記の通りです。
- 月間の営業利益×17~24カ月
月間の営業利益は、月の売上から運用コスト(サーバー代・広告費・人件費・在庫管理費など)を引いた額をさしています。
つまり、WEBメディアの相場は、ひと月の収益性を重視して価格を決めているといえるでしょう。
WEBメディアの種類によって相場が異なるので、押さえておきましょう。
WEBメディアの種類によって相場が異なる
WEBメディアと一口にいっても、アフィリエイトサイトやECサイト、マッチングサイトなど、サイトの趣旨・掲載する内容は異なるといえます。
サイトの種類によって、相場の計算に違いが見られるので、以下の計算式を確かめてみてください。
WEBメディアの種類 | 計算式 |
アフィリエイトサイト | 月の営業利益×6~36カ月 |
ECサイト | 月の営業利益×12~24カ月 |
マッチングサイト | 月の営業利益×24~36カ月 |
ポータルサイト | 月の営業利益×36×60カ月 |
自社のWEBメディアや買収しようとしているWEBメディアの種類は何かを確認し、どれくらいの金額になるのかを考えてみてください。
具体的なWEBメディアの売却価格を知りたいなら、専門家に査定してもらうのが良いでしょう。無料で査定している専門家もいるので、まずは相談してみる必要があります。
4. WEBメディア関連のM&A・売却・買収の事例
WEBメディア関連のM&A・売却・買収の事例では、どのような案件が取引の対象とされているのかが気になっている人も多いはずです。
これからWEBメディアのM&Aに臨む方は、次に取り上げる実例を参考にして、自社・個人の取引に生かしてください。実例は、法人と個人の案件に分けてご紹介します。
まずは、WEBメディア運営会社へのM&Aを見ましょう。
WEBメディア運営会社へのM&A
WEBメディアを運営する会社には、以下のようなM&Aの事例が挙げられます。WEBメディアの譲渡・買収を検討される方は、M&Aの手法やM&A目的、譲渡額などを参考にしてください。
- インテグラルによる豆蔵ホールディングスのM&AメルペイによるOrigamiのM&A
- メルペイによるOrigamiのM&A
- ブランジスタによるWEBメディア運営会社DugongのM&A
- 富士山マガジンサービスによる103RのM&A
- セレスによるユービジョンのM&A
- じげんによるアップルワールド・ホールディングスのM&A
- エボラブルアジアによるまぐまぐのM&A
- メルカリによるザワットのM&A
- ユナイテッドによるゴローのM&A
- ディノス・セシールによるイードのM&A
これらの事例を確認すれば、WEBメディア運営会社へ売却する際の戦略立案の参考にできるはずです。それぞれのM&A事例について、順番に見ましょう。
インテグラルによる豆蔵ホールディングスのM&A
インテグラルは子会社のK2TOPホールディングスを通じて、2020年3月に豆蔵ホールディングスに対し公開買い付けを実施しました。
インテグラルは、2007年に創設され、国内の企業を対象としたプライベート・エクイティ投資会社です。
豆蔵ホールディングスはシステム構築などを手掛ける複数企業を傘下に持つ持株会社になります。
インテグラルによる豆蔵ホールディングスのM&A | |
譲渡・売却額 | 344億円 |
M&A手法 | 公開買付 |
M&Aの目的 | マネジメント・バイアウト |
運営メディア | i-Engine |
メルペイによるOrigamiのM&A
メルカリ子会社のメルペイは、2020年1月にOrigamiの株式を取得し、子会社化を発表しました。
メルペイはスマートフォン決済事業を手掛ける企業になります。2019年2月からスマホ決済メルペイを開始し、キャッシュレス化を推進しています。
Origami は2012年に会社を設立し、2016年に決済サービス提供を開始していました。スマホ決済事業の競争の激化が反映され子会社化にいたりました。お互いの強みを生かしながら、さらなるキャッシュレス化の推進を行っていくでしょう。
メルペイによるOrigamiのM&A | |
譲渡・売却額 | 非公開 |
M&A手法 | 株式譲渡 |
M&Aの目的 | スマートフォン決済事業の強化 |
運営メディア | メルペイ |
ブランジスタによるWEBメディア運営会社DugongのM&A
ブランジスタとWEBメディア運営会社Dugongの事例です。
電子雑誌・ECサポート・WEBサイトの制作と運営を手掛けるブランジスタは、2018年の12月に、国内外の旅行・観光・宿泊施設・グルメ情報を発信するDugongを買収しています。
ブランジスタによるWEBメディア運営会社DugongのM&A | |
譲渡・売却額 | 5.3億円 |
M&A手法 | 株式譲渡 |
M&Aの目的 | 広告の売上を高める |
運営メディア | TravelNote |
富士山マガジンサービスによる103RのM&A
富士山マガジンサービスと103Rの事例です。
雑誌の定期購読事業などを営む富士山マガジンサービスは、2018年の11月に、プラットフォーム・WEB動画メディアなど手掛ける103Rの株式を取得し、子会社としています。
富士山マガジンサービスによる103RのM&A | |
譲渡・売却額 | 約4,000万円 |
M&A手法 | 株式譲渡 |
M&Aの目的 | 雑誌の電子化とWEBメディアの所有化 |
運営メディア | ・プラットフォーム「メディキュレ」 ・WEB動画メディア「マガジンサミット」「カバーガール TV」 |
セレスによるユービジョンのM&A
セレスとユービジョンの事例です。2018年1月スマートフォンメディア事業を手掛けるセレスは、インターネットメディアや広告事業を展開するユービジョンから、事業を譲り受けています。
セレスによるユービジョンのM&A | |
譲渡・売却額 | 6.51億円 |
M&A手法 | 事業譲渡 |
M&Aの目的 | モバイルサービス事業の強化と、買収事業がもたらす収益の獲得 |
運営メディア | 資金調達プロ・日本外壁塗装相談センター・外壁塗装の達人 |
じげんによるアップルワールド・ホールディングスのM&A
じげんとアップルワールド・ホールディングスの事例です。
ライフメディアプラットフォーム事業を手掛けるじげんは、2018年の1月に、アント・カタライザ4号投資事業有限責任組合から、アップルワールド・ホールディングスの株式を取得しています。
じげんによるアップルワールド・ホールディングスのM&A | |
譲渡・売却額 | 14.34億円 |
M&A手法 | 株式譲渡 |
M&Aの目的 | 旅行関連事業の強化 |
運営メディア | アップルワールド・ホテリスタ |
エボラブルアジアによるまぐまぐのM&A
エボラブルアジアとまぐまぐの事例です。
2017年9月オンライン旅行事業や、訪日旅行業などを手掛けるエボラブルアジアは、メルマガ事業などを営むまぐまぐから、株式譲渡により株式を取得しています。
同時に、エヌ・ エイチ・シー・フィフティーンと株式交換を行い、まぐまぐ株式を取得し、自社の株式を割り当てたとのことです。
このM&Aによりまぐまぐは、エボラブルアジアの子会社になっています。
エボラブルアジアによるまぐまぐのM&A | |
譲渡・売却額 | 11.49億円 |
M&A手法 | 株式譲渡・株式交換 |
M&Aの目的 | 旅行事業の拡大とメルマガサービスの収益力 |
運営メディア | ・メールマガジン配信サービス「まぐまぐ!」 ・WEBメディア「MAG2NEWS」「MONEY VOICE」 |
メルカリによるザワットのM&A
メルカリとザワットの事例です。
フリマアプリを提供・運用するメルカリは、2017年の2月に、スマートフォン向けのフリマアプリを提供するザワットから株式を譲り受け、完全子会社としています。
メルカリによるザワットのM&A | |
譲渡・売却額 | 非公開 |
M&A手法 | 株式譲渡 |
M&Aの目的 | C2C事業の拡大 |
運営メディア | 「スマオク」 |
以上が、WEBメディア運営会社へのM&A事例でした。ここからは、個人運営WEBメディアへのM&A事例について見ましょう。
ユナイテッドによるゴローのM&A
ユナイテッドとゴローの事例です。
広告関連事業やコンテンツ、ゲーム事業などを展開するユナイテッドは、2016年の9月に、ライフスタイルに特化したWEBメディアを手掛けるゴロー(現:アラン・プロダクツ)の株式を取得しています。
M&Aによりゴローは、ユナイテッドの子会社になっています。
ユナイテッドによるゴローのM&A | |
譲渡・売却額 | 約8.1億円 |
M&A手法 | 株式譲渡 |
M&Aの目的 | リスクの分散と成長が見込める収益源の確保 |
運営メディア | 「ヘアラボ」「&Hair」「Palette」 |
ディノス・セシールによるイードのM&A
ディノス・セシールとイードの事例です。
フジ・メディアHDの子会社ディノス・セシールは、イードとWEBメディアの「保険ゲート」を譲り受けています。
ディノス・セシールによるイードのM&A | |
譲渡・売却額 | 7,000万円 |
M&A手法 | 事業譲渡 |
M&Aの目的 | ECビジネスの活性と新しいEC事業への展開 |
運営メディア | 保険ゲート |
個人運営WEBメディアへのM&A
個人が運営するWEBメディアでは、どのような案件が取引の対象とされているのでしょうか。
譲渡価格の低い個人の案件を、譲渡・買収したいと考える方は、以下の例を参考にしてください。
- 仮想通貨メディアブログの買収・売却
- 食材に特化した情報サイトの買収・売却
- YouTuberに特化したエンタメ情報ブログの買収・売却
- おもしろ雑貨を取り扱う通販サイトの買収・売却
- 女性向け美容に特化した情報サイトの買収・売却
- 某スマホアプリのまとめサイトの買収・売却
- 債務整理全般に関する情報サイトの買収・売却
- 不動産査定アフィリエイトサイトの買収・売却
- ライブ・コンサート情報を主としたエンタメ系総合サイトの買収・売却
- 犬に特化したお役立ち情報ブログの買収・売却
これらの事例を確認すれば、個人運営WEBメディアへ売却する際の戦略立案の参考にできるはずです。それぞれのM&A事例について、順番に見ましょう。
仮想通貨メディアブログの買収・売却
1つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、仮想通貨メディアブログの事例です。ブログでは、仮想通貨取引所の情報や、仮想通貨に関するコラム、マイニングの情報などを掲載しています。
管理者はいくつかのブログを開設しているため、手が足りなくなり、仮想通貨のメディアブログの譲渡を希望したとのことです。
買収を決めた方によれば、仮想通貨について丁寧にまとめられていたため、ブログを譲り受けたと答えています。
仮想通貨メディアブログの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 仮想通貨の情報を発信するブログ | |
サイトの開設時期 | 2017年12月 | |
PV数/月 | 4,561~10,464 | |
UU数/月 | 2,936~7,724 | |
売上/月 | 2,000~100,000円 | |
運用コスト/月 | 4,250~10,500円 | |
作業時間/月 | 繁忙月 | 1時間×10日 |
平常月 | 1時間×4日 | |
希望譲渡額 | 60万円 |
食材に特化した情報サイトの買収・売却
2つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、食材に特化した情報サイトの事例です。特定のキーワードに焦点を当てたサイトで、食材ごとの価格や、レシピ、レシピ動画などを紹介しています。
月に45万円も売上を計上したことのあるサイトですが、売り手側がサイトの売却を経験したいとのことで、売却を決めています。
買い手側は事業の譲受に対し、自社事業との相乗効果が得られ、売り手から誠実さが感じられたため、買収を決意したとのことです。
特化のキーワードに特化した食材サイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 特定のキーワードに特化した食材サイト(記事はオリジナル) | |
サイトの開設時期 | 2017年12月 | |
PV数/月 | 65,000~70,000 | |
UU数/月 | 25,000~28,000 | |
売上/月 | 6,000~13,500円 | |
運用コスト/月 | 1,180~16,180円 | |
作業時間/月 | 繁忙月 | 1時間×15日 |
平常月 | 1時間×10日 | |
希望譲渡額 | 55万円 |
YouTuberに特化したエンタメ情報ブログの買収・売却
3つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、YouTuberに特化したエンタメ情報ブログです。YouTuberの紹介や、関連するニュース、ファンの声などをまとめて、グーグルによる流入から、収益を上げています。
買い手は、運営のしやすさと手ごろな譲渡価格を、買収の理由に挙げています。
YouTuberに特化したエンタメ情報ブログの買収・売却 | ||
サイトの概要 | YouTuber・インフルエンサーを取り上げるブログ | |
サイトの開設時期 | 2017年6月 | |
PV数/月 | 99,889~218,953 | |
UU数/月 | 74,963~164,893 | |
売上/月 | 15,642~41,838円 | |
運用コスト/月 | 1,000~18,020円 | |
作業時間/月 | 記事執筆 | 2時間 |
リライト | 5時間 | |
希望譲渡額 | 50万円 |
おもしろ雑貨を取り扱う通販サイトの買収・売却
4つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、おもしろ雑貨を取り扱う通販サイトです。管理者が行う業務はデスクワークに限られ、入荷から発送までを業者に任せているとのことです。
買い手は、求める条件に合致し譲渡価格も許容範囲であったため、サイトの譲受を決めています。
おもしろ雑貨を取り扱う通販サイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | おもしろ雑貨のECサイト | |
サイトの開設時期 | 2003年3月 | |
PV数/月 | 9,292~31,214 | |
UU数/月 | 3,683~9,983 | |
売上/月 | 157,000~382,000円 | |
運用コスト/月 | 140,080~300,080円 | |
作業時間 | 発送用のデータ作成 | 2時間 |
受注処理・顧客対応 | 15時間 | |
希望譲渡額 | 150万円 |
女性向け美容に特化した情報サイトの買収・売却
5つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、女性向け美容に特化した情報サイトです。女性をターゲットに、化粧品や美肌の情報などを取り上げています。
サイトの記事が、検索の上位に食い込んでいるため、アフィリエイトを通じ、安定した収入を得られていました。ところが、本業が忙しくなったため、事業譲渡を希望したとのことです。
女性向け美容に特化した情報サイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 女性向けの化粧品・美容情報を掲載したサイト | |
サイトの開設時期 | 2017年8月 | |
PV数/月 | 4,081~25,613 | |
UU数/月 | 3,270~18,848 | |
売上/月 | 37,372~333,975円 | |
運用コスト/月 | 980~6,980円 | |
作業時間/月 | 繁忙月 | 2時間×30日 |
閑散月 | 作業なし | |
希望譲渡額 | 249万円 |
某スマホアプリのまとめサイトの買収・売却
6つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、某スマホアプリのまとめサイトです。Twitterからの流入を基本として、広告による収入で利益を上げています。
サイトの売りは、Twitterのフォロワー数です。他の類似サイトに比べて、フォロワー数が抜きん出ているため、収益の維持が可能といえます。
売り手は記事の更新に時間が割けなくなり、事業譲渡を求めていたとのことです。買い手は譲渡額に対する利益率の高さに注目し、事業の譲受を決めています。
某スマホアプリのまとめサイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 某スマホゲームのまとめサイト | |
サイトの開設時期 | 2016年8月 | |
PV数/月 | 650,000(推定) | |
UU数/月 | 300,000(推定) | |
売上/月 | 0~340,000円 | |
運用コスト/月 | 40,800円 | |
作業時間 | サイト更新に30時間 | |
希望譲渡額 | 200万円 |
債務整理全般に関する情報サイトの買収・売却
7つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、債務整理全般に関する情報サイトです。借金を抱える方に向けて、債務整理の情報を提供し、解決策を提示しています。
作成した記事のほとんどは、元弁護士に書いてもらったため、情報の正確性についても、問題はありません。安定した売上があったものの、他事業に注力するため、譲渡を希望したとのことです。
買い手は、安定した収益に注目し、買収を決めています。
債務整理全般に関する情報サイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 債務整理の情報をわかりやすく解説するサイト | |
サイトの開設時期 | 2016年1月 | |
PV数/月 | 4,192~7,284 | |
UU数/月 | 3,499~6,092 | |
売上/月 | 38,815~55,200円 | |
運用コスト/月 | 1,015~1,315円 | |
作業時間/月 | 放置のため作業時間は0 | |
希望譲渡額 | 120万円 |
不動産査定アフィリエイトサイトの買収・売却
8つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、不動産査定アフィリエイトサイトです。サイトには、およそ2,500ページの記事があり、月に10万円ほどの収益を上げています。
リンクのないホワイトサイトでも、安定した収入が得られているとのことで、サイト制作・広告事業を営む買い手は、譲渡額の安さを決め手として、事業の譲受を選択しています。
不動産査定アフィリエイトサイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 不動産査定のアフィリエイトサイト | |
サイトの開設時期 | 2017年1月 | |
PV数/月 | 5,000~10,000 | |
UU数/月 | 5,000~6,000 | |
売上/月 | 50,000~150,000円 | |
運用コスト/月 | 500~2,500円 | |
作業時間 | 更新に1時間 | |
希望譲渡額 | 120万円 |
ライブ・コンサート情報を主としたエンタメ系総合サイトの買収・売却
9つ目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、ライブ・コンサート情報を主としたエンタメ系総合サイトです。ツアー情報や恒例のライブ、エンタメ情報などで流入を稼ぎ、アドセンスの広告で収益を得ています。
売り手は、本業が忙しくなったため、事業譲渡を希望していたとのことです。そこへ、副業でのサイト運営を希望する買い手が現れたため、事業譲渡に応じています。
ライブ・コンサート情報を主としたエンタメ系総合サイトの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 音楽ファンに向けたライブ・音楽関連情報の提供サイト | |
サイトの開設時期 | 2018年3月 | |
PV数/月 | 1,730~140,791 | |
UU数/月 | 508~121,362 | |
売上/月 | 227~52,529円 | |
運用コスト/月 | 2,067~3,567円 | |
作業時間/月 | 繁忙月 | 1時間×30日 |
平常月 | 1時間×15日 | |
希望譲渡額 | 35万円 |
犬に特化したお役立ち情報ブログの買収・売却
10番目に紹介する個人運営WEBメディアへのM&A事例は、犬に特化したお役立ち情報ブログです。記事数は127と少ないものの、楽天アフィリエイトでは、コンスタントに売上を伸ばしています。
売り手は新しい事業を学ぶためにまとまった資金を必要としたため、事業譲渡を選んだとのことです。買い手は、手ごろな譲渡価格とサイトの内容にひかれて、事業を譲り受けています。
犬に特化したお役立ち情報ブログの買収・売却 | ||
サイトの概要 | 犬と泊まれる宿泊施設・雨の日の過ごし方を紹介したサイト | |
サイトの開設時期 | 2018年3月 | |
PV数/月 | 189~2,041 | |
UU数/月 | 81~1,470 | |
売上/月 | 0~3,000円 | |
運用コスト/月 | 1,185~10,905円 | |
作業時間 | 記事の更新に3時間 | |
希望譲渡額 | 16万円 |
以上、個人運営WEBメディアへのM&A事例でした。ここまででさまざまなM&A事例を見てきましたが、実際に自分がM&Aを行うか悩んでいる方も多いはずです。
そこでここからは、WEBメディアのM&A・売却・買収のメリットを確認しましょう。
5. WEBメディアのM&A・売却・買収のメリット
WEBメディアのM&A・売却・買収には、どのような利点があるのかを確認して、自分が実施するかを検討しましょう。
WEBメディアの売却・買収を望む方に向けて、売却側・買収側それぞれが得られるメリットについて解説します。まずは、売却側のメリットからです。
WEBメディアの売却側
WEBメディアの売却では、どのようなメリットが挙げられているのでしょうか。WEBメディアの売却を行うと、以下のようなメリットを享受できます。
- 継続的な運営・費用からの解消
- 売却・譲渡益の獲得
- 従業員の雇用を確保
- 資本力を得てブランド力強化
- 負債などの清算を回避可能
それぞれのメリットについて、順番に見ましょう。
継続的な運営・費用からの解消
1つ目に挙げる売り手側のメリットは、継続的な運営・費用からの解消です。WEBメディアの運営には、サイトや記事の更新・在庫の管理・受注の処理・発送の手配など、継続的な仕事が伴います。
また、サイトの維持には、サーバー代やSEO費、記事の発注費用など、定期的な支払いが必要です。そのため、WEBメディアを譲渡することで、これらの対応・支払いから解消されるといえます。
現在のWEBメディア運営の費用に不満があるのなら、M&Aで売却することを検討してみましょう。
売却・譲渡益の獲得
2つ目に挙げる売り手側のメリットは、売却・譲渡益の獲得です。WEBメディアの会社を売ったり、事業を譲渡したりすれば、売却益を得られます。
資本の集中と選択を行いたい・新規事業を始めたい方は、WEBメディアを売却・譲渡することで、必要な資金を確保できるといえるでしょう。
現在のWEBメディアの売上によって売却・譲渡益の金額は変わってくるので、目安となる金額が知りたいなら専門家に査定してもらってください。
従業員の雇用を確保
3つ目に挙げる売り手側のメリットは、従業員の雇用確保です。事業からの撤退や、廃業を選択してしまうと、従業員の職を奪ってしまいます。
従業員の生活を守りたいなら、WEBメディアの売却を検討してみましょう。買い手が従業員の雇用継続を了承してくれると、従業員の働く場所を奪わずに済みます。
WEBメディアを運営するにあたって従業員を雇っている場合、廃業することを検討するのであれば売却して従業員の雇用を守りましょう。
資本力を得てブランド力強化
4つ目に挙げる売り手側のメリットは、資本力を得たブランドの強化です。売却に応じて、大手企業の傘下に入れば、豊富な資本力を活用できます。
事業に注げる資金が乏しい場合には、売却を視野に入れてみましょう。潤沢な資本が得られれば、SEOや広告の導入・UIの改善・変更したアルゴリズムへの対応など必要な対策を行えるため、WEBメディアの成長を促せるといえます。
自分の手を離れたとしても、WEBメディアが成長するのは嬉しいものです。今以上の成長を希望するなら、大手企業の資本力を活用してブランド力を高めることを視野に入れましょう。
負債などの清算を回避可能
5つ目に挙げる売り手側のメリットは、負債の清算を避けられる点です。事業からの撤退や廃業を選んでしまうと、抱えた負債を清算しなければいけません。
そこで、WEBメディアの譲渡です。会社・事業の売却益が得られると、借金の返済に充てられます。また、負債などをまとめて承継できる株式譲渡なら、負債の清算を避けることも可能です。
もし、事業承継のスキームを選んでも、買い手が個人保証などを肩代わりしてくれるなら、会社・事業を手放しても、借金の支払いを避けられるでしょう。
以上、WEBメディアの売却側のメリットでした。ここからはWEBメディアの買収側のメリットについても見ましょう。
WEBメディアの買収側
WEBメディアを買収する側にも、いくつかのメリットが挙げられています。買収を考えている方は、以下のメリットを把握してから、対象企業・事業の買収を進めてください。
- ピンポイントで欲しいWEBメディアを獲得
- ブランド力の強化・サービス性の向上
- 新規ジャンル・事業への参入が可能
- 新たな従業員・ノウハウの獲得
- 事業規模の拡大
それぞれのメリットについて、順番に見ましょう。
ピンポイントで欲しいWEBメディアを獲得
1つ目に挙げる買い手側のメリットは、ピンポイントで欲しいWEBメディアを獲得できる点です。
会社によって、求めるWEBメディアは異なります。自社で事業を立ち上げたとしても、望める事業に育てられる保証はありません。
その点、既存のWEBメディアを買収すれば、自社にふさわしい事業を獲得できるため、承継後の事業展開を想像しやすいといえます。
また、WEBメディアを買収で手に入れれば、すぐにそのWEBメディアを活用し始めることが可能です。
自社でゼロから立ち上げ作業をすると実際にユーザーに利用してもらうまでに時差があるので、短時間で結果につながるというのは嬉しいメリットだといえます。
ブランド力の強化・サービス性の向上
2つ目に挙げる買い手側のメリットは、ブランド力の強化とサービス性の向上です。WEBメディアを買収することで、既存事業を強化し、トレンドに合った価値を加えられます。
すると、消費者が求めるサービスへと変えられるため、自社のブランド力も高まり、サービス性も向上させられるといえるでしょう。
近年、インターネットを活用するユーザーはますます増えています。消費者のニーズに応えるためにも、積極的にWEBメディアを買収して自社に役立てましょう。
新規ジャンル・事業への参入が可能
3つ目に挙げる買い手側のメリットは、新規ジャンル・事業への参入です。新しいWEBメディアや、新規事業の立ち上げには、時間・労力を必要とします。
自社のみの展開では、時機を逃しやすく、他社に後れを取ってしまう事態も考えられるでしょう。
そこで、WEBメディアの買収です。これなら、短期間・低コストでWEBメディアの獲得が行えます。新ジャンルを開拓したい・新規の参入を図りたい企業には、有効的な手段といえるでしょう。
新たな従業員・ノウハウの獲得
4つ目に挙げる買い手側のメリットは、新たな従業員とノウハウの獲得です。WEBメディアの買収では、スキームや契約条件により、従業員の雇用を引き継ぐことも可能といえます。
雇用を引き継げると、サイトの更新や在庫の管理、記事の作成など、WEBメディアに携わってきた戦力を獲得できるため、新たに従業員を募集する手間を省けます。
さらに、WEBメディアによっては、サイトの運営で培ったノウハウを所有しています。売り手からSEOや、広告の導入、商品の仕入れなどの運用マニュアルを引き継げるでしょう。
これなら、自社に運用のノウハウがなくても、WEBメディアの事業を始められます。
事業規模の拡大
5つ目に挙げる買い手側のメリットは、事業規模の拡大です。
WEBメディアを買収することでシナジーが得られ、既存事業の発信力・ユーザーの拡大などが見込めます。
さらに、WEBメディアの収益を、既存事業に回すことも可能といえるでしょう。事業規模の拡大を短期間で成功させたいのであれば、M&AによってWEBメディアの買収をしてください。
以上、WEBメディア買収側のメリットも解説しました。
WEBメディアのM&Aには、売却側も買収側も多くのメリットがあります。しかし、WEBメディアのM&Aにはリスクもあるので、知っておかなければ後悔する可能性もゼロではありません。
ここからは、WEBメディアのM&Aの売却・買収のリスクについても解説します。
6. WEBメディアのM&A・売却・買収のリスク
WEBメディアのM&Aでは、いくつかのリスクに気をつける必要があります。買収したことを後悔しないように、想定されるリスクをチェックして、譲り受けるWEBメディアを決めてください。
- アルゴリズムのアップデートで状況が一変する
- ウイルス被害・通信被害などがある
- 期待したシナジー効果が生まれない
それぞれのリスクについて、順番に見ましょう。
アルゴリズムのアップデートで状況が一変する
1つ目に紹介するWEBメディアのM&A・売却・買収のリスクは、アルゴリズムの変化による影響です。グーグルでは定期的にアルゴリズムのアップデートを行っています。
アルゴリズムが変わると、記事の順位に影響を与え、上位に表示されていた記事が、下位へと沈むケースも少なくありません。
つまり、アップデートの直前は、買収後のリスクを避けるため、買い手の需要が落ち込むといえます。そのため、売り手と買い手は、アップデートの時期を避けて、譲渡・譲受を完了させてください。
ウイルス被害・通信被害などがある
2つ目に紹介するWEBメディアのM&A・売却・買収のリスクは、ウイルス被害や通信障害などです。買収したサイトがウイルスに侵されていれば、サイトが正しく表示されなかったり、アクセスした人の情報が盗まれたりします。
また、サーバーを移転したことで、通信障害が起きる事態も想定されます。サーバーがエラーの表示を出し、サイトの閲覧を拒んでしまうケースも少なくありません。
そのため、WEBメディアのM&Aでは、ウイルスへの感染やウイルス対策の有無、移転先のサーバーなどを確認した上で、取引を進めてください。
期待したシナジー効果が生まれない
3つ目に紹介するWEBメディアのM&A・売却・買収のリスクは、シナジーの不発です。サイトの承継後に仕様を変更すると、閲覧者の流入に影響を与えます。また、広告の契約を結び直せない場合は、収益の減少を招くでしょう。
このような事態に見舞われれば、WEBサイトを買収した意義が薄れて、既存事業とのシナジーが発揮されない事態も予想されます。
以上、WEBメディアのM&Aを行う際に知っておく必要のあるリスクでした。
メリットやリスクを知ったなら、ぜひとも成功させたいでしょう。ここからは、WEBメディアのM&Aを成功させるポイントについても見ます。
7. WEBメディアのM&A・売却・買収の成功ポイント
WEBメディアのM&Aを検討される方に向けて、売却における成功のポイントを紹介します。以下のような特徴を備えていると、WEBメディアの売買を成功に導けるといえます。
- 他のWEBメディアにはない強み・アピールポイントを持つこと
- SNSなど強いソーシャルメディアを併せ持つこと
- 運営しているWEBメディアに需要があること
- UIが整っている・カスタマイズできること
- 会社売却の専門家に相談すること
それぞれの特徴について、順番に見ましょう。
他のWEBメディアにはない強み・アピールポイントを持つこと
1つ目に挙げるWEBメディアのM&Aにおける成功ポイントは、強みとアピールポイントを持つことです。
WEBメディアの事業には、多くの競争相手が存在するため、似たようなサイトでは買い手の触手が動きにくいといえるでしょう。
WEBメディアの売却を考えるなら、サイトの強みをしっかりと把握することが大切です。他社にはない強みを見つけられれば、買い手の目に留まりやすく、交渉の場でのアピールにも役立ちます。
SNSなど強いソーシャルメディアを併せ持つこと
2つ目に挙げるWEBメディアのM&Aにおける成功ポイントは、ソーシャルメディアの利用です。
検索エンジンからの流入の他に、SNSなどのソーシャルメディアとの連携が取れていれば、多くの人に記事をシェアしてもらえます。
記事が拡散することで多くの流入を見込めるため、ソーシャルメディアと連携するサイトは、買収の対象になりやすいといえるでしょう。
WEBメディアのM&Aを検討するのであれば、ソーシャルメディア連携の仕組みを作っておいてください。
運営しているWEBメディアに需要があること
3つ目に挙げるWEBメディアのM&Aにおける成功ポイントは、WEBメディアの需要です。いくら売上が高く、人気があるサイトでも、買い手が価値を見いだしてくれなければ、サイトは売れません。
買い手が見つからない場合は、買い手の目に触れるように、仲介会社などを利用してみるとふさわしい取引相手を見つけられるでしょう。
また、サイトの売上が乏しい・ユーザーの数が少ないケースでも、買い手によっては価値があると判断します。
そのため、小規模でニッチなサイトでも売買の対象に挙げられるため、諦めずに交渉先を探してみましょう。
UIが整っている・カスタマイズできること
4つ目に挙げるWEBメディアのM&Aにおける成功ポイントは、UIが整っていることと、カスタマイズができる点です。
サイトのデザインが優れていれば、ユーザーの離脱を抑えられ、サイトの滞在時間を延ばしてくれます。
また、カスタマイズが可能なら、買い手の方針・既存事業とのマッチングを加味して、部分的な変更が行えるでしょう。そのため、UIが整っている・カスタマイズができるサイトは、買収の対象になりやすいといえます。
会社売却の専門家に相談すること
5つ目に挙げるWEBメディアのM&Aにおける成功ポイントは、会社売却の専門家へ相談することです。
WEBメディアは、他の事業とは異なり、PV数やUU数、記事の検索順、ドメインパワーなどの特殊な基準によって、サイトの価値を評価します。
自社・個人で取引を進めたり、専門外の仲介会社に依頼したりすると、不当な価格で取引に応じてしまうケースが想定されるでしょう。
そのため、WEBメディアの売却・買収を行う場合は、サイト売買の専門会社や専門知識を有する仲介会社への相談をおすすめします。
WEBメディアのM&Aは、M&A総合研究所へ
M&A総合研究所では、WEBメディアのM&Aに実績豊富なM&Aアドバイザーが専任に就き、クロージングまでをフルサポートいたします。
M&A総合研究所はM&Aメディアを運営しています。併せて、豊富な経験からふさわしい取引価格を提示し、独自のAIシステムや幅広い情報を活用して、最適なマッチングを提供しています。
無料相談を行っていますので、WEBメディアのM&Aを検討される場合は、お気軽にM&A総合研究所までお問い合わせください。
8. WEBメディアのM&A・売却・買収先を探すには?
WEBメディアのM&A・売却・買収先を探すには、どこへ相談を持ち掛ければよいのでしょうか。これから、WEBメディアのM&A・売却・買収を行う方に向けて、取引相手を探す方法を紹介します。主な方法は、次の3つです。
- M&A仲介会社に相談する
- M&Aのマッチングサイトなどの募集案件を探す
- 金融機関や行政機関などに相談する
それぞれの方法について、順番に見ましょう。
M&A仲介会社に相談する
1つ目に挙げるWEBメディアのM&A・売却・買収先を探す方法は、M&A仲介会社への相談です。自社のみで取引相手を探したり、対象企業・個人と交渉を行ったりすると、ふさわしい相手を見つけられない・不当な価格で取引を済ませてしまうなどの、問題が生じます。
その点、M&A仲介会社に相談を持ち掛ければ、自社のデータベースから必要な案件を紹介してもらえます。さらに、M&Aの交渉についても、アドバイス・サポートが受けられるため、専門的な知識がなくても、適正な価格での譲渡・買収を行えるといえるでしょう。
M&Aのマッチングサイトなどの募集案件を探す
2つ目に挙げるWEBメディアのM&A・売却・買収先を探す方法は、M&Aのマッチングサイトの利用です。
サイトに登録することで、売り手・買い手の情報が閲覧できるため、自社の希望に適う相手を見つけられます。
日々の業務・生活に追われて、相談に出向く時間がない方でも問題はありません。案件はマッチングサイトに掲載されているため、時間を問わず空いた時間を利用して、ふさわしい案件を見つけることが可能です。
金融機関や行政機関などに相談する
3つ目に挙げるWEBメディアのM&A・売却・買収先を探す方法は、金融・行政機関への相談です。地方の銀行や商工会議所などでは、地域の案件を取り扱っていることが多く、近隣の事業所を見つけたい方にふさわしい相談先といえるでしょう。
ただし、WEBメディアを行う事業者には、個人事業主が多いため、融資先の紹介を基本とする銀行からは、希望する案件が紹介されないケースも想定されます。
また、商工会議所などの行政機関では、高齢化・後継者不足に悩む中小企業を対象に、事業承継の支援を行っています。
そのため、始まって間もないWEBメディアの事業は、あまり取り扱われていないといえるでしょう。
金融・行政機関などに相談しても見つからない場合には、豊富な案件を取り扱うM&A仲介会社に相談をしてみてください。
9. まとめ
近年、WEBメディアのM&Aは増加傾向にありますが、少額での取引も可能なため、安易に買収を進めてしまう事態も想定されます。
WEBメディアのM&Aを行う際は、業界の動向・M&Aを行うメリットとデメリット・成功させるためのポイントなどを事前に把握しておくことが重要です。
【WEBメディアのM&A動向】
- 毎年件数が増えている
- 売却・買収額に差がある
- WEBメディアを取り扱うM&A仲介会社も増えている
- 金融資産や節税目的の買収も増えている
- 買収・売却対象が幅広い
【WEBメディアの売却メリット】
- 継続的な運営・費用からの解消
- 売却・譲渡益の獲得
- 従業員の雇用を確保
- 資本力を得てブランド力強化
- 負債などの清算を回避
【WEBメディアの買収メリット】
- ピンポイントで欲しいWEBメディアを獲得
- ブランド力の強化・サービス性の向上
- 新規ジャンル・事業への参入が可能
- 新たな従業員・ノウハウの獲得
- 事業規模の拡大
【WEBメディアのM&Aを成功させるポイント】
- 他のWEBメディアにはない強み・アピールポイントを持つこと
- SNSなど強いソーシャルメディアを併せ持つこと
- 運営しているWEBメディアに需要があること
- UIが整っている・カスタマイズできること
- 会社売却の専門家に相談すること
買収を行う際は、サイトのデータなどをしっかりと確かめておかないと、買収後の事業展開を妨げることにもなりかねません。自社・個人に合った取引を成功させるなら、専門家に協力を仰ぐようにしましょう。
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