2024年02月08日更新
【2024】金融業界のM&A動向!売却・買収の事例や流れを解説!
金融業界は、M&Aが活発に行われている業界の一つで、特に銀行や保険業界の再編が大規模に行われています。本記事では、金融業界の2021年のM&A動向を最新事例の紹介を交えて、金融業界M&Aの流れや成功のポイントを解説します。
1. 金融業界の定義
金融ビッグバンなどの改革の結果、銀行や保険など金融業界のM&Aが活発に行われるようになりました。金融業界はお金を扱う業種なので他業種への影響も大きく、その動向は全ての業種の企業にとって気になるところでしょう。
金融業界の代表的な業種には銀行や保険会社、証券会社などがありますが、実際はほかにもさまざまな業種が金融業に含まれます。
金融業・保険業は日本標準産業分類で明確に定義されているので、金融業界のM&Aについて理解するにも、まず金融業界の定義やどのような業種があるのかををしっかり把握しておきましょう。
金融業界とは
金融業とは、お金を貸したい人と借りたい人の間を取り持ち融通したり、両者の仲介業務などを行ったりする事業です。
お金の融通や仲介というのは非常にさまざまな形をとるので、金融業に分類される事業も多岐に渡ります。
直接的なお金の融通や仲介事業だけでなく、助言やコンサルティングなども金融業に含まれ、信用保証機関や証券取引所といった、金融業を営むのに必要な設備やシステムを提供する事業も金融業に含まれます。
保険業は金融業とは別な業種ですが、日本標準産業分類では同じ大分類になっているので、実際は一緒に扱われることも多いです。本記事でも、保険業を金融業の一種とみなして取り扱うことにします。
日本標準産業による分類
金融業という言葉は、日常では銀行や証券会社などを大まかに指す意味で使われることもありますが、日本標準産業分類のなかではその定義が明確に定められています。
日本標準産業分類によると、金融業とは銀行業・貸金業などを始めとする、以下の業種の総称となり、銀行や証券会社、消費者金融など以外にも、さまざまな業種が金融業に含まれます。この節では、日本標準産業分類による、金融業の各業種について解説していきます。
【日本標準産業分類による金融業の分類】
- 銀行業
- 協同組織金融業
- 貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関
- 金融商品取引業、商品先物取引業
- 補助的金融業等
- 保険業
1.銀行業
銀行業とは、預金や融資、為替などを業務とする事業のことです。個人や会社から預金してもらって、そのお金をほかの企業などに融資するなどして、その利子などによって利益をあげます。
為替も銀行業の重要な業務の一つです。国内や海外の別な口座にお金を送金したり、海外の通貨を売買したりします。
銀行にはいくつかの種類があり、そのなかでも通貨発行権を持つ日本銀行は、中央銀行として銀行業界の中枢を担っています。
中央銀行以外の一般の銀行は、メガバンクといわれる都市銀行と、それ以外の地方銀行に分けられます。銀行業界の売上高はだいたい20兆円程度で、金融業界のなかでも大きなシェアを占めます。
銀行業界では業界再編のためのM&Aが活発ですが、近年はマイナス金利政策に対応するためのM&Aや、業務のIT化に対応するためのM&Aも増えています。
2.協同組織金融業
協同組織金融業とは、組合員や地域の人たちがお互いに助け合うための事業で、信用金庫や農協などがこれに該当します。協同組織金融機関は株式会社ではないので、銀行などと違って営利を目的とはしないのが特徴です。
また、協同組織金融業は地域社会の発展を目的としており、ほかの地域の個人や企業は会員になれません。さらに、対象となるのは中小企業や個人事業主など小規模な事業者で、大企業は対象にはなりません。
協同組織金融業は、地域経済を支えるという点で非常に重要な業種です。しかし、市場競争のなかでサービス向上を目指す銀行業と違って、非営利団体である協同組織金融業はサービスの質で劣ることもあり、需要は減少傾向にあります。
3.貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関
消費者金融やクレジットカード会社、質屋などは「貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関」という名称で金融業の一つとして分類されています。
消費者金融とは、消費者に対して原則として無担保で貸付を行う金融業の一種で、代表的な企業としては「アコム」や「アイフル」などがあります。
クレジットカード業界は、実際にカードを発行する「クレジットカード発行会社」以外に、カードの決済機能を提供する「国際ブランド」、クレジットカード加盟店を管理する「加盟店管理会社」もあります。
消費者金融は貸金業法の改正以降苦しい経営を強いられており、生き残りを目指した業界再編のM&Aが増えてくる可能性も考えられるでしょう。
4.金融商品取引業、商品先物取引業
金融商品取引業とは、株式や投資信託などの金融商品を取り扱う業種のことで、証券会社などが該当します。商品先物取引業は先物取引を取り扱う業種です。
金融商品の直接的な取り扱いだけでなく、コンサルティング業者などもこのカテゴリーに入ります。
金融商品取引業は、金融ビッグバン以降はネット証券が普及し、「SBI証券」や「楽天証券」を始めとするさまざまな企業がシェアを拡大しています。
金融商品取引業は、金融業の中でも比較的M&Aが活発に行われている業種であり、ここ数年でもSMBC日興證券やカブドットコム証券などがM&Aを行っています。
5.補助的金融業等
補助的金融業等とは、金融業に関連した補助的な業務を行う業種のことで、証券取引所や信用保証機関などが該当します。
6.保険業
保険業とは保険商品を取り扱う業種のことで、加入者が支払う保険料とその運用益を利益としています。大手は日本生命・かんぽ生命・第一生命などで、代理店も保険業に含まれます。
保険業は大きく分けて生命保険会社と損害保険会社があり、それぞれ取り扱う商品が違います。生命保険会社は死亡保険・がん保険・個人年金保険など、損害保険会社は自動車保険・火災保険などを扱います。
保険業界は成熟産業ですでに飽和しており、M&Aによる業界再編もほぼ完了した状態です。今後は外資に対抗するためのすみやかなIoT化の推進や、介護事業など他業種と連携した新規事業の開拓が重要になっていくを考えられます。
2. 金融業界の現状と動向
金融業界のM&Aを行うには、まず業界の現状やM&A動向をしっかり把握しておくことが重要です。
特に金融業は業界再編や技術革新で動向の変化が激しいので、最新の情報を手に入れておく必要があります。この章では、金融業の現状やM&A動向についてポイントを解説します。
市場規模
業界動向サーチによると、金融業界の主要192社の経常収益の合計は約66兆円となっており、ここ10年ほどはやや拡大傾向にあります。
業種別では証券・クレジットカード・リースが約4%の増加、生命保険は逆に約4.7%の減少となっています。金融業界は業種が幅広いので、各業種での市場規模の推移をみていくことが重要です。
金融業界は業種別でみると好調な業種もあるものの、主要業種である銀行業や保険業が伸び悩んでいるため、金融業全体としては横ばいに近い状態となっています。
金融業界の現状
金融業界は、かつてバブル崩壊や金融危機などの影響を受け、不良債権問題などの重大な問題を抱えていました。しかし、近年は業界の努力によって問題はおおむね解決され、経営体力が回復してきています。
一方、国際的に見ると日本の金融機関の収益性は依然として高いとはいえず、新たな経営手法を確立できるかが今後のポイントとなってきます。
2000年代以降は、いわゆる金融ビッグバンによる自由化の推進で、業界再編や新しいサービスの創出などが活発に行われています。特に、ITを活用した新サービスの開発と普及は、今後の金融業界の行方を占うポイントになるでしょう。
金融ビックバン
金融ビッグバンとは、1990年代に行われた金融業界の改革のことです。手数料などの自由化、他業種から金融業への参入、銀行・証券・保険など別業種への進出などで自由化を押し進め、競争原理によってより良いサービスが提供できるようになりました。
金融業界のM&A動向
近年の金融業界のM&A動向は、海外進出や業界再編のM&Aの活発化、およびオートメーション化やテクノロジーを駆使した新サービス展開のためのM&Aなどがポイントとなってます。
【金融業界のM&A動向】
- AIによるオートメーション化
- テクノロジーを活用した新しいサービス展開
- M&Aによる海外進出が増加
- 業界再編のためのM&Aが活発
1.AIによるオートメーション化
銀行業務は窓口で従業員が行うのが主流でしたが、近年はAIなどを活用したオートメーション化が進んでおり、人件費やコストの削減が実現されてきています。
銀行業務は、書類の処理など人でなくても行えるものが比較的多いので、オートメーション化の恩恵は大きいといえるでしょう。
一方で、オートメーション化が進んだために、人員削減や採用の減少が起こることが懸念されます。今後はオートメーション化を進めつつ、それによって余った人員を効率的にほかの業務に配置することが重要になります。
2.テクノロジーを活用した新しいサービス展開
金融業界では、テクノロジーを活用した新しいサービス展開が活発になっており、これを目的にIT企業やベンチャー企業とM&Aを行う金融業者も増えています。
金融業界の新しいテクノロジーは、ファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)を合体して「フィンテック(FinTech)」と呼ばれることがあります。
また、保険業界では同じような新サービスを、保険を意味するインシュランス(Insurance)とテクノロジーを合体して「インシュアテック(InsurTech)」と呼ぶことがあります。
キャッシュレス決済や仮想通貨などは身近なフィンテックの例で、インシュアテックの例としてはネット上で保険に加入できるサービスなどが挙げられます。
こういったテクノロジーを金融業者が一から構築するのは困難なことが多いので、IT技術を持つ企業をM&Aで獲得する事例が増加しています。
3.M&Aによる海外進出が増加
金融業者が海外企業をM&Aで買収して進出する事例も多くみられるようになっています。銀行などによる海外企業のM&Aは近年規制が緩和されており、3大メガバンクではすでに収益の4割ほどが海外から得られているとされています。
金融業の海外M&Aは日本企業側の海外進出だけでなく、現地企業の利益拡大や現地国のシステム整備を目的とすることもあります。
例えば、2019年に三菱UFJ銀行がインドネシアの銀行を買収した事例は、インドネシア経済の発展も見据えたものとなっています。
4.業界再編のためのM&Aが活発
金融業界では、業界再編のためのM&Aが活発に行われています。特に活発だったのは銀行と保険会社で、合併によりみずほ銀行や明治安田生命といった大企業が誕生しています。
かつては金融業界は規制が厳しかったですが、2000年代以降は規制が緩和され、業界再編のM&Aが行いやすくなりました。
また、マイナス金利による利益の減少のため、生き残りのために業界再編が必要になった背景もあります。大手の業界再編はかなり進んできたので、今後は地方銀行同士のM&Aも増えてくると考えられます。
3. 金融業界で行われたM&A事例
この章では、金融業界で行われた比較的有名なM&A事例として以下の7例を紹介します。
【金融業界で行われたM&A事例】
- CAICAとZaif HoldingsのM&A
- 福井銀行と福邦銀行が資本業務提携
- 新生銀行がフィナンシャル・ジャパンを完全子会社化
- マネックスグループがコインチェックを完全子会社化
- 三菱UFJ銀行がバンクダナモンを連結子会社化
- Origamiと信金中央銀行の業務提携
- クレディセゾンとJPNホールディングスとの株式交換
1.CAICAとZaif HoldingsのM&A
2021年に行われた、CAICAとZaif HoldingsのM&A事例です。使用したM&Aスキームは株式譲渡と第三者割当増資の併用で、保有割合は約40%となっています。
さらに、2021年9月には株式交付により株式の追加取得を行い、保有割合を約84%まで増やしています。
CAICAは、eワラントの取り扱いやブロックチェーンのコンサルティングなどを手がけるIT企業で、Zaif Holdingsは暗号資産の企業をまとめる持株会社です。
もともと両社は関連会社でしたが、関連会社の状態では思うようなシナジー効果を生み出しにくいというのが、本M&Aの背景としてあります。
より迅速な経営判断を行い、変化の大きい金融業界に適応していくことが本M&Aの目的となっています。
2.福井銀行と福邦銀行が資本業務提携
2021年5月に、福井銀行と福邦銀行が資本業務提携を行うことを決定しました。使用するM&Aスキームは第三者割当増資で、福邦銀行の株式を福井銀行が引き受けます。
福井銀行は福井県の地方銀行で、福井県を中心に98店舗を構えています。福邦銀行は福井県の第二地方銀行で、福井県内で39店舗を運営しています。
両社は2020年から業務提携を行っていましたが、新型コロナの影響などで思うような成果があげられていないという背景があります。
資本提携も行うことにより、店舗間の連携やATMの効率的な運用をさらに進めていくことが本M&Aの目的となっています。
3.新生銀行がフィナンシャル・ジャパンを完全子会社化
2019年5月に、新生銀行がフィナンシャル・ジャパンを株式譲渡によって完全子会社化しました。
新生銀行は関東・関西などの大都市圏で店舗を展開する銀行で、フィナンシャル・ジャパンは店舗を持たない訪問型の保険代理店です。
新生銀行は窓口で保険商品の販売を行っていましたが、窓口での販売だけでは販売力が十分でなく、顧客の多様なニーズにも答えづらいというのが本M&Aの背景としてあります。
新生銀行が取り扱っている、個人向け保険商品の販売を強化することなどが本M&Aの目的です。
4.マネックスグループがコインチェックを完全子会社化
2018年4月に、マネックスグループがコインチェックを株式譲渡により完全子会社化しました。マネックスグループはマネックス証券などを子会社に持つ持株会社で、コインチェックは仮想通貨の取引事業者です。
コインチェックは不正送金の問題で2018年1月に業務改善命令を受けており、顧客が安心して利用できるシステムの構築が課題となっていました。
一方、マネックスは「第二の創業」をスローガンに掲げ、仮想通貨事業などへの進出を狙っていたという背景があります。
マネックスグループの経営資源やノウハウを活用した、コインチェックのシステム改善などが本M&Aの目的となっています。
5.三菱UFJ銀行がバンクダナモンを連結子会社化
2019年4月に、三菱UFJ銀行がバンクダナモンを株式譲渡で連結子会社化しました。バンクダナモンはインドネシアの大手商業銀行です。
三菱UFJ銀行は東南アジアへの進出を目指しており、バンクダナモンとは元々資本関係にあったという背景があり、今回のM&Aは追加出資となります。
アジアやオセアニアでの事業拡大と、インドネシアの銀行業界の発展が本M&Aの目的となっています。
6.Origamiと信金中央銀行の業務提携
2018年9月に、Origamiと信金中央銀行の業務提携が行われました。信金中央銀行は全国の信用金庫の核となる中央金融機関で、Origamiは「Origami Pay」というスマホ決済サービスを提供していた会社ですが、Origami Payは2020年にサービスを終了しています。
Origamiはキャッシュレス化推進のために、地域の顧客との強い連携を目指していたのが本M&Aの背景としてあります。
地方のネットワークに強い信用金庫と連携することで、キャッシュレス決済を普及させることが本M&Aの目的です。
現在はOrigamiはメルカリへ売却されたため、信金中央金庫とメルカリが業務提携を結ぶことで、引き続きキャッシュレス決済の推進を進めています。
7.クレディセゾンとJPNホールディングスとの株式交換
2015年に、クレディセゾンがJPNホールディングスを完全子会社化しました。本M&Aは株式交換のスキームで行われ、元々クレディセゾンの子会社だったJPNホールディングスの株式を全て取得しました。
クレディセゾンはクレジットカード「セゾンカード」などを手がけている企業で、ほかにもリースや保険などを手がけています。JPNホールディングスは、債権回収会社などを子会社に持つ持株会社です。
本M&Aの背景としては、債権回収の内製化や健全化が進み、JPNホールディングスの債権回収事業の業績が悪化した点があげられます。
完全子会社化によりグループ内の強い連携で事業改革を行うとともに、JPNホールディングスの上場廃止により長期的視点での改革を行うことが本M&Aの目的となっています。
4. 金融業界のM&A・売却・買収の流れ
M&Aは初めて行う方にとっては手続きが分かりにくく、成功する確証もないため不安に感じることが多いでしょう。
安心してM&Aの手続きを進めていくためには、手続きの流れを把握して、M&A成功のポイントを押さえておくことが重要です。
主な流れ
M&A・売却・買収の主な流れは以下のようになります。この流れは業種に関わらず共通しており、しかもM&Aスキームによらずおおむね共通している部分でもあります。
スキームによる違いは、クロージングの具体的な手続き内容や、最終契約書の記載内容などの部分で現れます。
流れの最後にあるPMIとは「統合プロセス」のことで、M&Aによって統合された買い手・売り手が、スムーズに協働していけるようにシステムなどをすり合わせる作業です。
無事M&Aが成約できても、PMIに失敗すれば期待していたメリットが得られないので、PMIを成功させることはM&Aの成約以上に重要なポイントとなります。
【M&A・売却・買収の流れ】
- 仲介会社の選定
- 売却・買収相手の選定
- トップ面談
- 基本合意書の締結
- デューデリジェンス
- 最終交渉
- 最終契約書の締結
- クロージング
- PMI
成功させるためのポイント
M&Aは必ずしも買い手や売り手が見つかるとは限らず、みつかったとしても満足いく条件で成約できるかは分かりません。
M&Aは長い時間とコストをかけて行うものなので、失敗したり無駄にならないように心がけることが大切です。
金融業界のM&Aを成功させるポイントとしては、動向をチェックしてタイミングを逃さないこと、M&Aの専門家に相談することが挙げられます。
【金融業界のM&Aを成功させるためのポイント】
- 動向をチェックしてタイミングを逃さない
- M&Aの専門家に相談する
動向をチェックしてタイミングを逃さない
ここまで解説してきたように、金融業界の動向は日々変化しており、どの業種のM&Aが活況になるかは予測しづらい面があります。
M&Aは、業界のM&A動向が活発な時に行うと成功しやすくなります。というのは、買い手や売り手がみつかりやすくなり、売り手としては売却価格が高くなりやすくなるからです。
金融業界のM&Aにおいても、銀行・証券など各業界の動向をチェックして、適切なタイミングで行うことが重要です。
適切なタイミングの判断は難しい部分もありますが、例えば、業界大手の上場企業の株価が高い時や、業界再編が活発化している時などは一つの目安となります。
また、業界動向のタイミングに加えて、自社の経営状態がいい時にM&Aを行うことも重要です。経営状態が悪い会社はどうしても買い手がつきにくくなります。
M&Aの専門家に相談する
M&Aを行うには買い手や売り手をみつけるためのネットワークが必要であり、手続きによっては会計士や弁護士などさまざまな専門家のサポートなしでは難しいものもあります。
そのため、金融業界のM&Aを行うにはM&Aの専門家に相談することが不可欠ともいえるでしょう。相談先として一般的なのはM&A仲介会社ですが、もし身近にいる会計士や税理士にM&Aに詳しい人がいれば、まずはそこに相談するのもおすすめです。
M&A仲介会社はそれぞれ得意分野を持っていることが多いので、自社のM&Aにマッチした仲介会社を選ぶことが重要です。
例えば、仲介会社には大企業M&Aに強いところと中小企業M&Aに強いところがあるので、自社の規模に合った仲介会社を選ぶ必要があります。
そのほか、例えばフィンテック導入のためIT企業を買収したいなら、IT企業のM&Aに特化した仲介会社を選ぶという選択肢もあるでしょう。
5. 金融業界のM&Aのご相談はM&A総合研究所へ
金融業界のM&A・買収・売却をお考えの方は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。
当社は売上規模一億円から数十億円程度の、中堅・中小企業M&Aを得意としており、業種は金融・保険以外にも全業種取り扱っております。
異業種間のM&Aも多数手がけておりますので、フィンテックのためにIT企業を買収したい経営者様もぜひご相談ください。
M&Aはタイミングを逃さないことが大切ですが、当社では成約までのスピードを重視することで、最適な売買タイミングを逃さないようにサポートいたします。成約まで平均で7.7か月、最短では3か月で成約した実績もあります。
料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。金融業界のM&Aに関して、無料相談をお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。
6. まとめ
金融業界は再編によるM&Aだけでなく、海外進出やフィンテックの導入、中小企業の統合など、さまざまな目的でM&Aが活発に行われています。動向を常にチェックして、最適なM&Aのタイミングを模索することが大切です。
【日本標準産業分類による金融業の分類】
- 銀行業
- 協同組織金融業
- 貸金業、クレジットカード業等非預金信用機関
- 金融商品取引業、商品先物取引業
- 補助的金融業等
- 保険業
【金融業界のM&A動向】
- AIによるオートメーション化
- テクノロジーを活用した新しいサービス展開
- M&Aによる海外進出が増加
- 業界再編のためのM&Aが活発
【金融業界で行われたM&A事例】
- CAICAとZaif HoldingsのM&A
- 福井銀行と福邦銀行が資本業務提携
- 新生銀行がフィナンシャル・ジャパンを完全子会社化
- マネックスグループがコインチェックを完全子会社化
- 三菱UFJ銀行がバンクダナモンを連結子会社化
- Origamiと信金中央銀行の業務提携
- クレディセゾンとJPNホールディングスとの株式交換
【M&A・売却・買収の流れ】
- 仲介会社の選定
- 売却・買収相手の選定
- トップ面談
- 基本合意書の締結
- デューデリジェンス
- 最終交渉
- 最終契約書の締結
- クロージング
- PMI
【金融業界のM&Aを成功させるためのポイント】
- 動向をチェックしてタイミングを逃さない
- M&Aの専門家に相談する
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