介護事業の事業承継マニュアル!相談先や成功事例を解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

介護業界は、高齢化にともない需要が増えている分野であり、事業承継も活発に行われています。本記事では、介護業界における事業承継の種類や、手続き・交渉の流れについて解説しています。また、おすすめの相談先や成功事例も紹介しています。

目次

  1. 介護事業の事業承継
  2. 介護事業の承継先別の流れ
  3. 介護事業の事業承継・M&Aの相談先
  4. 介護事業の事業承継・M&Aの成功事例10選
  5. 介護業界の動向
  6. 介護施設の事業承継を成功させるためのポイント
  7. 介護事業の事業承継におすすめのM&A仲介会社
  8. まとめ
  • 施設介護・老人ホームのM&A・事業承継

1. 介護事業の事業承継

介護事業の事業承継

日本では今後も高齢化が進んでいくため、高齢者の生活を支える介護事業はますます重要になってきます。

それに伴い、介護事業の事業承継・M&Aも活発になってきており異業種からの新規参入も増えています

介護事業の経営者にとって、事業承継について理解しておくことは重要であるといえるでしょう。

介護事業とは

介護事業とは、高齢者や障がい者といった日常生活を一人で送れない人のために、様々な生活の補助を提供する事業のことです。

食事やトイレなど身の回りの世話に加えて、高齢者や障がい者ができるだけ一人で生活できるよう自立支援も行います。

介護事業には、自宅に訪問して介護を行う訪問介護と、老人ホームなどの施設で介護する施設介護があります。

【介護事業の種類】

  1. 訪問介護
  2. デイサービス
  3. 放課後等デイサービス
  4. 施設介護
  5. 住宅型有料老人ホーム

訪問介護

訪問介護では、自宅で暮らす高齢者のためにホームヘルパーが自宅に訪問し、食事・排泄・掃除・洗濯など身の回りの世話をします

訪問介護は介護福祉士が行うので、注射や点滴などの医療行為は行うことができません。また、庭の草むしりや床のワックスがけなど、やらなくても生活に支障がない家事もサービスの対象外となります。

デイサービス

デイサービス(または通所介護)とは、自宅で生活する高齢者がデイサービスセンターなどの施設に通い、食事・入浴などの補助や機能訓練を受けるサービスです。

老人ホームなどの施設介護と違って、自宅で生活できるメリットがあります。デイサービスでは生活の補助以外に、趣味や楽しみを持ってもらうためのレクリエーションなども行います。

放課後等デイサービス

放課後等デイサービスとは、障がいのある子どもが放課後や夏休みなどに受けるデイサービスのことです。

デイサービスが主に高齢者を対象としているのに対して、放課後等デイサービスは6歳から18歳までの就学児童を対象としています。

放課後等デイサービスは、生活の援助よりもレクリエーションを重視しているのが特徴です。創作活動や地域活動への参加などを通して、児童が社会性を身につけ自立した生活を送れるように支援します。

施設介護

施設介護では、高齢者が老人ホームなどの施設に入居して介護サービスを受けます。自宅で暮らせないデメリットはありますが、充実した施設とスタッフによる手厚い介護が受けられます。

介護施設には、介護付有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームなどいろいろな種類があり、サービス内容や入居条件などに違いがあります。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、有料老人ホームの中で最も一般的な施設形態です。自立した生活ができる高齢者か軽度要介護の高齢者を対象としており、施設のスタッフによる食事・洗濯などの基本的な生活サポートを受けることができます。

住宅型有料老人ホームは基本的な生活補助しか提供しないので、本格的な介護サービスが必要な場合は、訪問介護などの外部サービスを別途利用しなければなりません。

事業承継とは

事業承継とは、会社の事業を他の人に譲り渡すことです。現金や不動産といった具体的な資産だけでなく、取引先や会社のブランドイメージなど、事業に関する全ての財産が引継ぎ対象になります。

事業承継には、親族に承継する親族間承継・親族以外の人に承継する親族外承継・M&Aによる承継の3種類があります。

【事業承継の種類】

  1. 親族間承継
  2. 親族外承継
  3. M&Aによる承継

親族間承継

親族間承継とは、自分の子供などの親族に会社を承継することです。自分の家族なら安心感があり、従業員からも受け入れられやすいメリットがあります。

ただし、親族が異業種の仕事に就いていて承継する事業に詳しくなかったり、性格的に会社経営に向いていなかったりする可能性があるなどのデメリットもあります。

親族外承継

親族外承継とは、会社の役員や従業員など、経営者の親族でない人間に事業を承継することです。

長年会社で働いている役員・従業員なら会社のことも熟知しており、人間的な素質が見極めやすいのもメリットです。

M&Aによる承継

M&Aによる承継とは、M&A仲介会社などを利用して、家族でも従業員でもない人に事業を承継してもらうことです。

家族や従業員に会社を承継する人がいなくても、M&Aで承継先を見つければ会社を廃業しなくて済みます。

M&Aによる承継は、事業を承継する意欲のある人を幅広い選択肢から選べるのがメリットです。ただし、相手は家族でも従業員でもない他人なので、人間性や経営に対する考え方などを承継前にしっかり確認しておく必要があります。

かつては事業承継というと親族間承継が多かったですが、近年はM&Aによる承継が増えつつあります

2. 介護事業の承継先別の流れ

承継先別の流れ

この章では、介護事業の事業承継の具体的な手順について、親族間承継・親族外承継・M&Aの場合、それぞれについて見ていきます。

介護事業の親族間承継(親族外承継)

介護事業の親族間承継または親族外承継の基本的な流れは、以下のとおりです。

【介護事業の親族間承継(親族外承継)の流れ】

  1. 事業承継計画の策定
  2. 後継者の教育
  3. 資産・財産・株式・許認可等の引継ぎ
  4. 個人保証・担保の処理

①事業承継計画の策定

親族間または親族外で事業承継では、まず事業承継計画の策定をします。どのように事業を承継するかを具体的な書面にすることで、客観的に現状を整理することができます。

事業承継計画書の決まった書き方はありませんが、一般的には経営理念や中長期目標、後継者の教育や財産の分配などについて、どのように行うかを具体的に書き記します。

親族の理解(親族外承継)

親族以外の人間に事業を承継させる時は、親族にそのことを十分理解してもらうことが必須となります。特に、相続関係の問題はしっかりと解決しておくことが必要です。

②後継者の教育

事業を承継する後継者は、その事業内容や会社の業務について詳しい知識や経験がないことがほとんどです。

そのため、後継者が事業をちゃんと継続できるように、前任の経営者がしっかりと教育することが大切です

後継者の教育は、5年から10年かけてじっくりと行う長期的な仕事になります。事業承継が終わったら自分の役目は終わりで引退というのではなく、その後の教育もしっかりしておくことが、承継後の会社を継続的に発展させるためには重要です。

③資産・財産・株式・許認可等の引継ぎ

事業承継では会社の株式だけでなく、資産や財産を一通り後継者に譲り渡します。特に経営と資産の引継ぎ相手が違う場合は、後で問題が起こらないように慎重に手続きすることが大切です。

介護業界の事業承継では、介護サービス事業者の指定を引き継がないと事業を継続することができません。前経営者が許認可の廃止届を出し、新しい経営者が許認可の新規申請をする必要があります。

④個人保証・担保の処理

経営者がローンの保証人になっていたり会社に貸し付けをしている場合は、こういった個人保証や担保も後継者に引き継ぐ必要があります。

前経営者が死亡した後の相続でトラブルになることもあるので、個人保証・担保の所在をはっきりさせておくことが大切です。

会社の財務状況がよく、税務諸表もしっかり提出している場合は、銀行が個人保証を解除してくれる事例もあるようです。

介護事業のM&Aによる事業承継

介護事業のM&Aによる事業承継の流れは以下のとおりです。

【介護事業のM&Aによる事業承継の流れ】

  1. 仲介会社などへの相談
  2. 承継先の選定
  3. 基本合意書の締結
  4. デューデリジェンスの実施
  5. 最終契約書の締結
  6. クロージング

①仲介会社などへの相談

M&Aによる事業承継では、まずM&A仲介会社などへ相談することになります。ほとんどの仲介会社では、無料相談を受け付けているので、いくつかの仲介会社に相談して自身に合いそうなところを探すとよいでしょう。

M&A仲介会社の中には、介護系に特化したところもあります。介護系専門の仲介会社は案件も多く、スタッフの経験が豊富なのでおすすめです。

秘密保持契約書の締結

M&A仲介会社による事業承継では、親族や従業員ではない人間に会社の情報を教えなくてはならないので、情報の悪用を防ぐために秘密保持契約書を締結します。

M&Aでは、買い手が情報をできるだけ多く知りたいのに対して、売り手はあまり情報を明かしたくないというのが本音でしょう。

M&Aに関係する情報は必要な内容以外は開示しないよう、範囲を明確に定めておく必要があります

②承継先の選定

承継先の選定では、まず条件に合う会社をざっと洗い出す「ロングリスト」を作り、その中からさらに候補を絞る「ショートリスト」を作ります。

そのうえで、ショートリストに挙がった会社を詳しく分析し、順次交渉を開始します。ロングリストは数十社程度、ショートリストは数社に絞り込むのが一般的で、事業内容や財務状況などから総合的に判断して会社を選別します

③基本合意書の締結

ショートリストに挙がった会社と交渉して基本的な方針が固まったら、買い手企業と売り手企業の間で基本合意書を締結します。

基本合意書は、最終的な取引内容を定めるものではありませんが、守秘義務など一部の規定には法的効力があるので、その内容は慎重に吟味する必要があります。

④デューデリジェンスの実施

基本合意書を締結したら、次は相手企業の内容を詳しく調べるデューデリジェンスを実施します。

デューデリジェンスには、財務状態を調査するファイナンシャルデューデリジェンス、事業内容を調査するビジネスデューデリジェンスなど、いろいろな種類があります。

全てのデューデリジェンスを実施することは困難なので、重要なデューデリジェンスに絞って実施するのが一般的です。

【関連】M&AにおけるDD(デューデリジェンス)項目別の目的・業務フローを徹底解説!

⑤最終契約書の締結

デューデリジェンスによって、相手企業に問題がないことが分かり譲渡の意思が固まったら、最終契約書を締結して事業譲渡を確定させます。

最終契約書は基本合意書をベースに、デューデリジェンスの結果を踏まえて契約内容を詰めていきます。

最終契約書は法的拘束力を持つので、契約を破棄すると相手に損害賠償請求される場合もあります。そのため、慎重に内容を吟味して、納得いく契約を結ぶことが重要です。

⑥クロージング

最終契約書に基づく手続きが全て終わると、事業承継は完了しクロージングとなります。

クロージングまでの期間は事例によって変わりますが、小規模な案件なら1か月から3か月くらい、規模の大きい会社だと3か月から半年くらいかかるのが一般的です。

交渉期間中は多かれ少なかれ本業に影響が出てしまうので、クロージングまでの期間はできるだけ短いほうがいいですが、もちろん納得いくまで交渉することを最優先しなければなりません

【関連】デイサービス・訪問介護の事業譲渡・売却・M&Aの完全マニュアル【相場/成功事例あり】

3. 介護事業の事業承継・M&Aの相談先

M&Aの相談先

介護業界の事業承継・M&Aの主な相談先には、以下の5つがあります。

【介護事業の事業承継・M&Aの相談先】

  1. 金融機関
  2. 公的機関
  3. 税理士・会計士・弁護士など
  4. マッチングサイト
  5. M&A仲介会社

①金融機関

地方銀行や信用金庫などの金融機関では、事業承継・M&Aに関する相談を受け付けています。金融機関のM&A案件は、M&A仲介会社に比べて大規模なものが多いのが特徴です。

小規模な店舗の譲渡などは、受け付けてもらえない可能性もあるので注意しましょう。また、金融機関の中にはM&Aの実績が少ないところもあるので、専門の部署を設置している金融機関を選ぶのがおすすめです。

②公的機関

近年の経営者の高齢化を受けて、公的機関も事業承継の支援に乗り出しています。例えば、中小企業庁は「事業引継ぎ支援センター事業」を打ち出しており、各都道府県に事業引継ぎ支援センターを設置して、中小企業の事業承継をサポートしています。

金融機関では受け付けてもらえない小規模な事業承継の相談は、こういった公的機関を利用するのがおすすめです。

③税理士・会計士・弁護士など

税理士事務所・公認会計士事務所・弁護士事務所などでも、事業承継・M&A相談を受けています。

ただし、全ての税理士・会計士・弁護士が必ずしも介護業界の事業承継・M&Aに詳しいわけではないので、経歴をチェックしたり無料相談で実際に話してみたりして、安心して任せられるか確認しておく必要があります。

④マッチングサイト

マッチングサイトは、会社を売りたい人と買いたい人がその売買相手を探すためのサイトです。売り手・買い手双方の情報を見ることができ、交渉したい相手がいればコンタクトを取ることができます。

マッチングサイトでは、交渉から成約まで全て自分自身で行う以外に、アドバイザーにサポートしてもらうこともできます。

手数料はサイトによって異なりますが、売り手は無料で買い手のみ成約手数料を取るシステムが一般的です。

【関連】サイト売買(M&A)・M&Aマッチングサイト40選!

⑤M&A仲介会社

事業承継・M&Aは金融機関や公的機関などでも受け付けてもらえますが、一番オーソドックスなのはM&A仲介会社に相談することです。

M&A仲介会社はM&Aを専門に取り扱っているので、豊富な経験とネットワークから最適な売買相手を探してもらえます。

M&A仲介会社の中には介護・医療業界に特化しているところもあります。こういった仲介会社は介護業界の動向に詳しく、案件も豊富に取り扱っているのでおすすめです。

4. 介護事業の事業承継・M&Aの成功事例10選

M&Aの成功事例

この章では、介護事業の事業承継・M&Aの成功事例を10選ご紹介します。介護業界では、全国各地で有料老人ホームやグループホームの売買が積極的に行われています。

今回紹介する最近の事例では、資金を得て他の事業に集中するための事業譲渡が多くなっています

今後、経営者の高齢化が進むと、事業を他の人に継いでもらって引退するための事業承継も増えてくるでしょう

①熊本県の住宅型有料老人ホームの事業譲渡

熊本県の住宅型有料老人ホームの事業譲渡事例です。この事業譲渡により、売り手は在宅介護事業に経営資源を集中でき、買い手は新たな介護施設を獲得して事業を拡大することができました。
 

事業内容 住宅型有料老人ホーム
譲渡理由 事業の選択と集中

②埼玉県の有料老人ホームの事業譲渡

埼玉県の有料老人ホームの事業譲渡事例です。この事業譲渡により、売り手は在宅介護事業に集中することができ、買い手は未進出だった埼玉県への進出を果たしました。
 

事業内容 有料老人ホーム
譲渡理由 事業の選択と集中

③東京都のグループホームの事業譲渡

東京都のグループホームの事業譲渡事例です。この事業譲渡により、売り手は資金繰りを改善することができ、買い手は新しい拠点を獲得することができました。
 

事業内容 グループホーム
譲渡理由 資金繰りの改善

④神奈川県の有料老人ホームとサービス付高齢者住宅の事業譲渡

神奈川県の有料老人ホームとサービス付高齢者住宅の事業譲渡事例です。この事業譲渡により、売り手は別事業のための資金を獲得でき、買い手は新しい拠点を獲得することができました。
 

事業内容 有料老人ホーム・サービス付高齢者住宅
譲渡理由 事業の選択と集中

⑤大阪府のグループホームの事業譲渡

大阪府のグループホームの事業譲渡事例です。この事業譲渡により、売り手は本業に専念することができ、買い手は新しい拠点を獲得することができました。
 

事業内容 グループホーム
譲渡理由 本業に専念するため

⑥青森県の住宅型有料老人ホームの事業譲渡

青森県の住宅型有料老人ホームの事業譲渡案件です。譲渡理由は別事業に注力するためで、希望譲渡価格は2,000万円~3,000万円となっています。
 

事業内容 住宅型有料老人ホーム
譲渡理由 別事業に注力するため

⑦千葉県のサービス付き高齢者向け住宅の事業譲渡

千葉県のサービス付き高齢者向け住宅の事業譲渡案件です。譲渡理由は事業の選択と集中で、希望譲渡価格は1.3億円~1.5億円となっています。
 

事業内容 サービス付き高齢者向け住宅
譲渡理由 事業の選択と集中

⑧大阪府の訪問介護事業の事業譲渡

大阪府の訪問介護事業の事業譲渡案件です。譲渡理由は別事業所に注力するためで、希望譲渡価格は700万円~800万円となっています。
 

事業内容 訪問介護
譲渡理由 別事業所に注力するため

⑨愛知県の機能訓練デイサービスの事業譲渡

愛知県の機能訓練デイサービスの事業譲渡案件です。譲渡理由は本業に集中するためで、希望譲渡価格は3500万円~4000万円となっています。
 

事業内容 機能訓練デイサービス
譲渡理由 本業に集中するため

⑩奈良県の福祉用具貸与・販売業の事業譲渡

奈良県の福祉用具貸与・販売業の事業譲渡案件です。譲渡理由は別事業に注力するためで、希望譲渡価格は1000万円となっています。
 

事業内容 福祉用具貸与・販売業
譲渡理由 別事業に注力するため

5. 介護業界の動向

介護業界の動向

近年、介護業界の動向には以下3つの特徴がみられます。

【介護業界の動向】

  1. 事業承継の流れは親族から親族外・M&A増加
  2. 介護保険制度改正による介護報酬の減額
  3. 介護事務所・介護施設の増加による投資コスト増

事業承継の流れは親族から親族外・M&A増加

介護業界に限らず、事業承継はかつては親族間で行うのが一般的でした。しかし近年は、事業を継ぐ意思のある親族がいないケースも多く、親族外・M&Aによる事業承継が増加しています。

介護保険制度改正による介護報酬の減額

介護報酬とは、介護サービスを利用した時に事業者に支払う報酬のことです。利用者の年金収入の額によって自己負担割合が変わり、1割から最大3割が自己負担、残りは介護保険から支払われます。

平成30年に介護保険法が改正され、全体としては介護報酬がわずかに引き上げられたものの、一部のサービスでは基本報酬が引き下げられました。

介護事務所・介護施設の増加による投資コスト増

介護職員の数は慢性的に不足しているのに対して、老人ホームなど介護施設の数は年々増加しています。

介護施設は元々投資コストが高いですが、近年の急激な施設の増加や介護ロボットなど施設の高度化により、投資コストが増加する傾向にあります。

6. 介護施設の事業承継を成功させるためのポイント

成功させるためのポイント

介護施設の事業承継を成功させるためのポイントは以下の4つです。

【介護施設の事業承継を成功させるためのポイント】

  1. 運営する施設の強み・アピールポイントを理解する
  2. 事業承継を計画的に準備する
  3. 承継・M&A先は選定する
  4. 事業承継・M&Aの専門家に相談する

運営する施設の強み・アピールポイントを理解する

介護業界の事業承継・M&Aでは、買い手企業に分かりやすい強みやアピールポイントを主張できれば、契約がスムーズに進みやすくなります

老人ホームなら、スタッフの質や設備の充実、レクリエーションの豊富さなどをアピールしましょう。また、訪問介護なら、ヘルパーの質やサービス内容、日曜や大型連休の対応などのアピールポイントを主張しましょう。

①利用者数の推移もデータ化する

介護業界の事業承継・M&Aでは、施設の入居率や訪問介護の利用者数をデータ化しておくと、買い手にとって分かりやすい情報となります

入居率が高く業績が堅調な場合は、あいまいな表現ではなく具体的な数値で買い手にアピールできるように準備しておきましょう。

②従業員の質や人数

介護業界の事業承継・M&Aでは、従業員の質や人数は重要なアピールポイントになります。介護業界は慢性的な人材不足なので、人数がしっかり揃っているならその事をアピールしましょう。

介護業界では従業員の給与の低さなどによる、サービスの質の低下も問題となっています。従業員の質に自信があるなら積極的に買い手にアピールしましょう。

③地域性

介護では、従業員が地域の特性を知っていると利用者も安心し、地域との関りが強い会社は他の会社よりも有利になります

利用者が社会とのつながりを感じられる地域性を有しているなら、その点を買い手にしっかりアピールしましょう。

事業承継を計画的に準備する

事業承継は多くの手続きを必要とするので、計画的に準備しておくことが重要になります

中小企業庁の調査では、特に小規模事業者の事業承継の準備が遅れがちになることが指摘されています。

日々の業務が忙しく、なかなか事業承継の準備に手が回らない経営者も多いと思いますが、事業承継は事業の運営と同じように重要なものであることを認識して、しっかりと時間を割いて準備することが大切です。

①承継が完了するまでは従業員などに報告しない

事業承継をすると経営者が変わるので、従業員が不安を感じたり疑心暗鬼になる可能性があります。

もし、事業承継の情報が従業員に漏れて、優秀な従業員が辞めてしまうと会社の価値が下がってしまいます。

事業承継をする時は承継が完了するまで従業員への報告は控え、事業が引き続き継続されることが確定してから報告したほうがよいでしょう

②承継先の選択肢を絞らない

M&Aによる事業承継では、承継先の選択肢はできるだけ幅広く取るほうが有利です。基本合意書が締結されると独占交渉権が発生しますが、それまでの間は選択肢を絞りすぎず、多くの承継先から最適な選択肢を選ぶように心がけましょう。

③譲れない条件を明確にする

事業承継は買い手・売り手双方に思惑があるので、自分の主張ばかり押し通すわけにはいきません。お互いにとって納得できる条件を、譲歩しながら模索する必要があります。

事業承継においては、相手の条件をできるだけ受け入れて柔軟に対応する部分と、ここだけは譲れないという部分を明確にしておくと、買い手との交渉もスムーズに進みます。

承継・M&A先は選定する

候補となる譲渡先をいくつかに絞り込んだら、事業承継する相手を具体的に選定していきます。

選定したら交渉に入りますが、できるだけスムーズに交渉が進むように準備しておくのが成功のポイントとなります。

①円満な承継が出来るように交渉する

事業承継・M&Aでは、できるだけ自分に有利な条件で成約したいところですが、買い手側に不満が残る条件だとその後の経営に支障が出る可能性があります。

買い手・売り手双方の意見を尊重して、円満な承継ができるように交渉することが大切です。

②引継ぎに関する条件を明確にする

事業承継は事業を引継ぐだけでなく、許認可や個人保証など全ての資産と負債を引き継がなくてはなりません。

後でトラブルにならないためにも、財産の引継ぎに関する条件を明確にしておくことが大切です。

事業承継・M&Aの専門家に相談する

事業承継・M&Aはマッチングサイトなら自分で成約まで行うことも不可能ではありませんが、やはりM&Aの経験豊富な専門家に相談するほうが無難です。

M&A仲介会社だけでなく、金融機関や公的機関など幅広い選択肢から最適な相談相手を見つけるようにしましょう。

7. 介護事業の事業承継におすすめのM&A仲介会社

おすすめのM&A仲介会社

介護事業の事業承継・M&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所では、M&Aの経験豊富な専任の会計士によるサポートで、納得いく成約へと導きます。

全国のネットワークと独自のマッチングシステムを擁しており、幅広い選択肢から最適な譲渡先を見つけられるのが強みです。

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8. まとめ

まとめ

介護業界の事業承継は、親族間承継・親族外承継とM&Aによる承継で手続きの流れが変わってきます。この違いを正しく理解して、スムーズな交渉を行うことが成功のポイントです。

仲介会社など専門家の助けを借りながら、アピールポイントを理解して計画的に準備するようにしましょう。

【介護事業の種類】

  1. 訪問介護
  2. デイサービス
  3. 放課後等デイサービス
  4. 施設介護
  5. 住宅型有料老人ホーム

【事業承継の種類】
  1. 親族間承継
  2. 親族外承継
  3. M&Aによる承継

【介護事業の親族間承継(親族外承継)の流れ】
  1. 事業承継計画の策定
  2. 後継者の教育
  3. 資産・財産・株式・許認可等の引継ぎ
  4. 個人保証・担保の処理

【介護事業のM&Aによる事業承継の流れ】
  1. 仲介会社などへの相談
  2. 承継先の選定
  3. 基本合意書の締結
  4. デューデリジェンスの実施
  5. 最終契約書の締結
  6. クロージング

【介護事業の事業承継・M&Aの相談先】
  1. 金融機関
  2. 公的機関
  3. 税理士・会計士・弁護士など
  4. マッチングサイト
  5. M&A仲介会社

【介護業界の動向】
  1. 事業承継の流れは親族から親族外・M&A増加
  2. 介護保険制度改正による介護報酬の減額
  3. 介護事務所・介護施設の増加による投資コスト増

【介護施設の事業承継を成功させるためのポイント】
  1. 運営する施設の強み・アピールポイントを理解する
  2. 事業承継を計画的に準備する
  3. 承継・M&A先は選定する
  4. 事業承継・M&Aの専門家に相談する

M&A総合研究所は、介護業界の事業承継をお考えの方におすすめのM&A仲介会社です。専任の会計士によるフルサポート独自AIによる精度の高いマッチングシステムにより、最適な承継先を提案します。

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