2024年08月22日更新
千葉の事業承継と会社売却の動向は?案件一覧や仲介会社の選び方も解説!
この記事では、千葉でM&A・会社売却・事業承継の動向や現状、仲介会社を選ぶポイントなどを詳しく解説します。国内ではM&Aを活用した事業承継や会社売却が増えており、千葉県も増加傾向にあります。ぜひ参考にしてください。
目次
1. 千葉県のM&A・事業承継・会社売却の動向
最近の動向として、千葉県内の公的機関や金融機関は、事業承継にまつわる課題を解決するため、事業承継に関するセミナーの開催や仲介会社・マッチングサービス運営会社との提携など、総力を挙げて支援体制の構築を進めています。
上記の影響も相まって、千葉県におけるM&Aの実施件数は増加傾向にあります。
帝国データバンク千葉支店の調査によると、2023年の千葉県内企業の後継者不在率は5年連続で低下し、44%だと分かりました。50%を下回ったのは初めてで、これは調査開始以来過去最低の数値です。これは事業承継の相談窓口が増加したほか、M&Aなどによって後継者問題が解決・改善されていることを示しています。
千葉県の事業承継の現状と課題
日本全体で経営者の平均年齢は上昇傾向にありますが、千葉県の経営者の半数近くは事業承継対策を十分に着手できていない状況です。
帝国データバンクの「事業承継に関する千葉県内企業の意識調査(2020年)」によると、千葉県内企業の経営者のうち、約7割が事業承継を経営上の課題として認識していることがわかりました。
しかし、事業承継の計画については、「計画があり、進めている」県内企業は19.2%、「計画はあるが、まだ進めていない」は23.2%です。これらの回答を合計すると、約4割が事業承継を有しているものの、そのうち半数は計画を進めていない状況にあります。
千葉県では、経営者の高齢化だけでなく、少子化も進行しています。
少子化による後継者不足に悩まされる中、経営者としては迅速な対策を講じる必要があります。
2. 千葉県近郊のM&A・事業承継・会社売却案件一覧
ここからは、千葉県近郊のM&A・会社売却・事業承継案件一覧をご紹介します。
【関東地方】オーダーメイドの情報収集代行・広告効果分析レポート作成業
情報収集代行・広告効果分析レポート作成を運営する企業の譲渡案件です。
業種 | ウェブサイト・システム |
都道府県 | 関東・甲信越 |
法人形態 | 株式会社 |
譲渡価格 | 2.5億円〜5億円 |
【首都圏/受賞歴多数/元請け】エクステリア工事業
エクステリア工事を運営する企業の譲渡案件です。
業種 | 住宅・不動産・建設 |
都道府県 | 関東・甲信越 |
法人形態 | 株式会社 |
譲渡価格 | 1000万円〜5000万円 |
【増収増益/実利5,000万円】医療系パッケージソフトウェアベンダー
医療系パッケージソフトウェアベンダーの譲渡案件です。
業種 | ウェブサイト・システム |
都道府県 | 関東・甲信越 |
法人形態 | 株式会社 |
譲渡価格 | 1億円〜2.5億円 |
【黒字経営/首都圏×住宅向けサッシ工事業】
地域に根差したガラスサッシ店であり、当地区において、作業員が在籍し確保されている為、大規模ガラス等、組立・加工・運搬設置工事が可能です。
業種 | 窓ガラス・サッシ工事 |
都道府県 | 関東・甲信越 |
法人形態 | 株式会社 |
譲渡価格 | 5000万円〜1億円 |
【首都圏/技術者多数】金属工芸及び建築金物加工業(文化財の保存修復など)
関東圏でも珍しい文化財の保存補修工事を手掛け、板金/建築/アートなど幅広い業務に対応可能です。全国に対応可能で、大手ゼネコンとの直接口座を保有しています。
業種 | 板金、建築工事 |
都道府県 | 関東・甲信越 |
法人形態 | 株式会社 |
譲渡価格 | 〜1000万円 |
3. 千葉県のM&A・事業承継・会社売却案件を探す4つの手段
千葉県のM&A・事業承継・会社売却案件を探すには、以下の方法があります。
- 公的機関・地元の金融機関などに相談する
- M&Aマッチングサイトなどを活用する
- 自力で探す
- M&A仲介会社・専門家に相談する
それぞれの方法を順番に見ていきましょう。
①公的機関・地元の金融機関などに相談する
千葉のM&A・会社売却・事業承継案件を探す方法としては、千葉県内の企業と取引のある地元金融機関や公的機関などに相談する方法も有効策です。
千葉県事業承継・引継ぎ支援センター
千葉には、千葉市商工会議所内に千葉県事業承継・引継ぎ支援センターが設置されています。千葉県事業承継・引継ぎ支援センターとは、事業承継のアドバイス・後継者のマッチング・専門家への仲介などを行う公的機関のことです。
千葉銀行
千葉銀行では、経営承継サポートサービス・M&Aアドバイザリーサービスなどが展開されています。ビズリーチとの業務提携により、事業承継M&Aプラットフォームを活用した事業承継サービスの展開も推進中です。
千葉興業銀行
千葉興業銀行では、外部専門家と提携してM&A・事業承継サポートを行っています。なお、事業承継支援強化のため、2021年をめどに全店にM&Aアドバイザーの有資格者を配置する計画も進行中です。
②M&Aマッチングサイトなどを活用する
M&Aマッチングサイトなどを活用すると、千葉県だけでなく全国の豊富な案件一覧から相手先を探せます。
Batonz(バトンズ)
Batonz(バトンズ)は、バトンズが運営するマッチングプラットフォームです。
豊富な専門家ネットワークを保有しているため、マッチング後のサポートも受けられます。
Tranbi(トランビ)
Tranbi(トランビ)は、昨今急成長中のマッチングプラットフォームです。全国各地の金融機関との提携や、M&A専門家へ定額で依頼できる小規模事業者向けプランの導入など、さまざまな側面からサービスの向上に取り組んでいます。
スピードM&A(アイデアルパートナーズ)
スピードM&Aはアイデアルパートナーズが運営しており、売り手と買い手がインターネット上で、会社や事業を譲渡、譲受できるM&Aマッチングプラットフォームです。
専門家による仲介が必要な場合は、アイデアルパートナーズのM&Aコンサルタントによるサポートが受けられるでしょう。
③自力で探す
M&Aを検討する際に、自力でM&Aを行うといった選択肢もあるでしょう。自力でM&Aを実施した場合は、M&A仲介会社や専門家へ依頼する費用はかからないため、費用がかかりません。
しかし、M&Aにはさまざまな専門知識が必要であり、M&A先候補の選定も必要です。手続きも多くあるため、自力で行うのは困難といえるでしょう。
④M&A仲介会社・専門家に相談する
千葉のM&A・会社売却・事業承継案件を探す際、まずM&A仲介会社・専門家に相談する方法があります。
M&A仲介会社・専門家であれば多くの実績や経験に基づくアドバイス・サポートに期待でき、独自ネットワークによる案件紹介も受けられるのがメリットです。
4. 千葉県のM&A・事業承継・会社売却を行うフロー
千葉県のM&A・事業承継・会社売却を行うフローをご紹介します。
①事前準備
M&A・事業承継・会社売却をするには、まず事前準備をしっかり行いましょう。事前準備は、M&Aの交渉などを行っていくうえで非常に重要です。
M&Aの目的や方向性などがしっかり行われていないと、M&Aのフローがスムーズに行えなくなったり、相手側が有利になるようなM&Aが実施されたりする可能性もあります。
事前準備には専門的な知識が必要になるため、M&A仲介会社などM&A専門家からアドバイスを受けながらM&Aを進めるようにしましょう。
②M&A相手先とのマッチング
次に、M&A・事業承継・会社売却の相手先とのマッチングを行います。M&Aは売り手、買い手ともに積極的な姿勢で臨んでいるとはいえ、成功させる鍵は企業同士の相性です。
M&A相手先とマッチングをする初期段階で、最終的な結果は見えているといえるでしょう。つまり、マッチングのあり方がM&Aの結果を大きく左右するのです。
M&Aの現場で行われるマッチングの方法は、まず仲介方式のマッチングがあります。M&A仲介会社などが売り手と買い手の間に立ち、希望や条件に沿った企業のマッチングが可能です。
仲介会社を入れない場合は、自分でリサーチしたり、M&Aプラットフォームを利用したりなどが挙げられるでしょう。
③秘密保持契約書(NDA)の締結
M&A・事業承継・会社売却の相手先が決定したら、秘密保持契約の締結です。
秘密保持契約とは、自社がM&Aの検討・交渉を行っている情報を漏洩(ろうえい)させない約束をする契約です。他社や自社の従業員にM&Aの内容が発覚してしまい、混乱してしまうおそれもあります。
安心して交渉を行うためにも情報は慎重に扱う必要があるため、M&A専門家や相談先と秘密保持契約を締結します。
④企業概要書(IM)の提示
秘密保持契約を締結後に、企業概要書の提示を行います。企業概要書は、会社の情報のうち公開されていない情報などをまとめた資料です。
企業概要書は相手先に対して提出する資料であり、自社の事業内容や現状、財務状況などが記載されています。買い手は企業概要書に記載されている情報をもとに、売却価格や基本的な条件を決定するのです。
なお、秘密保持のため、企業名は伏せて提示されます。
⑤トップ面談の実施
トップ面談では、売り手側と買い手側の経営者同士が面談を行い、企業文化や経営に対する考え方などの共有を行います。M&A・会社売却・事業承継のトップ面談は、企業の将来を左右する大きな判断といえるでしょう。
⑥基本合意契約書の締結
最終契約に先立って取り交わされる合意書です。譲渡価額、譲渡日、スケジュールなどに関する事項を定めます。
基本合意契約書では、交渉で合意した内容を整理し、M&Aスキームの確認、取引価格の確認、デューデリジェンスの協力、独占交渉権など、M&Aの成立に向けて認識をそろえるのが目的です。
基本合意契約書は書面で行われるケースが多いでしょう。なお、基本合意書では想定価格や基本的な条件なども記載されていますが、法的な拘束力はありませんので注意が必要です。
⑦デューデリジェンス(買収監査)の実施
買い手側によるデューデリジェンスが実施されます。例えば包括承継を前提としたM&Aの場合、相手企業が持っている資産、従業員を全て受け入れることとなり、それには負債なども含まれるのです。
売り手側の申告どおりであれば、負債も考慮のうえでM&Aを実行するかどうかを判断できます。しかし簿外債務など申告されていないトラブルがある場合、買い手がM&A後に経営難に陥るおそれもあるでしょう。
デューデリジェンスは、売り手の企業価値やリスクなどを正確に把握するため、専門家へ調査を依頼するのがベストです。デューデリジェンス実施後に、買い手側が買取額などを提示する流れとなります。
⑧条件交渉
ここまでの交渉と基本合意、デューデリジェンスをふまえ、最終契約に盛り込むための条件交渉が行われます。
買い手はデューデリジェンスでのリスク項目にもとづいて買収価格やM&Aスキームを見直し、リスクを減らすための施策や補償の設定などを行います。
売り手は承認すべき事実や譲歩すべき事項の範囲を検討しつつ、価格や会社・事業の継続性なども交渉する内容となるでしょう。
⑨最終契約書の締結
条件交渉が終了し、買い手側・売り手側との最終交渉がまとまると、最終契約を締結します。最終契約書で契約される内容は法的拘束力があるので注意しましょう。
⑩クリーニング・経営統合
最終契約書が締結された後は、M&A・事業承継・会社売却が実行されるのです。契約書に記載されたとおり、M&Aスキームや契約内容に応じてクリーニング・経営統合に向けた準備を行います。
クリーニング・経営統合をもってM&Aの手続き自体は完了になり、M&Aの成約となるでしょう。
5. M&A仲介会社を選ぶ5つのポイント
千葉でM&A仲介会社を選ぶ際には、以下の点を押さえる必要があります。
- 該当する分野の専門的知識・M&A実績を持っている
- 案件規模・地元M&A実績などがある
- M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている
- 手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
- 担当スタッフの対応・相性が良い
それぞれのポイントを順番に見ていきましょう。
①該当する分野の専門的知識・M&A実績を持っている
千葉でM&A仲介会社を選ぶ際には、同業界の知識やM&A実績があるか確認するのが重要です。
仲介会社に依頼する前に、まずは事前相談をしっかりと行って同業界に精通しているかどうかを見極めましょう。
②案件規模・地元M&A実績などがある
M&A仲介会社に依頼する際には、業界知識だけでなく自社と同規模のM&A実績や千葉における実績などの確認も重要といえます。
なぜなら、千葉県で同規模の案件を繰り返し担当すると、仲介会社としては専門家との連携や相手企業との交渉などが円滑に進むようになるためです。
③M&Aに関する幅広い知識・経験を持っている
M&Aを円滑に進めるには、資格だけでなく豊富な実務経験から得られる知識も必要です。そのため、仲介会社や担当者の実務経験も、相談の段階で確認しておきたいポイントといえます。
④手数料・相談料・報酬体系がわかりやすい
手数料がどれほどかかるのかが不明確であると、M&Aを進めていくうえで不安が大きくなります。安心してサポートを任せるには、報酬体系がわかりやすい仲介会社を選ぶことが重要です。
⑤担当スタッフの対応・相性が良い
M&Aでは、担当者との信頼関係が必要不可欠です。M&Aは会社の行く末を左右する行為ですが、マニュアルどおりに進むことはありません。
そのため、事前に担当者候補と十分にコミュニケーションを取りながら、M&Aを任せられるのか念入りに見極める必要があります。
6. 千葉県のM&A・事業承継・会社売却まとめ
本記事では、千葉県のM&A・事業承継・会社売却におすすめの仲介会社や、千葉の案件一覧などを紹介しました。
M&Aの手続きは、M&Aの手法などによって具体的な手続きは異なるうえ、法務、会計、税務など幅広い専門知識が必要です。そのため、不明点などがある場合は、M&A仲介会社などの専門家に相談するのがベストでしょう。
7. 千葉県の成約事例一覧
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