学習塾の事業承継マニュアル!相談先や成功事例を解説!

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

学習塾の事業承継を円滑に進めるには、何から始めれば良いのでしょうか。本記事では、学習塾における事業承継の流れや事業承継を成功させるポイントについて解説しています。また、学習塾の事業承継事例、事業承継の相談先についても紹介しています。

目次

  1. 学習塾の事業承継
  2. 学習塾の事業承継の主な流れ
  3. 学習塾を事業承継する際の相談先
  4. 学習塾の事業承継を考える理由
  5. 学習塾の事業承継を成功させるためのポイント
  6. 学習塾の事業承継でおすすめのM&A仲介会社
  7. まとめ
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1. 学習塾の事業承継

本記事では学習塾の事業承継について解説していきますが、まずは、学習塾の定義や事業承継の意味について、簡単に説明します。

学習塾とは

学習塾とは、主に小学生・中学生・高校生を対象として、学校での授業内容の予習・復習や、進学のための受験対策サービスを提供する場所をさします。

学習塾は大きく分けて、集団指導と1人〜4人程度を見る個別指導があり、個人事業などの小規模な学習塾は集団指導が多く、大手企業運営の学習塾になるほど個別指導の割合が増えていきます。

近年のオンライン動画学習などの急速な普及は、既存学習塾の衰退につながるといわれたこともありましたが、現状では学習塾業界に大きな影響は与えていません。

しかし今後は、国の教育制度改革や入試制度改革により、学習塾業界も大きく変化していくとみられています。

事業承継とは

経営権を後継者にバトンタッチすることを、事業承継と呼びます。近年、中小企業や小規模事業者の廃業数と廃業予定数は増加し、国と地方経済に深刻な影響を与えるまでになっています。

そのような現状を打開するため、国や地方自治体は民間機関と連携して、事業承継の認知度向上や相談対応などを進めています。

事業承継は、経営者と後継者の関係によって、親族間事業承継・親族外事業承継・M&Aによる事業承継と分けて呼ばれることがあります。

親族間事業承継

経営者とその親族間で事業承継を行うことを、親族間事業承継と呼びます。近年は、経営者の子どもが家業を継ぐという価値観が薄れてきたことなどから、親族間事業承継は減少し続けています。

親族外事業承継

自社の役員や従業員、外部から招いた後継者候補などに事業を引き継ぐことを、親族外事業承継と呼びます。

親族外事業承継の割合は、全体として増加傾向にはありますが、親族外事業承継の実施が難しい中小企業も多く存在するのが現状です。

M&Aによる事業承継

仲介機関やマッチングサイトなどを活用して後継者候補を探し、事業を譲渡・売却する方法がM&Aによる事業承継です。

小規模案件を取り扱う専門機関が増えたことやマッチングサイトの質が向上したこと、国や地方自治体、金融機関、各種メディアによって事業承継の認知度とイメージが向上してきたことにより、近年はM&Aによる事業承継が増加しています。

2. 学習塾の事業承継の主な流れ

ここでは、学習塾が事業承継を行う際の主な流れについて、親族内・親族外事業承継と、M&Aによる事業承継に分けて解説します。

親族内事業承継(親族外事業承継)の流れ

親族間・親族外事業承継は、以下のような流れで進められます。

  1. 事業承継計画の策定
  2. 後継者の育成・教育
  3. 資産・株式などの承継
  4. 個人保証・負債の処理

①事業承継計画の策定

事業承継は思い立ったらすぐできるわけではなく、後継者の育成・経営権の集約・税金や負債の処理など、時間と手間のかかる過程を踏まなければなりません。

そのため、事業承継を成功させるには、事業承継計画を立てることが重要です。経営者は、事業承継計画を後継者や関係者と共有することで意思の疎通を図り、それぞれの行動を最適化します。

親族の了承(親族外事業承継の場合)

中小企業の親族外事業承継では、親族の了承が得られずに計画が進まないケースも少なくありません。

特に、親族が役員になっている場合は経営者の判断だけでは進められないため、経営者は親族に納得してもらえるような準備が必要になります。

専門家への相談

親族内・親族外事業承継では、関係が近いからこそのトラブルも起こります。そのようなトラブルを防ぐためには、第三者による客観的な仲介が必要です。

M&A仲介会社などの専門家に相談し任せることにより、円滑な事業承継が可能となります。

②後継者の育成・教育

経営者の急病や急逝などにより事業継続に支障が出ないよう、後継者の育成は早い段階から時間をかけて進めておく必要があります。

特に、中小企業の場合、現経営者と後継者間での経営理念の共有や、従業員との関係構築は重要になります。

③資産・株式などの承継

経営者が亡くなってから事業を引き継ぐと、相続税の問題や株式・事業用資産の分散問題などが生じる可能性があり、事業承継に大きな支障ともなります。

税金や株式・事業用資産に関する準備は、経営者が元気なうちに各専門家をつうじて早めに行っておくことが重要です。

④個人保証・負債の処理

個人保証の存在は、経営者に事業承継を躊躇させる要因の1つとなっており、国でも金融機関に対して個人保証に関するガイドラインを作成するなど、対策が進められています。

また、事業承継では多額の資金が必要となるケースも少なくないため、中小企業が資金調達をしやすいよう、制度の整備が進められています。

M&Aによる事業承継

M&Aによる事業承継は主に以下のような流れで進められます。

  1. 仲介会社などへの相談
  2. 承継先の選定
  3. 基本合意書の締結
  4. デューデリジェンスの実施
  5. 最終契約書の締結
  6. クロージング

①仲介会社などへの相談

個人経営の小規模な学習塾の場合は、専門家に最低限の手続きだけをサポートしてもらいながら自力で事業承継を行うケースもありますが、規模が大きくなると煩雑な手続きや交渉が必要となるため、仲介会社などのサポートが必要です。

仲介会社に相談することで、手続き面だけでなくさまざまなアドバイスをもらうことができます。

秘密保持契約書の締結

M&Aによる事業承継では、仲介先や事業承継先に自社の情報を公開するので、情報漏えいや事業承継以外での情報利用を防ぐため、秘密保持契約を締結します。

②承継先の選定

続いて、仲介会社などのネットワークをつうじて事業承継先を選定します。事業承継先の選定段階では、お互い最低限の情報しか参照できません。

さらに詳しく相手先の情報を知りたい場合は、事業承継候補として次の交渉段階に進む必要があります。

意向表明書の提示

事業承継の譲受候補側は、譲渡側に対して意向表明書を提示することがあります。意向表明書とは、事業の譲受希望を伝える書面です。

意向表明書に法的拘束力はありませんが、意向表明書を提示することで優先的に交渉を行うことができます。

③基本合意書の締結

譲受候補と譲渡側で交渉がまとまったら、基本合意書を締結します。基本合意書は、事業承継手続きにおける中間的位置付けといえるものです。

基本合意書には価格や事業承継のスケジュールなどを記載し、その後は合意内容をさらに精査したうえで、最終契約に進んでいきます。

④デューデリジェンスの実施

デューデリジェンスとは企業内調査をさし、事業承継を行ううえで重要な過程の1つです。

デューデリジェンスには、財務デューデリジェンスや法務デューデリジェンスなど、調査内容によってさまざまな種類があります。

⑤最終契約書の締結

基本合意書の内容とデューデリジェンスの結果を踏まえ、問題がなければ最終契約書を締結します。

最終契約書は、株式譲渡によって事業承継を行った場合は株式譲渡契約書、事業譲渡の場合は事業譲渡契約書というように名称が変わります。

⑥クロージング

M&Aのクロージングを迎えた後、譲受側はPMI(譲受後の事業統合プロセス)を進めていきます。

PMIは事業承継の成功に欠かせない過程なので、案件によっては事業承継後数ヶ月から1年以上PMIに費やすケースもあります。

3. 学習塾を事業承継する際の相談先

ここでは、学習塾の事業承継を行う際に利用できる相談先をご紹介します。専門家や機関に相談することにより、学習塾の事業承継を円滑に進めることができます。

  1. M&A仲介会社
  2. 地元の金融機関
  3. 地元の公的機関
  4. 地元の会計士・税理士・弁護士など
  5. マッチングサイト

①M&A仲介会社

M&A仲介会社に相談することで、事業承継に必要な流れをトータルでサポートしてもらうことが可能です。

②地元の金融機関

地方銀行や信用金庫でも、職員の資格取得や地元関連機関との連携などにより、事業承継の相談対応を強化しています。

実務面に関しては、提携仲介会社などの専門家と連携して行っているケースがほとんどです。

③地元の公的機関

各都道府県に置かれている事業引継ぎ支援センターでは、事業承継支援の経験を持つコーディネーターが相談などを受け付けています。

事業引継ぎ支援センター単体で事業承継のサポートをするわけではなく、地元の専門機関などと連携して手続きを進めます。

④地元の会計士・税理士・弁護士など

専門分野の経験とネットワークを活かして事業承継支援を行っている事務所もあります。

多くの事務所では、大手仲介会社などとの提携によって、事業承継支援を行っています。

⑤マッチングサイト

マッチングサイトによっては、運営元仲介会社に相談したり、提携機関に相談したりできるサイトもあります。近年のマッチングサイトはサービスクオリティの向上と利用料の低価格化が特徴です。

M&A総合研究所のマッチングサイトは、AIシステムを採用した質の高いマッチングサイトになっています。

4. 学習塾の事業承継を考える理由

学習塾の事業承継を行う目的には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、学習塾が事業承継を行う主な理由を5つ取り上げて解説します。

  1. 後継者がいないため
  2. 従業員・講師陣の雇用先を確保するため
  3. 廃業・倒産を防ぐため
  4. 生徒たちから学習環境を奪わないため
  5. 事業承継時に利益を得るため

①後継者がいないため

学習塾を引き継ぐ後継者がいない場合、廃業を選択すれば事業自体がなくなってしまいます。しかし、M&Aによる事業承継で学習塾の後継者を見つけることができれば、事業の継続が可能となります。

②従業員・講師陣の雇用先を確保するため

学習塾の廃業や倒産の際に、従業員の今後を気に病んだり、再雇用先を探したりする経営者は少なくありません。

M&Aによる事業承継であれば、学習塾の従業員を路頭に迷わせることがないという大きなメリットがあります。

③廃業・倒産を防ぐため

大事に育ててきた学習塾を廃業や倒産により失うことは辛い決断ですが、M&Aによる事業承継で事業を大事にしてくれる後継者に引き継ぐことができれば、学習塾は生き残ることが可能です。

④生徒たちから学習環境を奪わないため

受験期などの大事な時期に、通っている学習塾がなくなることは生徒にとっても父兄にとっても不安が伴います。

しかし、M&Aによる事業承継で学習塾の経営権が移るだけであれば、学習塾通いを続けることができます。

⑤事業承継時に利益を得るため

学習塾経営を廃業する場合、廃業にも費用がかかり、廃業後も何かとお金の心配をしなければなりません。

しかし、M&Aによる事業承継の場合は譲渡益を得ることができ、さまざまな活動資金にあてることができます。

5. 学習塾の事業承継を成功させるためのポイント

学習塾の事業承継を成功させるには、以下のポイントを意識して行うことが大切です。

  1. 事業承継は計画的に準備をする
  2. 後継者を決めたら育成を行う
  3. 事業承継先を入念に選定する
  4. 生徒・講師・従業員への報告は承継後にする
  5. 事業承継・M&Aの専門家に相談する

①事業承継は計画的に準備をする

学習塾の事業承継では、最適な後継者探しから、運営理念や指導ノウハウの承継など、時間をかけて準備をすることが重要です。なお、計画を立てる際は、学習塾の生徒への影響も考慮しましょう。

②後継者を決めたら育成を行う

学習塾は、指導ノウハウと経営者や講師の人柄・熱意が人気を左右します。たとえ、経験豊富な後継者が見つかったとしても、引き継いだ学習塾のカラーに合っていない場合もあります。

学習塾の後継者を決めたら、時間をかけてしっかりと育成することも重要なポイントです。

③事業承継先を入念に選定する

学習塾の事業承継が成功するかどうかは、大手学習塾や人気学習塾であるかどうかよりも、学習塾の教育理念や教育方針が合うかどうかが重要です。

したがって、トップ面談や相手学習塾の現場視察を入念に行いながら、事業承継先を探す必要があります。

④生徒・講師・従業員への報告は承継後にする

学習塾の事業承継などに関する噂は、生徒や親をとおしてすぐに広まってしまい、大きな不安と混乱を招きかねません。

生徒・講師・従業員など関係者への報告は承継後に行い、事業承継完了まで情報を漏らさない配慮が必要です。

⑤事業承継・M&Aの専門家に相談する

M&Aを行う際は、ここまで説明した学習塾の事業承継ポイントを押さえながら、自社に合った戦略を立てていきます。

学習塾の事業承継に取り組むにあたって何をしたら良いかわからない場合は、まず専門家に相談することで行動が具体的に見えてきます。

6. 学習塾の事業承継でおすすめのM&A仲介会社

学習塾の事業承継を成功させるためには、事業承継や教育業界に精通した仲介会社のサポートが欠かせません。

M&A総合研究所では、事業承継の実務経験が豊富なM&Aアドバイザーによる一括サポートを行っております。

料金体系は完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)となっており、着手金は譲渡企業様・譲受企業様とも完全無料です

無料相談をお受けしていますので、学習塾の事業承継をご検討の際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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7. まとめ

本記事では、学習塾の事業承継について解説してきました。学習塾の事業承継を行う際は、事前にしっかりとした計画を立て、M&A仲介会社など専門家のサポートを受けながら自社に合った手法・戦略のもと進めることが成功のカギともいえるでしょう。

【学習塾の親族間・親族外事業承継の流れ】

  1. 事業承継計画の策定
  2. 後継者の育成・教育
  3. 資産・株式などの承継
  4. 個人保証・負債の処理

【学習塾のM&Aによる事業承継の流れ】
  1. 仲介会社などへの相談
  2. 承継先の選定
  3. 基本合意書の締結
  4. デューデリジェンスの実施
  5. 最終契約書の締結
  6. クロージング

【学習塾の事業承継を行う際の相談先】
  1. M&A仲介会社
  2. 地元の金融機関
  3. 地元の公的機関
  4. 地元の会計士・税理士・弁護士など
  5. マッチングサイト

【紹介した事業承継事例】
  1. 昴によるタケジヒューマンマインドの買収
  2. 明光ネットワークジャパンによるケイ・エム・ジーコーポレーションの買収
  3. 城南進学研究社によるアイベックの買収
  4. 早稲田アカデミーによる集学舎とクオード・エンタープライズの買収
  5. 学研塾HDによる文理学院の買収

【学習塾の事業承継を行う理由】
  1. 後継者がいないため
  2. 従業員・講師陣の雇用先を確保するため
  3. 廃業・倒産を防ぐため
  4. 生徒たちから学習環境を奪わないため
  5. 事業承継時に利益を得るため

【学習塾の事業承継を成功させるポイント】
  1. 事業承継は計画的に準備をする
  2. 後継者を決めたら育成を行う
  3. 事業承継先を入念に選定する
  4. 生徒・講師・従業員への報告は承継後にする
  5. 事業承継・M&Aの専門家に相談する

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