調剤薬局業界のM&A動向・価格相場【2021年最新事例あり】

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取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

調剤薬局業界では、個人経営・法人経営を問わずにM&Aが活況です。そこで本記事では、買収価格の相場・案件・廃業件数・事例とともに、調剤薬局のM&Aを行うメリット・M&Aを成功させるポイント・おすすめのM&A仲介会社情報などを紹介します。

目次

  1. 調剤薬局業界の現状
  2. 調剤薬局業界は人材が確保できる事業
  3. 調剤薬局業界でM&Aが盛んな理由
  4. 調剤薬局M&Aの価格相場
  5. 調剤薬局M&Aのメリット
  6. 調剤薬局M&Aにかかる期間
  7. 調剤薬局のM&Aを成功させるポイント
  8. 調剤薬局のM&A仲介会社おすすめ6選
  9. 調剤薬局業界のM&A事例10選
  10. 調剤薬局のM&A・売却案件
  11. 調剤薬局のM&Aまとめ
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1. 調剤薬局業界の現状

近年の調剤薬局業界では、度重なる調剤報酬・薬価制度の改正により、大きな動きが見られています。そのため、業務体系の見直しが遅れると、大手企業であっても従来のように利益を確保できなくなっている状況です。

また、M&Aによる買収・売却を実施する場合でも、制度の改正に対応する必要があります。業界の動向をしっかりと把握しつつ、売買のタイミングを見極めましょう。

本章では、まず調剤薬局業界の基本情報などを取り上げます。

調剤薬局業界の基本情報

ここでは、調剤薬局業界の基本情報を紹介します。取り上げるのは、業界定義・主要企業・現在の市場環境に関する情報です。業界情報や制度内容を見直しながら、業界の動きを確認しましょう。

調剤薬局業界の定義

調剤薬局の定義は、「医師の診断に基づいた処方箋にしたがって薬を調合する薬局」です。調剤薬局を開くには、都道府県知事の許可および管理者の設置などが義務付けられています。

なお、調剤薬局は、「保険薬局」の別称も持っています。これは、健康保険法にしたがい、保険診療による処方箋を受け付けているためです。保険薬局の指定を受けるには、都道府県に設置されている地方厚生局への申請が求められます。

調剤薬局業界の構造

ここでは、近年の調剤業界の構造を把握するために、調剤薬局の売上高ランキングを掲載します(2019年度データ)。ただし、ここで紹介する売上高は、調剤薬局事業のみの数値です。調剤薬局以外の事業を行っている企業の場合、それらの数値は含みません。

企業名 売上高(円) 前年度比(%) 店舗数(件)
アインホールディングス 2,637億5,000万 107.7 1,088
日本調剤 2,310億100万 110.7 650
クオール 1,532億2,100万 114.2 805
メディカルシステムネットワーク 996億1,700万 109.8 416
スズケン 964億3,900万 101.9 375
東邦ホールディングス 961億2,400万 103.1 778
トーカイ 450億5,300万 107.7 133
ファーマライズホールディングス 404億1,700万 99.5 294
シップヘルスケアホールディングス 270億5,000万 105.7 100
メディカル一光 228億9,800万 102 93

※持ち株会社の場合は、単独決算ではなく調剤薬局事業の連結決算数値です。
※店舗数は調剤薬局のみであり、調剤薬局機能のないドラッグストアなどは除外しています。

出典:エムスリーキャリア「薬キャリ 職業ナビ 【2020年版】調剤薬局 売上高ランキング」

調剤薬局業界の事業特性

調剤薬局業界では、調剤するための薬を製薬会社や医薬品の卸売会社などから仕入れます。このうち、製薬会社は、品質を保つために外部の企業に物流を委託するケースが大半です。また、卸売会社では、自社内で医薬品の物流をまかない、各調剤薬局に運んでいます。

卸売会社を利用すれば、数ある医薬品の中から、調剤薬局に応じた薬を提示してくれます。例えば、薬局側の要望を把握してくれていたり、治験では現れなかった副作用などを踏まえて薬を提供してくれたりと、業務のサポート役としても重要な働きを担う存在です。

製薬会社と卸売会社の違い

製薬会社と卸売会社の違いは、取り扱う医療用医薬品の種類にあります。

製薬会社は、自社で開発・製造した商品を調剤薬局に販売します。その一方で、卸売会社は、薬の運搬に特化しているため、多数の製薬会社から薬を仕入れて調剤薬局に販売するのです。

調剤報酬の仕組み

調剤薬局は、仕入れた医療用医薬品を患者に提供します。

これと引き換えに、患者から調剤報酬として医療費の自己負担分が調剤薬局へと支払われる仕組みです。残りの代金は、保険者によって支払われます。そして、患者が収める税金・健康保険料をもとに、請求を受けた審査支払機関が調剤薬局に支払いを行う仕組みです。

診療報酬・調剤制度の改正

近年の診療(調剤)報酬制度の改正では、処方箋の受付回数・特定の医療機関からの調剤率に応じた調剤報酬料の引き下げが明記されました。これにより、病院の前に店舗を構える「門前薬局」や、グループを形成する薬局などへの影響が想定されています。

制度の改正が行われた背景には、後発医薬品への切り替えや、かかりつけ薬局の推進などが深く関係しています。後発医薬品に切り替えることで、薬価の値下がりによる利益減少を抑えることが可能です。

そのほか、2020(令和2)年の診療(調剤)報酬制度の改正には、地域にかかりつけ薬局を増やすことで、薬剤師が患者の薬を管理し、重複による医療費の増加を抑える狙いがあります。

今後とも調剤薬局業界で生き残っていくには、診療(調剤)報酬の改定で求められる薬剤師像に対応していく必要があります。

2種類の調剤報酬料

調剤薬局業界では、患者から2種類の料金を徴収しています。

1つ目は、調剤技術料です。これは、処方箋にしたがって薬を用意する調剤基本料および、患者に合わせて薬の大きさ・形状を変える技術料の2つに分けられます。

2つ目の料金は、薬学管理料です。患者が服用する薬の管理や、文書を使った薬の説明などに対して支払われる料金とされています。

制度の改正によって、現在では、薬の服用をまとめて管理したり在宅患者への指導を行ったりする際に、料金が加算されるようになりました。

【関連】調剤薬局は調剤報酬改定でこの先真っ暗?現状と今後を解説!

2. 調剤薬局業界は人材が確保できる事業

調剤薬局業界は、人材が確保しやすい業種だとされています。厚生労働省が発表した2018(平成30)年の「医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」によれば、薬剤師の数は増加傾向にある状況です。

2018年12月31日時点における薬剤師の数は、311,289人と発表されています。これは、2016(平成28)年の調査と比較すると、9,966人の増加です。なお、2016年時点では、2014(平成26)年から13,172人増加しています。

また、薬剤師のうち薬局に務めている割合は、58%です。薬局事業の働き手として、新卒の薬剤師を獲得できれば、人材不足の解消が望めます。以上のことから、調剤薬局をM&Aで売却したいとお考えであれば、人材不足を解消した後に検討しても遅くはありません。

出典:厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況 結果の概要 3 薬剤師」
   厚生労働省「平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況 結果の概要 3 薬剤師」

法人と個人による薬局経営

調剤薬局業界では、法人と個人の双方が薬局を経営しています。とはいえ、2018(平成30)年に厚生労働省がまとめた「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討事業」によると、調査に回答した内の88.6%が法人であり、個人経営の調剤薬局はわずか11.4%でした。

また、同じ会社・経営者による店舗の出店数を見ると、全体の22.6%が50を超える薬局を抱えています。なお、1つの店舗を1人で経営している割合は24.5%でした。

このような情報から、調剤薬局の半分近くがグループ経営の薬局もしくは個人経営の薬局である現状がうかがえます。

出典:厚生労働省「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討事業 かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書」

調剤薬局業界の市場状況

2016(平成28)年より、「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づいて、薬品の価格が改められることになりました。また、2018(平成30)年以降は、2年に1度の価格改定から1年ごとの改定に変わっています。

上記を受けて、先発医薬品・新薬などの価格が変更されて、薬品の売上高が低下しました。IQVIAジャパンのデータによると、2020(令和2)年度の日本医薬品市場の合計売上高は、10兆3,475億6,500万円(前年度比−2.7%)です。

このうち、「薬局その他」に限った売上高は、3兆6,279億4,700万円(前年度比−2.6%)でした。このような現状により、調剤薬局業界では今後とも売上の低下が予想されており、調剤薬局の価値にも影響が及ぶものと見られます。

出典:IQVIAジャパン グループ「2020年医薬品市場統計-売上データ 2020年会計年度(2020年4月~2021年3月)」

かかりつけ薬剤師・薬局の推進

厚生労働省は、地域医療の強化を図るために、かかりつけの薬剤師や調剤薬局の増加を推進しています。この目的は、調剤薬局の周辺に住む人たちの健康を薬によって管理することです。

かかりつけの薬剤師・調剤薬局に処方を任せると、薬の服用による経過観察や薬の重複などの管理も行えます。そのほか、夜間・休日・在宅患者の電話対応や、緊急時の調剤などにも応じることが可能です。

したがって、上記を踏まえると、近い将来に調剤薬局業界が衰退する可能性は低いといえます。

薬局グループは収益減が予想される

近年の調剤報酬改定を簡単にまとめると、特定の処方箋を受け付ける門前薬局や、薬局グループを形成している企業には、低い調剤報酬が適用されるようになりました。これは、調剤薬局ごとに定められた調剤基本料により、薬局が得られる報酬に差が生じていたためです。

ここでは、調剤報酬点数表(令和2年4月1日施行)より、「調剤基本料2」を例に挙げます。これに該当するのは、処方箋受付回数および集中率が、以下のいずれかに該当する保険薬局です。
 

  • 月4,000回超かつ集中率70%超
  • 月2,000回超かつ集中率85%超
  • 月1,800回超かつ集中率95%超
  • 特定の保険医療機関に係る処方箋が月4,000回超

出典:日本薬剤師会「調剤報酬点数表(令和2年4月1日施行)」

上記の条件に当てはまる薬局グループでは収益の落ち込みが予想されており、収益を維持するための対策に追われている状況です。

薬局グループが特定の店舗をM&Aで譲渡するケースも見られており、こうした譲渡案件の増加により市場価格への影響も現れ始めています。

なお、調剤薬局業界のM&Aを検討する場合は、業界の市場状況や譲渡相場などを十分に把握しておく必要があります。スムーズに手続きを進めるためにも、M&A仲介会社からサポートを受けると良いでしょう。

M&A総合研究所では、調剤薬局のM&Aに関する経験・知識が豊富なM&Aアドバイザーが在籍しており、これまでに培ってきたノウハウを生かして手続きをフルサポートしております。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談をお受けしておりますので、調剤薬局業界でのM&Aを検討している場合には、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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調剤薬局・2021年1月から5月の廃業件数

調剤薬局業界では、廃業件数が目立っています。理由は、調剤薬局業界に関する制度の改正や高齢化などです。経営者の方にとって、制度の改正が自身の調剤薬局にもたらす影響は重要な情報だといえます。

そこで、各地方の厚生局が提供する情報をまとめて、2021(令和3)年1月から5月までの薬局の廃業(廃止)件数を以下に記しました(※開設者変更・所在地変更などにより、新機関コードが発行されている廃止を除く)。

なお、関東信越厚生局の発表するデータの都合上、茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・山梨県・長野県は、2021年5月分のみの廃業件数です。

北海道 17 滋賀 3
青森 5 京都 4
岩手 5 大阪 23
宮城 16 兵庫 22
秋田 6 奈良 8
山形 7 和歌山 4
福島 2 鳥取 1
茨城 1 島根 2
栃木 0 岡山 10
群馬 1 広島 12
埼玉 2 山口 3
千葉 1 香川 3
東京 18 徳島 4
神奈川 6 愛媛 3
新潟 0 高知 2
山梨 0 福岡 28
長野 0 佐賀 5
富山 2 長崎 6
石川 3 熊本 5
岐阜 6 大分 6
静岡 13 宮崎 5
愛知 23 鹿児島 7
三重 7 沖縄 8
福井 0  

参考:各地方の厚生局の発表資料をもとに作成

このように、調剤薬局の廃業件数は決して少なくありません。もしも、調剤薬局の廃業に関してお悩みであれば、M&Aを検討すると良いでしょう。

【関連】小さな調剤薬局でも会社譲渡(株式譲渡)は可能!店舗を残す方法を紹介

3. 調剤薬局業界でM&Aが盛んな理由

調剤薬局業界では、薬価や報酬制度の改正による利益の落ち込みが予想されています。こうした状況の中で、業界のM&Aが盛んに実施されているため、その理由を把握しておくべきです。

買い手と売り手企業は、以下のような理由でM&Aによる譲渡・買収を望んでいます。
 

  • 買い手:業界生き残りを目的とした「かかりつけ薬剤師」の導入や「かかりつけ薬局」への移行
  • 売り手:個人経営薬局における後継者問題の解決、グループ内店舗の売却により従業員の雇用維持

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

調剤薬局業界M&Aの買い手側

近年の診療報酬改定により、厚生労働省は、かかりつけ薬局への切り替えを推進しています。

これに合わせて、調剤報酬が引き下げられる門前薬局とグループ薬局は、生き残りを図るためにかかりつけ薬剤師の導入やかかりつけ薬局への移行を進めている状況です。

したがって、調剤薬局業界では、今後ともM&Aによる買収が増えていくものと予想されます。

また、買収先としては、個人経営のかかりつけ薬局がターゲットになることが想定されます。これを受けて、個人・中堅グループの調剤薬局を中心に、地域のケアを行える調剤薬局が増加傾向にある状況です。

さらに、大手・中堅のグループ企業は、スケールメリットによる利益の獲得を望んでいます。そのため、利益が見込める個人薬局や、少数の姉妹店を営む薬局なども、買収の対象に挙がっているのです。

中堅グループも買収に積極的

診療報酬の改正スパンは、2年ごとから毎年に変更されました。今後は、さらに厳しい基準が突きつけられる可能性もあります。そこで、中堅グループでも、生き残りをかけた買収に乗り出している状況です。

買収対象の調剤薬局は、主に調剤基本料1の条件に当てはまる個人・グループ企業の薬局です。

調剤薬局業界M&Aの売り手側

売り手側の多くは、経営者が高齢となっている個人薬局です。厚生労働省による2018(平成30)年の「医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」によれば、60歳以上の薬剤師が、全体の18.7%にも及びます。

また、70歳を超えた薬剤師は、大学・企業・診療所に占める割合が減る一方で、薬局勤めの割合が高くなっている状況です。

さらに、最近では、調剤薬局業界に限らず、親族内への事業承継の割合が減少しています。つまり、調剤薬局業界の売り手には、身内に後継者がいない経営者が多く存在するのです。

参考:厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況 3 薬剤師」

大手の調剤薬局も店舗を売りに出す

調剤報酬の引き下げに該当する調剤薬局では、従来のような利益を得られません。そのため、大手の調剤薬局でも、グループ内で基準をクリアするために、店舗を手放すケースが見られます。

業界での生き残りや従業員の雇用維持を実現するには、一部の店舗を売却して、経営を維持する施策も効果的です。

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4. 調剤薬局M&Aの価格相場

M&Aにおける調剤薬局の価格相場を決める基準は、以下の3点です。調剤薬局の譲渡・買収では、これら3つの相場を合わせた額を基準に取引価額が決められます。
 

  1. 時価純資産価額
  2. 営業権
  3. 月の技術料と処方箋応需枚数

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①時価純資産価額

価格相場を決める1つ目の指標は、時価純資産価額です。純資産とは、譲渡側が所有する全ての資産から、負債を差し引いた額をさします。

ここでいう資産には、売り手の薬局に備わる設備(調剤機器・調剤報酬明細書を作成するレセプトなど)および、不動産・在庫の医薬品などが該当します。

そして、時価純資産価額は、純資産を時価に換算して価値相場を算出する仕組みです。

②営業権

価格相場を決める2つ目の指標が、営業権です。

営業権とは、譲渡する調剤薬局の営業利益から、貸借対照表に載らないリスクを引いたり、買収によって得られる付加価値を足したりして求めた額をさします。

営業権は、調剤薬局が1年に得た利益を企業の価値として算出します。なお、営業権は3~5年分を見込むため、価格相場は「1年の営業権✕3~5年」で計算される仕組みです。

③月の技術料と処方箋応需枚数

価格相場を決める3つ目の指標が、月の技術料と処方箋の応需枚数です。1カ月あたりの調剤技術料がわかれば、売上に占める技術料を算出できます。

また、処方箋を受け付ける枚数を知ると、調剤薬局の売上が把握可能です。したがって、価格相場の決定には、技術料と処方箋の応需枚数が重要視されています。

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5. 調剤薬局M&Aのメリット

本章では、調剤薬局業界のM&Aで売り手と買い手が知っておきたいメリットを順番に取り上げます。

調剤薬局業界M&Aの買い手側メリット

M&Aで調剤薬局の買収を検討する際は、メリットを知ったうえで実行に移すことが大切です。調剤薬局のM&A・買収で得られるメリットには、以下の4つが挙げられます。
 

  • 仕入れ額を抑えられる
  • 従業員と取引関係の確保
  • 短期間での開業が可能
  • 薬の管理による患者の囲い込み

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

仕入れ額を抑えられる

複数の店舗を所有すると、製薬会社や卸業者からの仕入れ額を抑えることが可能です。

一度の注文で大量の医薬品を仕入れると、流通にかかるコストを抑えられるため、個人経営の店舗よりも医薬品の単価を下げられます。

従業員と取引関係の確保

既存の薬局から事業を引き継げば、即戦力となる従業員および、処方箋を出している病院との関係を確保できます。

これにより、従業員の採用や処方箋枚数を獲得する手間を省けるため、スムーズに事業を開始できるのです。

短期間での開業が可能

M&Aでは、内外装の工事費用・設備と医薬品の購入費・従業員の採用・取引先・患者なども買収額に勘案されています。つまり、短い期間での開業が可能です。

薬の管理による患者の囲い込み

かかりつけ薬剤師を雇用していたり、かかりつけ調剤薬局として営業していたりする店舗を選べば、地域住民の利用を促せます。

こうした薬局では、患者ごとに薬を管理し、薬の数や量・詳しい薬の情報を伝えることで、次回の来店につなげることが可能です。

つまり、顧客の獲得を期待できるうえに、市場の流れに合わせた利益の獲得が可能です。

調剤薬局業界M&Aの売り手側メリット

M&Aで薬局を売却したり、事業を手放したりする場合も、メリットを十分に理解しておくことが大切です。M&Aを通じた調剤薬局の譲渡には、以下4つのメリットが挙げられます。
 

  • 後継者が見つかる
  • 創業者利益を得られる
  • 雇用と取引を引き継いでもらえる
  • グループ薬局の力を借りられる

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

後継者が見つかる

調剤薬局の譲渡を検討すると、経営を任せられる人物が見つかります。現在は医薬分業が進んだ1997(平成9)年から20年以上の月日が経過しており、この時期に薬局を開業した経営者の多くは、健康問題を抱える年齢に差し掛かっている状況です。

しかし、たとえ後継者が必要でも、個人経営の店舗であれば、親族や従業員の中にふさわしい人物が見つからないケースも少なくありません。

そこで、M&Aで自社を売却すれば、経営を託したり、企業に薬局を引き継いだりすることが可能です。

創業者利益を得られる

自社の売却を望んでいる経営者は、売却益の獲得も目的に掲げています。株式譲渡による税金は20%程度と低いため、まとまった資金を手元に残しておくことが可能です。つまり、老後の生活費として十分な資金が得られる可能性があります。

また、新しい事業を立ち上げる経営者も、自社の売却を希望するケースが見られます。なぜなら、得られた売却益は、新事業立ち上げの資金にも充てられるためです。

雇用と取引を引き継いでもらえる

調剤薬局業界では、M&Aによる譲渡を選ぶと、従業員の雇用を引き継いでもらえます。後継者が見つからない場合、売却したい旨を仲介業者などに伝えれば、従業員の雇用先を確保することが可能です。

また、M&Aによる売却では、懇意にしている病院や患者との関係も引き継がれます。特に個人の経営者の場合、廃業で生じる周囲の不利益を気にして、営業を止められずにいるケースも少なくありません。

しかし、M&Aによる譲渡を選択すれば、これまでの関係性を維持しつつ、心置きなく経営から退けます。

グループ薬局の力を借りられる

M&Aを通じたグループ企業への譲渡では、薬剤師の確保・スケールメリットによる仕入れ額の抑制なども実現できます。

大手・中堅の薬局グループに売却したい旨を願い出れば、「働き手の薬剤師が集まらない」「仕入れが高く付くため利益が少ない」などの問題から解放されます。

以上、M&Aによるメリットを紹介しました。ただし、M&Aによる売却を行う際は、交渉相手探し・デューデリジェンス(企業の監査)への対応など、綿密な準備・手続きが必要です。そのため、M&A仲介会社のサポートを受けながら進めると良いでしょう。

M&A総合研究所では、調剤薬局業界の会社売却・事業承継に豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーが案件ごとに専任として、徹底サポートをいたします。

無料相談はお電話・Webよりお受けしておりますので、調剤薬局のM&Aをお考えの際は、お気軽にお問い合わせください。

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6. 調剤薬局M&Aにかかる期間

調剤薬局業界でのM&Aは、一般的に完了までに6カ月から1年ほどの期間を要します。

多くの経営者は、短期間でのM&A完了を望みますが、いくつかの原因によって交渉が長引くおそれがあります。交渉が長引く主な原因は、以下の3点です。
 

  1. 落ち込んだ業績
  2. 高い譲渡額
  3. 権利関係の交渉

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①落ち込んだ業績

買い手は、業績が良く利益を上げられる調剤薬局を探しています。そのため、長期間にわたり業績が落ち込んでいる薬局には、買い手が付くまでに時間がかかるのです。

ただし、営業権などの資産価値を有している場合には、業績が落ち込んでいてもスムーズな売却が可能です。調剤薬局のM&Aを成功させたいなら、できるだけ業績改善に取り組みましょう。

②高い譲渡額

自社に見合わない譲渡額を提示すると、買い手が購入を避けてしまいやすいです。たとえ売却に適する要素があっても、買い手を逃してしまい売却のチャンスを失ってしまいかねません。

M&Aでは、必ずしも希望の条件がとおるとは限りません。売却を検討するならば、妥当な売却額を提示すると良いでしょう。

③権利関係の交渉

調剤薬局の売却を実行に移す際は、株主や物件の所有者および、病院や診療所などからの許可が必要です。とはいえ、売却によって得られる利益が失われる場合、これらの権利者は交渉に反対します。

したがって、納得する条件を提示したり、交渉による理解を求めたりと、M&Aが長期にわたってしまうケースが想定されるのです。

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7. 調剤薬局のM&Aを成功させるポイント

これまで述べてきたとおり、調剤薬局業界のM&Aは盛んに実施されていますが、薬価改定などにより業界の状況は大きく変化しており、買い手側は買収に対して慎重にならざるを得ないケースも増えています。

そのため、調剤薬局業界のM&Aを検討する際は、タイミングや取引価格などを厳しく見ることが肝要です。

たとえ赤字経営の状態である薬局であっても売却は可能ですが、いずれにしても適切なタイミングと価格でM&Aを実施することが重要です。したがって、M&A仲介会社にサポートしてもらいながら進めることが成功のカギといえます。

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8. 調剤薬局のM&A仲介会社おすすめ6選

調剤薬局の譲渡・買収を考えるならば、おすすめの仲介業者として以下の6社を把握しておきましょう。
 

  1. M&A総合研究所
  2. MACアドバイザリー
  3. アテック
  4. メディカルリサーチ
  5. 九州メディファ
  6. 東京MAパートナーズ

調剤薬局業界でのM&Aをどこに相談すれば良いのかわからない場合は、相談先選びに役立ててください。

①M&A総合研究所

M&A総合研究所

M&A総合研究所

出典:https://masouken.com/

M&A総合研究所では、調剤薬局をはじめとするさまざまな業界で、豊富な支援実績と知識を持つM&Aアドバイザーによる専任サポートを行っています。通常は1年程度かかるとされているM&Aを、最短3カ月で成約した実績を有する機動力も強みです。

さらに、料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」を採用しております(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談をお受けしておりますので、調剤薬局業界でのM&Aを検討している場合には、どうぞお気軽にお問い合わせください。
 

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②MACアドバイザリー

調剤薬局・ドラッグストアのM&Aを専門に扱う企業で、仲介業のほかに企業のコンサルや調剤薬局の運営なども行っています。調剤薬局業界での長いキャリアを持ち、確かな信頼を得ている仲介会社です。

手数料は成約に至ったときに徴収する成功報酬制を採用しています。企業への負担を軽減した仲介事業を提供しているほか、成約後のフォローがある点も魅力の1つです。

③アテック

1991(平成3)年に創業しており、日本初の調剤薬局専門M&A仲介会社です。最も大きな特徴は、譲渡側の手数料が無料である点にあります。

また、薬局専門のマッチングサイト「ファーママーケット」も運営しています。そのほか、系列別会社で薬剤師の独立開業コンサル事業も行っており、アテックのM&A仲介と連携したサポートを受けることも可能です。

④メディカルリサーチ

メディカルリサーチは、医療系の経営コンサルティングを行っている大阪の会社です。

具体的には、医院・歯科医院・調剤薬局の開業支援やサポートとともに、調剤薬局のM&A仲介・アドバイザリーおよび、医療や介護事業への経営コンサルタント・医療機器販売まで幅広く手掛けています。

⑤九州メディファ

福岡市にオフィスを構える九州メディファは、九州地方で8店舗の調剤薬局を運営するとともに、九州・沖縄地方限定で調剤薬局のM&A仲介も行っている会社です。

実際に運営していることから、調剤薬局に精通しており、クライアントの心情を理解したM&A仲介が期待できます。

そのほか、グループ会社を2社有しており、M&A仲介以外にも薬剤師の求人情報提供や調剤薬局の新規開業相談などに対応可能です。

⑥東京MAパートナーズ

東京MAパートナーズは、調剤薬局専門M&Aに特化した仲介会社です。

中小企業を中心に案件を取り扱っています。多数の成約実績を持ちながら信頼される取引を続けており、約20年のM&A仲介キャリアを持つ担当者がサービスを提供する会社です。

そのため、トラブルのない円滑なM&Aのサポートを期待できます。なお、企業の価値を調べる「薬局価値査定サービス」を無料提供中です。

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9. 調剤薬局業界のM&A事例10選

本章では、近年行われた調剤薬局業界のM&Aから、10件の事例を掲示します。
 

  1. クオールホールディングスによるニチホスの完全子会社化
  2. クオールホールディングスによる勝原薬局の買収
  3. 日本調剤によるライムの吸収合併
  4. ココカラファインによる寿の買収
  5. 寛一商店によるライフプランニングの買収
  6. アインホールディングスによる新潟の調剤薬局2社の買収
  7. ソフィアホールディングスによるケイアンドワイの薬局事業の買収
  8. カメイによるM2メディカルの買収
  9. メディカル一光によるエファーの買収
  10. メディカルシステムネットワークによるアポテックの買収

それぞれの事例からポイントをつかんで、自社のM&A戦略策定に役立てましょう。

①クオールホールディングスによるニチホスの完全子会社化

クオールホールディングス

クオールホールディングス

出典:https://www.qolhd.co.jp/

2021(令和3)年4月、クオールホールディングスは、ニチホスの株式を追加取得して完全子会社化しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。

クオールホールディングスは、調剤薬局の運営および医薬品の販売を手掛けていた「クオール」を前身とする持ち株会社です。2018(平成30)年10月に持ち株体制に移行し、クオールよりクオールホールディングスへと商号を変更しています。

ニチホスは、買収側の連結子会社であり、薬局・在宅介護事業を経営している企業です。本件M&Aの目的は、優秀な人財の相互交流・ICTなどグループリソースの最大限の活用による、企業価値のさらなる向上にあります。

②クオールホールディングスによる勝原薬局の買収

クオールホールディングス

クオールホールディングス

出典:https://www.qolhd.co.jp/

2021(令和3)年1月、クオールホールディングスは、勝原薬局の株式全てを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。

売却側の勝原薬局は1915(大正4)年に創業され、兵庫県姫路市などで11店舗の調剤薬局を運営しています。100年以上にわたり「かつはら薬局」の屋号を用いて、地域の人々に親しまれながら地域社会に貢献してきました。

本件M&Aの目的は、地域医療・在宅医療に対する貢献にあります。また、人財相互交流やICTなどのグループリソースを最大限に活用しながら、企業価値のさらなる向上に努めると発表しました。

③日本調剤によるライムの吸収合併

日本調剤

日本調剤

出典:https://www.nicho.co.jp/

2020(令和2)年11月、日本調剤は、ライムを吸収合併すると発表しました。本件M&Aの取引価額は非公開です。

日本調剤は、東京都千代田区に本社を置く、保険調剤薬局チェーンの東証一部上場企業です。調剤薬局事業を日本全国に展開しています。

ライムは、調剤薬局の経営しており、日本調剤の完全子会社です。本件M&Aの目的は、調剤薬局事業における一元管理の実現にあります。また、これを成し遂げるべく、管理機能を強化して経営のさらなる効率化を図ると発表しました。

④ココカラファインによる寿の買収

ココカラファイン

ココカラファイン

出典:https://www.cocokarafine.co.jp/top/CSfCustomerTop.jsp

これは、2020(令和2)年9月に実施された、ココカラファインによる大阪の調剤薬局1店舗を経営する「寿」の買収です。ココカラファインは、寿の全株式を取得し完全子会社化しました。取得価額は非公表です。

ココカラファインはドラッグストアの印象が強いですが、調剤薬局事業にも力を入れています。

そこで、ココカラファインは、今後も継続的に調剤薬局事業を拡大する一環として積極的にM&Aによる買収を進めており、本件M&Aもそれを体現した事例です。

⑤寛一商店によるライフプランニングの買収

寛一商店

寛一商店

出典:https://www.nagisa-ph.co.jp/

2020(令和2)年7月、寛一商店は、ライフプランニングの株式取得によって子会社化を行うと発表しました。本件M&Aの取得価額は非公開です。

寛一商店は、なぎさ薬局グループとして「もっと明るく もっと楽しく もっと元気に そして、​もっと安心を」を理念に調剤薬局を展開しています。なぎさ薬局は2014年に京都府で誕生し、関西・中部・関東・東北・北海道までエリアを拡大する調剤薬局チェーンです。

売却側のライフプランニングは、新潟県で6店舗の保険薬局を運営しており、地域密着型のサービスに特徴が見られます。本件M&Aは、信越地方の店舗ネットワーク拡充および、両社の事業ノウハウ融合による高品質かつ安心安全な医療サービスの提供を目的に実施されました。

⑥アインホールディングスによる新潟の調剤薬局2社の買収

アイングループ

アイングループ

出典:https://www.ainj.co.jp/

これは、2018(平成30)年8月に発表された、アインホールディングスによる買収です。買収された企業は、新潟県で事業を展開するコム・メディカルおよびABCファーマシーと発表されています。アインホールディングスは、それぞれの株式を取得し、子会社化しました。

買収の理由は、地域密着型の薬局を目指すために、かかりつけ薬剤師・薬局の強化を図る点にあります。買収された2社は、新潟県を中心に56の店舗を構えており、地域住民の医療ケアを行っている会社です。自社が掲げる方針にマッチすると考え、売却を決めました。

⑦ソフィアホールディングスによるケイアンドワイの薬局事業の買収

ソフィアホールディングス

ソフィアホールディングス

出典:https://www.sophia.com/

これは、2018(平成30)年8月に決議された、ソフィアホールディングスによる買収です。買収を行った企業は連結子会社のルナ調剤であり、買収された企業はケイアンドワイが所有する2つの薬局(オリーブ薬局とソレイユ薬局)と発表されています。

ケイアンドワイが売却を行った理由は、事業の選択と集中にあります。買収されたオリーブ薬局とソレイユ薬局は岩手県盛岡市で事業を展開しており、ソフィアホールディングスとしては該当地域へのスムーズな進出が狙いです。

また、ソフィアホールディングスは、調剤薬局向けのシステム開発事業から撤退しており、代わって調剤薬局事業への進出により経営の立て直しを図っています。

⑧カメイによるM2メディカルの買収

カメイ

カメイ

出典:https://www.kamei.co.jp/

これは、2018(平成30)年4月に発表されたカメイによる買収です。買収された企業は、宮城県仙台市に拠点を構えるM2メディカルと発表されています。全株式の取得によって、展開する2店の調剤薬局をグループ傘下に加えました。

買収を行った理由は、ファーマシー事業(調剤薬局事業)を強化するためです。買収されたM2メディカルは宮城県仙台市の企業であるため、カメイとしては仙台市内の16店舗に2店舗を加えて、かかりつけ薬局による地域へのサポート力の向上を目指しています。

⑨メディカル一光によるエファーの買収

メディカル一光

メディカル一光

出典:https://www.m-ikkou.co.jp/

これは、2018(平成30)年2月に発表された、メディカル一光による買収です。買収された企業は、調剤薬局を運営するエファーと発表されています。株式の全てを取得することで、エファーを子会社化しました。

買収を行った理由は、調剤薬局事業の拡大と地盤を強化するためです。買収されたエファーは、埼玉県に店舗を構えています。本件M&Aにより、メディカル一光は、埼玉県内のグループ店舗を3つに増やして、調剤事業の拡大促進・収益の増加などを見込んでいるのです。

⑩メディカルシステムネットワークによるアポテックの買収

メディカルシステムネットワーク

メディカルシステムネットワーク

出典:https://www.msnw.co.jp/

これは、2017(平成29)年12月に発表された、メディカルシステムネットワークによる買収です。買収された企業は、青森県八戸市に本社を構えるアポテックと発表されています。

メディカルシステムネットワークは、アポテックの全株式を取得してアポテックを連結子会社化し、アポテックの子会社を孫会社化しました。

買収の目的は、かかりつけ薬局の強化および、ドミナント戦略による収益の向上にあります。買収されたアポテックは、在宅医療のノウハウを所有する企業です。

メディカルシステムネットワークは、このノウハウを活用してサービスの強化・ドミナントを図り、東北地方の店舗を増やしながら効率の良い経営を目指しています。

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10. 調剤薬局のM&A・売却案件

最後に、実際に公開されている調剤薬局のM&A案件として、都心の人気エリアにある調剤薬局の譲渡を取り上げます。

この調剤薬局は、門前のクリニックと良好な関係を維持しています。また、新規で新しいクリニックが近隣に開院予定のため、売上の増加・継続的な薬局運営が見込まれる点も強みです。さらに、すでに地域支援体勢加算を取っており、技術料も高い水準を維持しています。
 

売上高 5000万円〜1億円
譲渡希望価格 希望なし
譲渡理由 非公開

11. 調剤薬局のM&Aまとめ

調剤薬局業界では、今後も活発なM&Aが引き続き実施されるものと予想されます。大手グループ薬局はスケールメリットの強化による利益の獲得を検討する一方で、中堅グループや複数店舗を抱えるオーナーはドミナント戦略などで特定エリアに出店を検討するケースが多いです。

なお、個人の薬局では、高齢化・後継者や人材の不足・薬価の引き下げ・制度の改正などの影響により、譲渡を希望する経営者が増加しています。M&Aを通じた譲渡先としては、ドミナント戦略に該当する店舗や、かかりつけ薬局などが選ばれやすいです。

特にグループ薬局では、今後の改定を見越して、採算の取れない店舗の売却・かかりつけ薬局の買収などを行っているため、今後も調剤薬局の譲渡・買収が続くものと想定されます。本記事の要点は、以下のとおりです。

◯調剤薬局の定義
→医師の診断に基づいた処方箋にしたがって薬を調合する薬局

◯調剤薬局M&Aの価格相場を決める基準
→時価純資産価額
→営業権
→月の技術料と処方箋応需枚数

◯調剤薬局M&Aのメリット(買い手側)
→仕入れ額を抑えられる
→従業員と取引関係の確保
→短期間での開業が可能
→薬の管理による患者の囲い込み

◯調剤薬局業界M&Aのメリット(売り手側)
→後継者が見つかる
→創業者利益を得られる
→雇用と取引を引き継いでもらえる
→グループ薬局の力を借りられる

◯調剤薬局M&Aで交渉が長引く要因
→落ち込んだ業績
→高い譲渡額
→権利関係の交渉

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