バス会社のM&A事例30選!案件一覧、メリット、スキームも紹介【2022年最新版】

企業情報第二部 部長
向井 崇

銀行系M&A仲介・アドバイザリー会社にて、上場企業から中小企業まで業種問わず20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、不動産業、建設・設備工事業、運送業を始め、幅広い業種のM&A・事業承継に対応。

本記事では、乗合バス・貸切バス・観光バスなどを運行するバス会社のM&A事例や、バス会社の現状・近年のM&A動向などについて解説します。バス会社の案件一覧なども紹介しますので、バス会社のM&Aをご検討の方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. バス会社のM&A
  2. バス会社・業界を取り巻く現状
  3. バス会社のM&Aスキーム
  4. バス会社のM&A事例30選【2022年最新版】
  5. バス会社のM&Aを行うメリット
  6. バス会社のM&A相場
  7. バス会社のM&A案件一覧
  8. バス会社M&Aの際のおすすめ仲介会社
  9. バス会社のM&A事例まとめ
    • バス会社のM&A・事業承継

    1. バス会社のM&A

    バス会社のM&A動向や事例紹介の前に、まずはバス会社やM&Aについて解説します。

    バス会社とは

    バス会社とは、一般乗合旅客自動車運送事業、または一般貸切旅客自動車運送事業の許可を運輸局から取得して事業を行っている会社をさします。一般乗合旅客自動車運送事業とは、路線バスなどの乗合バス事業のことです。一般貸切旅客自動車運送事業とは、観光バスなどの貸切バス事業のことを言います。

    貸切バス事業とは

    貸切バス事業とは、団体客などがバスを1台借り切って利用する事業のことです。不特定多数の個人乗客が乗り込む乗合バス事業とは、許認可の種類が異なります。貸切バス事業で用いられるバスは、大きさによって種類があり、利用目的や人数によって使い分けているのです。

    貸切バスの利用目的は、学校の部活動遠征や遠足などさまざまでしょう。後述する観光バスとしての利用も、貸切バス事業に含まれます。

    観光バス事業とは

    観光バス事業は、貸切バス事業に含まれます。団体客が借り切ってバスを利用する点は同じですが、観光バスの場合は観光用に改装されていることがほとんどです。たとえば、長時間快適に移動できるような座席のバスや、乗客の遊興用にカラオケ設備のあるバスなどがあります。

    M&Aとは

    M&Aとは、会社や事業を売買したり合併などの企業組織再編をしたりする手法の総称です。バス会社業界では、免許制から許認可制になって以降、中小バス会社が急速に増えました。その結果、競争の激化と人材不足が進み、経営の厳しいバス会社も増加しています。

    中小バス会社の高齢化は年々進み、事業の引継ぎが喫緊の課題です。それらの経営上の課題を解決するために、M&Aによって会社や事業を売買・統合する動きが、バス会社業界でも目立ってきています。

    【関連】バス会社の事業承継のやり方や注意点を解説【貸切バス/観光バス】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    2. バス会社・業界を取り巻く現状

    バス会社業界の現状には、以下のような特徴が見られます。

    1. 慢性的な人手不足
    2. 信頼性の向上が求められている
    3. 大手・中堅バス会社によるM&A需要が高まっている

    ①慢性的な人材不足

    バス会社業界は慢性的な人材不足となっており、特にバス運転手の数が足りていません。バス運転手の不足が現役バス運転手の過剰労働を生み出し、労働環境の悪化がバス運転手志望者を減らすことになるといった悪循環となりました。

    バス運転手不足を解消するため、国では免許取得の優遇措置を設け、バス会社各社は労働環境の改善に努めています。

    ②信頼性の向上が求められている

    バス会社による重大事故が頻発し、ニュースでも大きく取り上げられたことで、バス会社業界の信頼性は一時期、大きく下がりました。バス会社業界の信頼性を回復するため、バス会社各社は労働環境の改善や運行システムの見直し、ITシステムの導入など、さまざまな施策を行っています。

    今後は、自動運転バスや環境にやさしいバスの導入など、バス会社業界のさらなる安全性・信頼性の向上が求められていくでしょう。

    ③大手・中堅バス会社によるM&A需要が高まっている

    地方の中小路線バス会社は、経営的に厳しかったり後継者が不在であったりしても、利用客の利便性があるため簡単に廃業できません。そこで、生き残りをかけて中小バス会社同士がM&Aで企業規模を拡大する動きがあります。

    大手・中堅バス会社にM&Aで会社を売却する中小バス会社もあり、その目的は事業承継です。大手・中堅バス会社側でも、積極的にM&Aで買収を図る企業があります。それらの企業では、数が増えた子会社とその事業エリアなどを再編するため、子会社同士の合併を行うケースも少なくありません。

    【関連】バス会社のM&A・買収・売却!業界動向・相場・ポイントを解説【成功事例あり】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    3. バス会社のM&Aスキーム

    大手・中堅バス会社グループ内では、組織再編のために合併が行われることもありますが、中小バス会社が関係するM&Aで用いられるM&Aスキーム(手法)は、ほとんどが株式譲渡事業譲渡です。ここでは、2つのM&Aスキームの概要を説明します。

    株式譲渡

    売り手側バス会社の株式を買い手が買収することで、買い手が売り手のバス会社の経営権を取得するスキームが株式譲渡です。もちろん、経営権を得るには、過半数以上の株式を取得する必要があります。中小バス会社の場合、経営者やその親族で全株式を所有していることが多く、全株式取得も難しくないでしょう。

    株式譲渡には以下のようなメリットがあります。

    • 株式の売買で成立するため、交渉や手続きがM&Aスキームの中で最も簡便。
    • 売り手が個人の場合、株式譲渡所得は分離課税であるため低い税率で納税できる。
    • 包括承継であるため、買い手は許認可をそのまま引継げる。
    • 会社組織はそのまま維持されるため、買収後も一定の独立性が保たれる。

    一方で、以下の点は株式譲渡のデメリットになります。
    • 経営が苦しく負債を抱えているようなバス会社の場合、買い手が見つかりづらい。
    • 売り手側経営者は、経営権を失う。
    • 包括承継であるため、偶発債務などの簿外債務や訴訟リスクなどM&A後、経営にダメージを及ぼす事象を引継いでしまうリスクがある(買い手側)。

    事業譲渡

    売り手側バス会社の事業や、それに関連する資産、権利などを選別して売買するM&Aスキームが事業譲渡です。売り手側の会社組織は、そのまま経営者の手元に残ります。会社の事業の売買なので、売り手側当事者は経営者個人ではなく会社です。事業譲渡には、以下のようなメリットがあります。

    • 相手との合意は必要だが、売りたいものだけを売れるし買いたいものだけを買える。
    • 売り手側バス会社に負債があっても、それを取引内容にしなければ株式譲渡よりも買い手が見つかりやすい。
    • 売り手は会社組織が手元に残るので、継続して新規事業立ち上げや税金対策の運用などに役立つ。
    • 買い手は、譲受内容を選別できるので、株式譲渡のような経営リスクの承継を排除できる。

    一方で、以下の点は事業譲渡のデメリットです。
    • 個別承継であるため、取引先との契約や従業員との労働契約などは全て個別に締結し直す必要があり手続き面が非常に煩雑。
    • 株式譲渡のような包括承継ではないため、買い手は許認可を引継げず新たに取得し直す必要がある。
    • 上記2点の手間を踏まえると株式譲渡よりも時間がかかる。
    • 法律により、売り手には競業避止義務が発生する(20年間、同一地域および隣接地域で譲渡した事業を行えない)。

    【関連】M&Aの競業避止義務とは?該当事例と注意点を解説!| M&A・事業承継ならM&A総合研究所
    • バス会社のM&A・事業承継

    4. バス会社のM&A事例30選【2022年最新版】

    ここからは、バス会社のM&A事例30件を紹介します。

    1. 茨城交通によるなの花交通バスの株式譲渡
    2. 丸建つばさ交通による丸建自動車の事業譲渡
    3. ナオヨシによる海部観光の株式譲渡
    4. 住友商事によるテロプラン社への出資
    5. 阪急バスによる阪急田園バスの吸収合併
    6. みちのりホールディングスによる茨城交通と日立電鉄交通サービスの合併
    7. 小田急電鉄による小田急バスのホテル用不動産賃貸業の事業譲渡
    8. 西日本鉄道による西鉄高速バスの吸収合併
    9. エイチ・アイ・エスによる九州産業交通ホールディングスへのTOB
    10. 網走バスによるきたみ観光バスの完全子会社化
    11. 第一交通産業による広島合同タクシーのM&A
    12. 西日本鉄道によるフランス物流会社のM&A
    13. 広島電鉄によるスーパーマーケット事業の譲渡
    14. 三井物産とシンガポール高速バス運営会社との資本業務提携
    15. 西日本鉄道によるニュージーランド物流会社のM&A
    16. 京浜急行電鉄による京急観光の事業譲渡
    17. カカクコムによるLCLのM&A
    18. WILLERと台湾高速バス会社の業務提携
    19. 三井物産によるポルトガルの電気バス製造会社との資本業務提携
    20. 北海道中央バスによるダイヤ冷暖工業のM&A
    21. 東武鉄道によるBOJとの資本業務提携
    22. みちのりホールディングスによる南部バスのM&A
    23. みちのりホールディングスによる東野交通のM&A
    24. 神姫バスによる全但バスのM&A
    25. みちのりホールディングスによる湘南モノレールのM&A
    26. 北海道中央バスによるグループ再編
    27. 神奈川中央交通による子会社の再編
    28. 長崎自動車による松早商事のM&A
    29. 近畿日本鉄道によるバス事業再編
    30. 新京成電鉄によるバス子会社の合併

    ①茨城交通によるなの花交通バスの株式譲渡

    なの花交通バスは2021(令和3)年8月、みちのりグループの茨城交通へ全ての株式を譲渡しました。茨城交通は茨城県の県央・県北地区を中心にバス事業や旅行業、タクシー事業、管理事業などを展開している企業です。

    なの花交通バスは、貸切バス事業をメインとして、企業の送迎や路線バス、都市型ハイヤー事業などを行っていました。今回のM&Aにより、茨城・千葉・東京と広域連携の事業展開の拡大など、相互に連携した事業運営を図ります。

    ②丸建つばさ交通による丸建自動車の事業譲渡

    丸建自動車は2020(令和2)年5月15日に、民事再生法の適用を申請し、民事再生手続廃止決定を発表しました。その後2020年10月、丸建つばさ交通との間で事業の全部を譲渡する契約を締結し、関東運輸局に対して各事業の譲渡譲受に関する認可申請を行ったのです。

    そして、2021年2月に関東運輸局から事業譲受認可が下り、事業や公式サイトが丸建つばさ交通へ譲渡されました。今回のM&Aにより、以前からの施設様送迎バス、スクールバスなどは、現行どおり運行を目指します。

    ③ナオヨシによる海部観光の株式譲渡

    海部観光は2020年10月、ナオヨシにグループ会社を含む株式を譲渡し傘下に入りました。ナオヨシは、経営コンサルティングを行う会社です。海部観光は徳島県美波町に拠点を置き、徳島と関西圏や東京を結ぶ高速バスを運行していました。

    しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴うバス需要の急減で経営環境が悪化し、M&Aで株式譲渡を行ったのです。今回のM&Aにより、本社を阿南市に移し、ナオヨシのもとで観光や物流などの事業拡大で収益改善を目指すとしています。

    ④住友商事によるテロプラン社への出資

    テロプラン社は2020年6月、住友商事から出資を受けました。テロプラン社はポーランドに拠点を置いており、アプリを活用したオンデマンドバスなどの事業を行う交通会社です。他にも民間バス会社への運行管理、価格設定のシステムなどを提供しています。

    今回の出資により、住友商事は、運行管理システムを行っているテロプラン社のノウハウを吸収し、次世代移動サービス「MaaS(マース)」に生かすなど、欧州や他の国での展開を目指す狙いです。

    ⑤阪急バスによる阪急田園バスの吸収合併

    貸切バス・観光バス事業などを行う阪急バスは2019(令和元)年7月、完全子会社で路線バス会社の阪急田園バスを消滅会社として、吸収合併を行いました。阪急バスは吸収合併による経営資源の統合で、近年バス会社業界の課題である人員不足に関して、安定した人員確保と適切な人員配置が可能になるとしています。

    ⑥みちのりホールディングスによる茨城交通と日立電鉄交通サービスの合併

    貸切バス・観光バス事業などを行うみちのりホールディングスは、2019年5月にグループ会社の茨城交通と日立電鉄交通サービスを、合併により経営統合しました。

    茨城交通と日立電鉄交通サービスは、ともに茨城県内の路線バスや貸切バス・観光バス会社として事業を行ってきましたが、合併により経営資源の共有や事業の効率化を行うことで、茨城県へさらなる貢献ができるとしています。

    ⑦小田急電鉄による小田急バスのホテル用不動産賃貸業の事業譲渡

    小田急電鉄は2019(平成31)年4月、完全子会社で乗合バスや貸切バス・観光バス会社の小田急バスから、吸収分割によりホテル用不動産賃貸業を承継しました。これにより、小田急電鉄はグループ内の事業管理を一元化し、業務の効率化を図っています。

    ⑧西日本鉄道による西鉄高速バスの吸収合併

    西日本鉄道は2019年4月、完全子会社で乗合バスや貸切バス・観光バス会社である西鉄高速バスを消滅会社として、吸収合併しました。西鉄高速バスは、福岡市や北九州市を拠点としたバス会社です。西日本鉄道は本吸収合併により、高速バス乗務員の安定確保や柔軟な配置を行うとしています。

    ⑨エイチ・アイ・エスによる九州産業交通ホールディングスへのTOB

    大手旅行会社のエイチ・アイ・エスは2019年4月、連結子会社の九州産業交通ホールディングスにTOBを行い、完全子会社化しました。九州産業交通ホールディングスは熊本のバス会社などを持つ持株会社です。これによりエイチ・アイ・エスは、九州での観光関連事業強化を図っています。

    ⑩網走バスによるきたみ観光バスの完全子会社化

    きたみ観光バスは2019年3月、網走バスへ全株式を譲渡し、完全子会社になりました。網走バスは、北海道網走市に本社を置き、バス事業などを行う企業です。きたみ観光は、主に北見市のスクールバス事業・学校給食輸送事業・北海道支援学校のスクールバス運送事業・幼稚園児運送事業を行っていました。

    9割以上が網走支庁管内の学校行事などの送迎業務です。今回のM&Aにより、さらなるサービスの拡充、通信型ドライブレコーダーの装備および運行データの活用による安全管理の徹底、接客サービス向上を目指します。

    ⑪第一交通産業による広島合同タクシーのM&A

    第一交通産業は2019年2月、広島でタクシーや貸切バス事業を展開する広島合同タクシーを、株式譲渡により完全子会社化しました。譲渡価額は公開していません。第一交通産業は、M&Aにより全国で交通関連事業網を拡大しており、広島合同タクシーの買収によって広島・中国エリアでの営業を強化しています。

    ⑫西日本鉄道によるフランス物流会社のM&A

    西日本鉄道は2018(平成30)年10月、フランスの物流会社であるGLOBAL STAR INTERNATIONAL SASを、株式譲渡により子会社化しました。西日本鉄道は、鉄道やバスなどの交通事業を主事業としながら、さまざまな業種の事業を展開しています。

    西日本鉄道は本買収により、航空輸送や海上輸送事業の他、ファッション関連や石油プラント関連などの幅広い事業ノウハウを獲得しました。

    ⑬広島電鉄によるスーパーマーケット事業の譲渡

    広島電鉄は2018年10月、子会社の広電ストアが広島に保有するスーパーマーケットと移動販売事業を、マックスバリュ西日本に事業譲渡しました。広電ストアが経営するスーパーマーケット事業は長年厳しい状況が続いており、立て直しの見通しが立たないことから事業譲渡に至っています。

    ⑭三井物産とシンガポール高速バス運営会社との資本業務提携

    2018年8月、三井物産はシンガポールの子会社を通して、高速バス事業大手であるWILLERのシンガポール子会社と資本業務提携を結びました。三井物産の子会社がWILLERの子会社へ第三者割当増資を行い、提携が実現しました。

    三井物産は、今後シンガポールでカーシェアリングの普及が進むと予測し、子会社を通して事業を展開しています。WILLERのモビリティーサービスノウハウを共有し、同分野でのさらなる成長を図っています。

    ⑮西日本鉄道によるニュージーランド物流会社のM&A

    西日本鉄道は2018年5月、ニュージーランドの物流会社であるGCS Logistics Ltdを、株式譲渡により子会社化しました。西日本鉄道は中期経営計画として、世界各国で物流網を構築しています。本買収により、西日本鉄道はオセアニア地域での物流網強化が実現しました。

    ⑯京浜急行電鉄による京急観光の事業譲渡

    京浜急行電鉄は2018年3月、子会社の京急観光が営む店舗事業と外販事業を、日本旅行へ事業譲渡しました。京浜急行電鉄は、鉄道やバスなどの交通網内で店舗事業を展開しています。しかし、ネット販売の急激な普及などにより厳しい経営を強いられていました。

    本事業譲渡により、今後は自社交通網外での事業展開を図っています。

    ⑰カカクコムによるLCLのM&A

    WEBサービス運営などを行うカカクコムは2018年1月、高速バス情報サービス「夜行バス比較なび」などを運営するLCLを、株式譲渡により連結子会社化しました。なお、譲渡価額は公開していません。

    これにより、カカクコムは両社のノウハウ・技術力・ユーザーを共有し、お互いの成長を図る考えです。なお、「夜行バス比較なび」は「バス比較なび」と名称を変え、カカクコムのブランド力を活用してユーザーを伸ばしています。

    ⑱WILLERと台湾高速バス会社の業務提携

    WILLERは2017(平成29)年12月、台湾の大手高速バス会社である国光汽車客運と業務提携を結び、国光汽車客運の子会社である国光暇期旅行社に出資を行いました。本提携により、WILLERの技術力と国光汽車客運の経営資源を活用し、台湾での新たな旅行マーケットを開拓するとしています。

    ⑲三井物産によるポルトガルの電気バス製造会社との資本業務提携

    三井物産は2017年12月、ポルトガルで電気バスの製造・販売を行うCaetanoBusと資本業務提携を結びました。世界的に環境関連ビジネスが普及する中で、三井物産は自社の販売網を通じ、需要の高い電気バスをヨーロッパやアジア中心に販売していく計画です。

    ⑳北海道中央バスによるダイヤ冷暖工業のM&A

    貸切バス・観光バス会社の北海道中央バスは2017年9月、冷暖房・空調関連事業を行うダイヤ冷暖工業を、株式譲渡により子会社化しました。譲渡価額は公開していません。これにより北海道中央バスは、事業の多角化と既存事業とのシナジー効果を見込んでいます。

    ㉑東武鉄道によるBOJとの資本業務提携

    東武鉄道は2017年7月、旅行代理店のBOJと資本業務提携を結びました。東武鉄道グループは、関東で鉄道・路線バスなどの交通事業や運輸事業・レジャー事業・住宅不動産事業などを展開しています。BOJと組むことで、東京オリンピックに向けたインバウンド需要の取り込みを図っています。

    ㉒みちのりホールディングスによる南部バスのM&A

    みちのりホールディングスは2017年3月、岩手県・青森県の貸切バス・観光バス会社である南部バスの全事業を、みちのりホールディングスグループの岩手県北自動車に事業譲受させました。これにより、南部バスは岩手県北バス南部支社となり、グループ各社と連携して事業の再生・発展に取り組んでいます。

    ㉓みちのりホールディングスによる東野交通のM&A

    みちのりホールディングスは2016(平成28)年12月、栃木県の観光バス・貸切バス会社である東野交通を、株式譲渡により子会社化しました。みちのりホールディングスは東北や北関東でバス会社を経営しているため、東野交通の取得により交通網のシナジー効果獲得を図っています。

    ㉔神姫バスによる全但バスのM&A

    兵庫県を拠点に路線バスや高速バス・観光バスを運行する神姫バスは、2015(平成27)年12月に同じく兵庫県のバス会社である全但バスを、株式譲渡により関連会社化しました。これにより神姫バスは兵庫県の地域活性化につなげるとしています。

    ㉕みちのりホールディングスによる湘南モノレールのM&A

    みちのりホールディングスは2015年6月、湘南モノレールを株式譲渡により子会社化しました。みちのりホールディングスに保有株式を売却した三菱重工業・三菱商事・三菱電機は、経営資源を成長性のある事業に集中させるとしています。

    関東・東北でバス会社など交通事業の再生に実績があるみちのりホールディングスが経営を行うことで、湘南モノレールの経営は安定成長できると考えて譲渡となりました。

    ㉖北海道中央バスによるグループ再編

    北海道中央バスは2015年4月、連結子会社の中央バス観光商事から不動産事業と物販事業を会社分割し、不動産事業を親会社である北海道中央バスが承継、物販事業を連結子会社のファーストソニック(中央バス商事に商号変更)が承継しました。

    これにより、北海道中央バスは不動産事業を統合し、体制強化と事業収益性の拡大を図っています。

    ㉗神奈川中央交通による子会社の再編

    神奈川拠点のバス会社である神奈川中央交通は、2015年3月に連結子会社のバス会社5社を吸収合併により再編することを発表しました。湘南神奈交バス・相模神奈交バス・藤沢神奈交バス・横浜神奈交バス・津久井神奈交バスのバス会社5社は、吸収合併により3社となり、事業の最適化を図っています。

    ㉘長崎自動車による松早商事のM&A

    長崎で貸切バス・観光バス事業を展開する長崎自動車は2014(平成26)年12月、長崎県を中心に複数業態のフランチャイズ店を展開する松早商事を株式譲渡により子会社化しました。これにより長崎自動車は、主力事業の貸切バス・観光バス事業以外での収益源を確保しています。

    ㉙近畿日本鉄道によるバス事業再編

    近畿日本鉄道は2014年4月、バス事業の中間持株会社であるけいはんなバスホールディングスへグループ内のバス会社株式を全て譲渡しました。その後、けいはんなバスホールディングスは、近鉄バスホールディングスと名称を変えています。

    それと同時に、近畿日本鉄道は純粋持株会社へ移行しました。これにより、グループ企業の管理体制を強化しています。

    ㉚新京成電鉄によるバス子会社の合併

    新京成電鉄は2014年4月、連結子会社で乗合バスや貸切バス・観光バスの運行を行う、船橋新京成バスと習志野新京成バスを合併させました。船橋新京成バスが存続会社、習志野新京成バスが消滅会社となり、統合によって運営基盤をより強化しています。

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    5. バス会社のM&Aを行うメリット

    後継者難などで事業承継問題に直面するバス会社の企業経営者にとって、自社の苦境を救う方法の1つとしてM&Aが注目されています。ここでは、バス会社のM&Aにおける売却側、買収側それぞれのメリットを確認しましょう。

    売却側のメリット

    バス会社のM&Aにおける売却側のメリットは、以下のとおりです。

    • 従業員の雇用をそのまま維持できる
    • 後継者問題の解決
    • 大手グループ会社の傘下に入ることで、安定的・効率的な事業経営が可能
    • ドライバーを採用しやすい
    • 創業者利益の獲得
    • 借入金の個人保証や担保を解消できる(株式譲渡の場合のみ)

    買収側のメリット

    バス会社のM&Aにおける買収側のメリットは、以下のとおりです。

    • M&Aによりバス車両を一括で取得可能
    • 許認可を獲得できる(事業譲渡の場合は除く)
    • 技術・資格を有する人材を確保できる
    • 事業基盤の拡大によりスケールメリットを享受できる

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    6. バス会社のM&A相場

    日本ではM&Aに関して譲渡価額など詳しい内容が公開されないことも珍しくありません。いずれにしても、売却されるバス会社の規模によって、取引価額は大きく変動します。一般的な相場としては、小規模であれば数百万円、中規模であれば数千万円、大規模の場合は数十億円程度です。

    実際にM&Aでどのくらいの売却価額となるかは、M&A仲介会社などに相談し企業価値評価を受けることで目安を把握できるでしょう。

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    7. バス会社のM&A案件一覧

    ここでは、バス会社のM&A案件情報の一例を紹介します。

    1. 関西の一般貸切バス事業の譲渡
    2. 観光バス・ドライバー貸出事業の譲渡
    3. 総合旅行業企業の譲渡
    4. 北関東の貸切バス事業の譲渡
    5. 貸切バス事業運営会社の株式譲渡

    ①関西の一般貸切バス事業の譲渡

    バス会社のM&Aの案件1件目は、関西の一般貸切バス事業の譲渡です。
     

    業種 運送・宅配
    都道府県・地域 関西
    法人形態 株式会社
    譲渡希望価額 1,400万円

    ②観光バス・ドライバー貸出事業の譲渡

    バス会社のM&Aの案件2件目は、観光バス・ドライバー貸出事業の譲渡です。
     

    業種 運送・宅配
    都道府県・地域 沖縄
    法人形態 株式会社
    譲渡希望価額 2,000万円

    ③総合旅行業企業の譲渡

    バス会社のM&Aの案件3件目は、総合旅行業企業の譲渡です。
     

    業種 運送・宅配
    都道府県・地域 茨城県
    法人形態 株式会社
    譲渡希望価額 応相談

    ④北関東の貸切バス事業の譲渡

    バス会社のM&Aの案件4件目は、北関東の貸切バス事業の譲渡です。
     

    業種 運送・宅配
    都道府県・地域 東京都
    法人形態 株式会社
    譲渡希望価額 2億5,000万円~5億円

    ⑤貸切バス事業運営会社の株式譲渡

    バス会社のM&Aの案件5件目は、貸切バス事業運営会社の株式譲渡です。
     

    業種 運送・宅配
    都道府県・地域 関東
    法人形態 株式会社
    譲渡希望価額 700万円

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    8. バス会社M&Aの際のおすすめ仲介会社

    バス会社のM&Aを成功させるには、売り手・買い手双方が満足のいく取引相手を見つけることが重要です。M&A総合研究所では、幅広い情報や培ったノウハウによって、ご希望条件に最適な売却・買収先を探します

    知識と経験が豊富なM&Aアドバイザーが専任となり、相談時からクロージングまでM&Aをフルサポートしますので、スムーズなM&A進行が可能です。料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」となっています(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。

    無料相談は電話・Webより随時受け付けていますので、バス会社のM&Aをご検討の際はお気軽にお問い合わせください。

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    9. バス会社のM&A事例まとめ

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