中古車販売業界のM&A動向!売却・買収事例4選と成功のポイントを解説!【2023年最新】

執行役員 企業情報部 部長 兼 企業情報第一部 部長
辻 亮人

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。

中古車販売業界では、規模の追求や経営改革などの課題を解決するためにM&Aを模索する動きが活発化しています。この記事では、中古車販売業界の業界の動きと、M&Aの動向について、M&Aの事例やメリットを含めて詳しく解説します。

目次

  1. 中古車販売業界の概要と動向
  2. 中古車販売業界のM&A動向
  3. 中古車販売会社をM&Aで売却するメリット
  4. 中古車販売会社のM&A・買収・売却事例5選
  5. 中古車販売業界のM&Aの成功のポイント
  6. 中古車販売業界のM&A・事業譲渡まとめ
  7. 小売業業界の成約事例一覧
  8. 小売業業界のM&A案件一覧
  • 小売業のM&A・事業承継

1. 中古車販売業界の概要と動向

自動車業界全般でみると、売上高はここ数年横ばいが続いています。しかし、中古車販売に限って見てみると、売上高は右肩上がりです。

業界全体では好調といえる中古車業界ですが、個別の企業について見てみると、零細企業と大手企業の格差が大きく広がっていることがわかります。その中で注目されるのが、企業の生き残りをかけたM&Aです。

この記事では、中古車販売業界の動向とM&Aについて詳しくみていきましょう。まずは、中古車販売業界の概要と動向です。

中古車販売業界とは

中古車とは、製造後にいったん誰かに所有登録された自動車やオートバイ、自転車のことで、中古車販売業界では、自動車やオートバイの所有者が手放した中古車の、買取と販売を行っています

中古車販売は、カーディーラー、中古車販売専門店、レンタカー会社、リース会社などが行っており、更に専用のWebサイトやフリマアプリを使って個人間での取引も活発化しています。

中古車販売業界の市場規模と動向

業界動向サーチの分析によると、2021年の中古車販売業界で上場している大手中古車販売会社の総売上は1兆2,000億円でした。ここ数年、業界全体の売上は右肩上がりを続けており、5社ともが過去最高売上を更新しています。

2021年は、コロナ禍により自動車の需要が高まった一方で、世界的な半導体不足により新車の納品が大幅に遅れたことから、すぐに手に入れやすい中古車の需要が高まりました。

2021年業界1位のガリバーを展開している株式会社IDOMの売上高は、2017年は2,761億円、2019年は3,805億円、2021年は4,595億円と大幅に伸びていることがわかります。

参考:業界動向サーチ「中古車業界の動向と現状、ランキング&シェアなど」「IDOM

【関連】駐車場業界のM&A・買収・売却!相場、メリット、業界動向を解説!【事例あり】

2. 中古車販売業界のM&A動向

中古車販売業界での近年のM&Aの動向についてみていきましょう。

異業種からの参入

中古車販売業界では、異業種の大手企業が中小の中古車販売会社を買収して、中古車販売に乗り出すM&Aが増加傾向です

例えば、FP(ファイナンシャル・プランニング)事業者が中古車販売会社の代理店に加盟したり、ガソリンスタンドを経営する会社が中古車ディーラーと組み合わせた事業を始めるためにM&Aを行うといった傾向が見られます。

中古車販売と組み合わせることで、何らかのメリットのある業界からのM&Aによる買収で、今後の中古車業界の発展も見込めそうです。

【関連】バス会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリットは?売買相場や成功事例を紹介

3. 中古車販売会社をM&Aで売却するメリット

中古車販売会社をM&Aするメリットについて解説します。

後継者・従業員の雇用問題の解消

現在、中古車販売業界に限らず、日本国内の企業の社長の高齢化問題が起きています。日本では社長の平均年齢が60歳を超えて、世代交代が大きな課題となっている会社も少なくありません。

中古車販売業界でも、社長の高齢化に伴う後継者問題を抱えている会社が多くあります。多くの中古車販売会社が親族に後を任せられる後継者がいなくて、廃業せざるを得ないと考えているようです。

しかし、廃業すると、従業員の雇用は失われてしまいます。

M&Aで他社に会社を売却することで、事業を継続できるだけでなく、従業員の雇用を守れるという点がメリットです。

個人保証・負債の解消と譲渡益の獲得

中古車販売会社の経営者の中には、個人保証や負債が大きな負担となっているという人もいます。

M&Aで会社を売却すれば、個人保証や負債も売却した先に引き継いでもらえるので、負担を背負い続ける必要がなくなる可能性が高いでしょう。さらに、オーナーは会社を売却することによる譲渡益がオーナーの手元には入ってきます

負債などの負担がなくなり、利益を得られるので、引退後の生活費の確保や新規事業への資金を確保しやすいというのは大きなメリットでしょう。

廃業・倒産の回避

業界動向で、近年の中古車販売は好調だとお伝えしましたが、長い目で見ると、自動車を購入する人自体が減っていて、中古車の販売台数も10年単位でみると減少を続けているのが現実です。

その影響で、自家用車の需要が少ないエリアでは、中古車販売業者の倒産や廃業が相次いでいます。

しかし、M&Aで他社に売却できれば、新しい販路を開拓して事業を継続できる可能性が高まり、従業員の雇用も守ることができるでしょう。M&Aには廃業や倒産を回避できるメリットもあります。

  • 小売業のM&A・事業承継

4. 中古車販売会社のM&A・買収・売却事例5選

中古車販売業界で実施されたM&Aの事例を紹介します。

バリュエンスホールディングスが米自動車をM&Aした事例

2022年12月にバリュエンスホールディングス株式会社から株式会社米自動車を完全子会社化するM&Aが発表されました。バリュエンスホールディングスが米自動車の株式の株式の84%を取得して株式交換にて完全親会社となります。

バリュエンスホールディングスは、ブランド品や貴金属、骨董品などの買い取りと販売を行うリユース業を展開する会社です。

米自動車は2013年に設立されて、国内外の新車や中古車の販売・買取、自社工場での自動車整備を行っていました。特に高級外国車の整備ができる点に大きな強みがあります。

循環型社会の実現を目指しているバリュエンスホールディングスとしては、米自動車の子会社化により、自社での自動車の買い取りと販売が可能になるだけでなく、整備もできることから、顧客に長く乗り続けてもらえる環境を提供して、長期的に良好な関係性を構築できるとしています。

参考:バリュエンスホールディングス株式会社「株式取得及び簡易株式交換による 株式会社米自動車の完全子会社化に関するお知らせ

じげんが中古車輸出支援サイトをM&Aした事例

2018年10月に株式会社じげんが株式会社トレードカービューを子会社化するM&Aが発表されました。じげんが、株式会社カービューから事業分割されて新しく設立した株式会社トレードカービューの全ての株式を取得します。

じげんは車やすまいなどのライフイベントに関するWebサービスやWebメディアの企画運営を行う企業です。そのほかにもライフサービスプラットフォーム事業として、多くのサイト運営をしています。カービューは新車や中古車の自動車総合情報サイトを運営しており、トレードカービューではカービューから中古車輸出支援サイトを引き継ぎました。

じげんとしては、トレードカービューを取得することにより、以前から運営していた中古車輸出プラットフォームのさらなる成長を目指せるとしています。

参考:株式会社じげん「株式会社カービューの新設分割会社である 株式会社トレードカービューの株式取得に関するお知らせ

JトラストがPT. OLYMPINDO MULTI FINANCEをM&Aした事例

2018年4月にJトラストから、連結子会社のJトラストアジアが、PT. OLYMPINDO MULTI FINANCE(以下OMF)を連結子会社化するM&Aが発表されました。

OMFが第三者割当増資で発行する新株式の引受をJトラストアジアで行うことで、OMFの発行済普通株式の60%をJトラストアジアが保有することになります。

Jトラストはアジア圏を中心に銀行業や保証事業、ファイナンス事業などを展開しています。OMFはインドネシア共和国で中古車向けローンのマルチファイナンス事業を行っており、特にオートローンの老舗としてディーラー業界で高い知名度を誇ります。

このM&Aにより、Jトラストではインドネシアにおける金融基盤の確立ができるとしています。

参考:Jトラスト株式会社「当社連結子会社によるPT. OLYMPINDO MULTI FINANCEの株式取得並びに第三者割当増資引受に関するお知らせ

カーチスホールディングスがアガスタをM&Aした事例

2014(平成26)年11月に株式会社カーチスホールディングスが、株式会社アガスタを連結子会社化するM&Aが発表されました。アガスタが実施する第三者割当増資をカーチスホールディングスが引き受けて、アガスタが発行する株式の66.67%を保有することになります。

カーチスホールディングスは、中古車の買取販売店のカーチスを展開する企業グループの持株会社です。アガスタは中古車輸出業者です。

このM&Aにより、カーチスは販売チャネルの多様化を、アガスタは国内中古車の仕入れ先を確保を、それぞれ図れるとしています。

参考:株式会社カーチスホールディングス「株式会社アガスタの連結子会社化に関するお知らせ

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5. 中古車販売業界のM&Aの成功のポイント

日本ではM&Aに動いても成功率は4割に満たないとも言われています。中古車販売会社のM&Aを成功させるためには、どのようなポイントに気をつける必要があるのでしょうか。特に注意したい5つの成功ポイントを解説します。

M&Aの専門家に相談する

中古車販売会社の経営者は、自動車の売買には詳しくても、会社の売買に関する知識は普段の経営から学ぶ機会は多くありません。そこで、おすすめなのがM&Aの専門家に相談することです。日本には中小企業のM&Aを専門に扱う専門業者があります。M&Aの専門業者に相談することで、M&Aを具体的に前に進めることができるようになるでしょう

M&A仲介会社選びにお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所では、各業界のM&Aに精通したM&Aアドバイザーが専任となって案件をフルサポートします。

M&A総合研究所の料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談をお受けしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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自社の強みを理解する

M&Aにより他社を買収したいと考えている企業は、買収によってさらなる事業を発展させることを目的としています。

売却したいのなら、売却する予定の会社がどのような強みを相手側に与えることができるのかを明確化させることが大切です

地域性や取引先、他にはない仕入れのノウハウなど、優位性の高い強みのある会社のほうが、より有利な条件でのM&Aが可能になります。

シナジー効果を期待できる企業を探す

売却する側も買収する側も、中古車販売業者をM&Aするのなら、シナジー効果が期待できる企業を見つけましょう。

シナジー効果とは、相乗効果ともいいます。M&Aによる合併で単なる足し算ではなく、倍々で効果を膨らませていけるようなM&Aが理想です

買収側は、自社の弱みを補強する会社や、今後発展させていきたい分野や地域に強い会社を見つけることで、シナジー効果をより発揮させることができることでしょう。

スケジュールに余裕を持つ

M&Aを実施するためには、企業同士のマッチングや、買収側から売却側への入念な調査などが必要です。

また、より高額での売却を期待するのなら、マッチングに入る前に自社の価値の磨き上げも必要になります。

自社の振り返りやマッチング、買収側からの調査には時間がかかることもあるので、スケジュールには余裕を持って望みましょう

有利な条件での売却を望むのなら、売却したい時期から逆算して、1年以上前から検討を始めることをおすすめします。

M&A後の従業員の待遇を設定しておく

中古車販売業界にとっては、従業員は自社の利益を上げるためにとても必要な存在です。M&Aの場合には、顧客も引き継ぐので、日常的に顧客と接して接客や販売を行っている従業員は買収側としてもそのまま雇用する意志があります。

M&Aの噂が出たことで、優秀な社員が辞めてしまうようでは、売却価格の減額や、M&Aの破談にもなりかねません。

M&A後の従業員の待遇について買収側としっかりと話し合って確認しましょう。

【関連】自動車小売業(ディーラー)のM&A・譲渡・売却!事例や動向、価格相場を解説!

6. 中古車販売業界のM&A・事業譲渡まとめ

中古車販売は、周辺領域の業界とシナジーを生みやすいので、今後もM&Aが活発に行われていくことでしょう。売却側としては後継者問題の解決などのメリットも大きいものです。ぜひ、中古車販売業のM&Aに興味のある方は、専門家への相談から始めてみましょう。

7. 小売業業界の成約事例一覧

8. 小売業業界のM&A案件一覧

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