倉庫業界はM&Aで業界再編?動向や事例、相場をご紹介!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

近年、倉庫業界ではM&Aの実績件数や案件数が増加傾向にあります。当記事では、倉庫業界のM&A動向・相場・業界再編の動向についてくわしく解説しています。そのほか、倉庫業界で行われたM&A事例やおすすめの仲介会社も紹介しています。

目次

  1. 倉庫業界の現状
  2. 倉庫業界のM&A動向
  3. 倉庫業界のM&Aのメリット
  4. 倉庫業界のM&Aのデメリット
  5. 倉庫業界のM&Aの譲渡価格
  6. 倉庫業界のM&Aの注意点
  7. 倉庫業界のM&Aの事例
  8. 倉庫業界のM&A時におすすめの相談先
  9. まとめ
  • 倉庫会社のM&A・事業承継
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1. 倉庫業界の現状

倉庫業界の現状

倉庫会社とは、顧客から依頼を受けて商品などを預かり、保管するサービスを行う企業を指し、近年の倉庫業界ではM&Aが活況になってます。

この記事では、倉庫業界のM&A動向や事例について紹介します。まずは倉庫業界の主要企業や現状などに説明します。

主要企業

倉庫業界の最大手は近鉄エクスプレスであり、2019年3月期の売上高は5920億円となっています。2位以下は、上組(2748億円)、三井倉庫HD(2418億円)、三菱倉庫(2271億円)、日新(2180億円)と続いています。

倉庫業界の市場規模は約4兆円なので、上位5社で総売上高の3分の1を占めていることになります。しかし、占有率は他業界に比べて低く、寡占状態とはいえないでしょう。

市場規模と業界の現状

倉庫業界の市場規模は約4兆円であり、非常に大きなマーケットになっています。倉庫業は初期投資に莫大な費用は掛かりますが、サービスにかかる原価や費用が比較的少ないため、利益をあげやすいビジネスモデルです。

そのため、新規参入する企業が増加しており、約2500社が競合しています。倉庫業界の90%以上が中小規模の倉庫会社であり、利益を獲得するためにさまざまな差別化戦略を取っています。

将来性

現在、倉庫業のマーケットは縮小していますが、その理由には2つが考えられます。1つ目は人口減少に伴う物流量の減少です。

2つ目の理由は、物流業者がコスト削減などを理由に自社内で倉庫を保有しだしたため、倉庫業の需要が減っているからです。

倉庫業の将来性はあまり明るくないため、多くの倉庫会社の経営者は差別化を図って利益を獲得するか、将来のリスクを回避するためにM&Aによって自社を売却するか、どちらかの選択することが増えています。

このような将来を見据えてM&Aを検討するケースが多くなっていることも、倉庫業界でのM&A成約件数が増加している要因です。

2. 倉庫業界のM&A動向

倉庫業界のM&A動向について

ここでは、倉庫業界のM&A動向みられる3つの特徴についてみていきましょう。

  1. 大手物流会社・大手倉庫会社への事業譲渡が行われていること
  2. 中小企業M&Aの増加していること
  3. 海外に進出していること

1.大手物流会社・大手倉庫会社への事業譲渡

1つ目の特徴は、大手物流会社・大手倉庫会社への事業譲渡が行われていることです。倉庫会社に保管を依頼する物流会社では物流量の減少から業界再編が進んでおり、コスト削減を目的として倉庫会社を買収するケースが見受けられます。

また、倉庫業界でも再編が進んでおり、大手倉庫会社が中小規模の倉庫会社を買収し、事業規模を拡大させるケースもみられます。

2.中小企業M&A実績数の増加

2つ目の特徴は、中小企業M&A実績数の増加です。倉庫業界の将来性が厳しいことから、中小規模の倉庫会社の売り案件は増加しています

その一方で、買い手側としても事業規模拡大・コスト削減などを目的とした小規模倉庫会社の買収も目立っています

3.海外への進出

3つ目の特徴は、海外進出が増えていることです。国内では物流量が減少しているため、海外に進出して売上を増加させようとする倉庫会社が出てきています

特に、東南アジアやインドは物価が安いため、倉庫の管理費や人件費を安価に抑えることができるというメリットがあるため、M&Aにより海外に進出するケースが増加しています。

3. 倉庫業界のM&Aのメリット

倉庫業界のM&Aのメリットについて

倉庫業界でM&Aを行うメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。この章では、M&Aによって得られるメリットを、売り手側・買い手側に分けてみていきましょう。

売り手のメリット

倉庫会社を売却することにより売却側が得られるメリットには、主にの3つがあげられます。

  1. 資金回収が可能であること
  2. 後継者問題の解消されること
  3. 従業員の雇用維持・負債の解消できること

1.資金回収が可能

1つ目のメリットは、資金回収が可能であることです。倉庫業を行うには倉庫が必要であり、倉庫を所有するためには多額の費用が掛かります。

また、業務用の倉庫は容量が大きいため、事業用以外の需要が多いとは考えづらいのも事実です。つまり、倉庫自体を売却したとしても十分な資金が回収できない可能性があります。

しかし、M&Aにより倉庫業を売却すれば、倉庫の価格に将来得られる収入を加味した金額を得ることができるので、投資した分の資金回収できる確率も高くなります。

2.後継者問題の解消

2つ目のメリットは、後継者問題を解消できることです。近年、中小企業では後継者がいないために事業を引き継ぐことができない、いわゆる後継者問題を抱えています。

倉庫業界も例外ではなく、将来が不安定などの理由で後継者がなかなかみつからないケースが増えています。

後継者がみつからなければ廃業をせざるを得なくなりますが、M&Aによる事業承継を行えば自社の存続が可能であるため、後継者問題の解消を目的としたM&Aを行う倉庫会社も増加しています。

3.従業員の雇用維持・負債の解消

3つ目のメリットは従業員の雇用維持・負債の解消です。M&Aによって売却することで、従業員の雇用が維持できます。

また、売却先のほとんどは現企業よりも事業規模が大きいため、従業員の待遇がよくなる可能性があります。

負債は、M&Aによりすべてを承継するスキームを採用した場合、会社が持っていた負債をすべて売却先に引き継ぐことができ、経営者個人が持っている保証や債務などからも解放されます。

買い手のメリット

次は、倉庫会社のM&Aを行うことにより、買い手側が得られるメリットを2つ紹介します。

  1. 事業規模の拡大
  2. 人材が確保できること

1.事業規模の拡大

1つ目のメリットは、事業規模の拡大が図れることです。事業規模の拡大ができれば、コスト削減・新規販路の獲得・新規顧客の獲得など、さまざまなシナジー効果が得られます

また、倉庫の数も増えることになるので、大口の取引先を獲得できる可能性もあります。

2.人材の確保

2つ目のメリットは、人材を確保できることです。近年、倉庫業界では慢性的に働き手が不足しています。

しかし、M&Aによる包括承継であれば従業員も引き継ぐため、必要な人材を確保することができます。

  • 倉庫会社のM&A・事業承継

4. 倉庫業界のM&Aのデメリット

倉庫業界のM&Aのデメリットについて

倉庫業界でM&Aには、メリットだけでなくデメリットも存在するため、事前に理解しておくことが大切です。ここでは、売り手側・買い手側それぞれのデメリットをみていきましょう。

売り手のデメリット

続いては、倉庫会社のM&Aを行う売り手のデメリットを2つ紹介します。

  1. 売却先を探す期間が長くなる可能性があること
  2. 売却益が思っている程得られない可能性があること

1.売却先を探す期間が長くなる可能性

1つ目のデメリットは、売却先を探す期間が長くなる可能性があることです。倉庫会社の規模や倉庫を保有している数が多いほど買収する会社の数が減少するため、M&Aにかかる期間が長くなる可能性があります。

M&A仲介会社によっては月額報酬がかかるところもありますが、その場合は期間が長くなると月額報酬も高くなるため注意しましょう。

2.売却益が思っている程得られない可能性

2つ目のデメリットは、売却益が思っている程得られない可能性があることです。売却先に自社を評価してもらえなければ取引金額が小さくなるため、売却益があまり獲得できない可能性があります

少しでも高値で売却するためには、M&A仲介会社など専門家のサポートを受けながら進め、自社の強みはしっかりアピールすることも大切です。

買い手のデメリット

倉庫会社を買収することによるデメリットには、主に以下の2つがあげられます。

  1. 従業員の離職、売上の減少の可能性があること
  2. 包括承継によるリスクを得てしまうこと

1.従業員の離職、売上の減少

1つ目のデメリットは、従業員の離職、売上の減少の可能性があることです。M&Aは会社の将来だけでなく、従業員や取引先などの利害関係者にも大きな影響を及ぼします

M&A後の社風などに不満を持った従業員が離職す可能性やM&Aにより取引が停止される場合もあるので、リスクを最小限に抑えるためには対策を講じておくことが大切です。

2.包括承継によるリスク

2つ目のデメリットは、包括承継によるリスクがあることです。M&Aスキームによっては、負債など会社のすべてを引き継ぐ包括承継を原則とするものもあります。

包括承継は従業員や資産などが引き継げるというメリットがあるものの、簿外債務や対象企業で起こっているトラブルの責任も引き継ぐ必要があります。

デメリットが大きすぎると買収後に経営難に陥る可能性もあるので、M&Aの際は企業監査を徹底的に行うことが必須です。

5. 倉庫業界のM&Aの譲渡価格

倉庫業界のM&Aの譲渡価格について

経営者にとっては、倉庫事業がどの程度の価格で譲渡できるのかが気になるところでしょう。ここでは、倉庫業界のM&Aの譲渡価格相場や、仲介会社に支払う手数料について解説します。

相場

倉庫会社のM&Aの相場は事業規模や倉庫数などによって変わるため、一概に述べることはできません。しかし、企業価値を算出することによって、おおよその取引金額を知ることは可能です。

企業価値の算出方法には、コストアプローチ・インカムアプローチ・マーケットアプローチの3種類があり、これら計算方法を組み合わせて企業価値を求めます。

いずれの方法を用いるとしても、企業価値の算出には専門的な知識が必要になるため、より正確な価値を知るためにはM&A仲介会社などの専門家に依頼するほうがよいでしょう。

【関連】M&Aの企業価値評価とは?算出方法を詳しく解説!

仲介会社にかかる手数料

M&A仲介会社は、サービスに対する利益を確保するため、さまざまな手数料を設定しています。

しかし、オンラインの発達により情報収集に費用がかからなくなったことなどにより、近年は完全成功報酬制を採用する仲介会社が増えています。

以前に比べM&Aの手数料負担は減っていますが、M&Aが成功した際は取引金額の3~5%程度は成功報酬として支払う必要があります

【関連】会社買収にかかる費用の目安を徹底解説!M&A仲介手数料が安い会社は?

6. 倉庫業界のM&Aの注意点

倉庫業界のM&Aの注意点について

倉庫業界のM&Aで注意すべきことは、実施するタイミングです。現在は、業界再編や後継者問題などにより、倉庫業界の買い案件・売り案件ともに増加しています。

しかし、そのピークが過ぎてしまうとM&Aが落ち着くため案件も減少するので、理想とするM&Aができない可能性が高くなります。

M&A・事業承継を行いたいと考えたら、できるだけ早い段階でM&A仲介会社などの専門家に相談することも大切です。

7. 倉庫業界のM&Aの事例

倉庫業界のM&Aの事例について

最後に倉庫業界でのM&A事例を2つ紹介します。

1.三井倉庫による丸協グループの合併

1つ目の事例は三井倉庫による丸協グループの合併です。丸協グループは大阪や愛媛などに本社を置く運送会社を子会社に持つグループ企業です。

三井倉庫は、運送機能を持つことでワンストップサービスやドライバー不足への対応など、シナジー効果の創出を目指します

2.住友倉庫による若州との合併

2つ目の事例は、住友倉庫による若州との合併です。若州も倉庫会社で、本事例により住友倉庫は東京臨海部における物流施設を獲得したことになります。

住友倉庫は若州との合併により、3PLサービスの強化および効率化・コスト削減などシナジー効果の創出を目指します

8. 倉庫業界のM&A時におすすめの相談先

倉庫業界のM&A時におすすめの相談先について

倉庫業界でM&Aや事業承継を成功させるためには、M&Aに関する知識や見解に加え、倉庫業界に精通していることも必要になります。そのため、M&A仲介会社など専門家のサポートは不可欠ともいえるでしょう。

M&A総合研究所では、M&Aや事業承継・事業継承に関する実績豊富なアドバイザー・M&Aに精通した会計士・弁護士3名によるフルサポートを行っています

また、料金体系は、着手金・中間報酬は無料の完全成功報酬型を採用しており、成約に至らなければ費用は一切かかりません

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9. まとめ

倉庫業界M&A まとめ

今回は倉庫業界のM&A動向や事例、相場について紹介しました。倉庫業界も再編が活発化しており、M&A成約件数や案件数は増加しています。

【倉庫業界のM&A動向】

  1. 大手物流会社・大手倉庫会社への事業譲渡が行われていること
  2. 中小企業M&Aの増加していること
  3. 海外に進出していること

【倉庫会社M&Aのメリットとデメリット】
〇メリット

  • 資金回収が可能であること
  • 後継者問題の解消されること
  • 従業員の雇用維持・負債の解消できること
  • 事業規模が拡大すること
  • 人材が確保できること
〇デメリット
  • 売却先の探索期間が長くなる可能性があること
  • 売却益が思っている程もらえない可能性があること
  • 従業員の離職、売上の減少の可能性があること
  • 包括承継によるリスクを得てしまうこと

倉庫会社のM&Aや事業継承を行う際は、M&Aに関する知識や経験だけでなく、その業界に関して精通している必要があるため、専門家に相談しながら進めていく必要があります。

M&A総合研究所では、M&Aや事業継承に関する実績豊富なアドバイザー・M&Aに精通した会計士・弁護士がフルサポートいたします。

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