医療機器卸・商社のM&A・買収・売却!業界の最新動向、相場、手法を解説【成功事例、課題】

執行役員 企業情報部 部長 兼 企業情報第一部 部長
辻 亮人

大手M&A仲介会社にて、事業承継や戦略的な成長を目指すM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、経営者が抱える業界特有のお悩みに寄り添いながら、設備工事業や建設コンサルタント、製造業、医療法人など幅広い業種を担当。

本記事では、ディーラーともいわれる医療機器卸・商社における買収・売却などのM&Aについて、業界特有の動向や実施するメリット、成功させるポイント、買収・売却(譲渡)の相場価格などを解説します。医療機器卸・商社のM&A事例もご覧ください。

目次

  1. 医療機器卸・商社とは
  2. 医療機器卸・商社のM&A動向
  3. 医療機器卸・商社がM&Aするメリット
  4. 医療機器卸・商社のM&Aを成功させるポイント
  5. 医療機器卸・商社のM&A成功事例
  6. 医療機器卸・商社のM&A・買収・売却まとめ
    • 医療機器卸・商社のM&A・事業承継

    1. 医療機器卸・商社とは

    医療機器卸・商社とは

    本記事では、医療機器卸・商社業界にスポットを当て、買収・売却などのM&A動向にまつわる情報を分析します。この項では、医療機器卸・商社の現状を確認しましょう。

    医療機器卸・商社とは

    医療機器卸・商社業界は、歯科医療機器やレントゲン装置など「医療機器」の卸売を主な事業として展開している業界です。医療機器のディーラーなどとも表現されます。

    医療機器は、人や動物における病気の診断や治療、予防に使用される機械器具です。身体の構造や機能に影響をおよぼす存在であり、政令で定められています。

    医療機器を扱う医療機器卸・商社は、事業を行うにあたりさまざまな届け出をしなければなりません。

    医療機器を販売するためには「医療機器製造販売業許可(第1種~第3種)」、高度管理医療機器および特定保守管理医療機器を販売するためには「高度管理医療機器などの販売業および賃貸業の許可」、管理医療機器を販売するためには「都道府県知事への届け出」が必要です。

    医療機器卸・商社は非常に専門的な商品を扱う会社になります。ここからは、医療機器卸・商社の業務内容を見ていきましょう。

    医療機器卸・商社の業務

    医療機器卸・商社(ディーラー)の主な業務は、医療機器メーカーから各医療機器を仕入れ、必要としている病院などに販売することです。その他、医療機器の配送(緊急配送)・医療機器の点検・医療機器の在庫管理なども行っています。

    医療機器卸・商社の販売先は、約75%が病院・診療所といった医療機関で、残りの約25%は同業の医療機器卸・商社です。

    医療機器卸・商社における取引先のほとんどは医療機関で、人の生命や健康を扱う場所になります。したがって、医療機器卸・商社の商品に不具合があれば非常に問題となり、避けなければなりません。

    医療機器卸・商社の業務内容は大きな責任がかかっています。

    医療機器卸・商社の役割

    医療機器卸・商社(ディーラー)は、医療機器メーカーから医療機器・医療品を仕入れ、病院などの取引先へ販売します。取引先の多くは医療機関で、人の命や健康に密接にかかわる医療行為に関する事業です。

    人の命や健康に携わっている医療機関は、医療機器に不具合が生じたり、患者の症状に対応できる医療機器・医療品が不足したりする状況を避けなければなりません。

    専門性が高いこともあり、医療機器の取り扱いは難しく、医療機器に不具合が生じた際に代替品を確保することも困難です。

    こういった観点から、医療機器を必要とする医療機関への販売や配送、医療機器の点検、医療機器の在庫管理などを担う医療機器卸・商社(ディーラー)は、非常に重要な役割を担っています

    医療機器卸・商社の市場規模

    医療機器卸・商社(ディーラー)業界の市場規模は、経済産業省発表の資料「商業統計表 産業編」によると、2014(平成26)年でおよそ4兆6,608億円で、上位10社の市場シェアはその約4分の1です。

    医療機器卸・商社(ディーラー)業界の上位企業には、「エム・シー・ヘルスケア」「シップヘルスケアホールディングス」「セイエイ・エル・サンテホールディング」「ムトウグループ」などがあります。

    医療費の増加に伴う拡大傾向

    近年の日本は、国民医療費が毎年およそ1兆円程度増加しています。2014年の時点で40兆円にまで膨らんでおり、65歳以上における人口(老年人口)の割合が増加していることが大きな一因です。

    今後も老年人口の割合は増えると見込まれます。それに伴って医療費も増加すると推測できるため、医療機器卸・商社(ディーラー)業界の市場規模はますます大きくなるでしょう。

    一方で高齢化が進む中、医療費を中心とした社会保障費用を抑えることが、日本政府が取り組んでいる課題です。医療費の抑制によって病院数が減り、医療機器卸・商社の市場規模が縮小する見方もあります。そうなった場合、特に中小規模の会社は、生き残りが難しくなるでしょう。

    メーカーの生産拡大を受けてさらに拡大傾向

    医療機器卸・商社(ディーラー)の業界動向として、仕入れ先となる医療機器メーカー業界が市場拡大していることから、この業界もますます拡大していくと考えられます。

    医療機器メーカー業界の市場は、製品の国内流通金額が2007年から2014年までの7年間でおよそ6,500億円増加しています。これに伴って、その取引先である医療機器卸・商社(ディーラー)業界の市場規模も拡大しているのです。

    医療機器卸・商社の特徴

    医療機器卸・商社(ディーラー)業界には以下の特徴があります。

    • 各営業担当の素養に依存している
    • 厚生労働省の影響を受けやすい
    • 地域密着型
    • 独占販売権による差別化が可能
    • 複数の医療機関による共同購入
    • 中小規模の会社が多数
    • 年間売上高1,000億円以上の企業例

    それぞれの特徴について、順番に見ていきましょう。

    各営業担当の素養に依存している

    医療機器卸・商社は、各営業担当の素養に多く依存しています。新しい機器などに変えてトラブルが起きると責任問題になるため、医師は新技術を用いた機器や良い商材をすぐに買いません。一般的に病院では、実績がある現在使用中の機器を使い続けます。

    技術的な進歩のある取扱製品は営業を行いやすいのですが、技術的な進歩は常時あるわけではありません。交渉のハードルが高い中で販売する営業者の能力に依存しがちです。これは医療機器卸・商社業界独特の文化ともいえます。

    厚生労働省の影響を受けやすい

    医療機器卸・商社業界は、厚生労働省による方針が製品の販売価格や取り扱い点数に影響を与えるので、販売力があっても自分たちの力のみで継続して利益を増やせません。医療機器は厚生労働省が価格決定権を持つともいえます。

    価格決定権のないビジネスモデルで、自分たちの力のみで継続的に事業を拡げ、利益を出し続けるのはハードルが高いでしょう。

    厚生労働省の影響により価格の決定権が弱く、資金がなければ在庫負担などに耐えられない医療機器卸・商社業界は、市場拡大により順調に見えても楽観視はできません。

    地域密着型

    医療機器卸・商社(ディーラー)業界は、地域密着型の企業が多い特徴があります。各地域にある医療機関との密接な連携が必要となる業界だからです。

    そのため、新しい地域へ参入する場合は、その地域における医療機関と密接に関わっている企業をM&Aによって買収する戦略が効果的です

    何も戦略を立てずに新規エリアに参入した場合、医療機関はすでに別の医療機器卸・商社と関係が深いため、参入に失敗する可能性が高くなります。事業エリアの拡大を成功させたいのであれば、M&Aや業務提携といった工夫をしなければなりません。

    独占販売権による差別化が可能

    現在、国内に流通している医療機器の半分近くが、海外からの輸入製品となっています。そのため、海外を拠点とする医療機器メーカーの独占販売権を獲得すると有力製品を確保・販売できるのです。競合他社と差別化できるでしょう。

    複数の医療機関による共同購入

    医療機器卸・商社業界で気をつけるべき点として、複数の医療機関による医療機器の共同購入が挙げられます。

    日本の病院数は、1990年代から減り続けており、複数の医療機関が医療機器を共同購入するパターンが増えています。数少ない取引先を多くの医療機器卸・商社で奪い合っている状況であるため、医療機器卸・商社は収益を上げにくいです

    医療機器卸・商社が生き残るためには、医療機関から自社を選んでもらう方法を考えなければなりません。

    中小規模の会社が多数

    医療機器卸・商社(ディーラー)業界は、地域と密接にかかわる特徴があるため、一定の地域・取引先・商品に特化している中小規模の会社が多く存在します。

    中小規模の医療機器卸・商社はどれも地域密着型ですが、取引している病院数が減れば売上が下がるので、生き残りが厳しい現状といえるでしょう。

    今後の医療機器卸・商社の業界動向として、有力グループは一定地域のグループ化や全国展開を進めています。市場規模における4分の1を占める大企業と、地域密着型である中小企業との買収・売却などのM&Aによって、さらなる業界再編が進められる可能性があるのです。

    年間売上高1,000億円以上の企業例

    グループ全体の年間売上高が1,000億円以上である企業例を見ていきましょう。

    企業例として、エム・シー・ヘルスケア、シップヘルスケアホールディングス、セイエイ・エル・サンテホールディング、ムトウグループ(ムトウ)、メディアスホールディングスなどが挙げられます。

    医療機器卸・商社は、一定の取引先や一定分野の商品に重点を置いた中小企業が多い一方、有力グループは地域におけるグループ化や全国展開を促進している状況です。

    競合・代替品に関する課題と対策

    全国展開を進める事業者は、価格競争を強化することや、事業展開する地域のポートフォリオを構築することにより、経営の安定化を図っていく必要があります。一定地域で経営統合を進めることで、その地域における競合他社の参入を阻止し、強固な基盤を築いていくことは重要です。

    中小企業にとって課題となるのは、専門性の高い特定の製品に特化するなどの差別化を図ったり、有力グループの下で経営を安定化させたりすることです。

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    2. 医療機器卸・商社のM&A動向

    医療機器卸・商社のM&A動向

    ここでは、医療機器卸・商社のM&A動向を見てみましょう。主なM&A動向として、「大手による買収の増加」と「同業他社との合併増加」が挙げられます。

    大手による買収増加

    最近の医療機器卸・商社(ディーラー)業界では、大手企業がM&Aによって中小企業を買収する流れが強くなっています。医療機器卸・商社業界の市場動向で解説したとおり、近年は、医療費の増加や医療機器メーカーの生産増加と相まって、医療機器卸・商社業界の市場規模も拡大中です。

    それと同時に、市場シェアにおける4分の1を占める上位の大手企業が、企業規模の拡大によるスケールメリットによって競争力を強めたことで、地域密着型である中小企業の経営が困難になりつつあります。こういったことが背景となり、大手企業による中小企業の買収が増加しているのです。

    特に、医療機器卸・商社業界の上位である大手5社は、他社をM&Aで買収し、事業規模を拡大しています。その理由は、規模のメリットを受けるためです。医療機器メーカーに価格交渉をしたり、効率の良い物流を考えたり、事業規模が拡がれば経営を行いやすくなります。

    中小規模の医療機器卸・商社はこういったメリットを受けにくく、大手企業と中小企業の格差は広がりつつあるのが実態です。

    同業他社との合併増加

    医療機器卸・商社業界のM&A動向として、「同業他社との合併増加」も見られます。競争力を強めるために、大手企業同士が合併する例が増えているのです。今後ますます医療機器卸・商社の業界再編が進んでいくと推測できます。

    以上が、医療機器卸・商社業界のM&A動向でした。

    医療機器卸・商社業界は、今後厳しくなるおそれがある業界です。今までどおりの経営を続けるだけではうまくいかないケースも出てくるでしょう。医療機器卸・商社業界でM&Aを検討している経営者もいるはずです。

    ここからは医療機器卸・商社がM&Aをするメリットを確認しましょう。

    3. 医療機器卸・商社がM&Aするメリット

    医療機器卸・商社がM&Aするメリット

    医療機器卸・商社がM&Aを実施し、会社を買収・売却したり、事業を譲渡・譲受したりするメリットを考えてみましょう。売却・譲渡側のメリットと、買収側のメリットに分けて解説します。

    売却・譲渡側のメリット

    医療機器卸・商社がM&Aで会社を売却したり、事業を譲渡したりするメリットを解説します。考えられる主なメリットは、以下の4つです。

    【売却・譲渡側のメリット】

    • 後継者問題が解決
    • 雇用の継続
    • 負債の解消と創業者の利益確保
    • 大手の経営ノウハウの共有が可能

    それぞれのメリットについて、順番に見ていきましょう。

    後継者問題が解決

    M&Aによって会社売却・事業譲渡するメリットとして、後継者問題の解決が挙げられます。近年、多くの中小企業は後継者問題に悩まされています。経営者の高齢化と、人材不足による後継者不足が原因です。

    後継者がなかなか見つからず事業承継がうまくできなければ、会社の廃業や清算を行うしかありません。M&Aを実施して、会社売却・事業譲渡ができれば、この後継者問題を解消できます。

    外部の第三者に事業承継することを不安に思う経営者がいるかもしれません。

    しかし、医療機器卸・商社の業務内容は専門性が非常に高く、やる気のない身近な人に無理やり後継者になってもらっても経営がうまくいく可能性は低いです。会社の今後を考えれば医療機器卸・商社業界に詳しい第三者に引き継いでもらうほうが安心といえます。

    雇用の継続

    M&Aによって会社売却・事業譲渡を実施すれば、雇用の継続が実現します。現在、多くの中小企業は後継者問題に悩んでいる状況です。

    後継者問題や経営状況の悪化によって、会社を廃業・清算せざるを得なくなると、働いている従業員は職を失います。

    M&Aによって会社売却・事業譲渡に成功すれば、従業員の雇用を守れるのです。今まで自社で働いてくれた従業員を守りたい思いが少しでもあれば、M&A実施の可能性を検討しましょう。

    負債の解消と創業者の利益確保

    医療機器卸・商社がM&Aを実施して得られる会社売却・事業譲渡するメリットの一つは、負債の解消と創業者の利益確保です。M&Aによって自社が買い手企業に売却されるとき、資産や権利と同時に負債も移転します。会社が保有している負債を解消できるのです。

    M&Aによる会社売却・事業譲渡を実現すれば、まとまった売却金額を獲得できます。売り手企業における創業者の利益確保につながるのです。

    大手の経営ノウハウの共有が可能

    M&Aによって大手企業の傘下に入れば、大手企業が持つ経営ノウハウが共有されるので、自分たちの財政状態・経営成績を改善することが期待できます。

    医療機器卸・商社として生き残るためには、大手企業の傘下に入るのは非常に効果的です。経営ノウハウ以外に人的資源や資本力も共有できるので、今までより安定した経営が実現するでしょう。

    今後、厳しくなっていく可能性がある医療機器卸・商社業界で生き残りたい場合は、M&Aを検討することも重要です。

    買収側のメリット

    医療機器卸・商社のM&Aによる買収側のメリットには以下のとおりです。

    【買収側のメリット】

    • 営業拠点が拡大
    • 新たな医療機器の販売が可能
    • スケールメリット
    • 人材確保

    それぞれのメリットについて、順番に見ていきましょう。

    営業拠点の拡大

    医療機器卸・商社には、地域密着型の特徴があることを説明しました。特に、中小企業は、特定の地域に絞ってディーラー活動をしているケースが多いです。地域密着型の中小企業をM&Aにより買収すれば、営業拠点の拡大が実現します。

    M&Aを行わず新しいエリアに事業所を増やしても、そのエリアで取引先を見つけるのは非常に困難です。事業エリアを増やしたい場合は、M&Aによる買収や業務提携を検討してください。

    新たな医療機器の販売が可能

    医療機器卸・商社業界の中小企業には、特定の製品に特化している会社が多いです。そのため、特に大手企業は、自社が販売していない医療機器を取り扱っている中小企業を買収することで、新たな医療機器販売・顧客網を拡大できます。

    スケールメリット

    M&Aを実施して企業を買収することで、スケールメリットを実現できます。スケールメリットとは、会社の規模が大きくなるほど、一製品にかかる固定費が下がり、効率的な経営が可能になることです。規模の経済と称されることもあります。

    仕入れ値を安くできる可能性や、効率的な医療機器の輸送ができることもスケールメリットです。

    事業規模を大きくすれば、今までよりも固定費が下げやすくなります。M&Aで買収する資金があるなら積極的に検討しましょう。

    人材確保

    M&Aによって企業を買収すると、人材を確保できるメリットがあります。医療機器卸・商社業界に精通した人材や、営業力のある人材を確保できれば、買い手企業が持つ経営資産との相乗効果でより企業を強化できるのです。

    以上が、医療機器卸・商社のM&Aで買収側が受けられるメリットでした。医療機器卸・商社のM&Aを成功させるには、ポイントをしっかり押さえなければなりません。

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    • 医療機器卸・商社のM&A・事業承継

    4. 医療機器卸・商社のM&Aを成功させるポイント

    医療機器卸・商社のM&Aを成功させるポイント

    医療機器卸・商社のM&Aを成功させるポイントをまとめます。これから医療機器卸・商社をM&Aによって買収・売却・事業譲渡しようと考えている方は、以下のポイントを意識することが大切です。

    【M&Aを成功させるポイント】

    1. 相場
    2. 手法
    3. タイミング
    4. 保有している販売権
    5. 得意先病院
    6. 経営状況

    それぞれのポイントについて、順番に見ていきましょう。

    ①相場

    医療機器卸・商社のM&Aにおける相場価格をしっかり理解することが大切です。医療機器卸・商社に限らず、M&Aを実施する場合は、業界・企業規模の相場価格をきちんと把握しなければなりません。

    相場価格を把握できなければ、相場価格よりも高い金額で買収したり、相場価格よりも安い金額で売却して損をしたりする危険性があります

    M&Aの相場価格は企業規模の違い、業界や市場の違いによっても左右され、一概にいくらと表現するのは難しいです。相場価格の判断は、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーなどの専門家に相談することをおすすめします。

    M&A総合研究所では、豊富な知識と経験を持つM&Aアドバイザーが、親身になって案件をフルサポートいたします。

    料金体系は成約するまで完全無料の完全成功報酬制です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります。)

    無料相談を随時お受けしておりますので、M&Aをご検討の際はお気軽にご連絡ください。

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    ②手法

    一概にM&Aといっても、買収・合併・事業譲渡・株式譲渡など、さまざまな手法・スキームがあります。医療機器卸・商社のM&Aをお考えの際は、最適な手法を活用することがM&A成功のポイントです。

    ③タイミング

    M&A成功のためにはタイミングも重要です。例えば、その業界・市場が落ち込んでいるタイミングでM&Aを実施しても、ポテンシャルよりも低い価格でしか会社を売却できない可能性があります。

    会社の業績が悪いときに買い手を募集すると、どの企業も手を挙げないかもしれません。業界のM&A動向が活発になり、買収してもらえる魅力があるタイミングでM&Aを実施することが大切です。

    ④保有している販売権

    M&Aの買収側にとって、対象企業が保有している販売権に着目することもM&A成功のポイントです。

    医療機器卸・商社業界では、海外からの輸入製品が国内流通量の半分を占めています。そのため、海外医療機器メーカーが製造している製品の独占販売権を確保している企業をM&Aによって買収することは、国内市場シェアを大きく獲得できるチャンスです。

    ⑤得意先病院

    各医療機器卸・商社は、得意先の医療機関・病院を持っています。M&Aで買収しようと検討している企業が、得意先病院と良好な関係を築けているか得意先の医療機関を多数抱えているかは、M&A実施の際に注目すべきポイントです。

    ⑥経営状況

    買収しようと検討している企業の経営状況も、しっかりチェックすべきポイントです。経営状況が良くない企業を買収すると、自社にも負担がおよぶので注意しなければなりません。

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    5. 医療機器卸・商社のM&A成功事例

    医療機器卸・商社のM&A成功事例

    医療機器卸・商社のM&A成功事例を紹介します。

    M&Aの手法や対象企業のメリットなどに着目しながら、以下の5事例をチェックしてください。

    フランスベッドHDによるホームケアサービス山口のM&A

    まずは、2021年12月に医療機器卸・商社を子会社化した事例です。売却側・買収側、手法、双方のメリットを紹介します。
     

    売却側と買収側

    • 売却側:フランスベッドホールディングス(ベッド、家具類、療養ベッド・福祉用具などの製造・仕入、レンタル・小売および卸売)
    • 買収側:ホームケアサービス山口(福祉用具のサービス事業、特定施設入居者生活介護事業など)

    手法

    使用されたM&Aの手法は株式譲渡です。フランスベッドホールディングスはホームケアサービス山口におけるすべての株式を得ました。取得価額は公開されていません。

    双方のメリット

    このM&Aにより、フランスベッドホールディングスは、ホームケアサービス山口が有する顧客基盤がプラスされるので、グループにおけるメディカルサービス事業の基盤がより強まり事業規模が拡がると見込んでいます。

    メディアスHDによる佐野器械のM&A

    2021年10月に実施された医療機器販売会社同士のM&A事例です。売却側・買収側、手法、双方のメリットは以下のとおりです。

    売却側と買収側

    • 売却側:佐野器械(医療機器の販売および修理)
    • 買収側:メディアスホールディングス(主な事業は医療機器販売や医療材料の物流管理を行うグループ会社の経営管理など)

    手法

    使用されたM&Aの手法は株式譲渡です。メディアスホールディングスは佐野器械におけるすべての株式を取得し、子会社化しました。取得価額は非公開です。

    双方のメリット

    佐野器械は、京都および滋賀で内視鏡などの医療機器販売を展開していました。メディアスホールディングスは、さらなる販売エリアの拡大と経営基盤の強化が可能になると考えました。このM&Aによって、グループ全体の持続的な成長・発展につなげます。

    ジー・スリーHDによるCファクトリーのM&A

    2021年3月、再生可能エネルギー事業を展開する企業が新たに設立する100%子会社をとおして、医療機器・医療用消耗品販売事業を取得した事例です。売却側・買収側、手法、双方のメリットは以下のとおりです。

    売却側と買収側

    • 売却側:Cファクトリー(医療機器・医療用消耗品の販売、化粧品・健康食品の製造および販売、美容機器の製造および販売、医療経営コンサルタント業)
    • 買収側新会社:ジー・スリーファクトリー(医療機器、医療用消耗品の販売、化粧品、健康食品の製造および販売、美容機器の製造および販売)
    • 買収側親会社:ジー・スリーホールディングス(グループ経営管理、再生可能エネルギー事業および新規エネルギー事業)

    手法

    使用されたM&Aの手法は事業譲渡です。

    ジー・スリーホールディングスは、新たに設立する100%子会社「ジー・スリーファクトリー」をとおして、Cファクトリーから一部事業(医療機器・医療用消耗品の販売、化粧品・健康食品の製造および販売、美容機器の製造および販売)を取得しました。取得価額は非公開です。

    取得価額はアーンアウト条項が採用され、一定売上高を超えた場合、追加で譲渡企業へ支払いが発生します。

    双方のメリット

    ジー・スリーホールディングスは、再生可能エネルギー事業(太陽光発電事業者向けの発電商材販売、未稼働太陽光発電所への投資、太陽光発電所の売電事業など)を柱に、太陽光発電所のオペレーションやメンテナンス事業、非常用発電に関する事業を展開しています。

    このM&Aによって、グループの収益構造強化と、さらなる事業拡大として第3の事業を確立させることを目指します。

    グンゼによるメディカルユーアンドエイのM&A

    2019(令和元)年2月に行われた男性用肌着・インナーやストッキングなどの繊維製品メーカーによる、医療機器卸・商社の子会社化です。売却側・買収側、手法、双方のメリットは以下のとおりです。

    売却側と買収側

    • 売却側:メディカルユーアンドエイ(主な事業は形成外科・脳神経外科・口腔外科・美容外科・小児外科・心臓血管外科・皮膚科など関連医療機器の販売など)
    • 買収側:グンゼ(主な事業はアパレル事業、機能ソリューション事業、ライフクリエイト事業など)

    手法

    使用されたM&Aの手法は株式譲渡です。グンゼは、メディカルユーアンドエイの全株式を取得し、100%子会社化しました。取得価額は非公開です。

    双方のメリット

    グンゼは、メディカル事業を新たな中心事業とすべく、2017(平成29)年に専門の販売子会社を設立し、関連機器を製造するための工場造営なども行っています。メディカルユーアンドエイは、胸骨接合プレートシステムSLBやLactoSorbなどの先端的な医療器具を日本に導入した実績を持ちます。

    グンゼは大きなシナジー効果を得られると考えました。メディカルユーアンドエイは、上場企業のグループ入りにより、財務的に安定しより経営を強化できると判断しています。

    メディアスHDによるミタスとディーセンスのM&A

    2018(平成30)年7月に実施された医療機器卸・商社同士のM&A事例です。売却側・買収側、手法、双方のメリットは、以下のとおりです。

    売却側と買収側

    • 売却側①:ミタス(主な事業は医療機器の販売事業)
    • 売却側②:ディーセンス(主な事業は医療機器の販売事業、ミタスの関連会社)
    • 買収側:メディアスホールディングス(主な事業は医療機器販売や医療材料の物流管理を行うグループ会社の経営管理など)

    手法

    メディアスホールディングスは、株式譲渡と株式交換の手法をミックスさせ両社を完全子会社化しています。

    具体的には、ミタスの一部株式を現金による買収で取得し、残りの株式を株式交換で取得しました。ディーセンス株式は、全株式を株式交換で取得しています。なお、ミタス株式の現金における取得費用は8億4,800万円です。

    双方のメリット

    ミタスは、福井県を中心とした北陸地域密着型の医療機器卸・商社(ディーラー)です。ミタスの関連会社であるディーセンスは、同じエリアで循環器科および脳神経外科分野の医療機器販売に特化していました。

    メディアスホールディングスは、事業規模の拡大および北陸エリアでの営業地盤強化を見込んでのM&Aです。売却側企業の2社は、事業規模の拡大と、東証一部上場企業の経営資源活用を期待しています。

    エムスリーによるコスモテックのM&A

    2017(平成29)年9月に行われた医療関連サービスを提供する会社による、医療機器卸・商社の子会社化です。売却側・買収側、手法、双方のメリットは以下になります。

    売却側と買収側

    売却側:コスモテック(主な事業は心臓外科・一般外科・血管内治療を中心とした医療機器の販売)
    買収側:エムスリー(主な事業は医療従事者専門サイトの運営や医学関連情報の配信、製薬業界を中心としたマーケティング支援サービスなど)

    手法

    使用された手法は株式譲渡です。エムスリーは、コスモテックの全株式を取得し、100%子会社化しました。株式譲渡の価額は10億円です。

    双方のメリット

    エムスリーは、コスモテックが保有する医療機関との取引基盤や、医療機器などに関するノウハウを有する人材の確保に成功しました。

    コスモテックは、エムスリーのプラットフォームを活用することで、これまで取り扱ってこなかった医療機器製品の取り扱いや、新規事業の立ち上げを目指しています。

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    6. 医療機器卸・商社のM&A・買収・売却まとめ

    医療機器卸・商社のM&A・買収・売却まとめ

    医療機器卸・商社を買収しようと考えている企業や、会社を売却しようと考えている医療機器卸・商社の経営者は、業界動向やM&Aのポイントを押さえることが必要です。

    M&Aは、専門家のサポートを受けることをおすすめします。その際は、医療機器卸・商社業界に詳しい専門家に任せるのが成功のコツです。

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