印刷会社のM&A・買収・売却!業界動向・相場・手法を解説!【成功事例あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

当記事では、印刷会社のM&A・買収・売却についてまとめています。印刷会社のM&A動向やM&A事例、買収・売却・譲渡価格の相場などについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。また、印刷会社のM&A手法やM&Aを実施するメリットについても解説しています。


目次

  1. 印刷会社とは
  2. 印刷会社業界の現状
  3. 印刷会社業界M&A動向
  4. 印刷会社M&Aのメリット
  5. 印刷会社M&Aの手法
  6. 印刷会社M&Aの相場
  7. 印刷会社M&Aの成功事例
  8. 印刷会社M&Aのまとめ
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1. 印刷会社とは

印刷会社とは

今回は、印刷会社のM&A・買収・売却について解説していきます。印刷会社の「M&A動向」や「M&A事例」について気になる方や、印刷会社を買収・売却・譲渡する際の「相場価格」や「メリット」について知りたい方は、参考にしてみてください。

ちなみに、印刷会社とは、印刷業や製版業、印刷関連サービスなどを提供する会社のことです。すなわち、印刷行為に関係する商業取引や、それに付随するサービスを提供する会社が「印刷会社」です。

主要な印刷会社

(売上高ランキング順 平成27~28年)

売上高(億円)
凸版印刷 14,746
大日本印刷 14,559
トッパン・フォームズ 2,732
日本写真印刷 1,192
共同印刷 950

2. 印刷会社業界の現状

印刷会社業界の現状

ここでは、印刷会社業界の現状について解説していきます。印刷会社業界のM&A動向について知りたい方は、現在の印刷会社を取り巻く市場環境を理解しておくことが大切です。

ほぼ小規模事務所

上記の表でも分かるように、業界トップレベルの印刷会社は、売上高が1兆円を超えています。しかし、印刷会社業界全体で見てみると、99%以上が「中小企業」となっています。印刷会社業界のほぼすべての会社が小規模事業所です。

この印刷会社業界のほとんどを占めている中小企業は、大手の印刷会社の「下請け企業」となっているケースが多いです。下請け企業の分、収益を伸ばすことも難しいケースが多いです。

様々な生産品を少量で作る

印刷会社業界は、様々な生産品を少量生産することが基本となっています。そのため、一つの製品当たりの売上が非常に安価で、「費用対効果が悪い」業界と考えられます。

多くの問題点を抱える業種

印刷会社業界は、現在多くの問題を抱えている業種と言えます。この問題点を解消するために、M&Aを実施して、会社を買収・売却したり、事業譲渡したりする企業も増えてきています。印刷会社業界が抱える主な問題点は以下の5点が挙げられます。

売上は減少傾向にある

印刷会社業界の売上は「減少傾向」にあります。テレビやパソコン・スマートフォンの発展などによって、印刷会社が関わる新聞・雑誌・書籍などの発行部数が減少していることが影響しています。

その他、カタログやパンフレット、折込チラシなどの需要縮小の影響も大きく受けています。顧客となる企業の売上が減少してしまうと、それに合わせて印刷会社の売上も低下してしまいます。

エンドユーザーにより左右される

「エンドユーザー」とは、自分たちの製品・生産品を利用してくれるユーザーのことを言います。印刷会社業界のエンドユーザーは多岐にわたりますが、出版社新聞社などが印刷会社のエンドユーザーとなります。

インターネットの普及によって、紙媒体の需要がメディア媒体に移り変わっている近年では、出版社や新聞社の売上高が減少しています。

エンドユーザーの売上減少は、印刷会社業界にも波及してきてしまいます。このことからも、印刷会社業界はエンドユーザーの市況に大きく影響を受けると言えます。

周辺環境への配慮の必要性

印刷会社業界は、周辺環境へ配慮しなければいけないという状況にあります。受注先となる出版会社や官公庁などは都市部に集中しており、その影響から、印刷会社業界の4割の事業所が「主要都市(東京都・埼玉県・大阪府)」に集中しています。

印刷会社にとって、受注先への「納期を守ること」が非常に重要です。そのため、夜間操業をする印刷会社が多く、「夜間の騒音問題」を抱えてしまっています。

また、インクを大量に使用する事業であるため、「土壌汚染」が問題になるケースも多く、環境に対する適切な配慮が求められています。

相場変動に頭を悩まされる

印刷会社が事業を運営していくうえで必要な「インク・溶剤・紙」などの価格は、「原油価格相場」に大きな影響を受けてしまいます。原油価格相場に大きな変動が発生すると、印刷会社のコストも原油価格相場に合わせて急激に増加してしまう危険性があります。

昔の慣習が今も残る

印刷会社業界では、昔ながらの慣習が今でも残っている業界です。「昔ながらの慣習」とは、例えば次のようなものです。

印刷会社は、契約書に「校正回数は3回まで」という契約内容が明記されていて、校正回数が3回以上になる場合、「それに伴う費用が発生する」という契約を結ぶことが多いです。

しかし実際の現場では、4回目の校正を依頼されても、これまでの付き合いや関係が無くなってしまうことを恐れて、費用を請求しないケースが多くあるといいます。印刷会社は交渉力が低く、安価で仕事を請け負ってしまうケースも多くあります。

3. 印刷会社業界M&A動向

印刷会社業界M&A動向

上記で説明した「印刷会社業界の現状」を踏まえたうえで、ここからは、印刷会社業界のM&A動向について解説していきます。印刷会社業界では、M&Aが活発化しているのか、それともあまりM&A・買収・売却は盛んではないのか、確認してください。

動向①:地方業者が都心の小規模業者を買収

M&A動向の一つは、「地方にある印刷会社業界の中堅・中小企業が、都心の小規模業者をM&Aによって買収するケースが増えてきている」ということです。地方業者が都心の小規模業者を買収することで、受注先の企業が多い都心部への拠点作りが実現します。

また、地方の印刷会社が、都心の他業種企業を買収することで、独自の事業を展開することができたり、新しい技術・ノウハウを獲得できたりすることが期待できます。

動向②:銀行や投資ファンドによるM&Aも増加

印刷会社のM&A動向の一つとして、「銀行や投資ファンドによるM&Aが増加している」というものがあります。この要因が、印刷会社業界の中堅・中小企業が、「事業承継問題」に悩まされていることが考えられます。

事業承継問題を抱える中堅・中小企業は、銀行や投資ファンドに会社を売却・事業譲渡することで、問題を解消することができます。

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【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所
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4. 印刷会社M&Aのメリット

印刷会社M&Aのメリット

ここからは、M&Aを実施して印刷会社を買収・売却・事業譲渡するメリットについて解説していきます。実際に、印刷会社の買収・事業譲受を考えている方や、会社の売却・事業譲渡を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

売却側のメリット

まずは。M&Aによって会社売却・事業譲渡する側のメリットから説明していきます。売却・事業譲渡側のメリットとしては、以下の5つが考えられます。

  • 資本力のある組織による安定
  • 後継者問題の解決
  • 従業員の雇用を維持
  • 個人保証や借入金の解消
  • M&Aによる売却益を得る

資本力のある組織による安定

売却側・事業譲渡側のメリットには、「資本力のある組織の傘下になることで、安定した経営を実現できる」というものがあります。

印刷会社業界の99%以上の事業者が「中小企業」という現状があります。さらに、業界の市況の影響もあり、大手企業であれば売上高が高くなっていますが、中小企業になるほど収益を伸ばすことが難しいです。

しかし、M&Aで会社売却・事業譲渡を実現できれば、資本力のある大企業の傘下になることで、会社の経営を安定させることができます。

後継者問題の解決

現在では、人材不足が影響して、特に中堅・中小企業において「後継者問題」が進んでいます。これは、印刷会社業界に限った話ではなく、多くの業界の中堅・中小企業で見られる現象です。

後継者不足によって事業承継が上手くいかず、これまで成長させてきた会社を廃業しないといけない状況にある中堅・中小企業が多く存在します。

しかし、M&Aを実施して、会社を売却したり、事業を譲渡したりすることができれば、この「後継者問題」を解決することができます

従業員の雇用を維持

市況の不安定さが影響して「収益が減少」していたり、後継者不足によって「事業承継が上手くいかない」ことによって、廃業せざるを得ない中堅・中小企業が増えてきています。廃業をしてしまうと、その会社に勤める従業員の雇用を維持することができません。

M&Aを実施して、会社売却・事業譲渡することができれば、「従業員の雇用を確保することができる」というメリットがあります。

個人保証や借入金の解消

M&Aの売却側のメリットの一つに、「個人保証や借入金を解消できる」というものがあります。M&Aを行うことで、現在抱えている「個人保証」や「借入金」を、買収・事業譲受側の企業に引き継ぐことが可能です。

M&Aによる売却益を得る

会社売却・事業譲渡するメリットとして、「M&Aによる売却益を獲得できる」というものが挙げられます。会社の売却価格は、売却する企業が持つ資産や会社規模によって異なってきますが、上手くM&Aすることができれば、億単位の取引価格も実現可能となります。

買収側のメリット

続いて、M&Aを実施して、会社を買収したり、事業を譲受する側のメリットについて説明します。買収側のメリットは、以下のようなものが考えられます。

  • 新しい技術の獲得
  • 新規事業の立ち上げ
  • 内装や機械など設備投資の低減
  • スムーズな規模拡大

新しい技術の獲得

M&Aによって会社を買収するメリットの一つが、「新しい技術を獲得できる」というものです。新規市場に参入したり、事業規模を拡大するために「新しい技術」を獲得しようとした場合、通常は多くの時間と労力を必要とします

しかし、M&Aを実施して、自社が欲している技術・ノウハウをすでに持っている会社を買収することで、一から獲得するよりも低コストで「新しい技術を獲得」することができます。

印刷会社業界では、インターネットの普及に対応するために、デジタルメディア技術をもつ会社を買収するケースが増えてきています。

新規事業の立ち上げ

M&Aによって、会社を買収したり、事業を譲受したりすることで、「新規事業の立ち上げ」を容易にすることができるというメリットがあります。新しい技術を獲得するのと同様に、新規事業を立ち上げる際にも、「多くの時間・労力・費用」が必要となります。

特に、異なる業界・業種に新規参入するのは非常に大変です。しかし、新規事業のスタートダッシュに必要な「知識・ノウハウ・経験」を持つ会社を買収することができれば、新規事業にかかる時間やお金といったコストを削減することができます。

最近では、パソコンからデータを転送してプリンタで印刷を行う「オンデマンド印刷会社」が、印刷会社や他の業界の企業を買収する事例が増えてきています。

内装や機械など設備投資の低減

買収側のメリットの一つが、「内装や機械などにかかる設備投資を低減させることができる」というものがあります。

事業展開・事業拡大のために新たな設備投資をする際には、多くのコストがかかります。M&Aで会社を買収することで、設備投資にかかるコストを削減することができます。

スムーズな規模拡大

自社の既存事業と組み合わせることで、シナジー効果(相乗効果)が生まれそうな会社を買収することで、スムーズな事業規模の拡大が実現します。

また、海外にある会社を買収することで、売却側の会社が持つ顧客網を利用して、海外市場にもスピーディに事業を拡大することが可能です。

5. 印刷会社M&Aの手法

印刷会社M&Aの手法

ここでは、印刷会社の「M&A手法」について解説します。印刷会社業界のM&A事例でも頻繁に登場する手法が、「事業承継」「業務提携」の2つの手法です。

事業承継

近年では、地方の印刷会社が都心部の中小印刷会社を「事業承継」によって買収する事例が増えています。また、後継者不足の解消・従業員の雇用確保を目的に、事業承継が行われる事例も多いです。

事業承継によるメリット

事業承継という手法でM&Aを実施するメリットとしては、「後継者人選に幅が広がる」というものがあります。

M&A仲介会社などに依頼して事業承継を実施することで、経営者個人の人脈では見つけられないような買収相手と交渉することができ、場合によっては、非常に高い取引価格で会社を売却できる可能性があります。

また、事業承継することで、後継者問題を解消できるので、廃業せずに済みます。そうすることで、従業員の雇用を守ることもできます。

事業承継によるデメリット

事業承継のデメリットとしては、「M&A成立まで時間がかかることがある」「従業員が離職してしまう可能性がある」といった点が挙げられます。

売却側の企業に魅力的なポイントがないと、事業承継相手がなかなか見つからなかったり、価格交渉などが困難になり、スムーズにM&Aが成立しない可能性が考えられます。また、事業承継後、社風の違いや就業環境の変化から、従業員が離職してしまう事例もあります。

事業承継の方法

事業承継によるM&Aを実施する方法としては、主に「株式譲渡」「事業譲渡」「会社分割」という方法が使用されます。

「株式譲渡」は、株式を売買することによって、経営権を買収側に譲渡する方法です。「事業譲渡」は、企業の一部事業を引き継ぐ方法となります。「会社分割」では、売却側の企業が有する事業の一部または全部を承継します。

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業務提携

印刷会社業界では、業務提携が実施される事例も多くあります。業務提携とは、企業同士がお互いの得意分野のノウハウ・経験・経営資源などを共有しあうことで、共同で事業を展開していくことです。

業務提携は「資本の移動が行われない」という特徴があります。新規事業への参入や、販促力の強化、新技術の開発といった場面で活用される事例が多く見られます。

6. 印刷会社M&Aの相場

印刷会社のM&A相場

ここでは、印刷会社のM&A相場についてまとめていきます。ただ「M&A相場」とひとくくりに表現しても、M&A対象企業が持つ企業価値・経営資源などの違いによって、M&Aの取引価格が異なるため、「相場はこのくらい」と断言することは難しいです。

しかし、これまで行われてきた印刷会社関連のM&A事例を見てみると、M&A取引価格が億単位を超える事例が多く存在することが分かります。中小企業であれば相場価格は「3000万円~」、売上規模が大きくなれば「数億円」となります。

7. 印刷会社M&Aの成功事例

印刷会社M&Aの成功事例

ここでは、印刷会社のM&A事例をご紹介していきます。今回紹介する事例は、「『凸版印刷株式会社』による『Max Speciality Films Limited社』の関連会社化」「『小松印刷株式会社』による『有限会社三幸』の子会社化」です。

『凸版印刷株式会社』による『Max Speciality Films Limited社』の関連会社化

「凸版印刷株式会社」は、インドやその他海外市場向けに「BOPPフィルム」の製造・販売を手掛ける「Max Speciality Films Limited社」の株式を取得して、関連子会社化しました。

このM&Aによって、凸版印刷は、今後の動向に注目が集まっている「インドのパッケージ市場」にアプローチすることが可能になったほか、海外市場への事業拡大を図っています。

『小松印刷株式会社』による『株式会社マツオカ』と『有限会社三幸』の子会社化

新聞の折り込み広告の印刷事業を行う「小松印刷株式会社」は、「株式会社マツオカ」と「有限会社三幸」を子会社化しました。売却側企業は、神社参拝で使用する「納経帳」や「つえ」などの巡礼用品を製造・販売している企業です。

小松印刷はこのM&Aを実施することで、販促活動の強化・インキ等の資材の共同調達などによるシナジー効果を期待しています。

8. 印刷会社M&Aのまとめ

まとめ

今回は、印刷会社のM&A・買収・売却についてまとめてきました。印刷会社業界のM&A動向やM&A事例、M&Aの相場価格など、ぜひ参考にしていただければと思います。

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