家業や親の会社を継ぎたくないと悩んだ時の対処法【経験談あり】

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

近年は家業を継ぎたくない、親の会社を継ぎたくないと考える人が増えています。その結果、家業を子どもが継ぐ割合は年々減少し続けています。本記事では、家業を継ぎたくない、親の会社を継ぎたくないと悩んだ時の対処法を、経験談と共にご紹介します。

目次

  1. 家業や親の会社を継ぎたくない人は多い
  2. 家業や親の会社を継ぎたくない理由
  3. 家業や親の会社を継ぎたくないと悩んだ時の対処法
  4. 家業や親の会社を継ぎたくない人の経験談
  5. 家業や親の会社を継ぎたくない人の相談先
  6. まとめ
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1. 家業や親の会社を継ぎたくない人は多い

家業や親の会社を継ぎたくない人は多い

中小企業庁のアンケート調査によると、中小企業の約半数が自分の代で廃業を検討しています。そのうちの約3割は、理由として後継者問題を挙げています。以前までは経営者の長男など、子どもが継ぐケースがほとんどでした。

しかし年々子どもが継ぐ割合は減り続け、役員や従業員への親族外承継や、第三者へのM&Aによる譲渡が増えています。

親の会社を継ぎたくないと考える子どもが増えている理由として、経営者が子どもの自由な生き方を尊重するようになったことや、変化の速い時代で事業の将来性が見通せない不安などがあります。

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2. 家業や親の会社を継ぎたくない理由

家業や親の会社を継ぎたくない理由

家業を継ぎたくない・親の会社を継ぎたくないという方たちにはさまざまな理由がありますが、主に以下の理由で家業を継ぎたくないと考えています。

  1. 人の目や声が気になる
  2. 事業の将来性が不安
  3. 今までのキャリアを捨てたくない
  4. 経営者として自信がない
  5. 引っ越しすることで家族の反対がある

①人の目や声が気になる

家業を継ぎたくない理由の1つに、周りの目や声があります。親の事業を継ぐと、親の仕事ぶりと比べられることになります。従業員からはさまざまな不満が噴出し、取引先には不信感を持たれ、顧客からはがっかりされたりクレームが入ったりします。

これら周りの人たちの目や声に耐えてまで家業を継ぎたくないと考える人は多いでしょう。

父親の洋食屋を継いだHさんは、高校卒業後調理専門学校に通い、東京の名店で修行を積みました。料理の腕に自信を持って洋食屋を継いだものの、常連客は父親の方が美味しかったと言います。

また、業務の効率化を進めた結果、従業員や取引先から裏で不満を持たれていることを知りました。洋食屋を継いで10年以上経った今は周りの人たちから認められるようになったものの、信頼を得られるまでに3年以上かかったといいます。

②事業の将来性が不安

家業を継ぎたくない理由として、事業に将来性を感じないという意見も多く見られます。事業の将来性については、継ぐ側だけでなく継がせる側も不安を感じています。

中小企業庁の調査によると、廃業を予定している中小企業の約3割が、事業に将来性がないことを理由に挙げています。

Tさんの父親は、地方で塗装業と運転代行業を営んでいます。

Tさんは高校卒業後工務店に就職したものの2年で退職し、父親の仕事を手伝うこととなりました。しかし父親はTさんに仕事を継がせるつもりはなく、早く仕事を探すように促し続けています。

Tさんも親の会社を継ぎたくないとは考えているものの、なかなかやりたい仕事も見つからず、ずるずると父親の仕事を手伝い続けています。

このように、事業の将来性に不安は感じているものの、対策を取ることができずに身動きが取れなくなっている事例は数多く存在します。

③今までのキャリアを捨てたくない

家業を継ぎたくない理由として、せっかく積み重ねてきたキャリアを捨てたくないという方も多くいます。家業とは関係のない仕事に就いている人も多く、家業を継ぐギリギリまでキャリアの方向転換に悩む人や、家業を継いでから後悔するもいます。

異色の経歴では、大手IT企業で20代を過ごした後、実家のパン屋を手伝い始めた女性がいます。まったくパン作りの経験がなかったことから、手伝い始めてから数年はなかなかうまくいかず悩み続けました。

しかしある時IT企業での経験を活かして、実家のパン屋をインターネットでPRした結果、現在は人気のパン屋となっています。この例のようにうまくキャリアを活かせたケースもあれば、家業に適性がなく追い詰められるケースも少なくありません。

④経営者として自信がない

家業を継ぎたくない大きな理由として、経営者としてやっていくことの不安もあります。家業を継ぐパターンとして、しばらく家業を手伝ったうえでそのまま継ぐパターンと、サラリーマンをしていて急に継ぐことになるパターンがあります。

中小企業庁の調査によると、後継者が事業を継ぐための準備期間として、5年から10年は必要とされています。しかし家業を継ぎたくないと考えて別の仕事をしていた場合、準備期間がなく急に家業を継ぐことになり得ます。

Kさんは子どもの頃から親の経営する老舗ホテルを継ぐ予定で育ちました。

観光科のある大学に進学し、卒業後は有名温泉地の旅館で数年修行。30代後半で実家のホテルに副社長として戻り、その後社長になったものの、経営がうまくいかない日々が数年続きました。

数年経験を積んでいてもなかなかうまくいかないケースはいくらでもあります。まして経営未経験で継ぐ際はしばらく苦労が伴うこともあるでしょう。

⑤引っ越しすることに家族の反対がある

結婚して子どももいる場合、現在住んでいる場所を離れるのが嫌で家業を継ぎたくないという理由もあります。妻が夫の家族と暮らしたくない、子どもの転校がかわいそうなど、家族の反対がある場合問題は複雑になります。

実家の保育園経営を継ぐことになったNさんは、すでに妻と子どもがいたため、簡単にはいきませんでした。

まずはNさんだけ実家に戻って保育園経営を覚え、子どもが小学校を卒業すると同時に妻子もNさんのところに引っ越すという形をとりました。

その間にNさんの実家を増築し、別々で暮らせる環境を整えています。家族がいる場合、Nさんのように入念な準備が必要なこともあります。

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3. 家業や親の会社を継ぎたくないと悩んだ時の対処法

家業や親の会社を継ぎたくないと悩んだ時の対処法

家業を継ぎたくないと悩んで対応を先延ばしにした結果、追い込まれた状況になってしまうケースがあります。そうならないためにも、以下のようにあらかじめできることはしておかなければなりません。

  1. 状況を整理する
  2. 自分の視点で考える
  3. 事業計画や展望を検討する
  4. 事業承継の先を探す
  5. M&Aに向けての話し合いを行う

①状況を整理する

家業を継ぎたくないという後ろめたさから、家業について家族としっかり話し合っていないケースが多くあります。しかし最良の選択をするためにも、家業の状況についてよく知っておく必要があります。

家業の状況をよく知るためにも、親の経営に対する想いや強み・魅力、弱み・課題などを明文化してもらうのも1つの方法です。

商工会議所や事業引継ぎ支援センターに相談すると、事業の価値を見直すための経営レポート作成支援をしてもらえるところもあります。最終的に事業を継ぐか継がないかも含めて、資料を用いてよく話し合うことが重要です。

②自分の視点で考える

家業を継ぐかどうかは、自分の視点から考えることが大事です。後継候補は周りからいろいろなことを言われます。家業を継ぎたくないと思っていても、周りのプレッシャーから継がなければならなくなることもあるでしょう。

しかし自分が納得しないまま家業を継いでも、余計悩むだけです。1度実家を離れて家業とはまったく関係のない仕事をしてきた人の方が、結果的に覚悟を決めて家業を継いでいるケースもあります。遠回りになってでも、自分の視点を持つことが必要です。

③事業計画や展望を検討する

規模の小さい中小企業や小規模事業者の場合、事業計画書がなかったり、昔1度作ったきりというケースが大半です。しかし事業の展望がわかる資料がないと、将来の不安から家業を継ぎたくないという気持ちが強くなります。

事業計画書では、事業の現状分析、今後の予測、事業の方向性、目標設定、課題の整理などを明確にする必要があります。計画書を作成して今後やるべきことが明確になれば、不安から家業を継ぎたくないと考えていた後継者候補も継ぐ気持ちになるかもしれません。

もし家業を継ぎたくないという気持ちが変わらなかったとしても、その後の対応策を考えやすくなります。

④事業承継の先を探す

もし家業を継ぎたくない、でも廃業にはさせたくないという場合は、他に事業承継する人を探す必要があります。事業承継先は主に親族か、従業員か、第三者です。後継者候補を複数用意しておき、時間をかけて適性を見極める方法もあります。

事業承継先の選定から教育、事業承継の手続きをすべて円滑に進めるには時間がかかるため、経営者が元気で発言権のあるうちに進めておく必要があります。

⑤M&Aに向けての話し合いを行う

自分は家業を継ぎたくない、でも親族や従業員も会社を継ぎたくないと考えている場合、M&Aによって第三者へ事業を譲渡する選択肢もあります。近年は中小企業でもM&Aによる事業売却に抵抗のない経営者が増えてきました。

しかしM&Aとは何をしたら良いのかわからない、誰に相談したら良いのかわからないという経営者もまだまだ多いのが現状です。

商工会議所や事業引継ぎ支援センター、取引先銀行、担当税理士、M&A仲介会社など、まずは自分が相談しやすいと思う機関に相談し、アドバイスをもらったり専門家を紹介してもらったりすると道筋が見えてきます。

M&A総合研究事務所では、事業承継に経験豊富な会計士がM&Aをフルサポートいたします。ご相談は無料ですので、事業承継にお悩みの経営者の方はぜひご相談ください。
 

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4. 家業や親の会社を継ぎたくない人の経験談

家業や親の会社を継ぎたくない人の経験談

この章では、実際に家業を継ぎたくないと悩む方たちの体験談をご紹介します。

  1. 親の会社を継ぎたくない20代女性
  2. 家業を継ぎたくない30代男性
  3. 介護施設を経営する親の会社を継ぎたくない男性
  4. 家業を継ぎたくないという夫
  5. 建設会社の家業を継ぎたくない兄弟

①親の会社を継ぎたくない20代女性

女性は大学を出てすぐ父親の会社で働き始めました。元々その仕事に興味があったわけではなかったので、いずれ別の仕事に就きたいと考えています。しかし父と母からは家業を継ぐようにプレッシャーをかけられ続け、喧嘩になることもしばしばありました。

さらに会社では40代の先輩女性からイジメられ続け、家にも会社にも居場所がありません。次女は大学入学で家を出たまま1人で自由に暮らしているのに、長女である女性にはまったく自由がありません。

現在は親とは縁が切れても良いという気持ちで仕事と住む場所を探しています。

②家業を継ぎたくない30代男性

男性は父親が電気工事会社を営んでいます。男性は高校を出た後1年間アメリカに短期留学をしました。その後日本に帰ってきてから地元のアパレル会社に就職。アパレル会社の社長から気に入られ、海外での服の買い付けも任されるようになりました。

しかし30歳の時、父親が病気で倒れたのをきっかけに、電気工事会社で取締役として働くことになりました。

工業高校出身で電気工事士の資格はあるものの、業務未経験の若い取締役に対して従業員は不満を持ち、折り合いの悪い日々を過ごします。

父親はいずれ子どもに会社を継いでもらいたいと考えていますが、本人はいずれまた外国人と仕事ができる職に就きたいと思い、密かに準備を進めています。

③介護施設を経営する親の会社を継ぎたくない男性

男性は大学で情報処理を学んだ後、IT企業でシステムエンジニアとして働いていました。

しかし激務と上司のパワハラから体調を壊し、実家に戻ることとなります。半年ほどメンタルクリニックに通いながら療養し、徐々に体調も戻ってきたことから、実家の介護施設でアルバイトとして手伝い始めました。

しかし元々人とのコミュニケーションが得意ではない男性は、職場の人となかなか馴染むことができず、仕事にもなかなか慣れることができませんでした。

ストレスから体調が悪化したり良くなったりを繰り返しているうちに仕事を辞めたいと常に考えるようになっていましたが、親はいずれ介護施設を継ぐことを期待しています。

体調が良くない状態で1人暮らしをしながら他の仕事ができるとは思えず、かといって実家にいるといずれ介護施設を継がなければならなくなる。男性は葛藤を抱えながら悩み続けています。

④家業を継ぎたくないという夫

女性の夫は、東京で銀行員として働いています。実家は従業員を30名以上抱える農業法人で、地元では有名な会社です。

農業法人の代表である夫の父親は、家族揃って地元に帰ってきて欲しいと再三訴えていますが、女性の夫は妻が実家でうまくやっていけるか、子どもの学校生活は大丈夫かなど、さまざまな不安から行動に移せていません。

女性は夫がそもそも家業を継ぎたくないのだということは薄々わかっていました。女性と子どもは田舎で暮らすのも悪くないと考えていますが、夫にそのことを言うと機嫌が悪くなります。女性はどう折り合いをつけたら良いのかわからず、悩み続けています。

⑤建設会社の家業を継ぎたくない兄弟

兄弟の両親は長年建築会社を経営しています。兄は大学卒業後中堅の商社で働き、弟は大学卒業後インターネット広告会社で営業をしていました。

しかし建設業界の慢性的な人手不足から、兄弟も両親の建設会社で働くことになります。2人とも建設業にやりがいは感じているものの、今後事業に継続性はないと考えています。

両親も事業に将来性はないと思いながらも、従業員や取引先、夫婦の生活のことを考えると、辞めるに辞められない状況が続いています。

兄弟は、仕事は好きだし親のためにも家業は継ぎたいが、事業の先行きを考えると家業を継ぎたくないという葛藤を抱えています。

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5. 家業や親の会社を継ぎたくない人の相談先

家業や親の会社を継ぎたくない人の相談先

家業を継ぎたくない、しかし他に事業を継ぐ候補がいないという場合、まずはM&A仲介会社に相談する方法もあります。M&A仲介会社では最適な方法を説明してくれたり、最適な事業引継ぎ先を見つけてくれたりします。

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6. まとめ

まとめ

本記事では、家業を継ぎたくない・親の会社を継ぎたくないと悩んだ時の対処法を、体験談と共にご紹介してきました。

親の会社を継ぎたくないと考える子どもの割合は年々増加し、廃業、または親族以外への事業承継を余儀なくされている中小企業・小規模事業者が増加しています。

親の会社を継ぎたくない理由として、周囲の目や声が気になる、事業の将来性が不安、今までのキャリアを捨てたくない、経営者として自信がないなどの悩みがあります。親の会社を継ぎたくないと悩んでいるのであれば、以下の対応策を打ってみるのも手です。

  1. 状況を整理する
  2. 自分の視点で考える
  3. 事業計画や展望を検討する
  4. 事業承継の先を探す
  5. M&Aに向けての話し合いを行う

特に近年はM&A仲介会社を通して事業を譲渡するケースが増えています。M&Aによる譲渡であれば、事業が継続されるだけでなく、譲渡益も手にすることができます。

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