建築設計/検査会社のM&A事例はある?売却相場や積極買収企業を解説!

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取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

当記事では、建築設計/検査会社のM&A・売却・買収について、業種の概要、M&A・売却相場などを過去の事例を交えて解説しています。そのほかにも、建築設計/検査会社のM&Aの可能性やM&Aが行われる背景、積極的にM&A・買収する企業についても紹介しています

目次

  1. 建築設計/検査会社のM&A
  2. 建築設計/検査会社のM&A事例
  3. どんな建築設計/検査会社でもM&A・売却・買収は可能か?
  4. 建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景
  5. 建築設計/検査会社のM&A・売却相場
  6. 建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業
  7. 建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイント
  8. 建築設計/検査会社のM&Aを検討する際におすすめの相談先
  9. まとめ
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1. 建築設計/検査会社のM&A

建築設計/検査会社のM&A

当記事では、建築設計/検査会社のM&A・売却・買収について解説していきますが、建築設計/検査会社が会社・事業の譲渡・承継を行う際は、どのようなスキームが用いられているのでしょうか。

この章では、建築設計/検査会社の概要、M&A・売却・買収・事業承継で用いられる主なスキームについて簡単に説明します。

建築設計/検査会社とは

建築設計/検査会社とは、建築物の設計・建築物の管理や監督、建築物の評価や検査などを行う事業者のことです。

建築設計会社には建築物の設計のほか、建築物に付随する構造・設備設計、空間を対象とした音響・採光設計などの事業者も含まれます。

企業の中には設計の請負だけでなく、設計・施工を手掛ける企業も少なくありません。したがって、設計のみに注力する会社は、比較的事業規模の小さい会社が多いです。

一方で建築検査会社は、建築基準法に基づき国土交通大臣・地方整備局長・都道府県知事の指定を受けて事業を営む企業をさします。

建築検査会社が展開する主な事業には、建築物の改築・増築・新築・修繕などに対する建築確認検査や建築計画に対する省エネの適合判定、構造計算の適合判定、耐震診断調査、住宅ローン「フラット35」に対する技術基準の審査、住宅性能評価などがあります。

M&A・売却・買収とは

M&A・売却・買収とは、株式譲渡や事業譲渡のほか、会社を1つにまとめる合併、別の会社に権利義務を承継する分割などのスキームを用いて、建築設計/検査会社や営む事業を譲渡・承継することです。

建築設計/検査会社のM&A・売却・買収では、会社そのものを譲渡する株式譲渡が多く、会社分割による新設会社を譲渡・承継する事例も見られます。

【関連】【M&Aの種類まとめ】スキームのメリット・デメリットを分かりやすく解説

事業承継とは

事業承継とは、建築設計/検査会社の経営を親族・役員や従業員・第三者に引き継ぐことです。

一般的には、社内からの反発が少ない親族・役員・従業員への事業承継が選択されることが多いのですが、子どもの意思を尊重したり自社株式の負担を懸念したりと、事情によっては難しいケースもあります。

そのような場合、第三者への事業承継(M&A)の選択によって円滑に経営の引き継ぎできます。

【関連】事業承継とは?事業承継の方法・流れやポイントを徹底解説!

2. 建築設計/検査会社のM&A事例

建築設計/検査会社のM&A事例

建築設計/検査会社のM&Aでは、どのような企業が売却・買収を行っているのでしょうか。ここでは、建築設//検査会社のM&Aについて5つの事例を紹介します。
 

  1. ヒビノによる日本環境アメニティのM&A
  2. エスクロー・エージェント・ジャパンによる中央グループ・新設会社のM&A
  3. カーリットホールディングスによるエスディーネットワークのM&A
  4. 日本工営による英国・BDP Holdings LimitedのM&A
  5. ヒビノによる日東紡音響エンジニアリングのM&A

①ヒビノによる日本環境アメニティのM&A

ヒビノ株式会社による日本環境アメニティ株式会社のM&A

ヒビノ

出典:https://www.hibino.co.jp/

1つ目に紹介する建築設計/検査会社のM&A事例は、ヒビノによる日本環境アメニティのM&Aです。

プロ向けの音響・映像サービスや業務用音響機器の製造・販売・システム提案などを手掛けるヒビノは、2019年4月に防音・防振音響技術を基盤にした製品の販売・工事などを展開する日本環境アメニティの株式を取得しました。

ヒビノは、対象会社の全株式を取得し完全子会社としており、買収の理由にはエンドユーザーに対するアプローチの強化・新製品の開発・働生産性の向上を掲げています。

ヒビノは2019年3月期からの中期経営計画において、業界トップの位置を維持しシェアを向上させることを目標としており、日本環境アメニティの買収により事業基盤の強化を図る方針です。

②エスクロー・エージェント・ジャパンによる中央グループ・新設会社のM&A

エスクロー・エージェント・ジャパンによる株式会社中央グループ・新設会社のM&A

エスクロー・エージェント・ジャパン

出典:http://www.ea-j.jp/index.html

2つ目に紹介する建築設計/検査会社のM&A事例は、エスクロー・エージェント・ジャパンによる中央グループ・新設会社のM&Aです。

不動産・金融業務の取引に携わる事業者向けにトータルな支援サービスなどを提供するエスクロー・エージェント・ジャパンは、2017年9月に中央グループの会社分割によって事業を承継した新設会社の株式を取得しています。

M&Aの対象となったのは、専門家支援・測量・建築設計・不動産鑑定業を承継する新設会社で、エスクロー・エージェント・ジャパンは対象会社の株式をすべて取得し子会社としています。

エスクロー・エージェント・ジャパンは今回の買収を通じて、不動産取引の専門家に対する新たな支援サービスを開発して企業価値の向上を図るとしています。

③カーリットホールディングスによるエスディーネットワークのM&A

カーリットホールディングス株式会社による株式会社エスディーネットワークのM&A

カーリットホールディングス

出典:http://www.carlithd.co.jp/

3つ目に紹介する建築設計/検査会社のM&A事例は、カーリットホールディングスによるエスディーネットワークのM&Aです。

化学品・ボトル製造・上下水と排水処理施設の設計・管理などを手掛けるカーリットホールディングスは、2017年3月に連結子会社である総合設計を通じてM&Aを実施しました。

対象会社は、建築の設計・監督管理・コンサルティングなどを営むエスディーネットワークで、カーリットホールディングスは対象会社の株式をすべて取得し子会社化しています。

カーリットホールディングスは中期経営計画「礎100」で掲げた目標の1つ、収益基盤の強化を推し進めるために対象企業を買収し、建築設計分野の業容を拡大させて企業価値の向上を目指すとしています。

④日本工営による英国・BDP Holdings LimitedのM&A

日本工営株式会社による英国・BDP Holdings LimitedのM&A

日本工営

出典:https://www.n-koei.co.jp/

4つ目に紹介する建築設計/検査会社のM&A事例は、日本工営による英国・BDP Holdings LimitedのM&Aです。

国内外のインフラやコンサルタント事業・電機エンジニアリング事業・都市空間事業などを手掛ける日本工営は、2016年4月に英国の建築設計会社・BDP Holdings Limitedの株式をすべて取得し完全子会社としています。

日本工営の中期経営計画(2015年7月~2018年6月)では、政府開発援助以外の市場について事業領域の拡大と都市空間事業の確立による事業展開を目指すとしており、建築・構造設計分野の実績・技術・人材を確保のために当買収を行いました。

また、日本工営は長期経営戦略において、2021年の6月期には売上高に占める海外市場の割合を1/3から約1/2までに高める方針です。

⑤ヒビノによる日東紡音響エンジニアリングのM&A

ヒビノ株式会社による日東紡音響エンジニアリング株式会社のM&A

ヒビノ

出典:https://www.hibino.co.jp/

5つ目に紹介する建築設計/検査会社のM&A事例は、ヒビノによる日東紡音響エンジニアリングのM&Aです。

プロ向けの音響・映像サービスや業務用音響機器の製造・販売・システム提案などを手掛けるヒビノは、2015年4月に建築音響工事の設計と請負事業など展開する日東紡音響エンジニアリングの株式をすべて取得し子会社としています。

ヒビノは、高いシェアと知名度を誇る建築音響工事事業を取得することで音響分野の内装設計からシステムの販売までのトータルサービスを提供し、受注・販売の拡大を目指します。

さらに、対象会社との高い親和性から新製品の開発・新規事業への展開にも注力する方針です。

3. どんな建築設計/検査会社でもM&A・売却・買収は可能か?

どんな建築設計/検査会社でもM&A・売却・買収は可能か?

どのような建築設計/検査会社でも、M&A・売却・買収が可能であるとは一概にいえません。というのは、財務状況・人材の定着率・売却や買収のタイミングによってM&Aの成否は左右されるからです。

赤字の計上が続いていたり売上が落ち込んでいたりする企業は、買い手にとって魅力的な技術・ノウハウ・事業エリア・実績などを保有していない限り、M&Aの交渉や成約が難しいといえるでしょう。

また、人材の定着率が低い会社についても承継後に必要な人材が離職するリスクをはらんでいることから、買収側の興味が薄くなると考えられます。

建築設計/検査会社の業界は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックがもたらす需要により堅調を維持していますが、2020年度以降には下降に転じると予想されています。

そのため、2020年度以降に建築設計/検査会社の売却・買収を進めても、売却側の需要・売上の減少により買収先が見つからない事態となることも考えられるでしょう。

このような理由から、建築設計/検査会社のM&A・売却・買収を可能な企業は、自社のブラッシュアップを完了する・人材の高い定着率を誇る・2020年度までにM&Aを済ませるといった条件を満たしていることが求められます。

建築設計/検査会社のM&A・売却・買収のメリット

建築設計/検査会社でM&A・売却・買収を可能とするためには一定の条件を満たす必要がありますが、それでもM&A・売却・買収を行うことで以下のメリットを享受できるようになります。
 

  • 後継者問題を解決できる
  • 雇用を守れる
  • 経営を安定させられる
  • 売却益を獲得できる
  • 個人保証・担保を解消できる
  • 事業規模を拡大できる
  • 新規参入(海外進出)がしやすくなる

まずM&Aにおける売却側としては、親族や社内に後継者が存在していなくても会社を存続させられ、同時に従業員の雇用も守れます。

また、大手企業の傘下に入ることができれば経営資源を活用できて経営を安定させられますし、売却によって売却益を獲得できれば経営の安定化や新事業・既存事業へ注力することも可能です。

一方で買収側にしてみると、人材の確保や事業エリアの拡大など通常では時間もコストも多く要する事業規模の拡大を比較的簡単に可能にします。同様に、海外への進出も自社で一から始めるよりも時間・コストをかけずに目的を達成させられます。

このように、建築設計/検査会社のM&A・売却・買収には売却側と買収側それぞれに多くのメリットがあり、それぞれの目的を達成するために実施しています。

4. 建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景

建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景

建築設計/検査会社は、どのような事情・要因によってM&による売却・買収を行っているのでしょうか。建築設計/検査会社が実施するM&Aには、以下のような背景が見られます。
 

  1. 建築業界全体でM&Aによる業界再編の流れ
  2. 後継者問題を抱える企業も多く存在
  3. 技術力を目的として大手企業・中堅企業によるM&A
  4. 海外市場を目指すには単独では難しいため

①建築業界全体でM&Aによる業界再編の流れ

1つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景は、建築業界でのM&Aによる業界再編の流れです。

建築業を営む事業者のなかには、公共工事の仕事を獲得するために他県に営業所を置き、入札への参加を進めるケースが見られます。

しかし、建設業許可の取得・営業所の設置・人材の確保には手間と時間を要するため、既存の建設業者(中小規模)をM&Aで買収して他県で公共工事に入札する態勢を整える動きが見られます。

また、建設業界では商業エリアの拡大のほか人材不足の解消を図る目的でM&Aを行うことも多く、高齢化による技術者不足を補うため、同業者をM&Aによって買収するケースも見られます。

このような建設業の動向から、建築設計/検査会社の業界でも商業エリアの拡大・人材不足の解消のために、M&Aを活用した業界再編の波が及んでいるといえるでしょう。

【関連】建設業界・ゼネコン業界のM&A動向〜M&A事例21選【2020年最新】

②後継者問題を抱える企業も多く存在

2つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景は、後継者問題を抱える企業の増加です。建築設計/検査会社は中小規模の企業が多く、経営者の高齢化などにより事業承継を検討している企業も少なくありません。

そのため、会社・事業の継続、取引・雇用契約の継続、譲渡・売却益の確保などを目的として、第三者へのM&Aを選択するケースが増えています。

③技術力を目的として大手企業・中堅企業によるM&A

3つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景は、技術力の確保を目的とした大手・中堅企業によるM&Aです。

建築設計/検査会社の業界では、2020年度以降の需要減少に備えて技術力のある同業・関連業者の買収を進めています。

事業基盤の強化・一貫したサービスの提供・新事業の開拓などを目的に、技術力のある他社を買収して建築設計/検査会社と事業の存続を図っていると考えられます。

④海外市場を目指すには単独では難しいため

4つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景は、海外市場への進出です。建築設計/検査会社の業界では国内の需要が減ると予想されていることから、海外市場への進出を図る企業も見られます。

とはいえ、自社のみで海外への進出を図ろうとすると立ち上げの資金・許認可の取得・人材確保など、多くの時間やコストが必要です。そこで、現地の企業をM&Aで買収して単独では難しい海外進出に臨んでいます。

5. 建築設計/検査会社のM&A・売却相場

建築設計/検査会社のM&A・売却相場

建築設計/検査会社のM&A・売却では、このくらいが相場であるとは断言できません。

というのは、事業模やエリア・営業権・ノウハウ・技術などによって、M&A・売却相場は異なるからです。しかし、企業価値を計算すればおおよそのM&A・売却目安を知ることが可能です。

自社の価値を算出する方法

建築設計/検査会社の価値は、以下3つの算出方法のいずれかを用いて算出できます。
 

  • 時価純資産法
  • DCF法
  • 類似会社比較法

時価純資産法

時価純資産法はコストアプローチと呼ばれる手法で、純資産価額を基に企業価値を算出する方法です。

建築設計/検査会社が保有する資産と負債を時価に置き換えて、資産から負債を引くことで企業価値を算出します。

将来のキャッシュ・フローや時間経過による価値の増減が反映されませんが、貸借対照表から簡便に企業価値を算出できる点がメリットです。

【時価純資産法の計算】

  • 時価に置き換えた資産-時価に置き換えた負債

DCF法

DCF法とはインカムアプローチと呼ばれる手法で、将来に得られるキャッシュ・フローを基に企業価値を算出する手法です。

将来のキャッシュ・フローに一定の割引率を掛けて現在の企業価値を算出し、建築設計/検査会社が保有する営業権や将来の利益を企業価値に含められるものの、事業計画の作成を必要とします。

作成した事業計画によって企業価値が大きく変わることから、信頼性・客観性の高さが求められるといえるでしょう。

【DCF法の計算】

  • フリーキャッシュ・フロー/(1+割引率)+フリーキャッシュ・フロー/(1+割引率)²+フリーキャッシュ・フロー/(1+割引率)³……

類似会社比較法

類似会社比較法とはマーケットアプローチと呼ばれ、自社と類似する企業との比較によって企業価値を算出する手法で、非上場会社の企業価値を算出する場合に多く用いられます。

上場会社から業種・事業規模が似ている企業を選び、比較する企業の株価を基に売上高・営業利益・EBITDAなどを用いて企業価値を算出します。

非上場企業でも算出する企業価値に市場の価値を反映できるものの、類似会社を見つけられない場合には利用できない点がデメリットです。

【類似会社比較法の計算】

  • 類似会社の株式時価総額÷類似会社の指標(売上高・営業利益など)=係数
  • 評価対象企業の指標(類似会社で用いた指標)×係数=企業価値

【関連】M&Aの譲渡価格の相場はいくら?決め方を解説!

企業評価価値の算出は個人でも可能?

建築設計/検査会社の企業評価価値を個人でも算出はできますが、より正確な価値を求めるためには専門知識が必要です。

また、算出方法によっても企業価値評価が異なるため、自社に最適な方法を選ぶことも重要です。自社の価値を算出する場合には、M&A仲介会社などの専門家に協力を依頼したほうがよいでしょう。

6. 建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業

建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業

建築設計/検査会社のM&A・買収では、どのような企業が積極的に他社の事業を承継しているのでしょうか。ここでは、建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業2社を紹介します。
 

  1. カーリットホールディングス
  2. ヒビノ

①カーリットホールディングス

カーリットホールディングス株式会社

カーリットホールディングス

出典:http://www.carlithd.co.jp/

1つ目に挙げる建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業は、カーリットホールディングスです。

カーリットホールディングスは化学品の製造・販売をはじめ、ボトル・缶飲料の受託製造、産業用部材の製造・販売、上下水・排水処理施設などの設計・施工を手掛けています。

2019年度からは中期経営計画「ワクワク21」を掲げ、継続に適う事業基盤の確立と絶え間ない技術の進展を目指し、関係者の信頼確保や新製品の開発・新事業の開拓を進めるとしています。

また、研究開発体制の整備や新製品の開発・新事業の開拓においては、M&Aと海外進出を積極的に進めて計画を実現するとしているため、建築設計/検査会社へのM&A・買収も盛んに行われると予想されるでしょう。

②ヒビノ

ヒビノ株式会社

ヒビノ

出典:https://www.hibino.co.jp/

2つ目に挙げる建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業は、ヒビノです。

ヒビノは建築音響に対する設計・施工をはじめ、音響機器の販売、映像製品の開発・製造・販売、コンサートなどのイベントに対する音響・映像サービスを提供しています。

中期経営計画「ビジョン2020」を掲げ、建築設計/検査会社の業界で起きている市場の変化に合わせて、2021年3月期までの売上高を500億円、そのうち海外での割合を15%に設定しています。

さらにヒビノは、ハニカム経営を推し進めるとしています。ハニカム経営とは、グループ企業に権限を持たせることで、素早い意思決定を実現しさまざまな需要に応える経営方針です。

技術力を持ちながらも事業承継の問題を抱えている企業を買収し、対象企業を尊重してシナジーの獲得を目指すことから、今後もM&Aの実行が予想されます。

また、ヒビノはM&Aを活用した経営基盤の強化を図るために、現在までに以下の企業を買収しています。

【M&A・買収事例】

  • テクノハウス(音響機器販売・施工事業)
  • 韓国・Sama Soundグループの3社(音響機器販売事業)
  • 米国・TLS PRODUCTIONS, INC.(照明・音響サービス)

7. 建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイント

建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイント

建築設計/検査会社のM&Aでは、どのような点を押さえておけばよいのでしょうか。ここでは、建築設計/検査会社のM&Aを行う際に意識しておくべき5つのポイントについて解説します。
 

  1. M&Aは計画的に準備をして行う
  2. M&Aを行う目的は明確にしておく
  3. 売却先には譲れない条件をはっきりと伝える
  4. M&Aが成功するまでは情報の漏えいを防ぐ
  5. M&Aの専門家に相談する

①M&Aは計画的に準備をして行う

1つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイントは、計画的な準備を済ませてからM&Aを実行に移すことです。

M&Aでは自社のブラッシュアップ・事業計画書の作成・株主や不透明な取引の整理・税務上の問題解消などが必要になります。

また、M&Aに取り掛かるとスキーム・譲渡価格・交渉先の選定や交渉・成約の手続き、デューデリジェンスへの対応など多くの行程を経なければなりません。

無計画でM&Aを進めた場合、交渉が長引いたり希望に合った成約に至れなかったりする可能性が高くなります。そのため、建築設計/検査会社のM&Aでは必要な準備を整えていた計画に沿って進めることが重要だといえるでしょう。

②M&Aを行う目的は明確にしておく

2つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイントは、M&Aの目的を明確にする点ですM&Aの目的によって、選定する買い手・優先する条件・譲渡する対象などが異なります。

M&Aの目的が曖昧であれば、ふさわしい買い手を見つけられなかったり望まない条件をのんでしまったりと、自社が望むM&Aに至らない事態になることも考えられます。

建築設計/検査会社を売却する場合は、まずM&Aの目的を明確にさせておくことが成功のポイントといえるでしょう。

③売却先には譲れない条件をはっきりと伝える

3つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイントは、売却先に譲れない条件を伝えることです。

自社のみで行う建築設計/検査会社のM&Aでは、売却先との交渉時に自社の希望を伝える必要がありますが、売却先に気を使ってしまい望む条件を伝えられないケースも見られます。

しかし、自社が譲れない条件をしっかりと相手先に伝えれば交渉もスムーズに進みやすくなり、希望のM&Aを成功させる確率も高くなります。

譲れない条件は最低売却価格・従業員の雇用など会社によって異なりますが、それらを事前にまとめておき、交渉時に伝えられるよう準備しておきましょう。また、M&A仲介会社などの専門家を介してこちらの条件を伝えるのも有効です。

④M&Aが成功するまでは情報の漏えいを防ぐ

4つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイントは、情報漏えいを防ぐことです。

交渉の段階でM&Aを進めていることが外に漏れてしまうと、取引契約の解除や従業員の離職などの問題が発生しかねません。

建築設計/検査会社のM&Aを成功させるためには、適切なタイミングで関係者にM&Aの報告をすることが大切です。

報告のタイミングは、役員・経理担当者・各部門のキーパーソンには基本合意の締結後に伝え、そのほかの従業員・取引先には、クロージング後に行うとよいでしょう。

ただし、取引先との契約にチェンジ・オブ・コントロール条項が盛り込まれている場合には、クロージング前に伝えなければならないため注意が必要です。

取引契約にチェンジ・オブ・コントロール条項が定められていると、経営権の移転に伴う取引先による契約の解除が認められるため、クロージング前に取引先へ通知して同意を得てからM&Aを進めるようにしましょう。

【関連】会社売却の手続きってどうするの?M&Aの流れを解説!

⑤M&Aの専門家に相談する

5つ目に挙げる建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイントは、M&Aの専門家への相談です。

自社のみで建築設計/検査会社のM&Aを進めようとすると、交渉先が見つからない・不当な条件をのんでしまった・交渉が決裂した・契約が白紙に戻ったなど、望んだ期間・条件での売却を完了できない事態も考えられます。

建築設計/検査会社のM&Aでは、実績を兼ね備えたM&A仲介会社・地元の士業・金融機関・公的機関などの専門家にできるだけ早い段階で相談してサポートを受けながら進めることが成功のカギといえるでしょう。

8. 建築設計/検査会社のM&Aを検討する際におすすめの相談先

建築設計/検査会社のM&Aを検討する際におすすめの相談先

建築設計/検査会社のM&Aを検討されている場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所は、多様な業種を取り扱う中堅・中小企業向けのM&A仲介会社です。

M&A総合研究所では、案件ごとに知識と経験が豊富なM&Aアドバイザーが交渉からクロージングまでフルサポートいたします。

料金体系には着手金・中間金・月額費用は無料のレーマン方式による完全成果報酬型を採用しており、最短で3カ月でのクロージングを実現しております。

ご相談も無料ですので、建築設計/検査会社のM&Aをご検討の際はどうぞお気軽にM&A総合研究所へお問い合わせください。

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9. まとめ

まとめ

当記事では、建築設計/検査会社のM&Aについて、業種の概要・選択されるスキーム・事例・売却相場などを紹介しました。

建築設計/検査会社の業界では、業界再編・後継者問題の解決・技術力の確保などを目的としてM&Aが行われています。

築設計/検査会社のM&Aを成功させるためには、計画的に準備を進めて自社に最適なスキームを選択し、交渉していくことが重要です。

【建築設計/検査会社のM&Aが行われる背景】

  • 建築業界全体でM&Aによる業界再編の流れ
  • 後継者問題を抱える企業も多く存在
  • 技術力を目的として大手企業・中堅企業によるM&A
  • 海外市場を目指すには単独では難しいため

【建築設計/検査会社を積極的にM&A・買収する企業】
  • カーリットホールディングス
  • ヒビノ

【建築設計/検査会社のM&Aを成功させるポイント】
  • M&Aは計画的に準備をして行う
  • M&Aを行う目的は明確にしておく
  • 売却先には譲れない条件をはっきりと伝える
  • M&Aが成功するまでは情報の漏えいを防ぐ
  • M&Aの専門家に相談する

建築設計/検査会社のM&Aを成功させるためには、計画的な準備・スキームの選択・相手先との交渉など、専門的な知識や見解も必要になるため、M&A仲介会社など専門家のサポートが不可欠です。

M&A総合研究所では、豊富な知識と経験を有するM&Aアドバイザーによるフルサポート・完全成功報酬制・短期間でのクロージング・希望額を上回る譲渡額の提示など、建築設計/検査会社のM&Aを親身になって支援します。

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