造船業・重機・プラント業界のM&A動向や売却・買収の事例や相場、成功ポイントを解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

将来性が不透明だと言われている造船業・重機・プラント業界ですが、近年では環境の変化からM&Aによる買収や売却の注目度が高まっています。この記事では、造船業・重機・プラント業界について、M&A動向や売却・買収の事例や相場、成功ポイントを解説します。

目次

  1. 造船業・重機・プラント業界とは
  2. 造船業・重機・プラント業界のM&A動向
  3. 造船業・重機・プラント業界のM&Aの流れ
  4. 造船業・重機・プラント業界のM&A手法
  5. 造船業・重機・プラントのM&A・売却・買収・譲渡の相場
  6. 造船業・重機・プラント関連のM&A・売却・買収・譲渡の事例
  7. 造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡のメリット
  8. 造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡の成功ポイント
  9. 造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡におすすめの仲介会社
  10. まとめ
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1. 造船業・重機・プラント業界とは

造船業・重機・プラント業界とは

造船業・重機・プラント業界のM&A動向について述べる前に、まずは造船業・重機・プラント業界とはどういった業種を指すのか、その定義や業界の現状をみていきましょう。

造船業・重機・プラント業界の定義

造船業・重機・プラント業界とは、船室を備える船を作る造船・重工業用の機械を手がける重機・都市開発や通信などで利用されるプラント設計設備などを行う業界を差しています。

それぞれの業務について同種で扱う企業が多いため、造船業・重機・プラントは一つの業種として区分されます。

造船業・重機・プラント業界の現状

造船業・重機・プラントのM&Aを考える前に、まずは業界の現状を把握しておきましょう。

  1. 世界的に船舶の大量供給が問題に
  2. 日本が世界シェアのトップではなくなった
  3. 今後、再び日本がトップシェアを握ることを目指している

①世界的に船舶の大量供給が問題に

造船業・重機・プラント業界の動向の中でも、発展途上国や新興国においての造船・重機業は活発化を見せています。

特に、造船行では船の供給が需要に対して過剰な状態となっている問題があります。

②日本が世界シェアのトップではなくなった

トップシェアを奪われた日本ではあるものの、2013年にはユニバーサル造船とIHIの造船部門が統合しJMU社が誕生しました。これにより、国内では今治造船とJMUの2社がリードしている状態となっています。

造船事業においては、従来ほどの受注確保が取れていない現状は変わらないものの、省エネや環境改善などの動向から、従来型とは違った形での伸びしろが見られる産業でもあり、日本の巻き返しが期待されている部分でもあります。

③今後、再び日本がトップシェアを握ることを目指している

造船業・重機・プラント業界において日本は、1990年代半ばまで世界のトップシェアとしてリードしてきました。

しかしながら、昨今の造船業界においては、公的機関からの金融支援などを経て、中国や韓国などの国がシェアを伸ばしている動向が見られます。

2. 造船業・重機・プラント業界のM&A動向

造船業・重機・プラント業界のM&A動向

先述したように、造船業・重機・プラント業界は先行きが不透明ではあるものの、M&Aによる業務拡大や新規事業参入などの動向が見られる傾向にあります。

この章では、造船業・重機・プラント業界のM&A動向について、以下3つの視点から解説していきます。

  1. 異業種へのM&Aが見られる
  2. 海外進出するM&Aも見られる
  3. 韓国や中国に対向するための業界再編が起こっている

①異業種へのM&Aが見られる

造船業・重機・プラント業界においては、先行きの不透明感がある状況は大きく変わりません。そのため、造船業・重機・プラント業界以外の業種に活路を見出す企業も増えてきています。

自社のノウハウを活かせる異業種から、全く未知の業種となる産業への参入など、異業種へのM&Aが検討される事例は少なくありません

②海外進出するM&Aも見られる

日本国内において造船事業の需要は大幅な増加の見込みがありません。一方で、国外に目を向けると、新興国などではまだまだ造船業などへの需要は高まっている状態でもあります。

こういった観点から、新興国などの海外需要が国内よりも良好だという傾向もあり、造船業・重機・プラント業界では、M&Aによる海外進出を視野に入れている動向も見ることができます。

③韓国や中国に対向するための業界再編が起こっている

現在は、トップシェアを韓国と中国で争っている状況が続いています。日本の貨物の9割以上は船による輸送だと言われているほど、船というのは貨物運搬には重要なツールです。

こうした状況も踏まえた、日本もシェア争いに参画したいものの、技術者不足やコストの観点からなかなか対抗できない状況が続いています。

そのため、国内の業界では、採算が合わなくなってしまった企業や大型企業同士が合併などを行うなど、業界再編の動きが見られています。

先にで述べた、2013年のユニバーサル造船とIHIの造船部門の統合など、大型統合も少なくない状態で、業界再編からのトップシェア奪還に期待が寄せられています。

3. 造船業・重機・プラント業界のM&Aの流れ

造船業・重機・プラント業界のM&Aの流れ

造船業・重機・プラントのM&Aの詳しい流れや手法については、以下のような流れとなっています。また、詳しい内容は、リンク先の記事も参考にしてください。

  1. 事前準備
  2. M&A専門家などとの秘密保持契約
  3. アドバイザリー契約
  4. 買収側へアプローチ
  5. 経営者同士の面談・条件交渉
  6. 基本条件の合意
  7. デューデリジェンス
  8. 最終条件の交渉
  9. 売買成立
  10. M&Aを公表

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4. 造船業・重機・プラント業界のM&A手法

造船業・重機・プラント業界のM&A手法

M&Aを取り入れる時には、手法の選び方も大切です。主な手法として以下の4つがあります。

  1. 株式譲渡
  2. 株式移転
  3. 合併
  4. 事業譲渡

各手法についての詳しい内容は、以下の記事でくわしく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連】M&Aの種類まとめ

5. 造船業・重機・プラントのM&A・売却・買収・譲渡の相場

造船業・重機・プラントのM&A・売却・買収・譲渡の相場

造船業・重機・プラント業界は対象事業が幅広いだけではなく、会社の規模も比較的大きな場合が多いため、M&Aの相場を一概に把握することは非常に困難です。

しかしながら、M&A仲介会社などの専門家に相談すれば、現在のおおまかな相場を提示してもらうことが可能です。

造船業・重機・プラント業界のM&Aを成功させるためには、相場の把握以外にも専門的な知識が必要になるため、M&A仲介会社など専門家のサポートのもと進めていくことが重要です。

M&A総合研究所では、豊富な知識・経験を有するM&A専門の会計士が、造船業・重機・プラント業界のM&A相をフルサポートをいたします。

無料相談をお受けしていますので、造船業・重機・プラント業界のM&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にご連絡ください。

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6. 造船業・重機・プラント関連のM&A・売却・買収・譲渡の事例

造船業・重機・プラント関連のM&A・売却・買収・譲渡の事例

造船業・重機・プラント関連のM&A・売却・買収・譲渡の事例を数点紹介します。

事例①新興プランテックによるM&A

新興プランテックは、港南通商の全株式を取得し子会社化しました。このM&Aにより、洗浄技術サービスを充実させ、メンテナンス事業への拡大を目指しています。なお、取引価格は非公表となっています。

事例②三井造船によるM&A

三井造船は、加地テックの株式をTOB方式により取得し連結子会社としました。このM&Aにより、両企業は往復動圧縮機事業における事業統合と、人員配置の最適化を図りました。なお、取引価格は非公表となっています。

事例③日立製作所のM&A

日立製作所はフィンメカニカ社の子会社であるアンサルドブレダ社から、修理・修繕事業と既受注案件の一部を除く事業などを買収しました。取得価額は約1044億円と公表されています。

このM&Aにより信号・運行管理システム事業やターンキーソリューション事業の強化は図るとともに、鉄道システム事業について統合型ソリューションの先駆者としての第一歩として位置づけたとしています。

事例④高千穂交易のM&A

高千穂交易はタイの子会社と共同で、タイのガードファイア社とガードファイア・シンガポール社の株式を取得し子会社化をしました。

取得価額は約32億円としており、このM&Aにより、高千穂交易はアジア地域でのビジネスの拡大を図るとしています。

事例⑤日立建機のM&A

日立建機は、川崎重工業からKCMの全保有株式を取得し子会社化しました。なお、取引価格は非公表となっています。

このM&Aにより、技術の融合や生産効率の向上が見込まれ、ホイールローダに関する事業拡大を目指しています。

7. 造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡のメリット

造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡のメリット

造船業・重機・プラント業界のM&Aについて、売却側と買収側のメリットについて紹介します。

売却側

売却側におけるM&Aのメリットには、以下の5つがあげられます。

  1. 従業員の雇用確保
  2. 後継者問題の解決
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 資本力を活かした安定経営
  5. 個人保証・債務・担保などの解消

①従業員の雇用確保

従業員の継続雇用は経営者にとって大きな課題です。資本が大きな企業とのM&Aを実現することにより、従業員の安定的な雇用確保が見込まれます。

②後継者問題の解決

事業承継に対してもM&Aは魅力的です。身近な存在に後継者が不在な場合は、M&Aにより事業を承継することが可能となります。

③売却・譲渡益の獲得

M&Aにより事業を売却することで、売却・譲渡益が発生するのもメリットのひとつです。まとまった売却・譲渡益を得ることにより、新たな事業展開を図ることも可能になります。

④資本力を活かした安定経営

大型の資本を抱える企業にM&Aによる売却を行った場合、資本力を活かした経営を期待することができます。

⑤個人保証・債務・担保などの解消

M&Aによって自社の資産を売却すると、個人保証・債務・担保などは原則として買い手側の譲受企業が引き継ぎます。

個人保証・債務・担保などから解消させるのも、M&Aによる売却の大きなメリットだと言えます。

買収側

買収側のメリットには、以下の5つが挙げられます。

  1. 従業員の確保
  2. 異業種へ進出するための地盤確保
  3. グループとしての事業強化が可能
  4. 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  5. 事業規模・エリアの拡大

①従業員の確保

優秀な人材を育てるのには、時間とコストが必要です。M&Aで企業を買収すれば、短期間かつ低コストで優秀な人材を確保することが可能です。

②異業種へ進出するための地盤確保

異業種へ進出する場合は、ゼロから基盤を作らなければなりません。M&Aにより異業種企業を買収すれば、地盤の確保は容易となります。

③グループとしての事業強化が可能

事業が統合されることにより、より技術力の高い事業を築ける期待が持てます。

④顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

自社では確保できなかった顧客やノウハウなどを、短時間で一気に獲得することが可能です。

⑤事業規模・エリアの拡大

事業の規模や営業エリアについても、買収することにより相手方の企業の資産をそのまま引き継ぐことが可能です。

8. 造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡の成功ポイント

造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡の成功ポイント

M&Aによる売却や買収そして譲渡を成功させるには、大切なポイントがいくつか存在します。売却側と買収側で成功に導くためのポイントを紹介します。

売却側

売却側がM&Aを成功させるためには、以下5つのポイントをおさえて行うことが重要です。

  1. 権利や特許を含めてアピールポイントを持つ
  2. 施設・設備が充実している
  3. 税務・財務面がきちんと管理されていること
  4. 立地環境が良くメリットがある
  5. M&Aの専門家に相談すること

①権利や特許を含めてアピールポイントを持つ

M&Aを成功させるためには、自社にしかないメリットなどのアピールポイントを持つことが大切です。

権利や特許などもアピールポイントのひとつとなるので、そのようなものがあれば積極的にアピールしましょう。

②施設・設備が充実している

施設や設備もM&Aには大切な要素です。購入が難しい設備や自社では構築できない施設があれば、M&Aは成功しやすいと言えるでしょう。

③税務・財務面がきちんと管理されていること

税務や財務面の管理がしっかりされている企業は、相手先からの信頼が得やすくなりM&Aの成功率も高くなります。

もし、自社の税務・財務面に曖昧な要素があるのなら、事前にしっかりとチェックしておくようにしましょう。

④立地環境が良くメリットがある

取引企業が近かったり、物資の調達が容易だったりなどの立地環境のメリットも成功のポイントです。

⑤M&Aの専門家に相談すること

M&Aを成功させるためには、知識・経験・交渉力などのさまざまな要素が必要になります。

なかには、専門的な知識を必要とする場面もあるため、自社だけで進めるのではなくM&A仲介会社などの専門家に相談しながら進めていくようにしましょう。

M&Aの専門家に相談しながら進めていくことのよって、安全で安心かつスムーズな取引が見込めます

買収側

買収側がM&Aを成功させるには、以下の3つをおさえて行うことが重要です。

  1. デューデリジェンスの徹底
  2. 統合プロセスの実施
  3. M&Aの専門家に相談すること

①デューデリジェンスの徹底

買収する予定のデューデリジェンスを徹底しておかなければ、買収後に簿外債務が発覚するなどの可能性があります。

買収によるトラブルやリスクを最小限に抑えるためにも、デューデリジェンスは専門家に依頼して徹底的に行うようにしましょう。

②統合プロセスの実施

M&Aが成功するか否かは、統合プロセスに左右されるとも言われています。例え、M&A実行が円滑に進んだとしても、想定していた統合プロセスがうまくいかなければ、想定していたシナジー効果が発揮できない可能性もあります

しかし、統合プロセスの実施は非常に難易度の高い行程であるため、細心の注意を払って進めていくことが必要です。

③M&Aの専門家に相談すること

デューデリジェンス・統合プロセスの実施は、M&Aを成功させるためには欠かせない行程ですが、どちらも専門的な知識・経験が必要であるうえ、難易度も高くなっています。

それ以外にも、M&Aを進めていくうえでは専門的な知識・経験が不可欠です。造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡をスムーズに進め成功させるためには、M&A仲介会社など専門家に相談しサポートを受けながら行うことが大切です。

9. 造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡におすすめの仲介会社

造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡におすすめの仲介会社

造船業・重機・プラント業界のM&Aを成功させたいとお考えの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所では、造船業・重機・プラント業界のM&A・売却・買収・譲渡に精通したM&A専門の会計士がフルサポートいたします。

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10. まとめ

まとめ

造船業・重機・プラント業界のM&Aについて紹介しました。将来に対しての不透明感があるものの、今後の展開によっては伸びが期待できる業種だとも言えます。

【業界の動向】

  1. 世界的に船舶の大量供給が問題に
  2. 日本が世界シェアのトップではなくなった
  3. 今後、再び日本がトップシェアを握ることを目指している

【M&Aの動向】
  1. 異業種へのM&Aが見られる
  2. 海外進出するM&Aも見られる
  3. 韓国や中国に対向するための業界再編が起こっている

【M&Aを成功させるポイント(売却側)】
  1. 権利や特許を含めてアピールポイントを持つ
  2. 施設・設備が充実している
  3. 税務・財務面がきちんと管理されていること
  4. 立地環境が良くメリットがある
  5. M&Aの専門家に相談すること

【M&Aを成功させるポイント(買収側)】
  1. デューデリジェンスの徹底
  2. 統合プロセスの実施
  3. M&Aの専門家に相談すること

造船業・重機・プラント業界のM&Aを成功させるためには、M&A仲介会社などの専門家のサポートが不可欠です。

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