飲食店の事業承継の成功/失敗事例15選!成功のポイントや案件も紹介!

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

近年は事業承継が広く認知されるようになり、飲食店の事業承継も年々増えてきています。本記事では、飲食店の事業承継における成功事例や失敗事例をご紹介します。また、飲食店が事業承継によって後継者を探す際のポイントについても解説します。

目次

  1. 飲食店の事業承継とは
  2. 飲食店の事業承継の成功・失敗事例15選
  3. 飲食店の事業承継の案件一覧
  4. 後継者問題を抱える飲食店が多い理由 
  5. 飲食店を事業承継するメリット
  6. 飲食店の事業承継のポイント
  7. 飲食店の事業承継に強いM&A仲介会社に相談する
  8. 飲食店の事業承継まとめ
  9. 飲食店業界の成約事例一覧
  10. 飲食店業界のM&A案件一覧
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1. 飲食店の事業承継とは

本記事では、飲食店の事業承継の成功事例と失敗事例をご紹介していきますが、まずは飲食店の事業承継の現状について解説します。

飲食店業界の現状

2023年5月8日、新型コロナウイルス感染症が5類に移行しました。これにより、行動制限や営業規制が緩和され、落ち込んでいた外食需要が回復傾向にあります。2024年1月までの12カ月間、飲食店業界の景気DIは全産業の景気DIを上回って推移しています。

しかし、コロナ禍を乗り越えた飲食店業界には、フードデリバリーの普及や消費者の衛生意識の高まりといった大きな変化がありました。これに加えて、顧客獲得競争の激化や人手不足などの課題も抱えています。業界の好景気を維持するためには、これらの課題に対処することが求められ、楽観視できる状況ではありません。

飲食店の事業承継の今

これまで飲食店の事業承継は、経営者の子どもなど親族間で行われることがほとんどでした。

しかし、飲食店で働きたがらない若者が増えたことや、飲食店経営者も子どもに負担をかけたくないと考えるケースが増えたことなどから、親族内での事業承継が行われる割合は減っています

一方で、第三者への事業承継が広く認知され始めたことから、廃業や親族内事業承継ではなく、M&Aによる第三者事業承継を選択する飲食店が増えてきました。

2. 飲食店の事業承継の成功・失敗事例15選

ここからは、飲食店の事業承継の成功・失敗事例をご紹介します。
 

  1. 株価対策によって相続税負担を軽減
  2. 事業承継による飲食店起業に計画を変更し成功
  3. 勤めていた飲食店を事業承継により引き継ぐ
  4. 大手飲食チェーンへ事業承継後に経営悪化
  5. 自己株TOBにより相続資金を確保
  6. 廃業の予定が常連客への事業承継で経営継続
  7. 子どもへ飲食チェーンの事業承継後に家族不和
  8. 親が亡くなり事業承継するも従業員との関係悪化
  9. 味が落ちたと常連客にいわれ続けながらも信頼を獲得
  10. 従業員への事業承継を検討するも家族の反対で頓挫
  11. 事業承継により早期完全リタイアを果たす
  12. 事業承継によるセミリタイア生活
  13. 事業承継による飲食店売却後新たな事業を開始
  14. 長年後継者を探し続けるも最終的に廃業を選択
  15. 従業員への事業承継とM&Aで悩み続ける

①株価対策によって相続税負担を軽減

飲食店の事業承継の成功・失敗事例1例目は、株価対策によって相続税負担の軽減に成功したケースです。

父が亡くなったことで飲食チェーンを継いだS社長は、創業時からS社長の父とともに飲食チェーンを大きくしてきた副社長と経営を続け、飲食チェーンは順調に成長してきました。

しかし、S社長も60代後半になり事業承継を検討し始めたものの、S社長の2人の娘はどちらも事業を引き継ぐつもりがなく、後継者をどうするかが大きな問題となっていました。

その後、副社長の息子が後々後継者となることも念頭に入社したことから、副社長の息子を取締役にし、経営について教えていくこととなります。

ところが、事業承継準備として専門家から相続税のシミュレーションをしてもらったところ、多額の相続税が発生することがわかります。

S社長は、相続税を圧縮するため専門家によるアドバイスの下、株価対策を行い、株式の評価額を大きく下げることで事業承継の負担を大幅に減らせました

②事業承継による飲食店開業に計画を変更し成功

飲食店の事業承継の成功・失敗事例2例目は、事業承継による飲食店開業に計画を変更し成功したケースです。

Kさんは飲食店で経験を積み、自身の店を持つための準備を始めました。しかし、自身の貯蓄と銀行から借りられる資金を合わせても、場所・設備・内装を妥協した飲食店しかできないことがわかります。

そこで、Kさんは事業承継による起業に計画を変更し、後継者を探していた飲食店を専門家から紹介してもらい、Kさんと飲食店経営者の相性も良かったことから具体的な事業承継準備に進みました。

Kさんは、しばらくの間アルバイトとして飲食店でノウハウを受け継ぎ、顧客や取引先とも顔なじみになるところから始め、飲食店経営者から信頼と技術のお墨付きを得たことから事業承継して経営者となりました。

③勤めていた飲食店を事業承継により引き継ぐ

飲食店の事業承継の成功・失敗事例3例目は、勤めていた飲食店を事業承継により引き継いだケースです。

地元で3店舗展開している飲食店の支店で、社員店長として長年働いてきたSさんは、社長から支店を事業譲渡によって事業承継しないかと提案されました

不安もありましたが、売上は堅調で経営継続に問題はなく、事業承継資金も銀行からの借入で十分まかなえることがわかり、2年間の準備を経て独立しています。

独立後も客足が変わることはなく、最初の数カ月はまともに休みを取れない日々が続いたものの、飲食店経営は軌道に乗っています。

④大手飲食チェーンへ事業承継後に経営悪化

飲食店の事業承継の成功・失敗事例4例目は、大手飲食チェーンへ事業承継後に経営が悪化したケースです。

地元で人気のカレー店を経営していたAさんは、高齢になったことや後継者がいないことから廃業を検討していました。しかし、関東を中心に飲食店をチェーン展開している会社の経営者からAさんの店の味を残したいと事業承継の声がかかります。

Aさんは、しばらくの間断り続けたものの事業承継に応じましたが、実際に大手飲食チェーン傘下で経営を再開したところ売上が伸びない状況が続きます。

原因は、大手飲食チェーン経営者の効率化にあり、カレーを速く大量に作ろうとした結果味が落ちてしまい、Aさんがいないことでそれまでの常連客も離れてしまったためでした。

最終的には、Aさんにアドバイザーとしてしばらく経営を手伝ってもらうことで立て直しを図りました。

⑤自己株TOBにより相続資金を確保

飲食店の事業承継の成功・失敗事例5例目は、自己株TOBにより相続資金を確保したケースです。

複数ブランドの飲食店を展開する上場会社のオーナーT社長は、60代になって娘婿へ社長の座を譲り、自身は代表権のない会長となりました。

しかし、T社長は資産管理会社の株式を過半数以上保有しており、いずれ相続が発生すると家族に多額の税負担がかかることを悩んでいました。

そこで、自己株TOB(株式公開買付)という手法をM&Aの専門家から提案され、資産管理会社の株式を売却します。資産管理会社の売却益によってT社長は相続税納税が発生した際の資金を確保できました。

⑥廃業の予定が常連客への事業承継で経営継続

飲食店の事業承継の成功・失敗事例6例目は、廃業の予定が常連客への事業承継で経営を継続したケースです。

洋食店を経営していたGさん夫婦は、2人とも高齢で夫の体調もあまり良くないことから、いずれ近いうちに廃業予定でいました。

しかし、常連客の1人がなんとかして店を続けてほしいと訴え続け、最終的には自分が飲食店を継ぐといい出します。

しかし、その常連客は飲食店での経験が全くないためしばらく断り続けましたが、結果的に常連客がしばらくアルバイトとして修行することと、他の常連客も支援するということでGさん夫婦は事業承継を許可しました。

常連客の熱意は強く、約3年の修行後に飲食店の事業承継は無事成功しています。

⑦子どもへ飲食チェーンの事業承継後に家族不和

飲食店の事業承継の成功・失敗事例7例目は、子どもへ飲食チェーンの事業承継後に家族不和となったケースです。

飲食チェーンを一代で大きくしてきた創業オーナーのEさんは、会社の成長が行き詰まってきたことや従業員の不祥事があったことから、自身の娘に飲食チェーンを事業承継します。

娘は、大手経営コンサルティング会社やメガバンクでの軽減で経営には自信がありましたが、Eさんと経営方針について度々衝突し、飲食チェーンの売上も上向くことのないまま何年も経ってしまいました。

結果的に業績は上向くことなく、親子関係も悪いままEさんの娘は経営から退くこととなります

⑧親が亡くなり事業承継するも従業員との関係悪化

飲食店の事業承継の成功・失敗事例8例目は、親が亡くなり事業承継するも従業員との関係が悪化したケースです。

サラリーマンをしていたOさんは、飲食店オーナーであった父が急逝したことから、急きょ事業承継により飲食店の経営者となります。

しかし、父親の影響力は強く、いろいろと店のやり方に口を出していたOさんは従業員との関係が悪化していきました。ベテラン従業員が同時に辞めていったことから、Oさんはこのままではまずいとおもい、それまでのやり方を変えます。

自ら率先して動くようにしたり、従業員の意見をこまめに聴くようにしたりして経営方法を改善していった結果、ベテラン従業員に戻ってきてもらうこともでき、立て直しに成功します

⑨味が落ちたと常連客にいわれ続けながらも信頼を獲得

飲食店の事業承継の成功・失敗事例9例目は、味が落ちたと常連客にいわれ続けながらも時間をかけて信頼を獲得していったケースです。

父親が亡くなったため、事業承継により飲食店を引き継いだNさんは、有名店で長く修行してきたこともあり、すぐに経営を再開しました。

しかし、Nさんの父親が数十年飲食店経営を続けてきて、顧客はほとんどが父親時代の常連客で占められています。

Nさんは料理の腕には自信があったものの、常連客たちから父親の方が上だった、父親のときより味が落ちたといわれ続ける日々が続きます。

Nさんは、事業承継により2代目を受け継ぐ難しさを感じながらも、少しずつ常連客の信頼を獲得していき、数年後には常連客からも認められるお店に戻せました

⑩従業員への事業承継を検討するも家族の反対で頓挫

飲食店の事業承継の成功・失敗事例10例目は、従業員への事業承継を検討するも家族の反対で頓挫したケースです。

Mさんは、地元で人気の飲食店を複数店舗経営し、海外展開もしている経営者です。経営は順調でしたが、モチベーションの低下などから事業承継を検討していました。

経営には娘婿も関わっていますが、Mさんは後継者として娘婿ではなく、信頼を置いている別の従業員へ事業承継を行うことにしました。

しかし、Mさんの家族から娘婿ではなく他人を後継者とすることに反発があり、なかなか事業承継の話が前に進みません。

結局Mさんは事業承継をいったん諦め、娘婿が後継者として満足のいく能力を身につけるまで経営を続けることとなりました。

⑪事業承継により早期完全リタイアを果たす

飲食店の事業承継の成功・失敗事例11例目は、事業承継により早期完全リタイアを実現したケースです。

Rさんは20代から飲食店経営を続けてきて、50代半ばにして完全に仕事を辞め、リタイア生活を送ることを計画していました。

子育ても終わって貯蓄や資産運用にも余裕があり、M&Aによる事業承継で売却益も得られれば問題なくリタイア生活を送っていける試算です。

Rさんのお店は、ブランド力があり立地も良かったことからすぐに複数の買い手から話があり、最も信頼でき相性が良かった経営者の会社への事業承継を決め、好条件で売却を果たしています

⑫事業承継によるセミリタイア生活

飲食店の事業承継の成功・失敗事例12例目は、事業承継によってセミリタイア生活を始めたケースです。

50代のYさんは、60歳を機に飲食店を事業承継により売却し、他県へ移住して週に4日、昼に3時間だけ営業するラーメン店を始める計画を立てました。

飲食店の事業承継に強みを持つ専門家に依頼し、時間をかけて事業承継先の選定とノウハウの承継を進め、その間に新たに開店するラーメン店の物件探しや味作りを進めていきます

結果的に事業承継先は地元の飲食店経営会社に決まり、店長は従業員として長年勤めていた人間に任せることになりました。

Yさんは予定していた60歳よりも早くセミリタイアをし、移住先でラーメン店を続けています。

⑬事業承継による飲食店売却後新たな事業を開始

飲食店の事業承継の成功・失敗事例13例目は、事業承継による飲食店売却後に新事業を開始したケースです。

Wさんは20代で仲間とともに飲食店を始め、数年で急成長させた起業家です。しかし、Wさんは飲食店を経営していく中で思いついたビジネスに集中するため、第三者への事業承継を決め、仲間とともに会社を売却しました。

勢いのある飲食店だったこともあり、事業承継は好条件で短期間のうちにまとまり、Wさんはシリアルアントレプレナーとして新会社の経営にとりかかっています。

⑭長年後継者を探し続けるも最終的に廃業を選択

飲食店の事業承継の成功・失敗事例14例目は、長年後継者を探し続けるも最終的に廃業を選択したケースです。

Hさんはもともと若いときから自分の代で飲食店を畳むことを考えていましたが、付き合いのある銀行員から第三者事業承継という方法があるということを教えてもらい、M&A・事業承継の専門家を紹介してもらって事業承継先探しを始めました。

しかし、Hさんはこだわりの強い性格であり、なかなか納得のいく事業承継先と出会えません

事業承継先候補を数件紹介してもらったところでHさんは精神的に疲れてしまい、最終的に廃業を選択しました

⑮従業員への事業承継とM&Aで悩み続ける

飲食店の事業承継の成功・失敗事例15例目は、従業員への事業承継とM&Aで悩み続けたケースです。

地元では有名な飲食チェーンの経営者であるIさんは、従業員へ事業承継するか第三者へM&Aによる事業承継をするかで悩み続けていました。

専門家のアドバイスでは、会社の状況を考えると従業員への事業承継よりも第三者への事業承継の方がメリットが大きくさらなる成長の可能性があるということでした。

しかし、Iさんの感情としては全幅の信頼を置いている従業員への事業承継という選択肢を捨てきれません。

結果的に、Iさんは従業員への負担を考えて第三者への事業承継を選択し、後継者候補だった従業員は役員として経営に携わっていくこととなりました

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3. 飲食店の事業承継の案件一覧

本章では、弊社M&A総合研究所が取り扱っている飲食店の事業承継の案件をご紹介します。

【甲信越地方/株価1円】人気観光施設にて飲食店を3店舗展開する企業

人気観光施設にて飲食店を3店舗展開する会社です。フレンチレストラン、ステーキハウス、ワインストアの運営を手掛けています。
 

エリア 関東・甲信越
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 1円(備忘価格)
譲渡理由 財務的理由、後継者不在(事業承継)、事業存続に対する不安

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【東海地方/超好立地店舗】韓国系飲食店の運営、FC本部の運営

超好立地店舗へ直営店を展開する会社です。FC展開も行い、FC本部として安定した収益を構築しています。
 

エリア 中部・北陸
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 2.5億円〜5億円
譲渡理由 後継者不在(事業承継)

【関連】【東海地方/超好立地店舗】韓国系飲食店の運営、FC本部の運営(飲食店・美容) | M&A総合研究所

【関西】ミシュラン星評価の飲食店

コロナ禍でダメージを受けるも、順調に回復しています。インバウンド需要も取り込み成長中です。
 

エリア 近畿
売上高 1億円〜2.5億円
譲渡希望額 5000万円〜1億円
譲渡理由 資金調達、戦略の見直し

【関連】【関西】ミシュラン星評価の飲食店(飲食店・美容) | M&A総合研究所
  • 飲食店のM&A・事業承継

4. 後継者問題を抱える飲食店が多い理由 

飲食店が後継者問題を抱えている背景には、主に以下の3つの要因があげられます。
 

  1. 個人経営であること 
  2. オーナーが引退年齢に差しかかっている
  3. 少子化により跡継ぎがいない

①個人経営であること

これまで個人経営の飲食店は、家族へ事業承継を行うか、廃業する以外の方法を選びにくい状況でした。

しかし、近年は子どもが飲食店を継ぐケースが減っているため、後継者問題により廃業を選択するしかないケースが多くなっています

最近では、個人経営の飲食店もしっかりとサポートするM&Aの専門家や、公的機関などが増えてきたことから、個人経営の飲食店でも後継者問題を解決できる環境が整い始めてきました

②オーナーが引退年齢に差しかかっている

一般的な飲食店経営者の引退年齢は、60代後半から70代といわれています。多くの飲食店経営者は日々の忙しさに忙殺されて、事業承継の準備をする余裕がありません

そのため、引退年齢に差しかかるまで後継者問題を解決できないままになるケースが少なくありません。

③少子化により跡継ぎがいない

子どもが多く、子どもの誰かが飲食店を継ぐことが半ば当たり前だった時代とは違い、現在は少子化により子ども自体が少なくなりました。

そのため、子どもに飲食店を継がせようと考える経営者や、飲食店を継ごうと考える子どもも少なくなっています

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5. 飲食店を事業承継するメリット

飲食店の事業承継では以下のメリットが得られます。
 

  1. プレッシャーからの解放 
  2. 従業員の雇用先の確保
  3. M&Aの場合は売却益の獲得

①プレッシャーからの解放

変化が激しく競争も激しい飲食店業界では、この先何年飲食店を継続できるかわからないというプレッシャーが常につきまといます。

事業承継によって飲食店経営からリタイアすることで、経営のプレッシャーから解放されるメリットがあります

②従業員の雇用先の確保

経営者が廃業をためらう大きな理由に、従業員の仕事を失わせてしまうという葛藤があります。

しかし、事業承継であれば従業員の雇用も守れるので、経営者にとっては大きな安心材料となります

③M&Aの場合は売却益の獲得

飲食店経営者が廃業をためらうもう1つの理由として、廃業後の生活の心配があります。

しかし、M&Aによる第三者事業承継によって、飲食店経営者は売却益を得られるので、安心を得られます

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6. 飲食店の事業承継のポイント

飲食店の事業承継では、以下のポイントを押さえることが重要です。
 

  1. 親族・従業員・M&Aと選択肢を知っておく 
  2. 親族間事業承継の場合は後継者の教育をきちんと行う
  3. 事業承継の確定まで従業員・取引先に漏らさない
  4. 後継者がいない場合はM&Aを活用する

①親族・従業員・M&Aと選択肢を知っておく

飲食店経営者は、事業承継というと親族内事業承継を中心に考えているケースが少なくありません。

しかし、事業承継には、従業員に事業承継を行う親族外事業承継や、M&Aによって事業承継を行う第三者事業承継があります

事業承継を検討する際は、すべての選択肢を視野に入れながら検討する必要があります。

②親族間事業承継の場合は後継者の教育をきちんと行う

親族内の事業承継で注意しなければならない点に、後継者教育を十分に行っておくことがあげられます。

仮に他の飲食店で経験を積んでいたとしても、引き継ぐ飲食店の味や経営の仕方、常連客との関係などを引き継いでおかないと、後継者は苦労することになります

③事業承継の確定まで従業員・取引先に漏らさない

事業承継の準備途中で従業員や取引先に情報が伝わってしまうと、動揺を招いて事業承継にも影響します。特に、従業員の離職につながると事業承継の話自体が流れてしまう可能性もあります。

事業承継について従業員や取引先に伝えるタイミングは、M&Aの専門家と相談しながら慎重に行うことが重要です

④後継者がいない場合はM&Aを活用する

飲食店業界でもM&Aによる事業承継が増えてきましたが、まだ多くの飲食店経営者はM&Aによる事業承継を選択肢として考えていないのが現状です。

しかし、M&Aによる事業承継は廃業や親族内の事業承継にはない多くのメリットがあります。後継者がいない場合は、M&Aによる事業承継も選択肢に加える必要があります

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7. 飲食店の事業承継に強いM&A仲介会社に相談する

飲食店の事業承継を成功させるには、専門家のサポートと十分な準備が必要です。

仲介会社としてさまざまな業種の事業承継を支援してきたM&A総合研究所では、豊富な実績と専門知識を持つアドバイザーが飲食店のM&Aをフルサポートします。

また、料金体系は完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)となっており、着手金は譲渡企業様・譲受企業様とも完全無料です。相談も無料なので、飲食店のM&Aをご検討の際はお気軽にご相談ください。

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8. 飲食店の事業承継まとめ

本記事では、飲食店の事業承継事例などをご紹介してきました。飲食店の事業承継をスムーズに進めるためには、計画的な準備や後継者育成が必要になります。また、親族以外に承継する手段なども視野に入れ、検討することが大切です。

【今回紹介した飲食店の事業承継の成功・失敗事例】

  1. 株価対策によって相続税負担を軽減
  2. 事業承継による飲食店起業に計画を変更し成功
  3. 勤めていた飲食店を事業承継により引き継ぐ
  4. 大手飲食チェーンへ事業承継後に経営悪化
  5. 自己株TOBにより相続資金を確保
  6. 廃業の予定が常連客への事業承継で経営継続
  7. 子どもへ飲食チェーンの事業承継後に家族不和
  8. 親が亡くなり事業承継するも従業員との関係悪化
  9. 味が落ちたと常連客にいわれ続けながらも信頼を獲得
  10. 従業員への事業承継を検討するも家族の反対で頓挫
  11. 事業承継により早期完全リタイアを果たす
  12. 事業承継によるセミリタイア生活
  13. 事業承継による飲食店売却後新たな事業を開始
  14. 長年後継者を探し続けるも最終的に廃業を選択
  15. 従業員への事業承継とM&Aで悩み続ける

【飲食店が後継者問題を抱えている主な理由】
  1. 個人経営であること 
  2. オーナーが引退年齢に差しかかっている
  3. 少子化により跡継ぎがいない

【飲食店の事業承継で得られるメリット】
  1. プレッシャーからの解放 
  2. 従業員の雇用先の確保
  3. M&Aの場合は売却益の獲得

【飲食店の事業承継のポイント】
  1. 親族・従業員・M&Aと選択肢を知っておく 
  2. 親族間事業承継の場合は後継者の教育をきちんと行う
  3. 事業承継の確定まで従業員・取引先に漏らさない
  4. 後継者がいない場合はM&Aを活用する

9. 飲食店業界の成約事例一覧

10. 飲食店業界のM&A案件一覧

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