SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡の事例30選!成功ポイント、相場も紹介【2021年最新】

取締役
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

SES事業会社がM&Aによる買収・売却・譲渡を実施する場合、業界動向を把握しなければ失敗を招きかねません。本記事では、成功のポイント・業界動向を解説します。買収・売却・譲渡の事例を見ながら、SES事業会社のM&Aイメージを膨らませて成功につなげましょう。

目次

  1. SES事業会社のM&A成功事例30選
  2. SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡の相場
  3. SES事業会社の基本情報
  4. SES事業会社のM&Aはチャンス?現状と動向
  5. SES事業会社をM&Aで売却するメリット
  6. SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡で注意したいポイント
  7. SES事業会社のM&Aに向かう前にすべき5つのアクション
  8. SES事業会社のM&AはM&A総合研究所にご相談ください
  9. SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡まとめ
    • SES会社のM&A・事業承継

    1. SES事業会社のM&A成功事例30選

    はじめに、SES(System Engineering Service=ITエンジニア派遣サービス)事業会社のM&A買収・売却・譲渡事例を紹介します。これからSES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡を行う場合には、以下の事例を参考として取引に生かしてください。

    1. ケイズグループによるアンフォルムのM&A
    2. ODKソリューションズによるECSのM&A
    3. 廣済堂によるx-climbソリューションのM&A
    4. フーバーブレインによるGHインテグレーションのM&A
    5. アクシスによるヒューマンソフトのM&A
    6. シノケンオフィスサービスによるコンピュータシステムのM&A
    7. アステックコンサルティングによるインサイトのM&A
    8. マイクロウェーブデジタルによるLLLのM&A
    9. ISIDインターテクノロジーによるキャスレーコンサルティングのM&A
    10. データセクションによるFabeeeのM&A
    11. 夢真ホールディングスによるアローインフォメーションのM&A
    12. インフォネットによるスプレッドシステムズのM&A
    13. FPGによるケンファーストのM&A
    14. じげんによるマッチングッドのM&A
    15. ナレッジスイートによるビクタスのM&A
    16. ITbookによるRINETのM&A
    17. ナレッジスイートによるインプリムのM&A
    18. 日本プロセスによるアルゴリズム研究所のM&A
    19. スリープログループによるヒューマンウェアのM&A
    20. トラスト・テックによるエムトレックのM&A
    21. アルプス技研によるパナR&DのM&A
    22. テクノプロ・ホールディングスによるオンザマークのM&A
    23. トラスト・テックによるカナモトエンジニアリングのM&A
    24. ソーバルによるアンドールシステムサポートのM&A
    25. アウトソーシングによるKDEホールディングスのM&A
    26. オーイズミによるアルプスの杜のM&A
    27. 夢真ホールディングスによる岩本組のM&A
    28. ミナトエレクトロニクスによるイーアイティーのM&A
    29. ヘリオステクノホールディングによる関西技研のM&A
    30. イマジカデジタルスケープによるコスモ・スペースのM&A

    ①ケイズグループによるアンフォルムのM&A

    2021(令和3)年12月、ケイズグループは、金融機関その他向けにSES事業を行うアンフォルムの全株式を取得し完全子会社化しました。
     

    ケイズグループ
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 既存SES事業の継続と躍進、グループ内でのシステム分野の中核役

    ②ODKソリューションズによるECSのM&A

    2021年7月、ODKソリューションズは、SES事業を行うECSの全株式を取得し完全子会社化しました。
     

    ODKソリューションズ
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 中国・四国地方での事業規模拡大

    ③廣済堂によるx-climbソリューションのM&A

    2021年6月、廣済堂は、SES事業を行うx-climbが会社分割で新設したx-climbソリューションの全株式を取得し完全子会社化しました。
     

    廣済堂
    譲渡・売却価額 1億1,200万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 グループ内でのDX推進機能獲得、SES事業への進出など

    ④フーバーブレインによるGHインテグレーションのM&A

    2021年4月、フーバーブレインは、SES事業を行うGHインテグレーションを完全子会社化しました。まず、同年3月に70%分の株式を株式譲渡で取得し、残り30%分について簡易株式交換を行っています。
     

    フーバーブレイン
    譲渡・売却価額 1億8,600万円(株式譲渡分)
    M&Aの手法 株式譲渡、株式交換
    M&Aの目的 優秀な人材の確保、事業拡大

    ⑤アクシスによるヒューマンソフトのM&A

    2021年4月、アクシスは、SES事業などを行うヒューマンソフトの全株式を取得し完全子会社化しました。
     

    アクシス
    譲渡・売却価額 4億1,500万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 エンジニアの獲得による組織増強と事業の多角化

    ⑥シノケンオフィスサービスによるコンピュータシステムのM&A

    2021年2月、シノケングループの連結子会社であるシノケンオフィスサービスは、SES事業などを行うコンピュータシステムの全株式を取得し完全子会社化しました。
     

    シノケンオフィスサービス
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 グループ内のDX(デジタルトランスフォーメーション)対応力向上

    ⑦アステックコンサルティングによるインサイトのM&A

    2021年2月、アステックコンサルティングは、SES事業などを行うインサイトの全株式を取得し完全子会社化しました。
     

    アステックコンサルティング
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 グループ内の事業体制強化、新サービスの創出など

    ⑧マイクロウェーブデジタルによるLLLのM&A

    2020(令和2)年11月、マイクロウェーブの子会社マイクロウェーブデジタルは、LLLから事業譲渡を受けました。譲渡された事業は、SES事業です。
     

    マイクロウェーブデジタル
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 事業譲渡
    M&Aの目的 IT分野の設計・開発・保守の強化、開発案件の強化

    ⑨ISIDインターテクノロジーによるキャスレーコンサルティングのM&A

    2020年8月、電通国際情報サービスの子会社ISIDインターテクノロジーは、キャスレーコンサルティングから事業譲渡を受けました。譲渡された事業は、SES事業です。
     

    ISIDインターテクノロジー
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 事業譲渡
    M&Aの目的 開発体制強化、事業領域拡大

    ⑩データセクションによるFabeeeのM&A

    2020年7月、データセクションは、SES事業などを行うFabeeeと資本業務提携を締結しました。資本の移動を伴う資本提携は、広義のM&Aとされています。
     

    データセクション
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 資本業務提携(データセクションからFabeeeへの出資)
    M&Aの目的 音声解析AI事業における業務提携のさらなる強化など

    ⑪夢真ホールディングスによるアローインフォメーションのM&A

    2020年6月、夢真ホールディングスは、SES事業を行うアローインフォメーションの株式を取得し子会社しました。
     

    夢真ホールディングス
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 IT業界上流工程への参入・育成力の強化・営業販路開拓の促進

    ⑫インフォネットによるスプレッドシステムズのM&A

    インフォネットは、2020年4月、SESや受託開発などを請負い大手企業のWebキャンペーンサイトやアプリケーション開発に関与してきたスプレッドシステムズの株式取得を発表し、本件M&Aにより子会社化しました。
     

    インフォネット
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 経営計画を達成するための強固な収益基盤

    ⑬FPGによるケンファーストのM&A

    FPGは、2020年4月、SES事業などを行うケンファーストの株式をすべて取得して連結子会社化しました。
     

    FPG
    譲渡・売却価額 5億7,500万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 商品開発や販売に最先端IT技術を活用
    サービスや業務の拡充・企業価値の向上

    ⑭じげんによるマッチングッドのM&A

    2018(平成30)年12月、じげんはマッチングッドの株式を全て取得して連結子会社化すると発表しています。
     

    じげん
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 採用管理事業の強化・シナジーの獲得・新サービスの構築(人材の一括管理)

    ⑮ナレッジスイートによるビクタスのM&A

    2018年9月、ナレッジスイートはIT技術者派遣事業を手掛けるビクタスの株式取得を発表しています。本件M&Aにより、ビクタスを子会社化しました。
     

    ナレッジスイート
    譲渡・売却価額 3億1,700万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 技術者の確保・育成基盤の強化による収益の拡大

    ⑯ITbookによるRINETのM&A

    2018年8月、ITbookは技術者派遣や受託開発事業などを行うRINETの株式を取得し子会社化すると発表しています。
     

    ITbook
    譲渡・売却価額 1億円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 事業領域の開拓とシナジーの獲得

    ⑰ナレッジスイートによるインプリムのM&A

    2018年7月、ナレッジスイートはプログラミング技術不要の業務用アプリなどを提供するインプリムと資本提携すると発表しています。
     

    ナレッジスイート
    譲渡・売却価額 2,800万円
    M&Aの手法 資本提携・第三者割当増による株式取得
    M&Aの目的 自社アプリとの組み合わせによる企業価値の向上

    ⑱日本プロセスによるアルゴリズム研究所のM&A

    2018年5月、日本プロセスは、アルゴリズム研究所の株式を取得して株式交換すると発表しています。本件M&Aにより、アルゴリズム研究所を完全子会社化しました。
     

    日本プロセス
    譲渡・売却価額 1億5,900万円
    M&Aの手法 株式譲渡・簡易株式交換
    M&Aの目的 お互いの強みを生かした事業協力・業務委託による企業の成長

    ⑲スリープログループによるヒューマンウェアのM&A

    2016(平成28)年8月、スリープログループは、技術者派遣事業を営むヒューマンウェアの株式を取得して子会社化すると発表しています。
     

    スリープログループ
    譲渡・売却価額 4億6,400万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 技術者の確保・近畿圏への営業領域の拡大

    ⑳トラスト・テックによるエムトレックのM&A

    2016年8月、トラスト・テックは、英国エムトレック社の株式85%の取得を発表しています。本件M&Aにより、エムトレックを子会社化しました。
     

    トラスト・テック
    譲渡・売却価額 約14億4,000万円〜23億900万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 製造系人材派遣サービスを英国や欧州に広げること

    ㉑アルプス技研によるパナR&DのM&A

    2016年6月、アルプス技研は、パナR&Dの株式を全て取得して子会社化すると発表しています。
     

    アルプス技研
    譲渡・売却価額 12億円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 技術者派遣・受託開発事業の強化によるシナジー効果や企業価値向上

    ㉒テクノプロ・ホールディングスによるオンザマークのM&A

    2016年3月、テクノプロ・ホールディングスは、子会社のテクノプロによりオンザマークの株式を全て取得して子会社化すると発表しています。
     

    テクノプロ・ホールディングス
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 IT技術による受託開発事業の強化と収益の拡大

    ㉓トラスト・テックによるカナモトエンジニアリングのM&A

    2015(平成27)年8月、トラスト・テックは、カナモトエンジニアリングの株式を全て取得して子会社化すると発表しています。
     

    トラスト・テック
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 人材サービス業(技術者)の質上昇による業績の向上

    ㉔ソーバルによるアンドールシステムサポートのM&A

    2015年3月、ソーバルは、アンドールシステムサポートの株式を取得して子会社化すると発表しています。
     

    ソーバル
    譲渡・売却価額 1億200万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 組込み用ソフト・ハードウェアにおける受託開発業務の拡大

    ㉕アウトソーシングによるKDEホールディングスのM&A

    2014(平成26)年12月、アウトソーシングは、KDEホールディングスの株式を取得して子会社化すると発表しています。本件M&Aにより、KDEホールディングスの子会社である共同エンジニアリングを傘下に収めました。
     

    アウトソーシング
    譲渡・売却価額 14億2,500万円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 大手の顧客や優秀な技術者の獲得による事業の拡大

    ㉖オーイズミによるアルプスの杜のM&A

    2014年11月、オーイズミは、アルプスの杜の株式を全て取得して子会社化すると発表しています。
     

    オーイズミ
    譲渡・売却価額 1億円
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 シナジー効果や企業価値の向上

    ㉗夢真ホールディングスによる岩本組のM&A

    2014年7月、夢真ホールディングスは、岩本組が新設分割により建設事業を承継させた新会社の株式を取得すると発表しています。
     

    夢真ホールディングス
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 ノウハウ活用による技術力の向上と職人育成事業への参入

    ㉘ミナトエレクトロニクスによるイーアイティーのM&A

    2014年2月、ミナトエレクトロニクスは、イーアイティーと株式を交換して完全子会社化すると発表しています。
     

    ミナトエレクトロニクス
    譲渡・売却価額 普通株式/約1億1,000万円・新株予約権/約3,200万円
    M&Aの手法 簡易株式交換
    M&Aの目的 情報関連システム事業の獲得・既存事業の強化

    ㉙ヘリオステクノホールディングによる関西技研のM&A

    2013(平成25)年5月、ヘリオステクノホールディングは、関西技研の株式を取得して簡易株式交換すると発表しています。
     

    ヘリオステクノホールディング
    譲渡・売却価額 1億300万円
    M&Aの手法 株式譲渡・簡易株式交換
    M&Aの目的 ノウハウ共有によるシナジーの獲得

    ㉚イマジカデジタルスケープによるコスモ・スペースのM&A

    2013年3月、イマジカデジタルスケープは、コスモ・スペースの株式を取得して子会社化すると発表しています。
     

    イマジカデジタルスケープ
    譲渡・売却価額 非公開
    M&Aの手法 株式譲渡
    M&Aの目的 映像関連の技術者獲得による事業規模の拡大と営業基盤の強化

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    2. SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡の相場

    ここでは、SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡の際の相場を説明します。

    大まかな相場の計算方法

    実際のM&Aでは、専門家による売却側の企業価値評価(バリュエーション)が行われ、譲渡価額を割り出します。バリュエーションには、専門の算定方法が複数、確立されており、それらを組み合わせて売却価額を算出するのです。

    そのような正式なバリュエーションとは別に、簡易的に相場を計算する方法があります。

    • 株式譲渡の相場=時価純資産額+営業利益×1~5
    • 事業譲渡の相場=譲渡資産の時価+事業利益×1~5

    営業利益・事業利益は過去3年分の平均額を用いるのが一般的です。営業利益・事業利益に掛け合わせる数値が「1~5」と変数になっているのは、対象会社の経営状況や業種の特性などを織り込むために一律の数値になっていません。

    「1~5」は「1年分~5年分」という意味合いであり、おおむね3年分として3を掛けて計算するケースが多いです。

    売却価格を構成する企業価値・株主価値の計算方法

    企業価値と類似する言葉に、株主価値や事業価値などがあります。それぞれの意味は異なりますので、混同しないように内容を把握しておきましょう。

    • 企業価値=企業そのもの全体の経済的価値
    • 株主価値=自己資本価値とも言われ、株主(自己資本額)に帰属する部分の経済的価値
    • 事業価値=事業活動・事業用資産によって生み出された経済的価値

    事業用資産には、有形固定資産だけでなく、特許権・商標権・のれん・営業債権(売上債権)などの無形資産も含まれます。

    企業価値・株主価値の関係性

    企業価値と株主価値の相関関係を以下に示します。

    • 企業価値-純有利子負債=株主価値
    • 純有利子負債=有利子負債-現預金
    • 有利子負債=借入金+社債

    企業価値と事業価値の相関関係は以下のとおりです。
    • 企業価値=事業価値+非事業資産の価値
    • 非事業資産=有価証券、貸付金、遊休資産など

    企業価値・株主価値の評価方法

    企業価値評価(バリュエーション)の方法は、以下の3つに体系分けされています。

    • コストアプローチ
    • インカムアプローチ
    • マーケットアプローチ

    コストアプローチの特徴は以下のとおりです。
    • 貸借対照表の純資産額をベースに算定する。
    • 客観性が高く計算が簡易な点がメリット。
    • 事業の将来性(生み出すであろう利益)が評価されていないことがデメリットで、M&Aではあまり用いられない。
    • 具体的な手法としては、時価純資産法、簿価純資産法などがある。

    インカムアプローチの特徴は以下のとおりです。
    • 中期計画などをベースに算定する。
    • 事業の将来性が組み込まれた評価である点がメリットで、M&Aでもよく用いられる。
    • 計画策定者の恣意性がある場合、正しい算定とは断言できなくなることがデメリット。
    • 具体的な手法としては、DCF(Discounted Cash Flow)法、残余利益法、配当還元法などがある。

    マーケットアプローチの特徴は以下のとおりです。
    • 上場している同業他社や類似する過去のM&A事例を参考に算定する。
    • 実際の市場取引を参考にするため客観性の高い点がメリット。
    • 類似企業・事例が見つからなければ算定自体ができないことがデメリット。
    • 具体的な手法としては、類似会社比較法、類似取引比較法、市場株価法などがある。

    【関連】M&Aの企業価値評価(バリュエーション)とは?算定方法を解説【事例・図解あり】| M&A・事業承継ならM&A総合研究所

    3. SES事業会社の基本情報

    ここでは、SES事業会社の基本情報として、SES事業の定義とSES業界の現状を掲示します。

    SES事業会社の定義

    SES事業とは、記事冒頭で掲示したとおり「System Engineering Service=ITエンジニア派遣サービス」事業です。自社のITエンジニア=技術者=人材を派遣して、依頼会社のシステム開発などを委託契約として行います

    混同しがちですが、人材を派遣していても委託契約であり、派遣契約ではありません。派遣契約は依頼会社(派遣先)の指揮命令の下で業務を行いますが、委託契約では、あくまでもSES事業会社自身の指揮命令下で技術者は業務を行います。

    SES事業会社を取り巻く環境

    ITおよび通信分野に関する調査・分析を行っているIDC Japanによると、2020年のSES事業を含めたITサービス市場規模は、コロナ禍の影響により、前年比2.8%減の5兆6,834億円でした。

    今後のITサービス市場は業績を回復し、2025(令和7)年には6兆4,048億円まで達する予測です。このように、SES事業を含めたITサービス業界は成長産業といえますが、それだけに他の業種同様、人材不足に悩まされています。

    特にIT業界で不足し必要とされているエンジニアやプログラマーは、一定の知識・スキルを習得した者に限られるため、各社ともどのように人材を確保していくかが課題です。そして、その手段の1つとしてM&Aも注目を集めています。

    【関連】SES会社の会社譲渡(株式譲渡)が増える背景とは?事例やメリットを解説| M&A・事業承継ならM&A総合研究所
    • SES会社のM&A・事業承継

    4. SES事業会社のM&Aはチャンス?現状と動向

    ここでは、SES事業会社のM&Aを検討する際に知っておきたい現状と動向を掲示します。

    1. 市場規模の拡大・今後も激化する現状がある
    2. 動向から見るM&Aの需要
    3. SES事業会社が採用するM&A手法

    ①市場規模の拡大・今後も激化する現状がある

    SES事業の会社が所属するソフトウェア業界はIT(情報通信)業界でも有数の企業数を誇っており、市場規模も拡大しています。技術は進歩し続けており今後も需要が増える見込みであるため、競争激化が進む現状を意識しておかなければなりません。

    特に意識するべきポイントを、以下の2項目で解説します。

    • 激化する現状の背景
    • 勝ち抜くには独自の競争力が必要

    激化する現状の背景

    経済産業省の「平成28年経済センサス-活動調査」によると、SES事業会社も含まれる情報通信業に属する企業数は43,585社でした。情報通信業の全ての会社が競合となるわけではありませんが、技術者を確保する点で他社との競争にさらされているのは確かです。

    市場規模の成長が見込まれる業種には、新規参入してくる会社も多くなるので、今後も競争が激化するのは明らかでしょう。

    勝ち抜くには独自の競争力が必要

    競争激化が予想できる場合、勝ち抜くには独自の競争力が求められます。競争力を得るためには、以下の観点から独自技術を意識するとよいでしょう。

    • 時代をリードするAI
    • 金融とテクノロジーを合わせたFintech
    • モノとインターネットをつなぐIoT 

    独自の技術を持っていると、競争力をつけながら企業価値を高めることにつながります。先端技術を習得することで、顧客企業から重宝されて技術者派遣サービスの需要を高められる仕組みです。しかし、独自技術の獲得は、決して簡単ではありません。

    SES事業会社の多くは出向・派遣を主軸とした業務体系であり、社員は自社事業に関わる機会が少なく対象企業での労働が一般的です。定められた期間やプロジェクトの完了および成果物を提出するまでは、他社に駐在して業務に取り組みます。

    以下の状態を引き起こして、独自技術を学ぶ機会を逃しやすいです。
    • ほとんどの技術者が社外に出ている
    • 最新の技術を習得する機会を設けられない

    この状態では、競争を勝ち抜くための力を蓄えられません。自社の強みを持ったうえで技術者を派遣しなければ、「SES事業会社としての市場価値を低下させている」と判断されてしまいます。

    SES事業会社は競争力に応じた市場価値を持つ現状にあることも相まって、取引相手にアピールできる技術力がないと市場価値が低いと判断されるのです。

    以上のことから、独自技術を学ぶ機会を作るのが難しいSES事業会社では、M&Aにより人材・技術をスピーディーに確保する動きが強まっています。

    ②動向から見るM&Aの需要

    SES事業会社のM&Aは増え続けており、事業拡大・人材確保・技術確保などを図る現状が把握できます。独自の技術を確保しながら競争力を高めて勝ち抜くために、M&Aが選ばれるのです。ここでは、M&Aの動向を以下の項目に分けて解説します。

    • 増え続けるM&A
    • 事業拡大と人材確保の一手

    増え続けるM&A

    SES事業会社のM&Aが増え続けている背景には、以下の要因があります。

    • IT企業による人材確保
    • 海外の大手資本のコスト削減
    • 法改正による同業種からのM&A増加

    IT業界では、人材不足が叫ばれたり若年層の技術者が少なかったりと、今後も人材確保に力を入れなければなりません。たくさんの技術者が在籍するSES事業会社を買収して、必要な人材を囲い込む戦略が有効となります。

    海外の大手企業ともなれば、事業の規模が大きくシステム開発に莫大な資金が必要です。システムを更新するたびに、費用の支払いが求められます。そこでSES事業会社を買収すれば、内製で、自社システムなどの管理・運用が可能になります。

    一方で、国内同業種からのM&A増加の背景には、労働者派遣法の改正により労働派遣事業が許可制となった影響が強く出ているといえるでしょう。2018年9月30日をもって、許可を得ていない事業者は派遣業を行えなくなりました。

    許可を得るには、一定の資産を確保したり現預金を増やしたりといった、諸条件をクリアしなければなりません。自社のみで条件を満たせない場合には、M&A・売却で存続を試みる企業も多く存在します。

    資本力のあるSES事業会社が、中小規模のSES事業会社を買収して人材を補充する一方で、売り手側は事業からの撤退・雇用先の確保に努める状況です。以上の背景から、SES事業のM&Aが活発化しており、需要は増え続けている現状が見て取れます。

    事業拡大と人材確保の一手

    増え続けるM&Aの動向を見ると、SES事業会社におけるM&Aは、事業拡大と人材確保の一手として用いられる状況にあります。事業拡大と人材確保を目指すM&Aは、国内外を問わず今後も活発化していく見込みです。

    たとえば、SES事業を展開するレバレジーズは、2020年までに海外への投資を100億円にまで引き上げる計画を立てていました。投資の対象は主に発展途上国です。10年規模でインフラ整備に取り組み、海外での事業拡大を狙っていました。

    これにより、海外拠点はこれまでにメキシコ・シンガポール・インド・ベトナムの4カ国に支社を設立しています。今後はミャンマー・インドネシア・タイ・中国などの国に展開していく予定です。

    このような動向も相まって、SES事業会社も海外への投資件数が増えていると見られます。経済産業省の『IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果』によれば、IT技術者の数は2019年をピークに2030年まで下がり続ける予測でした。

    このデータを踏まえると、SES事業会社では、人材獲得のためにM&Aを選ぶ傾向が強まっていると言えるでしょう。逆に言えば、M&A活用によるSES事業会社やSES事業の売却・譲渡を検討している場合は、高価格で譲渡しやすい状況です。

    ③SES事業会社が採用するM&A手法

    SES事業会社のM&Aで多く用いられるスキーム(手法)は、株式譲渡と事業譲渡です。それぞれのスキームの概要を、図も交えて説明します。

    株式譲渡

    株式譲渡とは、売り手が非上場の中小企業の場合、オーナー経営者が所有している自社株式を売却(譲渡)することで、買い手は会社の経営権を取得します。経営権を取得することは、会社を丸ごと承継(=包括承継)することです。

    対外的には株主が代わっただけであるため、M&A(株式譲渡)が実施されても事業に支障は生じません。包括承継は非常に便利なのですが、売り手が持つ負債も承継することになります。簿外債務などが含まれていると経営上のダメージが出るかもしれません。

    事業譲渡

    事業譲渡とは、売り手企業の持つ事業や資産を選別して売買するM&A取引です。売り手・買い手間の合意は必要ですが、お互い売りたいもの・買いたいものだけを選べます。買い手側が簿外債務を引き取ってしまうような事態にもならないのです。

    ただし、包括承継ではないため、事業に必要な許認可、顧客・取引先との契約、従業員との労働契約は引き継げません。許認可は買い手が新たに取得し、顧客・取引先・従業員とは、それぞれ個別に協議し同意を得て、契約を結び直す必要があります。この分の手間が煩雑です。

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    5. SES事業会社をM&Aで売却するメリット

    SES事業会社をM&Aで売却する場合、主として以下のメリットが得られます。

    1. 後継者不在問題を解消できる
    2. 創業者利益を獲得できる
    3. 経営を安定化させられる

    ①後継者不在問題を解消できる

    中小企業で後継者が不在の場合、現経営者が引退するタイミングで会社は廃業せざるを得ません。廃業すれば従業員も解雇となり職を失います。しかし、M&Aで会社を売却すれば、買い手が後継者(新たな経営者)となって事業承継が実現し、会社は存続できるのです。

    ②創業者利益を獲得できる

    オーナー経営者がM&Aで会社を売却した場合、当然ながら、その対価を受け取ります。会社の規模や実績に応じた相応の金額を獲得できるのです。新たな事業資金でも老後の生活資金でも、自由使途の資金を得られます。

    ③経営を安定化させられる

    M&A取引において、買い手は売り手よりも規模が大きい会社であることは常です。大手企業のグループ企業として、その傘下に入った場合、親会社のブランド力や資金力、同業種であればシナジー効果など、さまざまなリソース活用の機会が得られます。

    単独で事業を行っていた状態と比べて、経営は安定し、さらに発展を目指せるでしょう。

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    6. SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡で注意したいポイント

    SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡では、以下の3つのポイントに注意しましょう。

    1. 最新技術や言語が求められているとは限らない
    2. 赤字部分も全て見直して改善策を講じる
    3. M&A先を焦らず慎重に見極める

    ①最新技術や言語が求められているとは限らない

    1つ目のポイントは、いかなるケースでも最新技術や言語が求められているとは限らない点です。SES事業では、使い慣れた古い言語や技術を使用し続けている企業も多く存在します。これは、リスクを最小限に抑えたい気持ちによるものです。

    その一方で、それほど知見がそろっていない最新技術・言語などで作り上げたシステムでは、将来的に大きなトラブルが発生するおそれがあります。トラブル発生時のシステム復旧には時間がかかり、対処に遅れが生じるケースも少なくありません。

    SES事業会社では、リスクを最小限に抑えながら、安定したサービスを提供できる言語や技術を用いる企業が多いのです。もちろん、最新の言語や技術が必要ないわけではありません。

    これらを用いてメリットを享受できるのは、古い技術や言語で安定したシステムを提供できる盤石な基盤があるからです。もともと大手企業を取引先に持つ企業は、特に安全性と安定性を求める傾向があります。

    SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡を行うにあたって相手の期待に応えるには、買い手先の企業がいかなる意向・ニーズを持っているのか十分に把握することが大切です。

    ②赤字部分も全て見直して改善策を講じる

    2つ目のポイントは、赤字部分も全て見直して改善策を講じることです。SES事業に限りませんが、収益が安定していない企業よりも、安定した収益が期待できる企業の方が好まれます。しかしながら、赤字がある状態が問題であるわけではありません。

    確かに、赤字を放置して何も改善策を講じていない状態では、信頼を大きく損ないます。将来的に赤字が出てしまった場合でも、改善せずにそのまま経営を続けてしまうおそれがあるためです。

    したがって、改善策を講じて赤字に対処する意思を表示できれば、相手企業に好印象を与えられます。急に赤字を黒字に変えることは困難ですから、まずはできることからリストアップして改善策を考えましょう。

    ③M&A先を焦らず慎重に見極める

    3つ目のポイントは、M&A先を焦らず慎重に見極めることです。もともとM&Aでは手続きが多いため、素早く進めたい場合には焦りがちになります。

    しかし、M&Aを成功させるには、「自社の強みを明確にする」、「売却価格を慎重に決定する」など、交渉前に準備しておくべきプロセスが非常に多いです。M&Aで焦ってしまえば、その分、リスクも高くなるでしょう。

    焦ることで起きてしまう代表的なトラブルは、以下のようなものがあります。

    • 譲渡の前後で社員の離職を招く
    • M&Aの目的を見失う
    • 自社の強みを明確にできない
    • 売却価格が下がる
    • 社員による情報漏えいが発生する
    • 事業や会社の売却を完了できない

    社員が離職してしまえば、企業価値は下がります。自社の強みを伝えきれなくても、売却価格に悪影響をおよぼすことがあるのです。他の事業と比べてSES事業会社では、M&Aを好意的に捉える従業員が多いと言われています。

    しかし、早い段階でM&Aの実行を従業員に伝えてしまうと、情報漏えいのリスクが高まってしまうでしょう。つまり、焦らず慎重に見極めながら、M&Aのリスクを最小限に抑えていく必要があるのです。

    SES事業会社でのM&A・売却・譲渡を急ぎたい人は多く、リスクが高くても踏み切りたい人もいます。こうした状況にある経営者の方は、M&Aの専門家に相談しましょう。

    M&Aの専門家への相談により、自社の強みを見つけてくれたり適切な売却価格を提示してもらえたりと、M&Aに関する手厚いアドバイスが受けられます。M&Aアドバイザーや仲介会社を利用すれば、対象企業の紹介、交渉や契約の代行を含めた手厚いサポートを受けられるのです。

    失敗しやすい部分もフォローしてもらえるため、焦っていてもリスクを最小限に抑えられます。

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    7. SES事業会社のM&Aに向かう前にすべき5つのアクション

    ここでは、SES事業会社がM&Aに向かう前に検討すべき5つのアクションを紹介します。

    1. 顧客基盤を強化する
    2. 収益性の見直しをする
    3. 人材の把握と強化をする
    4. 市場への対応力を磨く
    5. アピールポイントを整理する

    ①顧客基盤を強化する

    1つ目のアクションは、顧客基盤を強化することです。はじめに、自社において特定の顧客を持っているのかどうか確認してください。特定の顧客を抱えていれば、安定した売上を確保できます。取引している期間が長ければ長いほど、実績をアピールできるからです。

    買い手は他社との差別化を求める傾向があるため、特定分野で優れたサービスを提供していれば強みです。これにより、目に留まりやすくなって交渉の機会を増やせます。次に、自社で抱える技術者がいかなるスキルを持っているのか洗い出してください。

    たとえば、以下のスキルの保持者を中心に調べておきましょう。

    • 習得したプログラミング言語の種類
    • 広く使われているJava
    • インフラを構築しやすいAWS(Amazon Web Services)
    • Web上のアプリを作成するRuby

    できる限り詳しく調べてまとめてください。調査結果を見れば、業界内での人気を考慮してアピールできる分野が把握できます。そして、どのような戦略を講じれば顧客基盤がより強化できるかの検討も重要です。

    売却に向けて改善を進めて強化すれば、アピールポイントが増えて買い手の興味を引きやすくなります。SES事業会社ではM&Aが活発に行われているため、顧客基盤を強化して差別化できれば、交渉がスムーズに進みやすくなるでしょう。

    ②収益性の見直しをする

    2つ目のアクションは、収益性の見直しをすることです。安定した収益性を持ちM&A後の経営計画が立てやすい企業は、買い手に良い印象を与えられます。収益性の見直しは、アピールポイントを増やしながら他社との差別化を図るうえで効果的です。

    たとえば、以下の項目を中心に洗い出してみましょう。

    • 特定分野の収益性をまとめる
    • サービスごとの料金体系・業務体系を明確にする
    • 人件費のバランスが取れているのか確認する

    特定分野を得意ジャンルとして伸ばせるのであれば、見直してさらなる強化を図ります。他の分野で活躍できそうであれば、検討して収益性を高める方針を取るのも有効策です。以下のような項目で各サービスの料金体系・業務体系を明確にすれば、ビジネスモデルもイメージしやすくなります。

    • 技術者が提供できるサービス
    • システム設計・データベース構築・システム実装
    • 取引に応じた技術者の数・取引期間
    • 常駐・派遣の選択を行っているかどうか

    適正な業務体系を備えれば、人材不足ながらも効率的なサービスを提供している状態を示せます。なお、人件費の見直しは、原価率の改善・フリーランスを雇うといった対策を取ると、買い手に魅力的な案件として好印象を与えやすいです。

    ただし、コスト削減のために社員や給料を減らすと、収益減少や技術者の離職を招くこともあるため注意してください。

    ③人材の把握と強化をする

    3つ目のアクションは、人材の把握と強化です。SES事業会社において、人材は企業価値に大きく影響します。いかなる技術・能力を持つ人材がいるのか把握しながら強化していくと、価値を高めてアピールしていくことが可能です。具体的には、以下の人材の有無を調査します。

    • 管理能力のある優秀な人材
    • IT関連の有資格者や能力開発を行う人材
    • 案件や事業ごとに適切な人材配置ができているかどうか

    高い技術力を備えて社員の管理を行える優秀な人材は、M&A後にサービス提供を開始する際に重宝します。適切な人材配置ができていれば、利益の損失を避けながら最大限に収益性を向上できるのです。以下の技術的な資格を持つ人材も見逃せません。
    • 基本情報技術者
    • 応用情報処理技術者
    • LPIC
    • Java SE 8

    一定の知識・技術を持ち合わせている人材は、非常に貴重です。もし自社で技術者のために学習の機会を設けていれば、企業価値はより高まります。

    ④市場への対応力を磨く

    4つ目のアクションは、市場への対応力を磨くことです。市場は拡大し続けており、ニーズも多様化しています。現在では、事業拡大から新規参入まで幅広く検討している買い手が数多く存在するのです。市場への対応力を磨くことはM&Aの成功率を高める結果につながります。

    たとえば、以下の項目を中心に確認します。

    • 最新の技術に対応する知識などを持っている
    • ユーザーが求めるICT利用に対応できている
    • 自社が持つ技術などに将来性がある 

    需要の拡大が見込まれる技術(AI・Fintech・IoTなど)を持っていれば、市場の変化に対応できるでしょう。

    その他にも、現在、ICT(情報通信技術)によるサービスは多岐にわたっており、ホームページ・メールの送受信・動画投稿サイト・SNS・インスタントメッセンジャー・金融取引などに活用されています。

    こうした点も相まって、需要が高い技術に関連する技術者や取引先が存在すれば、対応力の高さをアピールできるのです。将来性が見込める技術・ビジネスモデルを持つ場合も、対応力が高いと判断されます。

    市場への対応力を高めればSES事業でのM&Aも成功しやすくなるため、アクションを起こしましょう。

    ⑤アピールポイントを整理する

    5つ目のアクションは、アピールポイントを整理することです。自社では強みと思っていなくても、買い手企業からすると魅力的なポイントであるケースはゼロではありません。細かい点も、綿密に洗い出してみましょう。

    数字で出せるポイントは、買い手側の信頼を得るうえで非常に効果的です。たとえば以下の要素などは、アピールポイントになりやすいでしょう。

    • 人材が多い
    • 従業員のスキル・経験が豊富である
    • 特定の取引先がある
    • 得意な分野がある
    • 従業員の教育・研修制度が整っている
    • 情報管理・コンプライアンス管理を徹底している

    口頭で伝えても根拠がないことから、信ぴょう性に欠けてしまうケースもあるかもしれません。そこで、できる限り整理しながらリストや資料にまとめるなど、わかりやすく伝える工夫が大切です。

    なお、ここまで紹介した以下4つのアクションによる結果を、整理してまとめておくだけでも、伝わり方に大きな差が出ます。

    • 顧客基盤の強化
    • 収益性の見直し
    • 人材の把握と強化
    • 市場への対応力

    整理した資料は、自社のビジネスモデルを相手に手早く理解してもらううえで必要不可欠です。十分に企業価値を把握してもらうことは、納得できる内容で話し合いを終えるためにも必要となるため、ぜひ整理してください。

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    8. SES事業会社のM&AはM&A総合研究所にご相談ください

    どのM&A仲介会社を選ぶかお悩みの場合は、ぜひM&A総合研究所へお任せください。M&A総合研究所では、経験豊富なM&AアドバイザーがM&A手続きをフルサポートいたします。M&A総合研究所にある強みは、以下のとおりです。

    1. 完全成功報酬制(※譲渡企業様のみ)
    2. 最短3カ月でのスピード成約
    3. 高額売却の実績多数

    SES事業会社のM&Aでは、「スピードを重視したい」というご意見が多いです。M&A総合研究所では、買い手探しに独自のAI技術を用いることで、スピード成約実現を目指します。

    経験豊富なM&Aアドバイザーが手厚くフルサポートいたしますので、幅広い売上規模に対応できる点も強みです。なお、M&Aでは、売り手側と買い手側の双方で以下のメリットがあります。

    売り手側のメリット 買い手側のメリット
    大手資本の力で自社発展 人材不足の解消
    従業員の雇用を確保 新しい技術・ノウハウの獲得
    後継者問題の解決 弱点事業の補強
    創業者利益の獲得 事業の拡大
    債務・個人保証・担保の解消 低コストでの新規事業・周辺事業への参入

    このようなメリットの享受がありますから、今後を見据えて動き出す場合は、将来性が高い選択肢としてM&Aを検討するとよいでしょう。

    料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談を行っておりますので、SES事業会社のM&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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    電話で無料相談
    0120-401-970
    WEBから無料相談
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    9. SES事業会社のM&A・買収・売却・譲渡まとめ

    SES業界は、IT人材・後継者不足のほか労働者派遣法の改正を受けて、M&Aの活発化が予想されます。M&Aを実施する際、取引相手は比較的見つけやすいですが、相性も十分に把握しましょう。経営理念や技術者のスキルを考慮することも大切です。

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