製麺会社のM&A・売却動向を徹底解説|業界の将来性と買収事例、成約のポイント

取締役副社長
矢吹 明大

株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。

本記事では、製麺会社のM&Aや事業承継の最新動向、売却相場を解説します。丸亀製麺などの事例を交え、2026年に向けた市場の変化や成約のポイントを紹介。製麺業界における戦略的な経営統合や出口戦略を検討している経営者の方は必見の内容です。

目次

  1. 製麺業界におけるM&A・事業承継の基礎知識
  2. 2026年に向けた製麺会社を取り巻く市場環境
  3. 製麺会社のM&A・売却・買収の事例4選
  4. 製麺会社のM&A・事業承継における最新のトレンド
  5. 製麺会社の経営者が事業の売却を決断する主な理由
  6. 製麺会社のM&Aを成功に導くための3つの要点
  7. 製麺会社のM&Aの売却・買収価格相場
  8. 製麺会社のM&A・売却を成功させるコツ5選
  9. 製麺会社のM&Aにおける積極買収企業
  10. 製麺会社のM&A・売却・買収時におすすめの相談先
  11. 製麺会社のM&A・売却・買収についてまとめ
  12. 飲食店業界の成約事例一覧
  13. 飲食店業界のM&A案件一覧
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1. 製麺業界におけるM&A・事業承継の基礎知識

ラーメンの人気にもけん引され、製麺会社の市況は高い位置を維持しています。個人店や大規模多店舗展開を行う企業が共存し、オリジナリティに富んだ商品性を前面に出すことで、消費者から公平な目線で評価される特殊な業界ともいえるでしょう。

近年、製麺会社のM&A・売却・買収事業承継は増加傾向ですが、その背景にはどのようなものがあるのでしょうか。当記事では、製麺会社や麺類を扱う企業のM&A・売却・買収・事業承継について、具体的な事例を紹介しながら解説します。

製麺会社とは

製麺会社とは、主に麺類を企画・製造し、麺類を扱う店舗やスーパーなどに、麺類を卸売りする製麺所のことです。最近は自家製麺へこだわる飲食店舗もあり、広義の意味では麺類を扱う会社や店舗全般を製麺会社と呼びます。

M&A・売却・買収とは

M&Aとは、企業や事業の売却・買収・譲渡・承継を意味する言葉です。広い意味では資本政策を伴う業務提携なども、M&Aの一つの形態と捉えます。

製麺会社のM&Aが行われる場合、事業拡大の手段として実施されることが多く、特に多店舗展開をしている製麺会社の買収は、一気に市場規模の拡大を実現できるのです。

加えて、同業者による買収の場合は、本業とのシナジーも図りやすいので、製麺会社は積極的なM&Aが行われています。

事業承継とは

事業承継とは、会社などの事業を後継者に引き継がせることを意味します。引き継ぎは、親族へ行われる場合と親族外の社員・役員などへ行われる場合、M&Aによって第三者に引き継ぐ場合の3つです。

事業承継では、個別資産の売却や買収ではなく事業全体を引き継ぎ、営業権や各種契約の地位・信用や取引先・現預金や負債など、事業の全てを引き継ぐことで会社を継続させます。

昨今、後継者不在による事業承継問題は社会問題として大きくクローズアップされ、製麺会社も同じく後継者不在によるM&Aが活発に行われている業態の一つです。

2. 2026年に向けた製麺会社を取り巻く市場環境

この章では、製麺会社を取り巻く環境を見ていきましょう。

  1. 丸亀製麺のような製麺製法が主流
  2. 市場規模は全体的に縮小傾向
  3. 断片市場ならではの競争がある
  4. 深刻な人手不足に悩まされている

①丸亀製麺のような製麺製法が主流

自家製麺にこだわり急速に拡大した丸亀製麺では、「ここのうどんは、生きている」という一見シンプルなキャッチコピーが、ファンの心を貫いています。

昨今の製麺会社は、丸亀製麺のような自家製麺にこだわる事業を展開するところが増加し、店舗内の製麺機または手打ちにて製麺して、でき立ての香り高い麺を素早く提供します。

自家製麺にこだわる多くの店舗は、オープンキッチンやセルフサービスを採用することで、店内のビジュアル感や香り、新鮮味やライブ感、臨場感や手作り感などを総合的に演出し、五感を刺激する体験が幅広い消費者から支持されているのです。

②市場規模の推移と2026年への展望

製麺業界の市場規模は、緩やかな縮小傾向が続いています。2025年から2026年にかけては、人口減少に伴う国内需要の減退に加え、原材料費や物流コストの高騰が収益を圧迫する見通しです。一方で、健康志向の高まりによる高付加価値麺や、海外での日本食ブームを背景とした輸出需要など、新たな成長領域での二極化が進むと考えられます。

③断片市場ならではの競争がある

製麺会社の業界全体は、3,000社以上の中小製麺会社がひしめく競争の激しい業界です。製麺会社は、典型的な断片市場といえるでしょう。

断片化された市場では競争が起きにくいですが、ニッチゆえにトレンドの移り変わりも激しく、製麺会社業界ではスクラップアンドビルドが激しい市場です。

④深刻な人手不足と採用難への対策

多くの製麺会社が、製造現場や配送部門での深刻な人手不足に直面しています。特に小規模な製麺所では、労働環境の改善や賃金アップが難しく、若手人材の確保が極めて困難な状況です。近年では、自社単独での解決を断念し、DX化や自動化設備への投資余力を持つ大手企業の傘下に入ることで、労働環境の改善と人材確保を両立させるM&Aを選択するケースが増えています。

3. 製麺会社のM&A・売却・買収の事例4選

この章では、製麺会社のM&Aや売却・買収が行われた事例を4つ紹介します。

  1. フジオフードシステムによる買収事例
  2. 創業新幹線による製麺会社の買収事例
  3. 吉野家ホールディングスによる製麺会社の買収事例
  4. JFLAホールディングスによるどさん子の買収事例

①フジオフードシステムによる買収事例

フジオフードシステム

フジオフードシステム

出典:https://www.fujiofood.com/

フジオフードシステムによる製麺会社の買収事例です。フジオフードシステムは、中期経営計画で、M&Aや資本業務提携を成長戦略に掲げ、事業の拡大を積極的に図っています。

フジオフードシステムのメインブランドである「まいどおおきに食堂」「串屋物語」「かっぽうぎ」「つるまる」などを中心に、大衆系飲食事業に幅広く取り組む中、「博多ふくいち」「サバ6製麺所」「グレートイースタン」などを次々と買収しました。

2019年11月に、ミシュランガイドにも紹介された手打ち蕎麦専門店「土山人」を買収し、新しく蕎麦事業への進出に成功、その事業規模は急速な拡大を遂げています

②創業新幹線による製麺会社の買収事例

創業新幹線

創業新幹線

出典:http://sougyoushinkansen.com/

創業新幹線は2019年7月、グッドヌードルイノベーションの全株式を取得し、完全子会社にすると発表しました。創業新幹線は、2009年の起業支援事業からスタートし、昨今は海外展開や飲食事業のコンサルティング、外食産業など幅広い事業を展開しています。

一方、グッドヌードルイノベーションは2014年に創業した企業です。ラーメン店「灯花」を運営するほか、飲食事業コンサルティングや食料品の卸売り事業などを展開しています。

創業新幹線とグッドヌードルイノベーションは、両社の持つ強みをさらに高めあいながら、国内外での事業展開を積極的に推進する見込みです。

③吉野家ホールディングスによる製麺会社の買収事例

吉野家ホールディングス

吉野家ホールディングス

出典:https://www.yoshinoya-holdings.com/

2016年6月の大手老舗チェーン吉野家ホールディングスによるラーメンチェーン店「せたが屋」の買収です。せたが屋は、2000年に創業者である前島司氏が設立したラーメンチェーン店で、買収当初は国内に14店舗と米国3店舗を構え、年商は約15億円でした。

売り上げは前年比を割ったことがなく、緩やかに右肩上がりの成長だった「せたが屋」の株式売却について、前島氏は「成長のためのリソースの確保」と述べています。経営の効率化による従業員の満足度も向上しました。

吉野家ホールディングスは、2006年5月に「はなまるうどん」を展開するはなまるも完全子会社化しています。吉野家ホールディングスは、戦略性のあるM&Aの実行により、事業のさらなる成長を図っているのです。

④JFLAホールディングスによるどさん子の買収事例

JFLAホールディングス

JFLAホールディングス

出典:https://j-fla.com/

かつて一世を風靡した味噌ラーメンチェーン店「どさん子」は、最盛期である1970年代には約1,200店舗を構え圧倒的な地位を得ていました。

しかし、1990年代初頭から空前のラーメンブームにより、一時は株式公開を果たすまでに成長するも、加盟店における承継者不在の影響もあり店舗数が縮小しました。結果として赤字は解消されず、架空売上計上もあり、2012年に上場廃止しています。

2014年9月、アスラポート・ダイニング(現:JFLAホールディングス)が「どさん子」を買収し、傘下におさめました。その後「どさん子リブランドプロジェクト」を進め、新生どさん子として再発進を遂げています。

飲食店の事業承継の成功/失敗事例については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】飲食店の事業承継の成功/失敗事例15選!成功のポイントや案件も紹介!
  • 飲食店のM&A・事業承継

4. 製麺会社のM&A・事業承継における最新のトレンド

この章では、製麺会社のM&A・売却・買収動向における4つの特徴を解説します。

  1. 業界再編をにらんだM&Aが増加
  2. 業績悪化・後継者不在を理由とするM&Aの増加
  3. 中小企業によるM&Aも盛んに実施される
  4. 異業種・関連業種企業による買収も多い

①2026年に向けた業界再編の加速

原材料高やエネルギー価格の不透明感が続く中、2025年から2026年にかけて、スケールメリットを追求した業界再編が一段と加速する見込みです。単なる規模の拡大だけでなく、小麦粉の調達から製造・販売までを一気通貫で行う「垂直統合型」のM&Aが増加しており、コスト競争力を高めるための戦略的な提携が業界全体の主流となりつつあります。

②業績悪化・後継者不在を理由とするM&Aの増加

製麺会社は、中小規模の業者が多いため外食業界の景気に左右されて経営状況が悪化しやすいです。そこで、大手企業とのM&Aで傘下に入れば、経営基盤の強化を実現できます。不安定な経営状況から脱却でき、さらなる成長のきっかけも期待できるのです。

後継者不在も、M&Aは事業承継を達成する有効な手段です。M&Aを活用すれば、廃業により貴重なノウハウ・製品を失い従業員を路頭に迷わせることもありません。

以上のことから、業績悪化・後継者不在を理由とするM&Aは増えています。

③中小企業によるM&Aも盛んに実施される

製麺会社は、中小規模の業者が多いです。中小規模の製麺会社が占める比率は高いことなどから、製麺業界の競争は激しいため昨今は、顧客ニーズの変化に対応できるか、品質・衛生管理面などでいかに信頼を得られるか、いかに大量生産できるか、などが重視されています。

しかし、中小規模の製麺会社は資金・設備に限度があり、経営環境やニーズの変化に対応できないこともあるでしょう。中小企業の製麺会社によるM&Aも盛んに実施され、規模の獲得を目指しています

④外食チェーンやEC事業者による垂直統合

製麺会社のM&Aでは、飲食店チェーンやEC事業者が「製造拠点」を確保するために買収を行うケースが目立ちます。自社専用のオリジナル麺を開発・製造する内製化を目的としており、これにより店舗のブランド力強化と中間マージンの排除を実現しています。また、冷凍技術を持つ企業が製麺会社を買収し、EC販路での冷凍麺販売を強化するなど、デジタル・トランスフォーメーションを見据えた異業種連携も活発です。

ラーメン屋のM&A・譲渡・売却については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】ラーメン屋のM&Aを徹底解説!成功と失敗事例をもとにM&A・譲渡・売却の準備と流れを紹介!

5. 製麺会社の経営者が事業の売却を決断する主な理由

製麺会社のM&A、主に製麺会社の売却理由にはどのようなものがあるのでしょうか。この章では、主な5つの理由を解説します。

【製麺会社のM&A・売却理由】

  1. 後継者問題の解決
  2. 製麺会社の将来性に不安
  3. 今後は原料費の高騰も懸念
  4. 倒産・廃業を回避する目的
  5. 譲渡・売却益の獲得

①後継者問題の解決

後継者不在問題は町工場だけの問題ではなく、製麺会社にもおよんでいます。残念ながら小規模組織の中には次世代を担う後継者が存在しないケースが多々あり、廃業を余儀なくされるケースが急増しているのです。

製麺会社の後継者不在問題を解決する手段として、事業の売却などM&Aが行われます。

②コスト構造の変化による収益性の懸念

先述のとおり、断片化された製麺会社業界は競争が激しく、製麺会社を取り巻く業界規模も緩やかに縮小している中、製麺会社業界の将来性に憂慮し事業を売却するケースも増加しています。

一方、事業拡大にかじを切る製麺会社は買収に積極的に取り組んでおり、ニーズウォンツが合致し再編が進んでいるのです。

③今後は原料費の高騰も懸念

Pascoの「食料自給率向上への貢献のために」によると、製麺原料に多く使われる小麦の国内自給率は約12%で、平成以降ほぼ横ばいの水準です。調達コストの上昇は、利益率を直接的に圧迫します。

米以外の輸入原料費は年々上昇傾向にあり、これも懸念材料として事業を売却する理由です。

④倒産・廃業を回避する目的

後継者不在や業界規模縮小、利益率の悪化など明るい材料が伴わず、倒産や廃業を懸念し、それを回避する目的でのM&Aは今後も増えると考えられます。

倒産や廃業に伴うリスクは甚大で、従業員の雇用も守れなくなるため、早めに手を打つ経営者は少なくありません。

⑤譲渡・売却益の獲得

M&Aによる譲渡益は税制面で圧倒的に有利であり、事業を整理した場合と比較すると大きな差があります。「早い段階で製麺会社事業を売却し、譲渡益でセカンドライフを過ごしたい」とハッピーリタイアを考える経営者も多いです。

6. 製麺会社のM&Aを成功に導くための3つの要点

製麺会社の譲渡において、希望条件での成約を実現するために押さえておくべきポイントを解説します。
 

自社独自の製麺技術やレシピの可視化

買い手が最も評価するのは、他社には真似できない麺の「質」や「こだわり」です。長年の経験に基づく配合比率や熟成工程などをマニュアル化・可視化しておくことで、技術承継の懸念を払拭し、企業価値(譲渡価格)の向上につながります。
 

徹底した衛生管理体制の整備

食品製造業である以上、衛生管理の状態はデューデリジェンス(買収監査)で厳しくチェックされます。HACCPに基づいた管理体制の運用状況や、工場の老朽化対策、各種公的認証の取得状況を整理しておくことが、スムーズな売却には不可欠です。

安定した販路と取引継続性の証明

特定の飲食店やスーパーとの安定した取引関係は、買い手にとって買収後の収益予測を立てやすくする重要な要素です。主要取引先との契約内容を確認し、経営者が交代した後も取引が継続される見込みが高いことを客観的に示す準備をしておきましょう。
 

7. 製麺会社のM&Aの売却・買収価格相場

製麺会社をM&Aにより売却する場合、「売却価格はどれくらいに設定すればよいのか」「買収相場はどれくらいなのか」と考える経営者の方もいることでしょう。

通常、飲食店の1店舗買収相場は100万円~250万円くらいです。一般的なM&Aの場合、純資産額に数年分の純利益、または償却前利益を足した金額を譲渡金額のベースとして交渉が開始されます。しかし、製麺会社の場合はトレンドの変化が激しいため、一般的に評価額は抑えられる傾向です。

一方、地域におけるブランド力や製麺会社の将来的な見込み収益なども考慮され、一般相場よりも高値で売却されるケースも多々あります。まずは、対象となる製麺会社の企業価値を正しく評価しましょう。

企業価値評価の算定方法3選

企業価値の評価にはいくつかの方法がありますが、主に以下3つの手法です。将来収益や株価評価、移動資産ベースなど、それぞれ利点と不利な点が存在します。企業価値評価の結果とM&Aによる譲渡金額は一致しません

  • インカムアプローチ
  • マーケットアプローチ
  • コストアプローチ

インカムアプローチ

事業の収益性からアプローチする評価方法で、収益還元法やDCF法などによって、将来収益を推計して現在価値に換算する手法です。

マーケットアプローチ

市場で取引されている株価より、どれくらいの価額が妥当かを推計する評価方法です。非上場の場合、類似業種における上場会社の株価から類推して評価額を算定します。

コストアプローチ

貸借対照表の総資産より負債を除いたネット価額をベースとする手法です。簿価で計算する場合と時価で計算する場合に分かれます。

難しい企業価値の算出はプロに任せる

先述のとおり、製麺会社のM&A・売却・買収を行う際は、正しい評価結果によって適正な売却金額を設定する必要があります。買収企業側におけるメイン事業とのシナジーがあれば、単純評価額ではない金額で譲渡できる可能性もあるのです。

企業価値の算出は、専門的な知識が不可欠で単純な作業ではないため、プロの手を借りた方が早く良い結果につながるでしょう。

ラーメン屋の売却ポイントや高額で売る方法については下記の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

【関連】ラーメン屋の売却・M&Aのポイント、高額で売る方法を解説【事例案件一覧あり】

8. 製麺会社のM&A・売却を成功させるコツ5選

製麺会社のM&Aや売却を成功させるには、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、製麺会社のM&Aや売却を成功させる5つのコツを解説します。

【製麺会社のM&A・売却を成功させるコツ】

  1. M&Aは計画的に準備を行う
  2. M&Aの目的がぶれないようにする
  3. 売却する際に譲れない条件はまとめておく
  4. M&Aの契約成立までは情報漏えいに気をつける
  5. M&Aの専門家に相談する

①M&Aは計画的に準備を行う

事業売却に限らずM&Aを行う際は、まず事前準備を入念に行うことが大切です。譲渡先企業の候補選定や情報の段階的な開示における書類の準備、秘密保持契約書の締結に向けた準備や詳細情報の開示準備など、初動の準備だけでも多岐にわたります。

スムーズなM&Aを行うためには、買収元となる譲渡先企業に対する情報開示準備のため、経営資料のまとめなども円滑に行いたいところです。

当事者面談に向けての準備や基本合意契約締結に向けた確認と準備、デューデリジェンスにおける必要書類の用意など、行うべきことが非常に多いため計画的に準備を進めましょう。

②M&Aの目的がぶれないようにする

製麺会社を売却する目的を明確にすることも重要です。交渉が進むにつれて、当初の目的から逸脱した形で最終合意を迎えてしまうことも珍しくありません。

当事者面談では、譲渡候補先の社長に対してM&Aによる事業売却理由も説明しますが、しっかり説明ができなければ不信感にもつながるのでとても大切なポイントです。

③売却する際に譲れない条件はまとめておく

例えば、製麺会社に長年勤めてくれた従業員の継続雇用や、お世話になった取引先における付き合いの継続など、いくつかの譲れない条件があるでしょう。譲渡代金も譲れない一線があることが多いので、あらかじめ譲れる範囲を明確にすると、譲れない条件も自ずとはっきりします

④M&Aの契約成立までは情報漏えいに気をつける

情報漏えいは、最も注意すべき事項の一つです。売り手企業にとっても買い手企業にとっても、情報が漏えいしないよう細心の注意を払わなければなりません。

万一情報漏えいが起こると、最悪の場合はM&A自体が白紙になったり、損害賠償請求の対象になったりすることもあるため、情報保全に努めることが重要です。

⑤M&Aの専門家に相談する

製麺会社のM&Aを成功させるためには、専門的な知識とスキルが必要です。製麺会社におけるM&Aの際に留意すべき点は多々あります。専門的知識がないまま、製麺会社のM&Aを実施すると大きな問題を抱えてしまう可能性もあります。

自社のみで進行するのは現実的ではないため、総合的にサポートを受けられるM&A仲介会社などの専門家に依頼し、サポートを受けましょう。

9. 製麺会社のM&Aにおける積極買収企業

この章では、製麺会社のM&Aにおける積極買収企業を見ていきましょう。

丸山製麺

まずは、丸山製麺です。うどん居酒屋の「石臼挽きうどん しゅはり」などを買収しています。

丸山製麺は、以前は業務用における麺の製造を主に手掛けていました。しかし、最近はM&Aをつうじて事業の多角化を見込んでいます。丸山製麺は、これからも事業を広げるために積極的にM&Aに取り組むと見られる製麺会社です。

フジオフードシステム

次に、フジオフードシステムです。M&Aや資本業務提携を行ってさらなる成長の実現を目指す会社です。ラーメン店「サバ6製麺所」の買収など、製麺会社をはじめとする企業買収を積極的に行っています。

トリドール

トリドールも、製麺会社のM&Aにおける積極買収企業です。丸亀製麺を運営し、M&Aでの事業拡大や海外進出を行っています。2025年までに全世界で6,000店舗を出店することを掲げていることもあり、これからも日本と海外でM&Aを実施するでしょう。

10. 製麺会社のM&A・売却・買収時におすすめの相談先

製麺会社のM&Aを検討する場合は、M&A仲介会社へ相談することをおすすめします。M&A仲介会社は、適切なスキームを選び、交渉・書類作成代行など、一括したサポートを行うからです。

M&A仲介会社をお探しの場合は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所には、M&Aアドバイザーが在籍しており、親身になって案件をフルサポートいたします。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。無料相談をお受けしていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

【関連】飲食店のM&A・事業承継ならM&A総合研究所
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11. 製麺会社のM&A・売却・買収についてまとめ

本記事では、製麺会社におけるM&Aの具体例や業界を取り巻く動向など、詳しく説明しました。今後、製麺会社のM&Aは活発化すると予測できます。業界全体の再編には、目が離せません。

【製麺会社を取り巻く業界動向】

  • 製麺会社のM&Aは活発化している
  • 製麺会社の事業承継問題も顕在化し未解決のまま
  • 製麺会社を取り巻く環境は断片化している
  • 製麺会社業界は緩やかな縮小傾向
  • 製麺会社の原材料費は上昇傾向
  • 製麺会社の業界再編は活発化の様相である

【製麺会社のM&Aで得られるメリット】
  • 事業承継問題の解消
  • 過当競争からの脱却
  • 従業員の雇用保全
  • 売却、譲渡益の獲得

12. 飲食店業界の成約事例一覧

13. 飲食店業界のM&A案件一覧

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