バス会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリットは?売買相場や成功事例を紹介

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

高速バスなどで再び注目を集めるバス業界ですが、路線バスや送迎バスなどの乗り合いバスの経営は厳しい状況です。この記事では経営悪化の流れを打破するためのM&Aについて解説します。M&Aのメリットや成功事例、バス業界の今後についても説明するので、ぜひご一読ください。

目次

  1. M&A前にバス会社の定義を押さえよう!
  2. バス会社の現状と今後は?
  3. バス会社におけるM&A動向3つのポイント
  4. バス会社におけるM&Aのメリット
  5. バス会社におけるM&A譲渡価格の相場
  6. バス会社におけるM&A成功事例3選
  7. バス会社におけるM&A失敗事例の特徴
  8. バス会社のM&Aは仲介会社に相談しよう!
  9. バス会社M&Aのまとめ
  • バス会社のM&A・事業承継

1. M&A前にバス会社の定義を押さえよう!

バス会社のM&Aについて検討する前に、バス会社の定義や事業の内容などについておさらいしておきましょう。まず一般にバス会社とは、バスの運行を事業として行う会社のことです。

バス会社が行う事業大きく以下の2つに分かれています。

  1. 一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)
  2. 一般貸切り旅客自動車運送事業(貸切バス)
乗り合いバスは送迎バスや高速バスなど、他人同士の乗客が乗り合って運行されるバスのことです。一方貸切バスは、団体ツアーや送迎用バスなど、特定のグループだけが乗り運行されるバスのことを指しています。

2000年以前、乗合バスも貸切バスも運行は免許制となっており国や都道府県の認可が無ければ経営ができない状況でした。しかし2000年には乗合バス、2002年には貸切バスの運行が許可制となったため、申請に関する手続きは以前に比べて減ったと言えます。

そのため特に2002年以降は、新しくバス事業に参入する会社が増え苛烈な価格競争が繰り広げられるようになりました。そうした動きもあり、コストを下げられない小さなバス会社の廃業は今後も増えると考えられるでしょう。

現在は外国人観光客の増加により再び注目を集めるバス業界ですが、多数の会社がある中でどう差別化を行っていくかで今後の経営状況が決まっていくと言えます。

2. バス会社の現状と今後は?

経営が厳しいと言われているバス業界ですが、実際にどのような背景や理由でそのような状況に置かれているのでしょうか。ここからはバス業界の現状と今後について、3つのポイントに分け解説していきます。

M&Aの検討に入る前にバス業界全体の動向を知り、自分の会社が今後どうなるのかイメージしてみると良いでしょう。

2-1.地方でのバス利用者は減少

日本全体で人口の減少が問題となっている中、路線バスの利用者は減少しています。乗り合いバスの利用者は1999年代には年間100億人だったものの、2016年にはその約半分である45億人にまで減少しています。

また貸切バスについても利用者は減っており、特に地方ではこのままの経営を維持するのが難しいと言えるでしょう。また長距離を短時間で移動できる飛行機の登場により、観光バスの需要も下がると言えます。

今後はどのエリアでも人口が減少し別の交通手段が登場してくると考えられるため、継続的な乗客の確保はバス会社の急務です。

2-2.安全運行が重視される時代

高速バスでの事故が報道されて以降、バスの運行状況や経営体制に大きな注目が集まるようになりました。政府もバス事故を減らすため、新たに規制を設けるなどして対策を行っています。

もちろん安全運行は必要ですが、体制の見直しや向上には大きなコストがかかるため対応できないケースも少なくありません。今後運行に関する規制はさらに強化されると見込まれるため、十分な人員や設備を確保できないバス会社にとっては厳しい状況となるでしょう。

2-3.中小のバス会社の今後は厳しい

安全性が重視される時代となり、競争相手となるバス会社が多くなっている現在、中小のバス会社が今後も運営を続けていくのは難しいと言えるでしょう。特にバスの安全性を維持するため設備を新しくしたりドライバーの数を増やす必要があるため、これまでの経営では赤字になってしまうという会社は少なくありません

また働き方改革などで運転手の労働環境が見直される中、運賃を下げるのが難しくなっており大手バス会社との価格競争に敗れる可能性は高くなっています。

もちろんブランド力や地元の人からの信頼が厚い企業であれば規模に関わらず生き残り策はありますが、多くのバス会社が登場する中で生き残るのは厳しい状況です。今後はさらなる経営改善を行うか、M&Aなどで他の企業と協力しサービス向上を行う必要があるでしょう。

以上が、バス会社の現状と今後でした。生徒数が減り、より効率的な経営が求められる中コストカットの難しい中小のバス会社はさらに厳しい状況になっていきます。

今後人員確保や経営の効率化を行うため、M&Aなどの手法で経営を大きく変化させることが必要です。これからも従業員の雇用を守り、会社を存続させるためM&Aについて早めに考えていくべきでしょう。

以下では、バス会社におけるM&Aの傾向とポイントについて解説していきます。これからの経営について少しでも不安のある方は、他のバス会社がM&Aで取り入れている戦略や目的について確認しておきましょう。

3. バス会社におけるM&A動向3つのポイント

高齢化の進行、人口減少が進む中、生き残りのためM&Aを検討するバス会社は少なくありません。バス会社におけるM&Aの特徴は、以下の通りです。

  • 同業種間での統合が多い
  • 安全運航への対策
  • 従業員高齢化への対応

ここからはバス会社におけるそれぞれの動向について解説していきます。今後の経営戦略や、M&Aのパートナー探しに役立ててください。

3-1.同業種間での統合が多い

バス会社におけるM&Aで特に目立つのは、同じバス会社同士のM&Aです。特に大手バス会社が小さなバス会社を買収し、新しい地域での影響力を強めようとするケースは多くなっています。

また少子化問題に対応するため、同じエリアのバス会社が統合する例も少なくありません。今後少子高齢化の影響により、路線バスなどの客数はどんどん減っていくと予想されています。M&A市場が非常に活発な今の時期にM&Aを進め事業を拡大しておき、早めにサービスや運行路線の充実を図ろうと考えるバス会社は多いのです。

また鉄道会社や旅行会社など関連の会社が、サービス向上のためバス会社を買収する例もあります。バス会社を買収すればバス移動がセットの旅行プランを提案できるので、今後増加するとみられる外国人観光客にも対応しやすくなるでしょう。

少しでも多くの顧客を取り込むため、同業種間のM&Aは今後も継続して増えていくと考えられます。

3-2.安全運行への対策

関越自動尾車道で起きた高速バス事故などをきっかけにして、バス会社の安全運行に対する姿勢は非常に厳しくなっています。もちろん乗客の命を預かる事業であるため、安全に運行できる体制を確保することは必要です。

しかし十分な設備を人員を確保できず、廃業を選択する中小のバス会社は少なくありません。特に運行に関する規制が強化されて以降、人員が確保できず運行本数や路線を減らす会社も出てきました。

そういった理由での廃業を避けるため、注目されているのがM&Aです。規制を守れるような人員や資金力を手に入れるため、M&Aを行い経営の効率化を目指すケースが増えています。

3-3.従業員高齢化への対応

高齢化するドライバーの離職に備えるため、人員確保の目的でM&Aが行われるケースも少なくありません。現在高齢のバス運転者は年々増加しており、営業用バス運転手の中で6人に1人が60歳以上、ドライバーの平均年齢は48.3歳となっています(平成24年度・国土交通局調べ)。

そのため少しでも若い人材を確保することが生き残りのカギになっていると言えるでしょう。バス会社におけるM&Aの中ではエリアを問わず、ドライバー確保のため積極的に大手バス会社が買収を行う事例が多くあります。

ここまでが、バス会社におけるM&Aの動向でした。会社の規模を問わず、M&Aを行う経営者は多くいます。今後の経営や人材に関して不安があれば、M&Aを前向きに検討してみましょう。

以下では、バス会社M&Aの具体的なメリットについて解説していきます。M&Aを行うべきか決めかねている方は、ぜひ参考にしてください。

4. バス会社におけるM&Aのメリット

人口が減少する地方においては、このままの体制でバス会社を経営するのが難しくなってきています。今後の経営のことを考え、M&Aを検討している経営者は多いでしょう。

そこでここからはバス会社がM&Aを行うメリットについて売り手と買い手、それぞれの視点から解説していきます。自分の会社や今まで仕事を通して得てきた関わりをこれからも残していきたい方は、ぜひチェックしてください。

4-1.バス会社M&Aの売却側のメリット

まずはバス会社M&Aにおける売り手側のメリットです。現在は会社の規模を問わずM&Aが活発になってきているので、規模の小さいバス会社であっても買い手が見つかる可能性は高いです。

バス会社M&Aにおける売却側のメリットは、以下の5つとなっています。

  • 後継者問題が解決できる
  • 従業員の雇用を維持できる
  • まとまった売却益が得られる
  • 従業員を増やせる
  • M&A先に負債を引き継いでもらえる

以下ではそれぞれのメリットを解説していきます。

メリット1.後継者問題が解決できる

後継者不在の問題を抱えている会社にとっては、M&Aによる会社売却が問題の解決手段になり得ます。

親族の中に後継者としてふさわしい人物がいない場合、社内や外部の人間、あるいは他の会社に経営を引き継いで事業承継をするしか会社を存続させる方法はありません。

しかしながら社内や外部の人間に会社の所有まで求めるのは、資金面や連帯保証の点からも難しいのが実情です。M&Aによる売却では、経営権を別の会社に渡せるので後継者を自分で見つける必要はなくなります。

またM&Aを通じ新たな後継者を迎えることで、会社全体の経営方針が変わり売り上げが大きくアップする可能性もあるでしょう。

メリット2.従業員の雇用を維持できる

バスの運転には資格や経験が必要となるため、今まで働いてきた従業員は会社にとって最も重要な財産とも考えられます。しかし現在団塊の世代の大量退職などにより、経験豊富運転士の確保が難しくなっています。

しかし運転士が確保できず廃業を行うとなれば、現在働いている運転士が職を失い生活していけなくなる可能性も出てくるでしょう。特に高齢ドライバーであれば再就職先が見つかりにくいため、会社が無くなることに反発する人も少なくありません。

貴重な従業員を守るためにも、会社の存続は必要です。M&Aによる売却・譲渡であれば、従業員の雇用を確保できるだけでなく、今働いている従業員の経験を引き継ぐこともできます。まだ会社を残していきたいという気持ちがあれば、従業員の雇用を守っていくべきでしょう。

メリット3.まとまった売却益が得られる

会社を廃業した場合は廃業後の整理にもお金がかかりますが、M&Aによる売却であれば、お金の負担が必要ないだけでなく、売却・譲渡益を得ることができます。

売却益は小さくても、数百万~のまとまった金額になるのが一般的です。特に地域で影響力の強いバス会社であれば、譲渡価格が数千万円になるケースもあります。もちろん得た売却益に対して税金を払う必要はありますが、この売却で得た資金を新たな事業に振り向けることも可能です。

バス会社の運営には多くの設備が必要となるため、廃業するだけでもかなりのお金がかかってしまいます。利益を出せないまま廃業するよりは、会社や設備を買い取ってくれる別の会社を探した方が良いでしょう。

メリット4.従業員を増やせる

バス運転手におけるドライバーの平均年齢はどんどん上がっているため、今後はさらに深刻な人手不足になると考えられます。運転手の数が少なく、十分な運行本数が確保できなくなったり、繁忙期にお客を取り込めないなどの事態になれば、ますます売り上げは下がってしまうでしょう。

また昨今は安全運航について今まで以上に注目されている時代です。従業員に無茶な出勤をさせる、運転手を交代させず長距離バスの運転をさせるなどの事態があっては、会社そのものの運営が危うくなります。

少子高齢化の中ですが、今後はさらに多くの従業員が必要となるでしょう。そこで検討しておくべきなのが、M&Aです。M&Aを行い資金力のある買い手と協力すれば知名度アップも狙えますし、買い手がバス会社の場合買い手企業所属の従業員に働いてもらうこともできます。

余裕を持った運行を行い、売上をアップさせていきましょう。

メリット5.M&A先に負債を引き継いでもらえる

M&Aを行うことで、会社が抱えている負債を買い手に引き継ぐことができます。初期費用が他業種と比べ大きくなりやすいバス会社の場合、自宅や持っている不動産を担保に入れ個人保証を行ったという方は多いでしょう。

こうした個人保証を行っている場合、会社の業績が悪化すれば退職後であっても自宅などを失うかもしれません。

一方M&Aを行い会社全てを売却すれば個人保証を買い手に引き継げるので、所有している資産を会社都合で失わずに済みます。個人保証を行っている場合は、積極的にM&Aを検討すべきでしょう。

ただし一部の事業のみを売却する場合(事業譲渡)、買い手が負債などのマイナス資産を引き継がないケースもあります。M&Aを行う際は仲介会社などと相談しつつ、負債をどうしていきたいかきちんと伝えることが大切です。

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4-2.バス会社M&Aの買収側のメリット

次は、バス会社M&Aにおける買い手側のメリットです。少子化が進む中、さらなる事業拡大や経営基盤の安定を目指しエリアを問わず積極的にバス会社を買収する事例も多くあります。

また旅行会社など、シナジー効果が見込める関連企業が買収を行うケースも出てきました。バス会社M&Aにおける買収側のメリットは、以下の通りです。

  • 従業員や既存の利用客を獲得できる
  • 経営を効率化できる
  • バス業界へ新規参入できる
  • 事業拡大にかかるコストを減らせる

以下では、それぞれのメリットについて詳しく説明していきます。

メリット1.従業員や既存の利用客を獲得できる

M&Aを行うことで、買収側の会社に所属する従業員や既存の顧客を丸ごと獲得できます。特に乗り合いバス買収の場合、すでにバスを利用している顧客を丸ごと獲得できるのでまとまった売上を確保することにもつながるでしょう。

またドライバー不足が深刻化している今、M&Aにより運転手を増やせるのは大きなメリットです。買収を行うことで経験豊富な従業員を手に入れることが出来れば、さらなる事業拡大も見えてくるでしょう。

また旅行会社や鉄道会社など関連の企業も、M&Aによる従業員と利用客の獲得でシナジー効果を発揮できます。

メリット2.経営を効率化できる

M&Aによりバス会社を買収し、事業の規模を拡大すれば規模の経済により経営の効率化が可能になります。規模の経済とは、生産規模を拡大することで1サービスや製品当たりの単価が下がることです。

例えばバスの西武をするにあたって、1台のバスのために整備の機械を動かすより、5台のバスのために機械を稼働させた方が1台あたりにかかるコストは下がります。

特に大型バス10台以下の小規模なバス会社では人件費と売上のバランスが悪く、適切に売上を出せないことが多いです。

コスト削減に取り組んでいるはずなのに、会社の規模が小さく固定費ばかりがかさんでしまうという会社であれば、M&Aにより事業を拡大させることで経営の効率化を実現できるでしょう。

メリット3.バス業界への新規参入ができる

参入費用が大きく、利益を出すのが難しいバス会社であってもM&Aなら新規参入が簡単にできます。通常、新規事業に参入しようとする場合、初めはノウハウや経験などが無いため、事業を成長させるために人件費等のお金や時間をたくさん費やさなくてはいけません。

しかしすでにその市場での経験やノウハウを持っている会社を買収することで、新規事業参入時に必要な費用や時間を抑えることが可能です。

さらに規制が厳しくなっている貸切バス事業の許可もM&Aにより取得できるので、M&Aは新規参入の手法として非常に適していると言えるでしょう。

メリット4.事業拡大にかかるコストを減らせる

会社の事業規模拡大に当たり、バスの台数や従業員をさらに増やすことを検討している会社は少なく無いでしょう。しかしバス会社の運営には必要な設備や施設が多く、事業拡大をするにも大きなコストがかかってしまいます。特に高額なのが大型バスの購入費用となっており、路線バスで一台2.000万円ほどが必要です。

より少ないコストで事業拡大を行うには、M&Aを行い売り手の持っている設備や施設を丸ごと購入した方が良いでしょう。さらに新しい地域に進出するという場合も、M&Aで整備施設などを丸ごと買えば参入が容易になります。

経営を効率化させるためにも、自社で設備などを新たに買うコストとM&Aを行うコストを比較・検討すべきでしょう。M&Aにかかる費用などについては、M&Aの専門家であるM&A仲介会社に一度相談してみるのがおすすめです。

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以上が、バス会社M&Aのメリットでした。人口減少による売り上げ減に対処するため、M&Aを選択するのは非常に有効です。

ここからは、バス会社M&Aにおける譲渡価格の相場について解説します。自分の会社や事業がどれくらいの利益になるのか、相談前にチェックしてみてください。

5. バス会社におけるM&A譲渡価格の相場

バス会社の譲渡価格は規模の小さいバス会社の場合数百万円~、バスを複数台所有している場合数千万円がおおよその相場です。

もちろん会社の規模が大きくなるほど相場がアップしますが、現在は外国人観光客の増加で観光バス、高速バスの需要が特に高まっています。観光バスを運営している会社は、今が譲渡のチャンスだと言えるでしょう。

また地方に拠点があり、なかなか固定客を取り込めないという場合も、人口の多いエリアと路線を結ぶことで利用者増の可能性は高くなります。そうした経営改善の見込みがあれば、今は売上を伸ばせていない会社であっても譲渡価格を上げることが可能です。

さらにエリアを問わず、経験のある運転手やバスなど事業に必要な設備が揃っている場合も、価格は高くなります。今会社の持っている資産をもとにM&A相談を行い、同規模の会社がどれくらいの価格で売れているのか聞いてみましょう。

しかし会社資産とは別に、譲渡のタイミングやM&Aの手法によっても価格は大きく異なってきます。最も譲渡価格相場を上げられるタイミングや方法については、M&Aの専門家であるM&A仲介会社に相談するのがおすすめです。

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以下では、実際のバス会社M&Aの成功事例について解説していきます。実際の事例をチェックし、M&Aの流れや目的について考えてみましょう。

6. バス会社におけるM&A成功事例3選

実際にM&A計画を策定する前に、どんな企業がどのような目的でM&Aを行うのか知っておくとパートナー探しがスムーズになります。

ここから紹介するバス会社のM&A事例は、以下の3つです。

  1. 神姫バスと全但バス
  2. みちのりHDと東野交通
  3. 大阪バスと三洋観光バス

M&Aの目的や今後の経営方針などについてチェックし、自社のM&Aに役立てましょう。

成功事例1.神姫バスと全但バス

兵庫県など関西圏で路線バスの運営を行う神姫バスは2015年、兵庫県養父市の路線バス会社、全但バスの株式を取得し、関連会社としました。

神姫バスは兵庫県内から大阪府、岡山までの広い範囲をつなぐ路線バス会社で、空港リムジンバスなど売上アップが見込める事業も手掛けています。

一方全但バス株式会社は兵庫県養父市を拠点に路線バスや観光バスの運行を行っている会社です。

今回のM&Aで、神姫バスは運行路線をさらに増やし多くのエリアで顧客を取り込むことが可能になりました。地域での影響力をさらに上げ、さらに多くの路線を提供することでさらなるサービス向上を目指しています。

成功事例2.みちのりHDと東野交通

関東や東北で路線バスの運営を行うみちのりホールディングスは2016年、関東エリアを中心に鉄道事業を行う東武鉄道より東野交通の株式を譲り受けると決定しました。

みちのりホールディングスは現在路線バスとモノレールの運区を行いつつ、関東・東北エリアの交通事業会社を多数傘下に収めています。

一方東野交通は栃木エリアを中心に乗り合いバス事業、観光事業、ロープウェイ事業など交通に関わる複数の事業を行っている会社です。特に力を入れているのは宇都宮などと首都圏を結ぶ高速バス事業。地域を代表する会社として知られています。

今回のM&Aでみちのりホールディングスは路線のさらなる拡大が可能となりました。傘下に収めている会社とバス路線が地続きになるため、連携が上手く行けば多くのエリアで顧客を獲得することもできるでしょう。

成功事例3.大阪バスと三洋観光バス

2011年、貸し切りバス事業を行っていた大阪府のバス会社、大阪バスは札幌を拠点とする三洋観光バス(現在は「札幌バス」に社名を変更)を完全子会社化しました。

大阪バスはこれまでも全国各地の貸し切り観光バス会社を子会社化しており、観光バス事業をどんどん拡大させてきました。すでに北海道のバス会社も「北海道バス」として傘下に収めており、路線ネットワークを拡大させています。

一方三洋観光バス(札幌バス)は札幌を拠点に北海道内で貸切バスの運行を行っていた会社です。

今回のM&Aで、すでに北海道に進出していた大阪バスはさらなる路線の拡大に成功しました。また三洋観光バスが人口の多い札幌に拠点を持つバス会社ということで、顧客を確保する狙いもあったと言えるでしょう。

また三洋観光バス側も大手である大阪バスの傘下に入ったことで、経営基盤を整えることに成功しました。

以上が、バス会社における成功事例でした。拠点拡大や講師獲得のため、積極的に買収を行う企業は多数あります。小さいバス会社であっても、会社売却のチャンスは十分にあるでしょう。

まずはM&A仲介会社に相談し、どんな買収ニーズがあるのか聞いてみましょう。以下では、バス会社M&Aの失敗事例について解説しています。M&A後のトラブルを防ぐため、ぜひチェックしてください。

7. バス会社におけるM&A失敗事例の特徴

バス会社のM&Aには多数のメリットがありますが、売却益や早期リタイアだけを目的に焦って手続きを進めると思わぬトラブルが発生することもあります。

バス会社のM&A失敗事例として多いパターンが以下の3つです。

  1. M&A後に従業員が退職してしまった
  2. 予想以上の税金が発生した
  3. 未払い賃金が判明した

ここからはそれぞれの失敗パターンについて詳しく解説します。

失敗事例1.M&A後に従業員が退職してしまった

バス運転手の給与は他の職種と比べ高くはありません。そのためM&Aをきっかけに経営体制が変化し待遇が悪くなれば、別の職を求め会社を辞めるドライバーも出てくるでしょう。

また会社の今後に不安を抱いた従業員が、M&A後に離職してしまい大きな混乱をもたらす事例も少なくありません。特に従業員に対して十分な説明をしないままM&Aを進めてしまうと、「自分は何も聞いていない」と経営陣に不信感を抱き、会社から離れる事を選ぶ従業員が多くなってしまいます。

またM&Aに際して従業員の待遇を悪くしたり、希望を聞かず今までと全く違う仕事をさせたりすると従業員からの不満は大きくなるでしょう。

M&Aでは会社の経営者同士の話し合いばかりが重視されがちですが、従業員や取引先への説明も大切です。M&Aに詳しい専門家などを交えて、会社従業員や取引先への説明をなるべく早く行いましょう。

失敗事例2.税金が予想以上に発生した

M&Aの方法にもよりますが、会社や事業、株式を売却・譲渡するケースでは贈与税や相続税として多額の税金が発生してしまいます。

規模によっては売買費用の半分近くが税金になってしまうこともあるので、税務の基本的な知識は必須です。「予想よりお金が入らず、経営に影響が出てしまった」という事態を防ぐため、M&Aに関する税金に詳しい税理士などに相談し適度な節税を行っておきましょう。

M&Aにかかる税金については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

【関連】会社売却、M&Aの税金まとめ!節税対策はできる?

失敗事例3.未払い賃金が判明した

バス会社の経営は厳しく、バス運転手に十分な給与が支払われていないケースもあります。また適切な労働管理がされておらず、残業代など未払いの賃金が発生している会社も少なくありません。

もし未払い賃金があるとM&A後買い手に支払い請求が来る可能性があるため、未払い賃金や保険料の払い忘れがあると、債務があるとして譲渡価格が低くなってしまいます。

M&Aにおいて未払いが特に大きな問題となるのは、

  • 賃金・賞与
  • 退職金
  • 社会保険料

などです。アルバイトなど非正規の職員も多いバス会社では賃金の未払いなどが起こりやすいため、買い手はデューデリジェンスなどで会社の体制を念入りにチェックします。

債務を負っている場合会社の評価が大きく下がり、M&Aや会社売却自体が成立しないケースも少なくありません。未払いの賃金、保険料などはもちろん、これまでの会計に問題点がないか公認会計士などの専門家と共にチェックしていきましょう。

以上が、バス会社のM&A失敗事例とその要因でした。M&Aの失敗原因は売買価格やM&A成立までの時間に気を取られ、細かい話し合いや説明がおろそかになってしまうことにあります。

M&Aを行う際は多数の実績と経験を持つM&A仲介会社に相談して、問題を未然に防ぎましょう。以下では、M&Aを成功に導くM&A仲介会社について解説していくので、ぜひ参考にしてください。

8. バス会社のM&Aは仲介会社に相談しよう!

M&Aを行いたいと考える学習塾はたくさんあります。しかし、買い手探しから契約まで全て自社で行うのは非常に難しいことです。

事業承継やM&Aを成功させるには幅広い専門知識が必要となりますので、M&Aに興味があるならまずM&A仲介会社に相談するのが良いでしょう。

M&A仲介会社はM&Aの専門家で、売買相場や手続きに関する知識も豊富です。また買収価格がアップするよう経営に関するアドバイスも行ってくれるので、「少しでも高く自社を売りたい」という方は早めに相談しましょう。

相談は基本的に無料となっており、仲介会社によっては着手金なしで買い手探しを行ってくれるところもあります。自社の経営について不安のある方、M&Aに興味があるという方は仲介会社の利用を検討するのが良いです。

M&A仲介会社をお探しなら、M&A総合研究所にご依頼ください。M&A総合研究所は相談料、着手金、中間報酬無料となっており、少額のM&Aにも対応しています。

また独自のAIシステム・ネットワークにより、最適なマッチングを提供しているため、平均3~6カ月ほどでM&Aの成立が実現できます。

バス会社のM&A・会社売却・事業売却・事業承継をご検討の方は、お気軽にM&A総合研究所への無料相談をご利用ください。電話による無料相談は、24時間年中無休で行っています。

9. バス会社M&Aのまとめ

長距離を走る高速バスの需要は増えているものの、特に地方において乗り合いバスを利用する人は減少しています。

バス会社として今後も生き残るには、M&Aで他の企業と協力し利用者を増やせるような新たな取り組みをしていくことが必要です。M&Aの際は信頼できるM&A仲介会社を選び、会社の今後について前向きに検討していきましょう。

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